森谷公俊の作品一覧
「森谷公俊」の「アルシノエ二世 :ヘレニズム世界の王族女性と結婚」「興亡の世界史 アレクサンドロスの征服と神話」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「森谷公俊」の「アルシノエ二世 :ヘレニズム世界の王族女性と結婚」「興亡の世界史 アレクサンドロスの征服と神話」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
マケドニアのアレクサンドロス
今から約二千三百年前、かつてないほどの広さを一代にして征服し、わずか32歳にして領土とともにこの世から消え去った。
後世の歴史家などからさまざまな解釈がなされ、政治情勢にも利用された、「巨大な矛盾を孕んだ複雑極まりない人物」の物語。
〈興亡の世界史〉では極めて異色かつ強烈な“個人”の興亡として、大王自身の人物像に切り込みを入れた書。
ペロポネソス戦争の後も争いに明け暮れるギリシャ諸国、バルカン半島北部に興ったマケドニアの王フィリッポスはバルカン全域を支配するも、暗殺される。あとを継いだ若き王アレクサンドロスは、父が果たせなかったアカイメネス朝ペルシャへ戦いを
Posted by ブクログ
アレクサンドロス大王は、紀元前の古代にマケドニアから東方征服を行い地中海東側からペルシア、中央アジア、インド西側に至るまでの王国を短期間に築くという偉業を成し遂げた。しかし輝かしい功績の影には無数の一般市民が亡くなり、街が破壊されていたという負の面があることに気づかされた。武勲と名誉という分かりやすい価値観とは異なる現代に生きていれば、安易に受け入れることが難しい人物かもしれない。とはいえ、大王の残した功績や影響は大きく、例えばアレクサに声をかけて情報を得ている現代人がいる。大王の個人的な魅力とは距離をおき、現代にふさわしい指導者・為政者とはどのような人物像がふさわしいかを考え直す機会になった
Posted by ブクログ
「ぺルシア・アジア世界へのギリシャ文明の浸透」と一般に解されている「ヘレニズム」。ここに西洋文明の東洋に対する優越というバイアスを嗅ぎ取った著者は、東洋へのペネトレーションを驚くべき迅速さで達成し、古代ギリシア的価値観の体現を目指したアレキサンドロスの生涯と業績にフォーカスし、その背景に当時の東洋と西洋の邂逅の実際を浮かび上がらせようとする。
「ギリシアの大義」を掲げて始まったアレキサンドロスの東方遠征だが、アカイメネス朝ベルシアとの戦いではギリシア人部隊を重用せず、またギリシア的価値観に反する僭主制を許容するなど、そもそも矛盾含みの立ち上がりであった。アカイメネス朝滅亡後はペルシアに
Posted by ブクログ
伝説のベールの向こうにいるアレクサンドロスとは、どんな姿なのか。
いろいろな立場の人が自分の立場に都合良く作り上げたアレクサンドロス像
その向こう側の姿を追っていった結果、それはもはや人では無く、むしろ本人が望んだような『不滅の名声』を手に入れた英雄であり、むしろ『叙事詩』そのものであったという…
その結果、アレクサンドロスの帝国は、ナポレオンの帝国と違ってあくまでも個人商店であったのも納得。しかし、彼の名声は、彼の後継者が後継者争いをしながら作り上げていった面が多々あるとはいえ、彼の東方遠征はやはり不滅の英雄譚としか言いようがないなと。
ただし、ギリシャと東方との融合とか、ギリシャ文化を『未