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4.7今日に至るまで絶大な影響を及ぼし、議論を引き起こし続けているフランスの哲学者ジル・ドゥルーズ(1925-95年)は、デイヴィッド・ヒュームやアンリ・ベルクソンなどを対象とした哲学史研究から学問的経歴を開始し、主著『差異と反復』(1968年)、そして『意味の論理学』(1969年)を公刊して、その地位を確かなものとした。 飛躍を求めたドゥルーズは、精神科医フェリックス・ガタリ(1930-92年)との「二人で書く」企てに挑戦し、物議を醸した『アンチ・オイディプス』(1972年)、『千のプラトー』(1980年)を送り出す。さらに晩年には映画論や芸術論に取り組み、その全容は公刊が始まった講義録を通して、より明らかになりつつある。 こうした多彩な相貌を見せるドゥルーズの「哲学」全体を貫く「原理」はあるのか? あるとすれば、それはどのようなものだったのか? 「20世紀最後の哲学者」の方法と対象を精緻に分析し、その核心と実践的意義に迫った本書は、広く評価され、多くの読者を得てきた。生誕100年、没後30年を迎える2025年、改訂を施し、新稿を加えた決定版として、講談社学術文庫に登場する。 [本書の内容] 第I章 自由間接話法的ヴィジョン――方 法 1 自由間接話法 2 哲学研究の課題 3 哲学の課題 第II章 超越論的経験論――原 理 1 超越論哲学と経験論哲学 2 無人島 3 出来事 4 超越論的な原理 5 超越論的な原理の発生 第III章 思考と主体性――実 践 1 思考の強制 2 思考の習得と方法 3 物質に付け加わる主体性 第IV章 構造から機械へ――転 回 1 ガタリとの出会い 2 構造と機械 3 構造と構造主義 4 セリー、ファルス、原抑圧 5 『アンチ・オイディプス』と分裂分析 第V章 欲望と権力――政 治 1 ミシェル・フーコーの歴史研究 2 『監獄の誕生』における二つの編成 3 権力と二つの編成 4 一元論と二元論 5 欲望と権力 6 欲望のアレンジメントと権力装置 文献一覧 研究ノート I 自然主義について II 総合的方法 III 法/制度/契約 IV 個の心と衆の心 V 国家と考古学 追加された研究ノート I スピノザにおける個体の概念と微分法 II 類似的他者の概念 III ドゥルーズの政治的発言 IV 絵画とアナロジー V 目と手、ビジュアルとマニュアル、エジプトとギリシア
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4.7啓蒙主義と人権思想を生んだヨーロッパの「光」の歴史の裏には、数多の人間を血祭りに上げてきた、陰惨たる「闇」の系譜があった! 火刑、斬首、車裂き……親指詰め、ハシゴ吊るし、「スペインのブーツ」……王殺しや異端審問、魔女裁判を通して発明された拷問と処刑のシステムを、社会の秩序回復と体制強化のための非人間的な権力装置として読む、異色にして出色の文化史。 【目次】 序 章 ヨーロッパ史の光と影 第一章 王殺しの記憶 第二章 異端審問と「死の祭典」 第三章 魔女裁判の歴史 第四章 拷問という権力装置 第五章 裁判と処刑の実態 終 章 ヨーロッパ史の闇の系譜 あとがき 処刑関係略史 参考文献 学術文庫版へのあとがき 【本書の主なトピック】 ●15分で失神……究極の拷問具「ボック」とは? ●斬首、絞首、火刑、生き埋め、車裂き……最も重い刑罰は何? ●水審……沈んだら「無罪」、浮いたら「魔女」確定 ●映画やメルヘンにも登場、「鉄の処女」伝説の虚実 ●マリー・アントワネットの母作成、「拷問図説マニュアル」 ●太陽王ルイ14世の治世を脅かした「パリの黒ミサ事件」 ●舌を抜いたらおいくら? 拷問と処刑のお値段
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4.7ヨーロッパはなぜ世界の覇権をとったのか? その基層をなす社会構造の特殊性は中世に準備されていた。中国やローマ帝国が目指した世界帝国を否定し、国民というまとまりの上に立つ国家という独自の道を、中世一千年をかけて形成したのである。そのとき、神・自然・同胞、三つに対する考え方の変化が起こった。政治史・経済史・法制史などに分化した理論をぶちこわし、人間の移動や、文字に残っていない民衆の「話し言葉の世界」をひっくるめて、現在に続く世界史の転換と相関を、語りかけるように読み解く。わたしたちは歴史から何を学べるか? 【原本】 『ヨーロッパ中世の社会史』(岩波書店、1985年) 【目次】 第一講 中世社会史への誘い 第二講 民族大移動期の世界史的意義(4~8世紀) 第三講 西ヨーロッパ的生産様式の形成と普及(8~11世紀) 第四講 西ヨーロッパ中世都市の特色(11~13世紀) 第五講 中世西ヨーロッパ社会に共通した特質(13~16世紀) 第六講 国家権力の質的変化について
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4.7ソウラヴァ(首飾り)とムワリ(腕輪)をそれぞれ逆方向に贈与していく不思議な交易「クラ」。「未開社会の経済人」は、浅ましい利得の動機に衝き動かされる存在なのか? 物々交換とは異なる原理がクラを駆動する。クラ交易は、魔術であり、芸術であり、人生の冒険なのだ。人類学の金字塔が示唆する「贈与する人」の知恵を探求する。(解説・中沢新一)
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4.5古代ギリシアの詩聖ホメロスと、その2篇の叙事詩『イリアス』と『オデュッセイア』。文学だけでなく、芸術と思想、道徳や人間観、社会規範など、西洋文明のあらゆる分野に影響を及ぼした「古典の中の古典」である。しかし、日本人にとっては読みにくく難解であり、挫折した読者は多いだろう。そんな「読まれざる古典」の世界を、古代ギリシア史の泰斗がやさしく案内する。 古代ギリシア人の著作の多くは、現在では世界的な古典になっているが、その古代ギリシア人自身の間で「古典」といえばただ1種類、ホメロスの叙事詩だった。ミュケナイ文明が崩壊し、文字の使用も途絶えた「暗黒時代」に、なぜこの傑作が朗誦によって残されたのか。著者は、ホメロスの奇跡的な天才だけでなく、それを支えた社会の構造も奇跡的だった、という。貴族と一般民衆の全体を聴衆とし、担い手としたからこその生命力を備えているのだ。 トロイア戦争における総大将アガメムノンと戦士アキレウスの「喧嘩」を発端とする50日間のドラマ『イリアス』。トロイア戦争に勝利し、故郷に凱旋するオデュッセウスの漂泊と冒険を描く『オデュッセイア』。神々と人間が入り乱れる物語の読みどころと、反映された史実、古代人の人間観が、この1冊で初めてわかる。1966年の初刊以来、半世紀にわたって読み継がれる定番解説書。〔原本:1996年、新潮社刊〕 目次 はじめに 第一章 ホメロスの背景 1 歴史的背景 2 吟遊詩人としてのホメロス 3 口承詩の筆記と原典の成立 第二章 『イリアス』について 1 アキレウスの怒り 2 アガメムノンの権力 3 アキレウスの友情 4 戦闘の栄光と悲惨 5 ヘレネの苦悶 6 ヘクトルの責任感 7 プリアモスによる閉幕 8 英雄の条件 9 死者の魂の行方 10 オリュムポスの神々 11 詩的な宗教 12 比喩の世界 第三章 『オデュッセイア』について 1 戦後十年目の世界 2 英雄叙事詩と民話 3 オデュッセウスの冒険談 4 桃源境での三日間 5 漂泊の精神的意味 6 漂流地はどこか 7 テレマコスの活躍 8 王妃と求婚者たち 9 オデュッセウスの帰国 10 夫妻の再会 11 詩篇の背後にある現実の社会 第四章 古典としての価値
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4.5◇各地に無数に存在する「おみやげ」は、外国にも近代以前にも存在しない、独特の文化だった!◇ 日本各地の駅には、饅頭や羊羹などや弁当などの食品が、その土地の名物として売られている。 私たちにとって当たり前のこの光景は、実は他の国ではほとんど見られない(ロンドンのターミナルで「ビッグベン当」などの類は見あたらない)。 この類い稀なる「おみやげ」という存在は、鉄道を筆頭とする「近代の装置」が、日本の歴史、文化と相互作用して生まれたものだった! 「きびだんご」が岡山名物になったのは、日清戦争と鉄道敷設の歴史的事情が背景にあった。 静岡駅の安倍川餅は餅ではなく「求肥」なのも、赤福が伊勢名物として有名になったのも、なぜか北海道にバナナ饅頭があるのも、鉄道という「近代の装置」抜きにしては語れない。 交通網の発展と各地の歴史が結びついて「名物」を生み出してきたさまを、膨大な史料を徹底的に読み込んで、鮮やかに描き出す、唯一無二の研究の集大成! 鉄道を独特の角度から捉えながら日本近代史の探求を続けてきた著者の代表作。 【本書の内容】 序章 おみやげの起源とおみやげ文化 日本の特異なおみやげ文化/日本独特の「名物駅弁」/「おみやげ」と“スーベニア”/「名物」と「みやげ」 など 第1章 鉄道と近代おみやげの登場 清河八郎の「おみやげ配送」/日清戦争と鉄道輸送/五色豆と政岡豆/「異人くさい」鳩サブレーが名物となるまで など 第2章 近代伊勢参宮と赤福 明治天皇に届けられた赤福/赤福を凌駕していた生姜糖/近鉄電車と構内販売 など 第3章 博覧会と名物 博覧会・共進会・商品陳列所/江の島貝細工の盛衰/鉄道院の名物評価/全国菓子大博覧会/大垣の柿羊羹 など 第4章 帝国日本の拡大と名物の展開 「軍都」に生まれる「軍人土産」/創出の物語―もみじ饅頭と伊藤博文伝説/新領土台湾とおみやげ など 第5章 温泉観光とおみやげ 温泉饅頭の誕生/道後煎餅と温泉煎餅/熱海の干物―由緒づけなき名物/有馬温泉から別府への技術移入 など 第6章 現代社会の変容とおみやげ 変化の中で生き残ったおぎのやの釜飯/ひよ子創業伝説/長く不在だった東京みやげの代表 など 終章 近代の国民経験とおみやげ 注 あとがき 名物索引 *本書の原本は2013年に講談社より刊行されました
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4.5山海の神か、田の神か。贄か、神使か、妖怪か――。 サル・キツネ・オオカミ・クマからネコ・トリ・ムシ・サカナまで、日本人は動物たちをいかに認識し、どのような関係を取り結んできたのか。膨大な民俗資料を渉猟し、山/海、家畜/野生、大きさ、人との類似などの基準によってその歴史と構造を明らかに! 25種の動物ごとの章立てで、「事典」的なニーズにも対応。 (解説:小松和彦) 【本書に登場する主な動物たち】 [キツネ]気高き神の使者は、やがて商業神、憑きものへ [イヌ]化け物の正体を見破る特異な辟邪力 [ネズミ]経典荒らしが転じ、仏法の守護者に? [オオカミ]なぜオオカミだけ? 「産見舞い」に赤飯を [ネコ]擬人化の果てに、愛する人の形代に [サカナ]山神はなぜ毒棘持ちのオコゼを愛したのか [ウサギ]ウサギvs.サルvs.カエル「動物餅争い」の結末は? [カニ]甲に浮かぶ悲運の英雄たちの無念 ……
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4.52025年のNHK大河ドラマ「べらぼう――蔦重栄華乃夢噺噺」の主人公、蔦屋重三郎とは何者か。日本美術史と出版文化の研究者による決定版解説書。サントリー学芸賞受賞作。 江戸中期の出版界に彗星のごとく登場し、瞬く間に頂点にまで上り詰めた版元・蔦屋重三郎、通称「蔦重」は、作家や絵師の才能を見抜く眼力と、独創的企画力を併せ持ち、山東京伝、滝沢馬琴、喜多川歌麿、東洲斎写楽らを育て、黄表紙、狂歌絵本、浮世絵等に人気作を連発、時代の寵児となった。浅間山の噴火と大飢饉、田沼意次と松平定信の抗争などを社会背景に、天明・寛政期に戯作文芸や浮世絵の黄金期を創出した奇才の波瀾の生涯を追う。 作家、画家、版元仲間などのさまざまの人間模様を描き出し、この時期の文芸の展開を社会史的に捉えた意欲作にして、必読の定番書。「単なる出版「業者」ではない「江戸芸術の演出者」としての蔦重の歴史的役割を明らかにしてみせた。」(高階秀爾氏、サントリー学芸賞選評)。図版も多数掲載。新版刊行にあたり、あらたに池田芙美氏(サントリー美術館学芸員)が巻末に解説を執筆。 〔原本は日本経済新聞社、1988年刊。2002年に刊行された講談社学術文庫版の新版〕 目次 プロローグ 一 吉原時代――創業 二 通油町進出 三 黄表紙出版と筆禍事件 四 美人画の制覇――喜多川歌麿 五 役者絵への野望――東洲斎写楽 六 次代を透視して――死 学術文庫版あとがき 解説(池田芙美)
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4.5経済発展と民主化を達成し、ますます存在感を高めている「台湾」は、どんな歴史を歩み、どこへ向かうのか。2024年1月の総統選挙を控えて、その歴史と現在を知る文庫版。 その歴史は「海のアジア」と「陸のアジア」がせめぎ合う「気圧の谷間」が、台湾という場所を行ったり来たりした歴史だった。その動きから生じる政治・経済の国際的な激動の中で、多様な人々が織りなしてきた「複雑で濃密な歴史」を見つめることなしに、現在の台湾を理解することはできない。 はるか以前から、さまざまな原住民族(先住民族)が生きていた台湾島が、決定的な転機を迎えたのは17世紀のことだった。オランダ東インド会社が初めて「国家」といえる統治機構をこの島に持ち込んだのである。短いオランダ統治の後、明朝の遺臣・鄭成功ら漢族軍人の時代を経て、清朝による統治は200年に及ぶが、1895年、日清戦争に勝利した日本の植民地支配が始まる。そして1945年に始まった中華民国による統治は、当時の民衆に「犬が去って、豚が来た」と言われるものだった。その中で、本省人・外省人の区別を超えて「台湾人」のアイデンティが育まれ、1990年、直接選挙による第1回総統選で「初の台湾人総統」李登輝が登場する。 『台湾――変容し躊躇するアイデンティティ』(2001年、ちくま新書)を、大幅増補して改題し、文庫化。 目次 はじめに――芝山巖の光景 第一章 「海のアジア」と「陸のアジア」を往還する島――東アジア史の「気圧の谷」と台湾 第二章 「海のアジア」への再編入――清末開港と日本の植民地統治 第三章 「中華民国」がやって来た――二・二八事件と中国内戦 第四章 「中華民国」の台湾定着――東西冷戦下の安定と発展 第五章 「変に処して驚かず」――「中華民国」の対外危機と台湾社会の自己主張 第六章 李登輝の登場と「憲政改革」 第七章 台湾ナショナリズムとエスノポリティクス 第八章 中華人民共和国と台湾――結びつく経済、離れる心? 第九章 「中華民国第二共和制」の出発 結び 補説1 総統選挙が刻む台湾の四半世紀――なおも変容し躊躇するアイデンティティ 補説2 「台湾は何処にあるか」と「台湾は何であるか」 学術文庫版あとがき 参考文献 台湾史略年表 索引
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4.5批評界に大きな衝撃を与えるとともに、文学批評はもちろん、哲学・思想の領域にも深い影響を与えた巨人ポール・ド・マン(1919-83年)。ド・マンを領袖とする「イェール学派」は、第一世代に属するハロルド・ブルーム、ジェフリー・H・ハートマン、J・ヒリス・ミラー、第二世代に属するバーバラ・ジョンソン、ショシャナ・フェルマンの名とともに無数の輝かしい成果をあげてきた。その原点に位置するのが本書『読むことのアレゴリー』(1979年)であり、そこで全面的に展開されたド・マンの「脱構築批評」は文字どおり世界を震撼させた。 本書の一貫した主題は、言語の「比喩性」の観点から「読むこと」の本質を考察することにある。テクストに普遍的=不変的な意味を見出そうとする「字義性」に基づく発想をド・マンは虚妄として暴き出す。その帰結として高らかに宣言されるのが、言語はすべて比喩的である、というテーゼにほかならなかった。つまり、言語は絶えず自身とずれていく。それゆえ、語りは決定的な終結を迎えることに必ず失敗し、コミュニケーションはディスコミュニケーションとなる。例えば、アメリカのテレビドラマ『All in the Family』の一話で靴紐の結び方を聞かれた男が口にする「What’s the difference?」という言葉に見られるように、言語は常に「字義どおりの意味(literal meaning)」と「比喩的な意味(figurative meaning)」のあいだで宙吊りになり、意味の決定不可能性に直面するわけである。本書は、このことをルソー、ニーチェ、リルケ、プルーストにも見出される本質的な特性として示し、それらのテクストがみずからを脱構築し、さまざまな内部矛盾を遂行してしまうさまを鮮やかに浮かび上がらせる。 ド・マンの主著にして現代批評理論・現代思想の領域に聳え立つ一大金字塔──その定評ある明快な日本語訳を文庫版で手にできる快楽がここに生まれた。 [本書の内容] 序 文 第I部 修辞(学) 第1章 記号学と修辞学 第2章 文 彩(リルケ) 第3章 読むこと(プルースト) 第4章 生成と系譜(ニーチェ) 第5章 文彩のレトリック(ニーチェ) 第6章 説得のレトリック(ニーチェ) 第II部 ルソー 第7章 隠 喩(『第二論文』) 第8章 自 己(『ピュグマリオン』) 第9章 アレゴリー(『ジュリ』) 第10章 読むことのアレゴリー(『サヴォワの助任司祭の信仰告白』) 第11章 約 束(『社会契約論』) 第12章 言い訳(『告白』) 人名・作品名索引
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4.5「20世紀最大の哲学者」として今なお読み継がれるマルティン・ハイデガー(1889-1976年)。その影響力は、現代思想、解釈学、精神病理学、文学研究に至るまで、あまりにも大きく決定的だった。本書は巨人ハイデガーの思想の全容を1冊で理解できる最良の入門書、待望の文庫化である。『存在と時間』の明快な読解から難解な後期思想の見取り図を掲げ、さらには今日再燃しつつあるナチズム加担問題に大胆に切り込む名著。 「20世紀最大の哲学者」として今なお読み継がれるマルティン・ハイデガー(1889-1976年)。その影響力は、サルトルからフーコー、デリダに至る現代思想、ガダマーに代表される解釈学、ビンスワンガーやミンコフスキーらの精神病理学、そしてバタイユ、ブランショといった文学研究まで、あまりにも大きく決定的だった。本書は、その巨人ハイデガーの思想の全容を1冊で理解できる、と長らく定評を得てきた名著、待望の文庫化である。 著者は、ハイデガーの生涯を概観した上で、「「ある」とは何か」という前代未聞の問いを掲げた『存在と時間』(1927年)を豊富な具体例をまじえながら分かりやすく読解していく。その理解を踏まえて難解で知られる後期思想の世界に分け入り、読者をたじろがせる膨大な著作群に明快な見通しが示される。その上で、20世紀末に突如として勃発した、ハイデガーのナチズムへの加担問題という微妙な話題にも躊躇することなく取り組み、この問題をどのように考えればよいのか、最良のヒントを与えてくれる一書ともなっている。ここにある「学問と政治」の関係という問題は、温暖化問題や原発問題など、今日世界中で次々にクローズアップされてきていることは誰の目にも明らかである。ハイデガーについては、「黒ノート」と呼ばれる草稿の公刊を機に、再び反ユダヤ主義と哲学の関係が取り沙汰されるようになってきている。 このように、今日ますます切迫した問題と深く関わるハイデガーの思想にアクセスするための最良の第一歩として、本書は他に類を見ない価値をもっている。学術文庫版のための書き下ろしをも加えた決定版、ついに登場。
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4.5漢詩は、平安時代から現代まで、多くの日本人の心をとらえてきた。その歴史・地理的な背景や、日本の漢詩受容を押さえて、丁寧に作品を読み解き、漢詩の豊かな抒情の世界に遊ぶ。奔放自在な「詩仙」李白、謹厳実直な「詩聖」杜甫、閑寂の自然詩人・王維など、珠玉の名作を読む醍醐味を味わいつつ、自由闊達に読むことをも可能にする最良の入門書。 [本書の内容] 序章 漢詩をどう読むか I 李白と酒 II 月の光 III 登楼・重陽 IV 杜甫の律詩 V 蘇州詩話 VI 閑寂・江南の春 VII 旅愁・シルクロード VIII 唐詩と日本人
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4.5永仁の徳政令――日本史上、飛びぬけて有名なこの法の本質を「「もとへもどる」という現象」と喝破し、躍動する13世紀の社会を深く鮮やかに描き出した不朽の名著、待望の文庫化! 日本人は「所有すること」をどのように捉えていたのか。サブスクリプション制やフリマアプリの登場によって、所有の概念がかつてないほど揺らいでいる今こそ読みたい、中世人の法と慣習を解き明かす一冊。(原本:岩波新書、1983年) 「今国家の債務を消すために、その他一切の債権債務を破棄する、つまり天下一同の徳政を実行すれば、日本経済は収拾のつかない混乱におちいるかもしれないし、意外にも大したことなくすぎてしまうかもしれない。いずれにせよ、少なくとも現時点ではそれが「夢のような話」にすぎないことはいうまでもない。 だが、中世社会ではそれは夢ではなかった。永仁徳政令B‐3条のように、あるいは室町幕府の徳政令がもっぱらそれを主張していたように、債権債務破棄の徳政令を発布するという現実的な道があったからである」(第一〇章「新しい中世法の誕生」より)。 日本の歴史のなかでも、単行法としてずば抜けて有名な法「永仁の徳政令」。永仁五(1297)年に出されたこの法は、21世紀の日本のみならず、制定された13世紀当時から有名な法であった。現在からは想像もつかないが、法の実在さえ法廷でまじめに争われた時代にあって、ある法の存在を同時代の人々が短時日のうちに共有したということ自体が、極めて異例のことであった。実際に、永仁の徳政令の立法からわずか二週間後には、この法に基づいた訴訟が起こされて、土地が返却されている。その後も、この法に基づいて多くの土地が売り主のもとに戻ることになった。 新幹線もSNSもない時代に、なぜこのようなことが可能だったのか。そしてなぜ徳政令は、現在もなお異色の有名法であり続けているのか。そもそも幕府自身は当初そう言っていなかったにもかかわらず、この法はなぜ「徳政」と呼ばれたのか。 永仁の徳政令にまつわる数々の謎を解き明かし、売買や贈与から浮かび上がる所有に対する意識や、「天下の大法」と呼ばれる社会規範の存在、幻の政治改革「弘安徳政」、さらにその背後にある合理主義的な政治的思潮の登場に至るまで、この不思議な法を軸に中世社会の本質に迫る。著者のエッセンスがふんだんに盛り込まれた日本中世社会史の金字塔! 【主な内容】 一 無名の法、有名の法 二 徳政令の出現 三 なぜ徳政なのか 四 天下の大法 五 贈与と譲与 六 消された法令 七 前代未聞の御徳政 八 人の煩い、国の利 九 徳政の思想 一〇 新しい中世法の誕生 あとがき 解 説(小瀬玄士)
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4.520世紀的思考を乗り越え、21世紀哲学の開幕を告げた、画期の書。 デリダやウィトゲンシュタインによってかえって「謎」と化してしまった言語の本質を、現象学的方法によって取り戻す著者オリジナルの試み。 「原理」を提示し、認識の「普遍洞察性」(共通了解の普遍性)に近づいていくという哲学的思考のエッセンスは、こうして再興される! * * * [目次] 1章 現代の反形而上学――『声と現象』のマニフェスト (ヨーロッパ思想の自己克服/脱構築的マニフェスト/根源概念の禁止/エクリチュールと主体の死) 2章 デリダ的脱構築と懐疑論 (「純粋自我」の逆説/懐疑論の本質/差延と超越性) 3章 「現象学的」言語理論について (形而上学の解体/言語ゲーム/「言語」の現象学/ハイデガーの言語意味論) 4章 エクリチュールと「作者の死」 (言語の信憑構造/言語の「意味」とは何か/エクリチュールの構造/文学テクストの本質) 5章 一般言語表象 (一般言語表象と言語の多義性/指示理論について) 6章 「意味」の現象学 (「意味」の存在論/「発語」の現象学/規則のパラドクス) 7章 「正義」のパラドクスと「否定神学」 (否定神学/正義のパラドクス/倫理の現象学) 終章 現代的「超越項」 (「語りえないもの」の複数性/現代的「超越項」について) あとがき 学術文庫版へのあとがき
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4.5人びとを救いのない業報の束縛から解放する、恩寵と救済の宗教――大乗仏教は、どのような思想的変転の中から出現したのだろうか。「さとり」と「廻向(えこう)」という大乗仏教のキーワードを軸に、その独自の論理を解明していく。 「マーヤー夫人の処女懐胎」と「マリアの受胎告知」など、ブッダとイエスをめぐる説話に驚くべき類似がいくつも見られるのはなぜだろうか。本書はまず、仏教とユダヤ教、キリスト教など、西アジアの諸宗教の影響関係を聖典文献学から探る。なかでも、ペルシアに栄えたゾロアスター教がメシア信仰や阿弥陀仏信仰、さらに大乗仏教の成立に与えた影響に着目する。 また、自分の積んだ善業の結果を「さとり」という超世間的なものに転換したり、自己の功徳を他人に振り向けたりする「転換の思想」すなわち「廻向」は、「業も果も本質的には空(くう)である」という「空の思想」に支えられている、という。そして、この阿弥陀仏信仰と「空の思想」を両輪として、大乗仏教は育まれたのである。 原始仏教と他宗教を比較する広い視野から、難解な思想を平易に説き明かす。巻末解説を、チベット学の今枝由郎氏が執筆。 『「さとり」と「廻向」――大乗仏教の成立』(講談社現代新書1983年刊、人文書院1997年刊)を改題して文庫化。
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4.5〈『論語と算盤』よりも明快!〉 渋沢栄一「最後の肉声」を現代語訳。 読めば、2021年大河ドラマ『青天を衝け』が、ぐっと味わい深くなる! ■怒濤の人生を回顧し、現代人に希望を託す、畢生のメッセージ■ 時勢が緊迫する昭和のはじまりにあって、人生の黄昏を迎えていた「日本資本主義の父」は、 後世に何を言い遺こそうとしたか。 「家訓」にはじまり、倫理観、経済観、政治観、人生観など広汎なテーマについて32項目にわたって、 幕末維新の経験をふまえ、日本の明日を憂いながら語り尽くした談話集「青淵論叢」を、 渋沢という人物を知り尽くした鹿島茂が読みやすく現代語訳し、さらに懇切に解説。 「金というものは社会の力を表彰している役にたつ道具ですから、これを貴ぶのは正当なことですが、しかし、必要な場合にはよくこれを消費しなければなりません。消費はもちろんよいことなのです。よく集めてよく散じ、もって社会を活発にし、それによって経済界の進歩を促すのはまさに有為の人が心がけなければならないことなのです。真に経済のよくわかった人は、よく集めてよく散じるようでなければなりません。よく散じるとは正当に支出することです。金を善用することです」(本書「富者の要務」より) 「江戸の封建主義に代わって明治・大正の資本主義が登場しても、官は官のもの、民は民のものという疎外的分担体制はよりひどくなっている。 これは、自分にも責任があるのだから、なんとしても最終解決しなければならない。 では、どうすればいいのか? これが、日本の資本主義をほとんどゼロから独力で作り上げた渋沢が古希にあたって再度、自分に問いかけた疑問だったのである」(本書「編訳者解説」より) 【本書の主な項目】 立身出世の秘訣/信用を得る人得ない人/叱言(こごと)の云い方/真の成功とは何か/予の人物鑑識法/大国民は斯う有り度い/外来思想と咀嚼消化の力/国家観念と世界主義/政治経済と道徳観念/道徳と経済の合一説/事業経営に必須の条件 ほか
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4.5マムルーク朝のバイバルスとともに、イスラーム史上の英雄と称されるアイユーブ朝のサラディン。アラブと十字軍の50年以上にわたる覇権争いに終止符を打ち、十字軍から聖地エルサレムを奪回した「イスラーム世界の英雄」として知られる彼は、同時代のアラビア語史料や伝説に「アラブ騎士道の達人」「慈悲深い高潔な人物」と謳われ、ヨーロッパでも智者、果敢な騎士、寛大な性格の人物と評されました。アラブ側は異教徒と勇敢に戦った英雄として、ヨーロッパ側はアラブ騎士道の体現者として、サラディンを描きつづけています。そのような伝説に彩られた人物の実像とはどのようなものだったのでしょうか。本書は、サラディンが、どのような政治・経済・社会状況にあって、どのように考え、どのように行動したかを明らかにします。さらに、伝説と事実を峻別したうえで、架空の伝説も人々の願望の表れとしてとりあげ、「人間としてのサラディン像」をあざやかに描き出す、「英雄」の実像に迫った本格的伝記です。 〔原本/1996年、講談社選書メチエ〕 【本書の内容】 プロローグ――サラディンの生きた時代 第一章 修行時代 1 誕生 2 カリフ権力の衰退と十字軍の侵攻 3 少年サラディン 4 ヌール・アッディーンとの出会い 5 エジプト遠征 第二章 エジプトの若きスルタン 1 アイユーブ朝の創設 2 バイナル・カスラインの戦い 3 サラディンの補佐役たち 4 イエメン征服の謎 5 シリアへの進出 6 新体制の確立 第三章 カイロからエルサレムへ 1 エジプト経済の繁栄 2 聖戦(ジハード)へ向けて 3 エルサレム奪回 4 アッカーをめぐる攻防 5 サラディンの死 エピローグ――サラディン以後
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4.5このうえなくわかりやすい言葉で、『論語』のエッセンスを読める!孔子が伝えたかったことは、こんなことだった。『次郎物語』で名高い作家にして教育思想家であった下村湖人が、人生をかけて読んだ『論語』を、そこに残された言葉をもとに、ひとつの物語として書き紡いだ。ページをひらけば、孔子や弟子たちが直接語りかけてくる!【本書より―永杉喜輔「まえがき」】湖人は生涯をかけて『論語』に学んだ。二千年以上も経た『論語』の章句を自由自在に使って、『論語』で養われた自分の思想を物語に構成したものが本書で、『論語』の精神を後世に伝えたい一念が結晶している。孔子と弟子たちが古い衣をぬぎすて、現代に躍り出す。その光景がみずみずしい現代語でたんねんに描かれている。【本書より―「序文」】 論語は「天の書」であると共に「地の書」である。孔子は一生こつこつと地上を歩きながら、天の言葉を語るようになった人である。天の言葉は語ったが、彼には神秘もなければ、奇蹟もなかった。いわば、地の声をもって天の言葉を語った人なのである。 彼の門人達も、彼にならって天の言葉を語ろうとした。しかし彼等の多くは結局地の言葉しか語ることが出来なかった。中には天の響を以て地の言葉を語ろうとする虚偽をすら敢てする者があった。そこに彼等の弱さがある。そしてこの弱さは、人間が共通に持つ弱さである。吾々は孔子の天の言葉によって教えられると共に、彼等の地の言葉によって反省させられるところが非常に多い。 こうした論語の中の言葉を、読過の際の感激にまかせて、それぞれに小さな物語に仕立てて見たいというのが本書の意図である。無論、孔子の天の言葉の持つ意味を、誤りなく伝えることは、地臭の強い私にとっては不可能である。しかし、門人達の言葉を掘りかえして、そこに私自身の弱さや醜さを見出すことは、必ずしも不可能ではなかろうと思う。 この物語において、孔子の門人達は二千数百年前の中国人としてよりも、吾々の周囲にざらに見出しうる普通の人間として描かれている。そのために、史上の人物としての彼等の性格は、ひどく歪められ、傷つけられていることであろう。この点、私は過去の求道者達に対して、深く深くおわびをしなければならない。 しかし、論語が歴史でなくて、心の書であり、人類の胸に、時処を超越して生かさるべきものであるならば、吾々が、それを現代人の意識を以て読み、現代人の心理を以て解剖し、そして吾々自身の姿をその中に見出そうと努めることは、必ずしも論語そのものに対する冒涜ではなかろうと信ずる。
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4.5江戸時代に吉益東洞(一七〇二-一七七三)が礎をつくり、華岡青洲(一七六〇-一八三五)が西洋医学と融合させ、独自の進化を遂げた日本漢方医学。同じ病でも人次第で治療が変わる「同病異治」の哲学とは何か? 高齢化社会で多病を抱える患者への対応、200種を超える生薬を組み合わせ、がん治療の補助療法としての期待も高まる今、病との付き合い方を変える、東洋思想医学の可能性を考察する。漢方では関節リウマチであっても一人一人、また昨日と今日ではその性質が違うと考える。こうした極めて東洋的な考え方は、これからの医療を考える上で重要であろう。西洋の文化が直線的で四角定規であるのに対し東洋の文化は曲線であり、円である。わが国が担うべきは、単に薬という物質的なものだけでなく、文化的・精神的な考え方もひっくるめた、真の東西医学の融合ではないだろうか――「まえがき」より(本書は2013年、講談社選書メチエより『漢方医学』の題名で刊行されました。)
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4.5氏神から産土神、株神を祀る。集落や同族、一家で神々を招くたびに役割を果たす神主の仕事とは? 祈祷・祭りと村の暮らしを描く。
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4.5体格、体力、手先の器用さなどの「自然」に基づく不平等ではなく、地位、身分の区別、貧富の差といった「人為」によって作り出された不平等は、人間を惨めで不幸にする。そんな不平等の起源と根拠を問い、不幸を回避するための道筋を示す。格差社会が深刻化している今、ますます重要性を帯びるルソーの主著を、原文を感じさせる日本語で新訳! 断片のみが残された作品『戦争法原理』の復元されたテクストを本邦初訳で併録した。
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4.5『吾輩は猫である』を1905年に発表し、文壇に登場してから絶筆となった1916年の『明暗』まで、10年余りの作家活動で人生を深く考察した夏目漱石。その読み手として著名な直木賞作家・出久根達郎氏が、「漱石の作品のすべてが人生を論じている」として選んだ随筆、講演、書簡などから、人間と人生を凝視した警句と人生訓を読み取る。(講談社学術文庫) ※この電子書籍の底本である、講談社学術文庫の原本は、2001年4月に講談社より講談社文芸文庫として刊行されました。『漱石人生論集』は、講談社学術文庫を底本とし電子化した電子書籍のほかに、講談社文芸文庫を底本とし電子化した電子書籍も配信中です。電子書籍の講談社文芸文庫版には、電子書籍の講談社学術文庫版に収録されている「解説」(出久根達郎)が収録されていません。
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4.4文藝作品の内なる表現理念=「雅・俗」の交錯によって時代を区分したところに本書の不滅の独創がある。健康で溌溂とした「俗」を本性とする古代文藝、端正・繊細な「雅」を重んずる中世、また古代とは別種の新奇な「俗」を本質とする近代。加えて著者は、日本文学を「世界」の場に引き出し、比較文学の視点からも全体的理解に努める。長く盛名のみ高く入手困難だった「幻の名著」の待望の復刊。(解説=ドナルド・キーン)
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4.4※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 漢文」とはなにか 受験参考書をはるかに超え出たZ会伝説の名著、待望の新版! 訓読のコツとは。助字の「語感」をどう読み取り、文章の「骨格」をいかに発見するか――。漢文読解の基礎力を養い、真の「国語力」を身につけるために、1970年代より形を変え版を重ねながら受験生を支え続けてきた名著を修補改訂。大学入試攻略などは当たり前、第一人者が気骨ある受験生、中国古典を最高の友人としたい人へ贈る本格派入門書。 基礎とはなにか。二畳庵先生が考える基礎ということばは、基礎医学とか、基礎物理研究所といったことばで使われているような意味なんだ。(中略)基礎というのは、初歩的知識に対して、いったいそれはいかなる意味をもっているのか、ということ。つまりその本質を反省することなのである。初歩的知識を確認したり、初歩的知識を覚える、といったことではなく、その初歩的知識を材料にして、それのもっている本質を根本的に反省するということなのだ。――<本書より> ※本書は1984年10月に増進会出版社より刊行された『漢文法基礎』(新版)を大幅に改訂したものです。
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4.4臨床の場に身を置きつづけながら、綺羅星のような著作および翻訳を遺した稀代の精神病理学者木村敏(1931-2021年)。その創造性は世界的に見ても人後に落ちない。 著者の名を世に広く知らしめるとともに、社会精神医学的な雰囲気を濃く帯びていることで、数ある著作のなかでもひときわ異彩を放つ名著に、畏友・渡辺哲夫による渾身の解説を収録。 「異常」が集団のなかでいかに生み出され、また「異常」とされた人々のうちでなにが生じているのか、社会および個人がはらむ「異常の構造」が克明に描かれる。私たちはなぜ「異常」、とりわけ「精神の異常」に対して深い関心と不安を持たざるを得ないのか。「自然は合理的である」という虚構に支配された近代社会が、多数者からの逸脱をいかに異常として感知し排除するのか。同時に患者のうちで「常識の枠組み」はどのように解体され、またそのことがなぜ「正常人」の常識的日常性を脅かさずにはおかないのか――。 「あとがき」に刻印された「正常人」でしかありえない精神科医としての著者の葛藤は、社会における「異常」の意味を、そして人間が生きることの意味を今なお私たちに問いかけ続けている。(原本:講談社現代新書、1973年) 【本書の内容】 1 現代と異常 2 異常の意味 3 常識の意味 4 常識の病理としての精神分裂病 5 ブランケンブルクの症例アンネ 6 妄想における常識の解体 7 常識的日常世界の「世界公式」 8 精神分裂病者の論理構造 9 合理性の根拠 10 異常の根源 あとがき 解 説(渡辺哲夫)
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4.4世界に孤立して国運を誤るなかれ──日露戦争後の祖国日本の動きを憂え、遠くアメリカからエール大学教授・朝河貫一が訴えかける。歴史学者としての明解な分析に立って、祖国への熱い思いが格調高く述べられ、読む者の心に迫る。彼の忠告も空しく、軍国主義への道をつき進んだ日本は、戦争、敗戦へと不幸な歴史を辿った。日米の迫間(はざま)で、日本への批判と進言を続けた朝河。彼の予見の確かさと祖国愛には、今もなお学ぶべきものが多い。 目次 ●前篇 日本に関する世情の変遷 日本に対する世評の変化 満州における日本に対する世の疑惑の由来 反動説──感情的反対者──利害的反対者 東洋における世界の要求 一八九九年以前 一八九九年以後 日露戦争以後 ●後篇 日本国運の危機 ・第1章 戦後の日本国民多数の態度に危険の分子あることを論ず 国権説は機に後れたり 国勢は劇変して国民の態度はこれに副わず 国民の危険なる態度、国運の危機 ・第2章 日本と米国との関係に危険の分子少なからざることを論ず 米国人の日本に関する感情の変遷 日本人の米国に関する思想の浅薄 日、清、米の重大なる関係 米国と新外交、清国の信頼 米国人民の東洋に関する輿論 米国為政者の東洋に関する思想 ローズヴェルト氏、タフト氏 結論 日本国民の愛国心
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4.4ガリレオにしか作れなかった高倍率の望遠鏡に、宇宙はどんな姿を見せたのか?──1609年7月に初めて製作した望遠鏡の倍率は3倍。その4カ月後には、他の誰にも追随できない20倍の倍率を実現したガリレオは、翌年初頭から天体観測を開始した。人類が初めて目にしたレンズの先には、月の表面の起伏が、天の川をなす無数の星が、そして木星をめぐる四つの衛星が現れた。人類初の詳細な天体観測の貴重な記録、待望の新訳!※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
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4.4今まで何の関係もないと思われていた2つのものが、1つであることを知ることこそ、魔術・マニエリスムの真諦である。そして、これこそが究極の「快」である。光学、辞典、哲学、テーブル、博物学、造園術、見世物、文字、貨幣、絵画、王立協会……。英国近代史を俯瞰し、歴史の裏に隠された知の水脈を、まるで名探偵ホームズのように解明する「脱領域の文化学」の試みである。(講談社学術文庫)
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4.4まもなく完成というところまできて、国鉄末期に建設が中止された、幻のローカル新線。開通を待ち望んでいた著者が、計画上の沿線をたどり、風景を見、路盤に立ち、関係者へのインタビューを行ったルポタージュに、架空の時刻表を添えた「線路のない時刻表」。取り上げた各線の工事再開は困難に思われたが、その後、第三セクター方式により7線すべてが開業。本書は開業までの経緯と新線の乗車記を加えて刊行された「全線開通版」。(講談社学術文庫)
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4.3南太平洋のマエンゲ族の一日当たりの平均労働時間は四時間だという。古代ギリシアにおいて多忙は倫理的悪であり、中世の修道士にとって労働とは神から課された罰であった。 しかし近代になると、労働の価値に大逆転が生じる。「労働の尊厳」が高らかに謳われ、経済のみならず政治・文化を含むありとあらゆる活動が労働化する、完全な意味での労働社会が人類史上初めて誕生する。 この逆転はいかにして、なぜ起こったのか。古代から中世を経て近代にいたる労働観の変遷をコンパクトに描き出し、現在の労働中心主義は決して当たり前のものでもなければ、長い歴史に裏打ちされたものでもないことをあざやかに浮かび上がらせる。 人は生産労働なしに生きることはできない。しかし労働に従事するかぎり人間は自由になることはない。この相克を超えて、本当の意味で「労働から解放」されることは可能なのか――。 労働の価値が再び大転換しつつある今こそ必読の労働論! かつて多忙は悪であり、余暇こそが自由人の本性にふさわしいとされた。しかし、近代においては資本主義も社会主義も等しく「労働はすばらしい」、「労働は人間を成長させる」と労働の尊厳を謳う。 労働が近代を創造したのであり、労働なしに近代は理解できない。そして、あらゆる人間が精神的にも物質的にも「労働する」社会、当事者が精神的・物質的活動を「労働」として表象する社会は、すなわちあらゆる人間が「奴隷となる」社会である。もし古代人が近代社会を見たら、最悪の社会の到来と仰天するだろう。 非西欧社会、古代、中世の労働観の変遷を踏まえたうえで、ベンジャミン・フランクリンやウェーバー、サン=シモン、コント、マルクス、アレント、ヴェイユなど主要な労働思想を参照しながら、近代的労働観の成立過程を明瞭簡潔に描き出し、我々が当然のものと刷り込まれてきた労働中心主義を見事に解体していく。 人間は労働に従事する限り自由にはなれず、しかし労働なしでは生きていくことができない。そうだとすれば、本当の意味での「労働からの解放」はいかにして可能になるのか。人類と働くことの関係を根底から問い直す、骨太の労働論にして近代論。(原本:『仕事』弘文堂、1988年) 【本書の内容】 はしがき 第一章 未開社会の労働観 第二章 古代ギリシアの労働観 第三章 西欧中世の労働観 第四章 近代の労働観 第五章 労働の批判的省察 注 解説(鷲田清一)
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4.3様々な学問分野を自由に越境し、「知ることの楽しさ」を生涯発信し続けた<知の道化師>、山口昌男。その学問の真髄とも言える「アフリカ」研究を、丸ごと1冊・通史に編纂。思いがけなくも豊かなアフリカの相貌、実験的とも言える日本との対比、自身が描いたスケッチや、貴重すぎる図版を193点も掲載! 彼の地で暮らし、深い人脈を得た泰斗だからこそ書けた本作は、参考文献すらただの文字情報に終わらない、圧巻の充実ぶり。没後10年。今こそ、目からウロコのアフリカ通史を、吟味する! *本書は、『世界の歴史 第6巻 黒い大陸の栄光と悲惨』(講談社 1977年)を改題したものです。 目次 はじめに 人類史とアフリカ 1 アフリカの古代世界 1)アフリカにおける人類の起源 2)アフリカの古代的世界 3)黎明の輝き・ 4)サヴァンナの帝国 5)東アフリカの王国 6)アフリカの王権文化――そのパラダイム 2 大発見の神話学 1)プレスター- ジョンの王国を求めて 2)アフリカの「黄金伝説」――ジンバブウェ遺跡とモノモタパ 3)探険ラッシュの世紀 3 伝統国家の栄光 1)草原の覇者たち 2)古都の盛衰 3)奴隷の故郷 4)アフリカと奴隷貿易 4 東海岸――交易都市の繁栄 1)世界へ開かれたアフリカ 2)制海権をめぐる争い 5 南アフリカのナポレオンたち 1)南アフリカの原住民たち 2) 南アフリカの清教徒たち 3)シャカ王のズールーランド 4)スワジ王国 5)バストランドのモシェシュ王 6)ムジリカジのンデベレ 6 ヨーロッパによる仮死 1)ヨーロッパ列強のアフリカ分割 2)開拓者たちの運命 3)アフリカ侵略の二つの型 4)セネガルーー仏領アフリカの優等生 5)最後の抵抗者サモリ= トゥレ 7 再生への胎動 1)マフディー運動 2)キリスト教的反抗 8 試行錯誤の現代史 1)両大戦間のアフリカ 2)エティオピアの反抗 3)第二次大戦後のアフリカ 4)コンゴ動乱 5)ナイジェリアの内戦 6)アンゴラの独立と内戦 おわりに 参考文献 年 表 図版参考資料一覧 索 引 解説 今福龍太
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4.3キリスト教抜きに世界のスタンダードは理解できない! 旧約・新約聖書を丁寧に解説、「救世主」「アダムとイヴ」「三位一体」「クリスマスツリーと十字架」「原理主義」「進歩主義とグローバリゼーション」などのキーワード/トピックから、キリスト教理解を立体的に組み上げる。信仰生活のリアル、各宗派とのかかわり方など、実践的なガイドも盛り込んだ、非キリスト教文化圏に住まう「普通の日本人」のための最良の入門書! 混迷の時代、普遍宗教が示す未来とは? [目次] はじめに 教養としてのキリスト教 キリスト教を読む キーワードで考えるキリスト教 三次元で読むキリスト教 知の道具箱 おわりに 学術文庫版へのあとがき
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4.3本書『ツァラトゥストラはこう言った』がニーチェ畢生の書にして、ドイツ文学史上屈指の作品であることは言を俟たない。故郷を捨てて山に入ったツァラトゥストラは「私は惜しみなくあげたいし、頒かち与えたい。人間たちのあいだで賢者がもう一度愚かさを愉しみ、貧者がもう一度豊かさを愉しむようになるまで」という言葉とともに山から下り、人間たちの世界に入っていく。「神の死」を告げ、しかし人類は現状に甘んじることなく高みを目指して進んでいくべきだとする「超人」の思想を伝えるツァラトゥストラは、生きとし生けるものは現状以上を目指すという原理、すなわち「力への意志」の原理に「超人」が基づいていることを説く。しかし、没落を始めるツァラトゥストラは、この世に新しいものなど起こらず、すべては同じことの繰り返しであるという「永遠回帰」の思想にたどりつく――。 生田長江による最初の邦訳(1911年)以来、すでに本書の日本語訳は15種類を数える。そのすべてに目を通した上で作られた本訳書は、21世紀にふさわしい日本語で「声に出して読める翻訳」を実現するものである。学術文庫『愉しい学問』の訳者が満を持して送り出す、渾身の訳業! [本書の内容] 第一部 ツァラトゥストラの序説 ツァラトゥストラは語る 三段階の変身/徳の講座/背後世界論者/肉体の軽蔑者/情熱にひそむ喜びと苦しみ/青ざめた犯罪者/読むことと書くこと/山に立つ樹/死の説教者/戦争と戦士/新しい偶像/市場のハエ/純 潔/友/千の目標と一つの目標/隣人愛/創造者の道/老いた女と若い女/毒ヘビにかまれる/子どもと結婚/自由な死/惜しみなく与える徳 第二部 鏡をもった子ども/至福の島にて/同情者たち/司祭たち/有徳者たち/汚い奴ら/毒ぐもタランチュラ/有名な識者たち/夜の歌/舞踏の歌/墓の歌/自己克服/崇高な人/教養の国/純粋無垢の認識/学 者/詩 人/大いなる出来事/占い師/救 い/賢い世渡り法/最も静かな時 第三部 放浪者/幻影と謎/不本意な幸福/日の出前/卑小にする徳/オリーブ山にて/通り過ぎるということ/離反した者たち/帰 郷/三つの悪/重さの地霊/新旧の石板/快復しつつある人/大いなるあこがれ/もう一つの舞踏の歌/七つの封印 第四部・最終部 蜜の捧げ物/助けを求めて叫ぶ声/王たちとの対話/ヒ ル/魔術師/失 業/最も醜い人間/進んで乞食になった人/影/正 午/歓迎のあいさつ/晩 餐/高等な人間/憂鬱の歌/学 問/砂漠の娘たちのもとで/目覚め/ロバ祭り/夜の放浪者の歌/しるし 訳 注 訳者あとがき 索 引
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4.3『論語』は、どうして時代を超えて読み継がれてきたのでしょうか。それは『論語』が封建的、教条的な道徳の教科書などではなく、人間をありのままに見とおし、人間にとっての幸福とは何かという視点にもとづいて道徳を論じることで、読む者の人生の指針となってきたことにあります。そしてその叡智は継承され、また未来へと伝えられてゆくべきものといえるでしょう。 中国哲学史研究の泰斗として知られる著者が、『論語』の精髄を紹介する一冊が本書です。『論語』から125の章段を選んで11の柱で体系化し、各章の冒頭に付した解説によってポイントを押さえ、学術文庫版『論語 全訳注』に準拠する各章段では「原文」「現代語訳」、解釈を助ける「参考」と読み進めることで理解を深めるような構成になっています。そして最終章では孔子の略伝と時代背景に言及し、『論語』を綜合的に把握できるように配慮されています。これは、『論語』に興味をもつ独習者にとっての格好な水先案内であると同時に、『論語』の魅力を誰か(とくに年少者)に伝えようとする際の理想的な手引きとなることを意図したものです。 儒教の本質は「生命の連続」と説く著者の思索が全面的に反映した本書は、現代を生きる多くの日本人にとって実践的な示唆に富んだ「『論語』入門」となるでしょう。 〔原本:『すらすら読める論語』(2005年、小社刊)をもとに増補再編集〕 ●主な内容 第一章 『論語』の名句 第二章 『論語』を読む楽しさ 第三章 自分の幸せだけでいいのか 第四章 他者の幸福を求めて 第五章 「学ぶ」とは何か 第六章 教養人と知識人 第七章 人間を磨く 第八章 若者との対話 第九章 人生用心ノート 第十章 孔子像 第十一章 愛と死と孝と 第十二章 孔子の生涯とその時代と
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4.3儒教と道教、そして仏教。この三つの異なる宗教は、長い歴史のなかで渾然と併存してきた。 そのような不思議な思想空間は、なぜ、いかにして成り立っているのか。 死生観、自然認識、民間信仰などの視点から、衝突・妥協・調和を繰り返すダイナミズムをとらえる意欲作。 矛盾しながら共存する東アジア的宗教の本質を、シンクレティズム=習合というキー概念から鋭く分析し、 軽妙な筆致でやさしく語る! ◇本書「はじめに」より― シンクレティズムとは「ごたまぜ」という意味である。儒教と仏教と道教がごたごたまぜ まぜになっている。純粋ではない。けれどゆたかさがある。そしてこれこそが宗教というも のの現実の姿ではないか。 ◆主な内容 第1章 シンクレティック東アジア―宗教の実像を求めて 第2章 かばいあう親子のどろぼう―情にあふれ馴れあう心性 第3章 翼をなくした天女たち(上)―ユーラシアの西から東へ 第4章 翼をなくした天女たち(下)―孝との調和と相克 第5章 福禄寿、怨恨、呪殺―心がすさむとき求められるもの 第6章 草も木もみな仏になる―宗教をぬりかえる自然認識 第7章 スモモの下で世直しがはじまる―くりかえされる予言の力 第8章 彼らに永遠の休息をあたえたまえ―湿潤温暖地域の死生観 第9章 東アジアの思想空間へ―思想を生みだす時と場所
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4.3縄文時代中期のデンプン酒に始まり、農耕の神に捧げた弥生時代、 平安時代から熱燗を嗜み、戦国の世では酒で契りを交わし、江戸時代には新酒を求めて番船競争まで繰り広げる――。 古来、誕生から葬式まで、一生の儀礼にも欠かせないほど愛されてきた日本酒は、 いかに発生、発達してきたのか。 日本書紀や古事記など豊富な史料をもとに、時代ごとの「味」を調べあげ、 日々の暮らしと酒嗜みの変遷も考察。造り酒屋に生まれた発酵学の第一人者だからこそ書けた、日本酒大全! (内容の一部) 〇酒の肴の<肴>は、平安時代は衣類や武器のことだった!? 〇「ぐい呑み」は「ぐい!」と呑んでで、酒を喉ごしで味わうことから誕生した。この酒器でしずしずすすると、味の深さが半減する! 〇太平の世は辛口が流行り、乱世や不景気では甘口が流行るという論拠は? 〇酒宴の宴会は、神さまのご機嫌取りのために、滑稽な余興がうまれた! 〇酒の匂いを表現する語は70以上! などなど、史料に基づいた豆知識も豊富に収録。 目次 はじめに 第一章 日本の酒の誕生 第二章 神の酒から人の酒へ 一、神の酒、人の酒 二、風土記と万葉の酒 三、『延喜式』と朝廷の酒 第三章 日本酒の成長と成熟 一、僧坊の酒、酒屋の酒 二、元禄の酒、江戸の酒 三、近代日本酒の誕生 第四章 酒と社交と人生儀礼 第五章 酒商売ことはじめ 第六章 酒を競う 第七章 日本酒と器 第八章 日本酒、その嗜好の周辺 おわりに 学術文庫版あとがき *本書は1992年11月に中公選書より刊行された『日本酒ルネッサンス 民族の酒の浪漫を求めて』を改題、加筆修正したものです。
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4.3ベートーヴェンはナポレオン戴冠の知らせを聞いて作曲中の第三シンフォニーの楽譜を床にたたきつけたといいます。「ボナパルト」なるタイトルを持つはずだったこの交響曲は標題をあらため、英雄交響曲《シンフォニア・エロイカ》として発表されました。ナポレオンに落胆したものの、革命の時代に終止符をうつ「英雄」を待望していたのです。 ドイツ人作曲家ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770-1827年)の生きた18世紀から19世紀にかけてのヨーロッパは、革命の進行する激動の世紀でした。この時代の人々にとって、自前の代表者をもちえないドイツですら、「英雄」とは実在する観念でした。どのようにして英雄像はリアリティを持ったのでしょうか。 馬上のナポレオンを目撃したヘーゲル。皇帝となったナポレオンに謁見したゲーテ。 ナポレオンという「英雄」は幻想にすぎなかったのか。ベートーヴェンの生涯をたどりつつ同時代の偉人たちをとおして、「英雄の世紀」を臨場感あふれる筆致で描きます。 西洋史の泰斗が達意の文章でおくる近代創成のロマン!! 【本書の内容】 はじめに 第一章 英雄(エロイカ)の世紀 第二章 啓蒙の賢人から普遍の天才へ 第三章 啓蒙都市民の誕生 第四章 ヨーロッパ国際関係のなかのドイツ 第五章 ナポレオン革命 第六章 ナポレオン・ショック 第七章 市民と英雄 第八章 古典主義からロマン主義へ 第九章 静穏の一八二〇年代 主要参考文献 学術文庫版あとがき 関係年表
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4.3格差拡大、雇用不安、デフレ、グローバリズムの停滞……。「構造改革」以降、実感なき好景気と乱高下する日本経済。過剰な貨幣発行がもたらす問題、「複雑な“経済現象”」と「理論重視の“経済学”」の乖離など、現代資本主義が直面する困難を徹底的に検証。 アダム・スミスから金融理論、リーマンショックからアベノミクスまで、経済学の限界と誤謬を提示する。 内容抜粋 「経済学」がひとつの思想でありイデオロギーであるとすれば、今日の支配的な経済学の考え方とは異なった「経済」についての見方はできないか。「稀少な資源の配分をめぐる科学」というような経済学の典型的な思考方法ではない、別の思考様式はないのか、ということだ。―――学術文庫版「はじめに」より 目次 学術文庫版「はじめに」 第1章 失われた二〇年――構造改革はなぜ失敗したのか 学術文庫付論 第2章 グローバル資本主義の危機――リーマン・ショックからEU危機へ 学術文庫付論 第3章 変容する資本主義――リスクを管理できない金融経済 第4章 「経済学」の犯罪――グローバル危機をもたらした市場中心主義 第5章 アダム・スミスを再考する――市場主義の源流にあるもの 第6章 「国力」をめぐる経済学の争い――金融グローバリズムをめぐって 第7章 ケインズ経済学の真の意味――「貨幣」の経済学へ向けて 第8章 「貨幣」という過剰なるもの――「稀少性」の経済から「過剰性」の経済へ 第9章 「脱成長主義」へ向けて――現代文明の転換の試み あとがき――ひとつの回想 学術文庫版あとがき 2012年刊行、講談社現代新書『経済学の犯罪』を改題、 大幅加筆修正したものです
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4.3この本が、経済学を変え、世界を変えた。 ――正確で明快な新訳で読む社会科学史上の偉業 物が売れない、職がない――なぜ市場は自由放任では機能しなくなることがあるのか。ケインズは自らも通暁する古典派経済学の誤謬と限界を徹底的に見据え、ついに現代経済学の基礎となる本書に至った。現実世界に直面し理論をラディカルに(皮肉とユーモアも効かせて)更新する、科学という営みの理想形。 本書の核心を定式化したヒックスの重要論文『ケインズ氏と「古典派」たち』も採録。 ポール・クルーグマン「イントロダクション」より 経済停滞は、経済繁栄の過剰に対する必然的な罰なのだという発想は根強い。経済がそもそもどうやって停滞するに至ったかではなく、どうやって停滞にとどまるかを分析することで、ケインズは経済の苦悶に何か懲罰的なものがあるという発想を葬り去った。つまり『一般理論』は、知識の豊かな規律あるラディカリズムの成果なんだ。
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4.3大名はいかに戦ったか。民衆はいかに生き抜いたか。日本はいかに変容したか。戦後日本史学の巨人が、戦国時代というものの全体像を描き出した決定的論考。戦国大名たちはいかに統治し戦ったか。人々はいかにして戦乱の時代を生きたか。新技術によって木綿や鉄砲が普及し何が変わったか。後北条氏の台頭から豊臣政権まで、時代の全体像と動因を、明晰かつ生き生きと描き出す!―四つの「時代を見る目」で読み解く―第一に、群雄だけでなく全社会層の動きを構造的にとらえる。第二に、動乱のもたらす社会変動を、もっとも深奥から考える。第三に、革新と創造の時代として描く。第四に、世界史的な視野の中で見通す。解説(本郷和人・東京大学史料編纂所教授)より―永原の研究成果は、対峙する人間を選ばない。どんな立場から歴史を研究するにせよ、それが実証的であれば必ず、彼の到達に直面する必要に迫られる性質のものである。研究者は永原の提示した推論に学ぶ。それを学んで、乗り越えるべく努力を重ねていく。ある研究者は、努力の末に、永原論のある部分を乗り越えることに成功するだろう。ある研究者は懸命に挑戦しても、永原論の確かさを追認するだけにとどまるだろう。ともあれ、彼の研究業績は、後からやってくる研究者のチャレンジを静かに待っている。乗り越えられることを待っている。この意味で永原は実にフェアーで、尊敬すべき先達なのだ。中世史の良心というべき偉大な研究者、それが永原である。※2000年刊『戦国時代 16世紀、日本はどう変わったのか』(小学館ライブラリー)上下巻の合本復刊【主な内容】戦国時代の開幕惣・一揆と下克上の社会状況「世界史」の成立と新技術関東・東北の争覇戦中国・四国の戦い軍事力の構成領国経済体制都市と商人九州の情勢とキリシタン大名畿内政権と京・堺大名国家と日本国織田信長の進出一向一揆と本願寺「天下布武」
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4.3麦芽やホップの役割とは? エールにラガー、ピルスナー。ドイツにチェコ、ベルギー、日本……それぞれどこが違う? 「生ビール」は何が「生」か? 「キレ」「コク」の正体は? そして何より、おいしく飲むためには――。自ら醸造会社を率いていた著者が、「一回きりのビール人生を楽しんでもらいたい」と起源、歴史、製法、見分け方、飲み方を余すところなく指南。この一杯のために生きている人すべてに捧げます。
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4.3
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4.3「職業としての学問」、「職業としての政治」の邦題で読み継がれてきたマックス・ウェーバーの二つの講演が、いま読むにふさわしい日本語で甦る。ドイツ語の原語Berufには、生計を立てることとしての「職業」という意味だけでなく、神からの「召命」や「天職」という意味も含まれる。「学問」も「政治」も単なる「職業」ではない、とはどういうことか? 今ますます切実さを増す問いに答える新たなスタンダード!
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