差別感情の哲学

差別感情の哲学

880円 (税込)

4pt

差別とはいかなる人間的事態なのか? 他者に対する否定的感情(不快・嫌悪・軽蔑・恐怖)とその裏返しとしての自己に対する肯定的感情(誇り・自尊心・帰属意識・向上心)、そして「誠実性」の危うさの考察で解明される差別感情の本質。自分や帰属集団を誇り優越感に浸るわれらのうちに蠢く感情を抉り出し、「自己批判精神」と「繊細な精神」をもって戦い続けることを訴える、哲学者の挑戦。

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差別感情の哲学 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    差別感情という人間の奥底に潜んでいるものを徹底的に炙り出している力作。

    著者の中島義道に関しては、社会不適合である自意識のある人に寄り添い、励ましてくれるような言葉を投げかけてくれるような印象を勝手にもっていたが、概ね間違ってはいなかったようだ。本書でも中島義道は「常識」や「普通」といった言葉の危

    1
    2019年08月31日

    Posted by ブクログ

    人間の心のうちに潜む差別感情について、哲学的に考察した一冊。差別問題を考えるにあたって、必読である。

    外形的制度による差別が廃されて尚、差別問題が一向に解消しない要因を人間の心に求め、「不快」「嫌悪」「軽蔑」「恐怖」などの感情を丹念に分析する試みが興味深かった。他者への否定的感情及び自己への肯定的

    0
    2025年09月11日

    Posted by ブクログ

    昨今、「差別」を巡る言説はその数を増やし、社会は差別を根絶する方向へ(徐々に、時には逆行しつつも)向かっているように感じる。政治的、社会的な運動はその顕著な例だろう。こうした傾向に対して、例え保守的なイデオロギーを内面化しておらずとも、違和感を感じるものは少なくないのではないか。すなわち、そうした運

    0
    2025年06月25日

    Posted by ブクログ

    生きてるだけで、目線を送るだけで、"誰かを踏み付けてるかもしれない"という繊細な心を持つことが必要、との主張。
    障害を持った友人、知人らと接する時や、自身が主催している社会問題の勉強会の時にあったどこか"モヤモヤ"した、スッキリしない部分をハッキリ言語化しても

    0
    2022年03月30日

    Posted by ブクログ

    自分や他人の汚さ...という地獄からの脱出法が書いてあった。
    物事の底が見えると、それはそれで安心してそれなりに過ごせる気がしてくる。
    不思議だ。

    0
    2021年07月05日

    Posted by ブクログ

    差別感情はどこから生まれ、育っていくのか。
    偏った者が差別感情を生み出していると考えられがちではあるが、所謂ふつうの人こそが差別の温床である。ふつうの人が、差別などしていないという意識でいるからこそ、無意識に差別が起こるのだ。
    ナチスドイツがその最たる例である。
    私たちはあらゆる行為に差別感情が付随

    0
    2020年07月27日

    Posted by ブクログ

    -非権力的が権力に立ち向かい自らの理念を実現するためには、それ自身が権力を持たねばならないという自己矛盾に陥る。
    SNSでだれかが悪を糾弾しあっというまに炎上、忘却を繰り返す世間。正義とは善とは、わからなくなる今日に読みたい本。新聞で引用されていた、フランス文学者の渡辺一夫の”寛容は自らを守るために

    0
    2019年07月22日

    Posted by ブクログ

    現実的かどうかはわからない。しかし、どうだろうか? と考えることは大切だと思う。綺麗事かもしれない。しかし、一面的な綺麗事とは一線を画すと思う。加えて、必要になるであろう景色も著者は提示している。どこまで添えるかは各人それぞれだと思うけれど個人的には、こういう率直な議論が一番、響くように思う。有意義

    0
    2017年12月18日

    Posted by ブクログ

    あなたの差別意識についての本。私達が差別と聞いてまず思い浮かべるのは黒人差別、障害者差別などだと思う。しかし差別意識は遠い場所にあるものではなく、ふとした会話や態度など日常生活に深く根ざしているものなのだ。という事を読みやすい文章と構成で書いた本。

    個人的に本書で最も重要なのは、人間のあらゆる文化

    0
    2024年06月15日

    Posted by ブクログ

    ウーマンリブや障害者解放運動については、言いたいこともあるが、最後の息子を誤って引きこ…してしまった母親が自責に耐えながら自死せずに生きているとしたら、どんな勲章もこれに及ばないという考察は本当にその通りやと思った!

    0
    2021年12月27日

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