佐々木克巳の作品一覧
「佐々木克巳」の「古代から中世へ(歴史学叢書) ピレンヌ学説とその検討」「中世都市論集(歴史学叢書)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「佐々木克巳」の「古代から中世へ(歴史学叢書) ピレンヌ学説とその検討」「中世都市論集(歴史学叢書)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
はるか以前から創文社版を積ん読のままだったのが、創文社の事業中止に伴い、今般、学術文庫として刊行されたことに感慨を覚えながら、改めて購入することとしたもの。
ピレンヌ・テーゼという言葉は知っていたが、本書を通読して、その内容が一応理解はできた。全体を通して、ローマ帝国及びその内海であった地中海の圧倒的な歴史的重みと、イスラム勢力の拡大がヨーロッパに与えた歴史的影響の大きさを、そのシャープな叙述で明らかにしているところが非常に印象的であった。
訳者あとがきにもあるとおり、本書は、綿密周到な「研究」を裏に潜めながらも、研究とは一応区別される「叙述」になっているところに、一般読者としては魅
Posted by ブクログ
本作、世界史の授業でしばしば言及される作品です。出色なのは「イスラムがヨーロッパを形作った」とする言説です。
もう少し丁寧に言うと、現在のヨーロッパを基礎づけたのはイスラム教の侵入とカロリング朝だという言説。なお本作第二部でのメインテーマです。
・・・
ロジックは以下の通りです。
5世紀以降のイスラムの急激なる隆盛(アラビア半島からの北上)によって、先ずは商業圏としての地中海からキリスト教徒・欧州人たちは排除される。ローマ時代以降、商業で大いに栄えたマルセイユなどの港湾都市での取引はしりすぼみとなり、ローマ時代は大いに使用されていた香草やハーブ等は600/700年代以降はさっぱりヨーロッパ