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近代言語学の父、フェルディナン・ド・ソシュール。残された手稿と「一般言語学講義」聴講生のノートから三度の講義内容を復元し、コトバを手がかりに文化や社会の幻想性を解明・告発する、その思想と方法を精緻に読み解く。二〇世紀の諸科学、とりわけ構造主義やポスト構造主義に多大な影響を与えた思想の射程と今日的な可能性が、あざやかに甦る。(講談社学術文庫)
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匿名
決して易しい本ではなくそれなりにフランス現代思想などの知識があった方が読みやすいとは思いますが、あまり無い僕でもソシュールが構造主義に与えた影響については理解することができました。
Posted by ブクログ
すごい。 バルトやボードリヤールの著作を事前に触れていた身として、ソシュールの主張する事柄のほとんどが二十世紀哲学、思想、文化、芸術等々へ浸透している実態に衝撃を受けた。 言葉の実質性や概念の絶対性に信頼を置くロゴス中心主義のヨーロッパで、ソシュールが唱えた言葉の根本的曖昧性、体系のうちに差異をもと...続きを読むにして生み出されるのが価値。 まさに視点の変化でもって知の枠組みに新基軸を打ち立てたソシュールに拍手を。 ラングという言語の社会的性質を認めた上で、それをどう撹乱し、新たな思想やアイディアを生み出していくのか。
最後の2章で提示される〈身分け構造〉、〈言分け構造〉の世界観は、私自身薄らと感じてはいるものの言語化できない文化的なモノのズレ感を言語化しているように感じて感動した。 ただの言語学ではなく、生き生きとした丸山言語哲学の語りは読んでいてとてもワクワクする。
10回の講義をまとめた内容。8回まではソシュールのテキスト(?)に基づいた逐語的な解説。9,10回で著者の主張。言葉によって、人間がマイナスになったという指摘が面白い。ホモ・デメンス。索引付き。
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