朝河貫一の作品一覧
「朝河貫一」の「日本の禍機」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「朝河貫一」の「日本の禍機」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
積ん読状態から解放。
比較法制史研究者として特に欧米で知られる朝河貫一が、1909年(明治42)に著したのが本書。
満州において、清朝の主権を踏みにじり貿易による利益を独占しようとするロシアと、清朝の独立・領土保全と満州の門戸開放・機会均等を主張した日本が、各国列強の思惑の中で「第0次世界大戦」とも呼ばれる日露戦争を戦って数年。
「旧外交」を打ち破り、新たな潮流たる「新外交」の旗手となることで、世界史上の栄光に包まれるはずだった日本。
その日本が、満州をめぐる問題において、今まさに岐路に立とうとしている。
そうした背景の下、在米邦人の優れた歴史学者が論ずる分析は、もはや「慧眼」というような言
Posted by ブクログ
今の日本人が1909年の日本人に投げかける言葉は…
「一時の利益を求めて国を危うくするか、協調に長期的な利益を得るか、よくよく考えて大陸政策を決めなさい」また、
「アメリカの国民性を甘く見るなよ、思ってるほどだらしが無かったり団結力に欠けるわけではないよ」
そんな今の感覚から当時を振り返るような陳述を、その同時代に行っている。
いかに、国際的な道理となっていた大陸の独立と市場開放が重要かが分かる。そもそも日露で各国が日本支持に回った理由のひとつがそれなのだから。
日本が大陸での覇権を目指すのであれば当然の帰結として日米対立がおこるわけで。そのようなことを気付かせてくれる。
所々平身低頭して現状