作品一覧

  • ソシュールを読む
    4.5
    1巻1,430円 (税込)
    近代言語学の父、フェルディナン・ド・ソシュール。残された手稿と「一般言語学講義」聴講生のノートから三度の講義内容を復元し、コトバを手がかりに文化や社会の幻想性を解明・告発する、その思想と方法を精緻に読み解く。二〇世紀の諸科学、とりわけ構造主義やポスト構造主義に多大な影響を与えた思想の射程と今日的な可能性が、あざやかに甦る。(講談社学術文庫)
  • 言葉と無意識
    4.1
    現代思想の問いは、言葉の問題に収斂する。世界を分節し、文化を形成する「言葉」は無意識の深みで、どのように流動しているのか? 光の輝き(ロゴス)と闇の豊饒(パトス)が混交する無限の領域を探照する知的冒険の書。(講談社現代新書)
  • 言葉・狂気・エロス 無意識の深みにうごめくもの
    4.3
    言葉の音と意味の綴じ目が緩んだとき現れる狂気、固定した意味から逃れ生の力をそのまま汲み取ろうとする芸術、本能が壊れたあとに象徴的意味を帯びてイメージ化されるエロティシズム。無意識レベルの欲動エネルギーを覆う言葉の網目をかいくぐって現れる人間的活動のありようとは? ソシュール研究で世界的に有名な著者が言葉の深層風景に迫る。(講談社学術文庫)
  • ソシュールを読む

    匿名

    購入済み

    決して易しい本ではなくそれなりにフランス現代思想などの知識があった方が読みやすいとは思いますが、あまり無い僕でもソシュールが構造主義に与えた影響については理解することができました。

    0
    2024年08月17日
  • ソシュールを読む

    Posted by ブクログ

    すごい。
    バルトやボードリヤールの著作を事前に触れていた身として、ソシュールの主張する事柄のほとんどが二十世紀哲学、思想、文化、芸術等々へ浸透している実態に衝撃を受けた。
    言葉の実質性や概念の絶対性に信頼を置くロゴス中心主義のヨーロッパで、ソシュールが唱えた言葉の根本的曖昧性、体系のうちに差異をもとにして生み出されるのが価値。
    まさに視点の変化でもって知の枠組みに新基軸を打ち立てたソシュールに拍手を。
    ラングという言語の社会的性質を認めた上で、それをどう撹乱し、新たな思想やアイディアを生み出していくのか。

    0
    2023年10月27日
  • 言葉・狂気・エロス 無意識の深みにうごめくもの

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ソシュール研究の権威という認識ですが、狂気と天才の差異を言語的な観点から解き明かすアプローチはスリリングで、自分の中の言語に対する理解の幅が広がった気がする。

    言語が一義的な意味との蝶番でがちがちに結ばれているという一般的な感覚から、そんなものは歴史・社会実践の惰性化であり、言葉の多義性、曖昧さという面があるです。和歌の例なんかは、まさにそうだと腑に落ちる。

    狂人の3パターンの分類も非常に興味深い。カオスにとどまる(昼行灯のような感じかな?)、深層心理から表層心理への円環循環が滞ってカタルシスに向かえない、表層心理にのみ留まって固執している。現代人というのは、大抵3番目の狂人にカテゴライズ

    0
    2022年09月16日
  • ソシュールを読む

    Posted by ブクログ

    最後の2章で提示される〈身分け構造〉、〈言分け構造〉の世界観は、私自身薄らと感じてはいるものの言語化できない文化的なモノのズレ感を言語化しているように感じて感動した。
    ただの言語学ではなく、生き生きとした丸山言語哲学の語りは読んでいてとてもワクワクする。

    0
    2021年04月07日
  • 言葉と無意識

    Posted by ブクログ

    読み終えてみると、なるほど納得のタイトルと内容。ベースにある部分の話から、文化にまで話が派生する。思想を具体的に昇華するといえばいいのだろうか。ソシュールをベースにロラン・バルトが主にテキストや映像で展開したことの文化や生活観といった日常的な枠に反映させたものといえばいいかもしれない。芸術が、やや特殊、特別なことだという感じが拭えない中で(それが世間一般にとってごく自然な日常の活動になれば別だけど)文化や生活の観点から再認識する丸山圭三郎の語りはビフォーアフターのある読書になると思う。わかっていそうで留保していない、このソシュールベースの感覚は個人的には、いい意味で感覚をアンロックしてくれた気

    0
    2017年12月18日

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