日本文学史

日本文学史

1,100円 (税込)

5pt

4.6

文藝作品の内なる表現理念=「雅・俗」の交錯によって時代を区分したところに本書の不滅の独創がある。健康で溌溂とした「俗」を本性とする古代文藝、端正・繊細な「雅」を重んずる中世、また古代とは別種の新奇な「俗」を本質とする近代。加えて著者は、日本文学を「世界」の場に引き出し、比較文学の視点からも全体的理解に努める。長く盛名のみ高く入手困難だった「幻の名著」の待望の復刊。(解説=ドナルド・キーン)

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日本文学史 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    通っている大学の文学部の教授たちが押し並べて絶賛していたのを覚えていて、なんだか教科書的な堅苦しさを感じてなかなか食指がのびなかったのだけれど、いざ読んでみると、この小西甚一という碩学は意外とロマンチストで、チャーミングな部分がありおもしろい。この本における基本的な文学史における分類方法である「雅」

    0
    2024年08月13日

    Posted by ブクログ

    日本文学の歴史を雅と俗を中心とした区分に分類。古代=俗、中近世=雅、近代以降=別種の俗。古代における俗なる表現は純粋に日本的表現。文芸の流れがどのように変転しても、根底が変わることがない。普段は表面上にあがらないが、上層文芸が動脈硬化を起こすとき、そこからわき上がって新生の契機となる。という説。単な

    0
    2019年01月27日

    Posted by ブクログ

    これは名著。
    ドナルド・キーンの本著との出会いを喜ぶ解説の気持ちがよくわかる。今の日本人に日本文化をここまでドライに突き放せるだろうか。日本大好き、日本ってほんとに凄い、ってばっかり根拠もなく言ってるバカテレビが作った自覚のないレイシストから百億光年くらい遠いところにある。
    日本の雅は、本居宣長風に

    0
    2018年11月18日

    Posted by ブクログ

    ドナルド・キーン氏が絶賛していたので手に取りました。60年以上前の著作とは思えないみずみずしさを保っていることに驚きました。柿本人麻呂の歌が天武天皇の壬申の乱での英雄的行動を目の当たりにしたことから生まれたとか、源氏物語の登場人物は「行為」としての罪よりキリスト教の原罪めいた意識の中にいるとか、西行

    0
    2015年05月05日

    Posted by ブクログ

    タイトル:学校では教えてくれない日本文学史
    作者:清水義範
    ※検索しても見つけきれなかったので本作に仮で記載


    日本文学の歴史をざっくりと知りたいなー…と思い見つけた本作。

    いやー、めちゃくちゃ分かりやすくて良い本だったな(笑)
    大枠で流れを掴みたいって目的にビタっとハマってる感じ。

    YouT

    0
    2021年09月01日

    Posted by ブクログ

    この人の文章はなぜかとにかく読みやすい.
    するすると読み進めることができる.

    日本の文学が,時代時代の背景の中で,何を志向してきたのかということがよく分かる.
    名作名著とその評価が知れるだけでも知識のない私にはありがたい.

    0
    2011年11月04日

    Posted by ブクログ

    古代〜近世までを「雅」「俗」「俳諧(雅)」という軸でとらえる文学史。
    決まった型への完成を求めるものが「雅」、それに対して無限であるものが「俗」。
    もちろん異論のある捉え方ではあるが、筆者の確固たる教養・知識に基づいて、しかも全体を俯瞰したうえで述べられているので、納得して読むことができる。
    中国文

    0
    2009年10月04日

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