神やぶれたまはず 昭和二十年八月十五日正午

神やぶれたまはず 昭和二十年八月十五日正午

924円 (税込)

4pt

3.0

昭和二十年八月十五日、終戦の玉音放送を拝したラジオの前の人びとは、一瞬の静寂のうちに、何を聞きとったのだろうか。太宰治、三島由紀夫、吉本隆明らによる、その日の言説を繙きながら、歴史の彼方に忘れ去られた至高の瞬間をさぐる、精神史の試み。

*目次から
第一章 折口信夫「神 やぶれたまふ」
第二章 橋川文三「『戦争体験』論の意味」
第三章 桶谷秀昭『昭和精神史』
第四章 太宰治「トカトントン」
第五章 伊東静雄の日記
第六章 磯田光一『戦後史の空間』
第七章 吉本隆明『高村光太郎』
第八章 三島由紀夫『英霊の聲』
第九章 「イサク奉献」(旧約聖書『創世記』)
第十章 昭和天皇御製「身はいかになるとも」

*著者紹介
長谷川三千子 1946年東京生まれ。祖母は作家・野上弥生子。東京大学文学部哲学科卒業、同大学院博士課程中退。東京大学文学部助手などを経て、埼玉大学教授。2011年退官、同大学名誉教授。2013年よりNHK経営委員。著書に『からごころ――日本精神の逆説』(中公叢書・中公文庫)、『バベルの謎――ヤハウィストの冒険』(中公文庫、和辻哲郎文化賞)、『民主主義とは何なのか』(文春新書)、『日本語の哲学へ』(ちくま新書)、『九条を読もう!』(幻冬舎新書)など。

...続きを読む

神やぶれたまはず 昭和二十年八月十五日正午 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    購入済み

    敗戦、戦後の虚脱感を知る

    2021年05月10日

    桶谷氏の昭和精神史に触発された本です。
    昭和20年8月15日以後、いろいろな生き方があった。死ぬ気でいた人、力が抜けていった人、とにかく家族を食べさせなくてはと、がむしゃらに買い出しした人、
    詩人、伊東静雄のことを調べていて、この本に出会った。
    昭和天皇の話など、小林よしのりの昭和天皇を読んで...続きを読む

    #深い

    0
    購入済み

    日本の国体

    2021年05月05日

    日本の国体とは即ち、天皇陛下と臣民との紐帯であり、それが破壊された際の重みがいかほどであったか、多方面から述べて、その姿形を明らかにしようとしています。日本の国体が何なのかを、とことん考えたい方に対しては、お薦めです。筆者の語ろうとする感覚は、私には無いものであり、すでに日本の国体が失われた証左なの...続きを読む

    0

神やぶれたまはず 昭和二十年八月十五日正午 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

中公文庫 の最新刊

無料で読める 学術・語学

学術・語学 ランキング

長谷川三千子 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す