岩波新書作品一覧

  • ピーター・ドラッカー 「マネジメントの父」の実像
    3.8
    全体主義が台頭して破局へと向かうヨーロッパからアメリカへ渡り,産業社会と企業,そして働く自由な人間に未来への可能性を見出したドラッカー.最晩年の肉声に触れた著者が,内なる怒りと恐怖に静かに向き合う,アウトサイダーとしての実像を描き出す.明るい本を書き続けた「マネジメントの父」に,新たな光を当てる.

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  • 芸能界を変える たった一人から始まった働き方改革
    -
    芸能界,それは自由で華やかな憧れの世界.しかし一歩その中に足を踏み入れてみると,そこは将来への保証など存在せずハラスメントが横行する,無法の世界だ.しかし,このままでいのだろうか? 俳優でありながら法整備とルール作りに奮闘した著者が,芸能界のこれまでを鋭く批判し,これからのあるべき姿を描き出す.

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  • 抱え込まない子育て 発達行動学からみる親子の葛藤
    4.3
    子どもは未熟で弱く,親が常に愛情を注ぎ育て上げなければいけない――.しかしそれだけでは,親は追い詰められてしまう.動物とヒトの行動を比較すると,親の資源を奪いながら自ら育つ,ヒトの子どもの強さがみえてくる.対立や衝突を繰り返しつつ,親も子も共に育つ調和した関係をどう築くか.発達行動学の知見から探る.

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  • 不適切保育はなぜ起こるのか 子どもが育つ場はいま
    -
    暴力を加える,強く叱責する…….保育施設において子どもの心身に対する深刻な被害が相次ぐ.いま保育の現場はどうなっているのか.長年,保育問題に取り組んできた著者が豊富な事例をもとに問題の背景を丹念に検証.保育の「質」を置き去りにした政策を問い,子どもが主体的に育つ環境づくりへ向けて具体的に提言する.

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  • 日本語と漢字 正書法がないことばの歴史
    3.4
    古代の中国から伝わった漢字は,日本語の内部に深く入りこんだ.はなしことばを視覚化することを超え,漢字は日本語そのものに影響を与えつづけてきた.『万葉集』から近代まで,漢字に光をあてて歴史をたどろう.漢字がつくるさまざまなかたちを楽しみながら,文字化の選択肢が複数ある,魅力的なことばを再発見する.

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  • ピアノトリオ モダンジャズへの入り口
    4.4
    日本のジャズレコードやライブの多くを占めるピアノトリオ.バンドのリズムセクションが独立して成立した比較的新しい演奏編成とはいえ,モダンジャズの入り口でもある.その歴史を繙き,パウエルからエヴァンス,チック・コリア,ジャレットなど様々なピアノトリオのアルバムを取り上げ,具体的な魅力,聴き方を語る.

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  • メディア不信 何が問われているのか
    4.0
    「フェイクニュース」「ポスト真実」が一気に流行語となり,世界同時多発的にメディアやネットの情報の信憑性に注目が集まる時代.権威を失いつつあるメディアに求められるプロフェッショナリズムとは? 市民に求められるリテラシーとは? 独英米日の報道の国際比較研究を通して民主主義を蝕む「病弊」の実像と課題を追う.

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  • 暴力とポピュリズムのアメリカ史 ミリシアがもたらす分断
    3.0
    二〇二一年初の米国連邦議会襲撃事件.憲法修正第二条を盾に武装した人民(ミリシア)と対峙する連邦キャピトル警察・州軍(ミリシア)が繰り広げる異様な光景が意味するものは何か.人民主権理念に基づいた国づくりを支え,時に反乱の母体となったミリシアから見た,暴力文化とポピュリズムをめぐる異色のアメリカ通史.

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  • 文化財の未来図 〈ものつくり文化〉をつなぐ
    3.0
    1巻1,034円 (税込)
    国宝,重要文化財はもちろん,身近な文化財も私たちの生活にきわめて重要な意味を持つ.容易に失われてしまうそれらを,〈ものつくり文化〉とともに守り,つないでゆくには? 保存と活用とのあいだで揺れる文化財の過去と現在,未来と希望を,第一人者が語り尽くす.世界にも稀な文化財の宝庫日本を,真の「文化の国」へ.

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  • ケインズ 危機の時代の実践家
    4.2
    第一次大戦の戦後処理,金本位制復帰問題,大恐慌――.「パンフレットを風に吹きとばし」時論を展開する必要に迫られた危機の時代の実践家ケインズを描く意欲作.ミクロ的に合理的でもマクロ的に正しいとは限らない「合成の誤謬」となる政治的決断に抗い続け,マクロ経済学の誕生を告げる『一般理論』に至った苦闘を追う.

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  • シンデレラはどこへ行ったのか 少女小説と『ジェイン・エア』
    4.0
    『赤毛のアン』『若草物語』『リンバロストの乙女』『あしながおじさん』などの少女小説に描かれる,強く生きる女性主人公の物語はいつ,どのように生まれ,広まっていったのか.英国の古典的名作『ジェイン・エア』が与えた衝撃と,そこから始まる脱シンデレラ物語の作品群を読み解き,現代における物語の意味を問う.

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  • パリの音楽サロン ベルエポックから狂乱の時代まで
    3.3
    今日のコンクールのように,19世紀後半,芸術家たちはサロンから世へ出て行った.そしてサロンは,音楽と文学,絵画などジャンルを超えた若い芸術家たちが才能を響かせ合い新しい芸術を創造する舞台でもあった.ショパン,フォーレ,ドビュッシー,サティ,コクトー…….パリを舞台に若い芸術家たちの交流を描く.

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  • 持続可能な発展の話 「みんなのもの」の経済学
    4.0
    あふれるごみ,とまらない温暖化,生物多様性と水の危機――.私たちの身の回りに,環境問題が差し迫る.一人ひとりでは解決できないこの難問を,〈環境と経済〉の視点から解きほぐし,SDGsへのさまざまな取り組みを意味あるものにする道を指し示す.持続可能な発展をめざして,みんなで,ここから世界を変えよう.

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  • まちがえる脳
    4.3
    人はまちがえる.それは,どんなにがんばっても,脳がまちがいを生み出すような情報処理を行っているから.しかし脳がまちがえるからこそ,わたしたちは新たなアイデアを創造し,高次機能を実現し,損傷から回復する.そのような脳の実態と特性を,最新の研究成果をふまえて解説.心とは何か,人間とは何かに迫る.

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  • 優しいコミュニケーション 「思いやり」の言語学
    3.9
    ビジネス会議ではなぜ雑談が大事?  会話での相づちにはどんな意味が?  大勢での話し合いをまとめる秘訣は?ーー日常の会話やビジネス会議,リスクコミュニケーションといった話し合いを,社会言語学の観点から具体的に分析してみると,「人に優しい話し方・聞き方」がどんなものか見えてくる!

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  • 法の近代 権力と暴力をわかつもの
    4.0
    この困難な時代に問いかけよう.恣意的な暴力と,制度的な権力をわかつものはいったい何か? ローマ法の〈再発見〉から近代日本にいたる,法と国家の正統性をめぐって繰り返されてきた議論の歴史と,その舞台裏たる秩序創造の隘路.それでもなお,私たちが人間的な生を享受するために論じるべきことは,そこにあるのだ.

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  • 言葉と歩く日記
    4.4
    熊の前足と人の手,ドイツ語では単語が違う.では人の言葉で語る熊は,自分の手を何と表すだろう──.日独二カ国語で書くエクソフォニー作家が,「自分の観察日記」をつけた.各地を旅する日常はまさに言葉と歩く日々.言葉と出逢い遊び,言葉を考え生みだす,そこにふと見える世界とは? 作家の思考を「体感」させる必読の一冊.

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  • 人種主義の歴史
    4.0
    「人種」という根拠なき考えに基づいて,人を差別・排除する.人種主義(レイシズム)は,ナショナリズム,植民地主義,反ユダヤ主義等と結びつき,近代世界に計りしれぬ惨禍をもたらし,ヘイトスピーチや黒人差別など,現代にも深い影を落としている.大航海時代から今日まで,その思想と実態を世界史的視座から捉える入門書.

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  • 職業としての官僚
    3.3
    旧態依然のイメージで語られ続ける霞が関官僚の職業実態を示し,職業としての官僚が国民や政治に対し担うべき役割,現状をあるべき官僚像に近づける方途を,政官関係の歴史的変遷,各国比較などを交えながら考える.メディアでのバッシングや政治主導の掛け声だけに満足せず,我が事として官僚を見つめる必要を説く.

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  • 幕末社会
    4.3
    1巻1,034円 (税込)
    徳川体制を支えていた「仁政と武威」の揺らぎ,広がる格差と蔓延する暴力,頻発する天災や疫病――先の見えない時代を,人びとはどのように生きたのか.幕末維新を天保期から始まる長い変動過程としてとらえ,みずから動きだす百姓,自己主張を始める若者,新たな生き方を模索する女性に光をあて,その社会像を総合的に描く.

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  • スポーツからみる東アジア史 分断と連帯の二〇世紀
    4.0
    1巻1,034円 (税込)
    アスリートたちの活躍を通して,国家が自らの存在を国際社会に誇示する.時に,生々しい政治的闘争の場ともなる.それが国際スポーツ大会だ.とりわけ東アジアで行われた大会には,参加各国の思惑と時々の情勢とが鋭く刻印されてきた.政治が作りだし,深めた分断と,アマチュアリズムの理想はどのように向き合ったのか.

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  • 視覚化する味覚 食を彩る資本主義
    3.3
    現代の色彩豊かな視覚環境の下ではほとんど意識されないが,私たちが認識する「自然な(あるべき)」色の多くは,経済・政治・社会の複雑な絡み合いの中で歴史的に構築されたものである.食べ物の色に焦点を当て,資本主義の発展とともに色の持つ意味や価値がどのように変化してきたのかを,感覚史研究の実践によりひもとく.

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  • ロボットと人間 人とは何か
    4.1
    ロボットを研究することは,人間を深く知ることでもある.ロボット学の世界的第一人者である著者は,長年の研究を通じて,人間にとって自律,心,存在,対話,体,進化,生命などは何かを問い続ける.ロボットと人間の未来に向けての関係性にも言及.人と関わるロボットがますます身近になる今こそ,必読の書.

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  • 知的文章術入門
    3.7
    3カ国でがんの基礎研究に携わって40年,英語論文数300を超える著者は,論文執筆の指導・審査に携わって50年.大学での講義をもとに,論文,報告書,レポートなど,事実と考えを正確に伝える文章術,プレゼン術を指南.デジタル社会ならではの視点が光る.日本語の事例は痛快,英語文例は実践で役に立つ.チェックリスト付き

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  • 中華の成立 唐代まで
    3.8
    「中国」はどこから来てどこへ行くのか.群雄割拠を繰り返してきた雄大な歴史を,世界史的な視座から全五巻で描きだす画期的な試み.第1巻では黄河文明が展開した華北を中心に,先史時代から秦漢の統一や三国時代などを経て,中華帝国が形成される八世紀半ばの唐代中期までを扱い,伝統中国の原型を明らかにする.

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  • 社会保障再考 〈地域〉で支える
    3.0
    いま社会保障制度を持続可能にするには、どうしたらいいのか。全国各地で始まっている、生活に困窮したり、社会から孤立している人たちへの「相談支援」が育む可能性を明らかにし、そこで生まれている住民と行政による新たな〈地域〉づくりを社会保障制度、そして法律の中に位置づけていく。

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  • 行動経済学の使い方
    3.7
    学ぶだけではもう足りない。研究と応用が進み、行動経済学は「使う」段階に来ているのだ。本書では「ナッジ」の作り方を解説する。人間の行動の特性をふまえ、自由な選択を確保しつつ、より良い意思決定、より良い行動を引き出す。その知恵と工夫が「ナッジ」だ。この本を通して、行動経済学の応用力を身につけよう。

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  • 女性のいない民主主義
    4.2
    日本では男性に政治権力が集中している。何が女性を政治から締め出してきたのか。そもそも女性が極端に少ない日本の政治は、民主主義と呼べるのか。客観性や中立性をうたってきた政治学は、実は男性にとって重要な問題を扱う「男性の政治学」に過ぎなかったのではないか。気鋭の政治学者が、男性支配からの脱却を模索する。

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  • 法とは何か 新版
    4.1
    現代社会の法の体系とはどのようなものか。私たちの生活とどう関わり、どのような影響を及ぼしているのか。著者は、長く読みつがれてきた『法とは何か』(1979年刊)を構想もあらたに全面改訂、社会生活のなかの法など、データを一新するとともに、あらたに人権また国際法の分野をくわえて、現代社会人のための法学入門として提示する。

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  • 日本人の法意識
    4.2
    西欧諸国の法律にならって作られた明治の法体系と、現実の国民生活とのあいだには、大きなずれがあった。このずれが今日までに、いかに変化し、あるいは消滅しつつあるのか。これらの問題を、法に関連して国民の多くがどのような「意識」をもって社会生活を営んできたかという観点から、興味深い実例をあげて追求する。

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  • 源氏物語
    4.3
    1巻1,034円 (税込)
    光源氏の青春の出発を語る「桐壺」を初巻として、源氏物語五四巻は成り立っている。著者は、この作品の顕著な特徴が、物語の成立していく過程によって主題・方法が発展していくところにあることを指摘し、そうした視角から、物語の全貌とその本質を、作者紫式部の内面的な生活とのかかわりにおいて生きいきととらえる。

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  • コンプレックス
    4.5
    「コンプレックス」という言葉は日常的に用いられるが、その意味を正確に理解している人は少ない。それは、現代なお探険の可能性に満ちている未踏の領域、われわれの内界、無意識の世界の別名である。この言葉を最初に用いたユングの心理学にもとづいて、自我、ノイローゼ、夢、男性と女性、元型など、人間の深奥を解き明かす。

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  • 数学入門 上
    4.3
    1~2巻1,034円 (税込)
    数学は試験のためにだけ必要なもの、卒業と同時にさっぱり忘れてしまうものではなかったか。しかし今日数学はあらゆる分野に活用されている。現代社会に活動するすべての日本人に必要な数学の知識を、日常生活の論理に定着させて分りやすく説き、会社経営や商品販売は勿論、家庭生活にも豊富な知恵とアイディアを提供する。

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  • K-POP 新感覚のメディア
    3.8
    BTS、TWICE、EXO……日韓関係の悪化とともに韓流ブームは去ったと思っていたら、いつのまにか若者たちはK-POPに夢中になっていた。その魅力と秘密はどこにあるのか。グローバルなトレンドとポップな欲望が交錯するソーシャル・メディア時代の音楽空間をメディア論の視点から考える。

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  • 原民喜 死と愛と孤独の肖像
    4.2
    『夏の花』で知られる作家・詩人、原民喜(1905―51)。死の想念にとらわれた幼少年期。妻の愛情に包まれて暮らした青年期。被爆を経て孤独の中で作品を紡ぎ、年少の友人・遠藤周作が「何てきれいなんだ」と表した、その死――。生き難さを抱え、傷ついてもなお純粋さをつらぬいた稀有な生涯を、梯久美子が満を持して書き下ろす、傑作評伝。※(以下、新刊案内2018年7月6頁掲載の引用文)「私の文学が今後どのやうに変貌してゆくにしろ、私の自我像に題する言葉は、/死と愛と孤独/恐らくこの三つの言葉になるだらう。」(原民喜「死と愛と孤独」一九四九年)

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  • ドイツ史10講
    4.0
    ゲルマン世界、神聖ローマ帝国、宗教改革、絶対主義、2回の世界大戦…二千数百年の激動の歩みを、1講ずつ、要点を明確にして、通史的に叙述。地中海世界、大学や官僚と近代化の役割など重要なテーマに着目しつつ、つねに「ヨーロッパの中のドイツ」という視点から描き、冷戦後の統一ドイツの位置にも新たな光を当てるだろう。

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  • 反貧困 「すべり台社会」からの脱出
    4.0
    うっかり足をすべらせたら、すぐさまどん底の生活にまで転げ落ちてしまう。今の日本は、「すべり台社会」になっているのではないか。そんな社会にはノーを言おう。合言葉は「反貧困」だ。その現場で活動する著者が、貧困を自己責任とする風潮を批判し、誰もが人間らしく生ることのできる社会へ向けて、希望と課題を語る。

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  • 希望のつくり方
    3.9
    希望は与えられるものではない、自分たちの手で見つけるものだ! でも、どうやって? 希望が持ちにくい時代に、どこから踏み出せばよいのだろう? 著者が出会った、たくさんの声に耳を澄ませて、希望をつくるヒントをさがし出す。「希望学」の成果を活かし、未来へと生きるすべての人たちに放つ、しなやかなメッセージ。

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  • 憲法と政治
    4.5
    私たちは「政治が憲法を強引に乗り越える」さまを目撃した――。安保・外交政策の転換、さらには「改憲機運」の醸成がどのように進められてきたかをていねいに検証し、国会・内閣法制局・裁判所の責務にも言及。立憲主義にたった法の論理を鍛え、平和の問題を権力の適切な統制と結びつけて考える必要を訴える、熱い警世の書。

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  • 論文の書き方
    3.9
    論文やリポートは、なかなか書けないものである。もとより「いかに考えるべきか」を離れて「いかに書くか」は存在しえない。著者は当代一流の文章家。その文体の明晰暢達はひろく知られている。読者は、著者の多年の執筆経験に即しながら文章というものの秘密を教えられ、文章構成の基本的ルールを興味深く学ぶことができよう。

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  • 新・世界経済入門
    4.3
    米国発の金融・経済危機、それに続く国家債務危機……。世界経済は、ますます混迷の度を深めている。いま何が、なぜ起き、今後どうなっていくのか? 1988年の初版以来、二度の改訂を経て多くの読者に読み継がれてきたロングセラーが、最新データと丁寧な用語解説を入れて、10年ぶりに登場。

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  • おとなが育つ条件 発達心理学から考える
    3.8
    激しい社会変動に追いつけず、立ち往生している――そんな、日本の「おとな」の特徴は、社会が変わっているのに旧態依然たる「あるべき」姿に縛られたところにある。いかにそこから脱するか。高齢化時代を自分らしく生き抜くために、何を考えればいいのか。好評を博した『子どもが育つ条件』のおとな版。

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  • 先生!
    3.8
    「先生!」――〈この言葉から喚起されるエピソードを自由に書いてください〉。池上彰さんの呼びかけに、学校現場で教えている人、作家、医師、職人、タレントなど、各界で活躍の28名が応えた。いじめや暴力問題にゆれ、“上からの”教育制度改革が繰り返されているけれど、子どもと先生との関係は、かくも多様で、おもしろい!

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  • 実践 日本人の英語
    4.5
    「春休みに、友人と一緒にタイに行きました」「お一人ですか?」「僕、今日、財布を忘れて310 円しか持ってないんだ」さて、英語では何と言う? 簡単な日本語でも、英語にする時には落とし穴がいっぱい。でも大丈夫、少しの注意で、正確な、大人にふさわしい英語で表現することができます。すぐに役立つ例文満載、待望の一冊!

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  • 世界共和国へ 資本=ネーション=国家を超えて
    3.9
    資本=ネーション=国家という結合体に覆われた現在の世界からは、それを超えるための理念も想像力も失われてしまった。資本制、ネーション、国家をそれぞれ3つの基礎的な交換様式から解明し、その結合体から抜け出す方法を「世界共和国」への道という形で探ってゆく。21世紀の世界を変える大胆な社会構想。

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  • 豊かさの条件
    3.6
    効率と競争の追求によって泥沼の不況から抜け出そうとする日本社会。だが、リストラ、失業、長時間労働、年金破綻など、暮らしの不安はますます募るばかりだ。子どもの世界も閉塞をきわめている。大好評の前著『豊かさとは何か』から14年。著者が取りくんできたNGO活動の経験をふまえて、真に豊かな社会とは何かを改めて考える。

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  • 藤原摂関家の誕生 皇位継承と貴族社会
    3.0
    死の床に就いた桓武天皇.安定した皇位継承を願う彼の“遺言”は,歴史を大きく動かした.ポスト桓武の時代,血なまぐさい事件が起こるなか,藤原北家は幸運を引きつけ,類い稀な才覚と政治的嗅覚を持つ者たちが,天皇家との関係を深めてゆく.藤原道長「望月の歌」をさかのぼること一五〇年,藤原摂関家はこうして生まれた.

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  • わかりあえないイギリス 反エリートの現代政治
    3.9
    傲慢なエリートは私たち普通の人々の苦しみを分かっていない――中央政府の財政規律やマイノリティのアイデンティティなどをめぐって,既存の左右対立には収まりきらない様々な分断が世界中で生じている.この対立構図はどう生まれてきたのか.議院内閣制のモデルだったイギリスの混乱は,私たちにとって他人事ではない.

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  • ナグネ 中国朝鮮族の友と日本
    4.1
    電車の行先を訊ねられたのがきっかけで親しくなった中国朝鮮族の女性と過ごした一六年間.実家の「地下教会」での抑圧された日々,日本で砕かれた夢と現実,植民地支配と戦争に分断された朝鮮族の歴史などを振り返り,東アジアを跨ぎ自立していく一人の女性の姿を描く.中国・韓国への同行取材を加えて描くノンフィクション.

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  • ヒトとヒグマ 狩猟からクマ送り儀礼まで
    3.8
    生態系の頂点に立ち,近づきがたい野生動物ヒグマ.ヒトはいつどのような進化をたどってユーラシア大陸でヒグマと出会い,なぜ文化的に共存することになったのか? ヒグマの動物学的・生態学的な特徴から説き起こし,時代と地域を超えた進化上の展開を追い,クマ送り儀礼に見る人間と自然との豊饒な文化の意味にまで迫る.

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  • 信頼と不信の哲学入門
    4.2
    会ったこともない人によって書かれたこと,作られたものであるのに,私たちは,古典の一冊やネットで話題のお取り寄せ食品を信じて暮らしている.たしかに信頼がなければ生きていけないが,しかし健全な不信がなければ,よりよく生きることができない.コミットメントという視点から,信頼と不信のメカニズムに鋭く迫る知的冒険の書.

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  • 論理的思考とは何か
    4.1
    論理的思考法は世界共通ではない.思考する目的をまず明確にしてその目的に合った思考法を選ぶ技術が要る.論理学・レトリック・科学・哲学の推論の型とその目的を押さえ,価値に紐付けられた四つの思考法(経済・政治・法技術・社会)を使い分ける,多元的思考を説く.不確実なこの世界で主体的に考えるための一冊.

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  • 新自由主義と教育改革 大阪から問う
    3.7
    欧米を中心に一九八〇年代以降,台頭した新自由主義の教育改革.競争原理や成果主義を主軸とする改革は,公教育の衰退など様々な弊害を生んだ.国内外で見直しも進むなか,大阪の改革は勢いを増す.学力による子ども・学校の選別,教員への管理強化などの政策がもたらした問題を丹念に検証し,いま改めて教育の意味を問う.

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  • あいまいさに耐える ネガティブ・リテラシーのすすめ
    3.6
    SNS等に溢れるあいまい情報に飛びつかず,その不確実性に耐える力が輿論主義(デモクラシー)の土台となる.世論駆動のファスト政治,震災後のメディア流言,安保法制デモといった二〇一〇年代以降のメディア社会を回顧し,あいまいさに耐えられない私たちにネガティブ・リテラシー(消極的な読み書き能力)を伝授する.

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  • 記憶の深層 〈ひらめき〉はどこから来るのか
    4.1
    試験前の一夜漬け.苦労して覚えても,終わればすぐに忘れてしまう.もっと効果的で効率的な学習方法はないのか.鍵は「記憶」にある.記憶のしくみを深く知り,上手に活かせば答えはひらめく.記憶のアウトソーシングが加速するAI時代.人間の創造性が問われる今こそ必要な,科学的エビデンスにもとづく記憶法のヒントを伝授する.

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  • 戦争ミュージアム 記憶の回路をつなぐ
    4.5
    日本が当事国であった戦争を知る世代が少なくなるなか,忘れてはならない記録と記憶の継承を志す場があり,人がいる.戦争の時代を生きた人間を描くノンフィクションを多数ものしてきた作家が,各地の平和のための博物館を訪ね,そこで触れた土地の歴史と人びとの語りを伝える.未来への祈りをこめた,今と地続きの過去への旅.

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  • 環境とビジネス 世界で進む「環境経営」を知ろう
    3.5
    現在のビジネスの在り方を見直し,気候変動を含む環境リスクに対応する「環境経営」が企業の長期的価値を高める.カーボンニュートラルを掲げて行動を始めている世界のトレンドから影響を受けずにすむ企業はない.温室効果ガスの排出削減に努めそれをいかに開示していくか.気候変動リスクをチャンスに変えるための入門書.

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  • 罪を犯した人々を支える 刑事司法と福祉のはざまで
    3.7
    一度罪を犯した人々のなかには同じ過ちを繰り返してしまうケースが多い.しかし裁判傍聴から見えてきたのは,「凶悪な犯罪者」からはほど遠い,社会復帰のために支援を必要とする姿だった.にもかかわらず司法と福祉の溝は深い.この課題と社会はどう向き合うのか.家裁調査官として少年犯罪と向き合ってきた著者が考察する.

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  • 同性婚と司法
    4.5
    元最高裁判事の千葉勝美が,同性婚を認めない現行法の憲法適合性を論じる.同性婚を認めない制度を合憲とするのが現在の判例である.しかし,昨今国内で係属している裁判の一部で,憲法への抵触を宣言するものが出てきている.憲法をどのように解釈すれば同性婚を実現できるのか.同性愛者の尊厳に向き合う,全国民注目の一冊.

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  • 「むなしさ」の味わい方
    4.1
    自分の人生に意味はあるのか,自分に存在価値はあるのか….誰にでも訪れる「むなしさ」.便利さや快適さを追求する現代では,その感覚は無駄とされてしまう.しかし,ため息をつきながらも,それを味わうことができれば,心はもっと豊かになるかもしれない.「心の空洞」の正体を探り,それとともにどう生きるかを考える.

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  • 循環経済入門 廃棄物から考える新しい経済
    3.8
    ごみ問題が社会問題化してから半世紀以上が過ぎた.これまでの廃棄物処理政策の延長線上での「循環型社会」にとどまらない「サーキュラーエコノミー(循環経済)」への転換が世界では進む.持続可能な生産・消費そして廃棄物処理・資源循環のあり方を経済学から考えて,新しい経済の形,成長戦略を展望する.

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  • 日本の「私」からの手紙
    5.0
    米誌への寄稿「天皇が人間の声で話した日」,韓国での講演「希望と恐れとともに」,ドイツの作家G.グラスとの往復書簡,フランス核実験に反対する手紙,国連大学での講演など,外国人に向かって,ノーベル賞受賞後の1年間に発表された思索の結果をまとめる1冊.それはまさしく,日本のありかたを自問するいとなみの集積である.

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  • ウクライナ戦争をどう終わらせるか 「和平調停」の限界と可能性
    3.9
    1巻1,012円 (税込)
    ロシアによるウクライナ侵攻開始から1年.核兵器の使用も懸念される非道で残酷な戦争を終結させる方法はあるのか.周辺国や大国をはじめとする国際社会,そして日本が果たすべき役割とは何か.隣国での現地調査を踏まえ,ベトナム,アフガニスタン,イラクなど第二次世界大戦後の各地の戦争・内戦を振り返りつつ模索する.

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  • シルバー・デモクラシー 戦後世代の覚悟と責任
    5.0
    戦後日本人の先頭として戦後民主主義,高度成長の恩恵を受けてきた団塊の世代.戦後70年を超えた現在,65歳以上人口比重は約3割,2050年には4割となる.全員が高齢者となった団塊の世代はこれから,「与えられた民主主義」を超えることなく私生活主義に堕して終わるのか.1947年生まれの著者が自ら問い直す「後世に何を引き継ぐか」.

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  • 日本の国会 審議する立法府へ
    3.5
    政党間の駆け引きに終始し,実質的な審議が行われない国会.審議空洞化の原因はどこにあり,どうすれば活性化できるのか.戦後初期からの歴史的経緯を検討した上で,イギリスやフランスとの国際比較を行い,課題を浮き彫りにする.「ねじれ国会」が常態化した今,二院制の意義を再考,そして改革の具体案を提示する.

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  • ガンディー 平和を紡ぐ人
    3.9
    暗殺から七〇年。非暴力不服従により社会を民衆の側から変革しようとした、ガンディーの生き方と思想は、いまも汲めど尽きせぬ恵みをもたらす。恐怖と不信に屈すれば真理を見失う。人々の真の自由と独立は、平和を紡ぐ糸車(チャルカ)から生まれる。「マハートマ(偉大なる魂)」と呼ばれた人の生涯を語る、熱き評伝。

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  • 新実存主義
    3.5
    心と脳は同じものなのか。心はすべて物理的な理論で説明がつくのか。心と脳はなぜ「サイクリングと自転車」の関係に似ているのか――。『世界はなぜ存在しないのか』で「世界」を論じた気鋭の哲学者がつぎに切り込むのは「心」。脳科学全盛の時代に、実存主義と心の哲学をつなげ、21世紀のための新たな存在テーゼを提示する。

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  • 日本刀
    4.0
    日本刀の研究にかけては当代随一であった著者が、その蘊蓄を傾け、基礎的知識を平易明快に説いた書。日本刀の歴史、特色、鍛錬、研磨、鑑定、取扱い、保存まで多岐にわたり解説、国宝・名物、名刀正宗や怪刀村正をはじめとした著名な刀剣にも論及。口絵には、近衛文麿氏所蔵の国宝「吉光」、細川護立氏所蔵の国宝「伝正宗」ほか、貴重な国宝の写真を掲載。

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  • ミケルアンヂェロ
    -
    ミケルアンヂェロは、いま、生きている。うたがうひとは、“ダヴィデ”を見よ! イタリアの自由都市フィレンツェの市民として生まれ、「屈従の手工芸から公共自由の芸術へ」と、民衆とともに歩んだミケルアンヂェロの伝記。昭和十四年、軍国主義下の暗い時代に、自由への熱い思いをこめて書かれた名著。

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  • 物理学とは何だろうか 上
    4.3
    1~2巻1,012~1,056円 (税込)
    現代文明を築きあげた基礎科学の一つである物理学という学問は、いつ、だれが、どのようにして考え出したものであろうか。十六世紀から現代まで、すぐれた頭脳の中に芽生えた物理学的思考の原型を探り、その曲折と飛躍のみちすじを明らかにしようとする。著者は本書の完成を目前に逝去、下巻は遺稿として刊行された。

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  • 仏教 第2版
    4.3
    死ねば戒名をもらい、葬儀や法事は仏式で営まれることが多い。私たちの生活の中に仏教は広く深く入りこんでいる。それでいて、私たちは、仏教についてどれほど知っているだろうか。仏教を生んだインドの精神風土、仏陀とその弟子たちの生活と思想を明らかにし、その後の流れの根源と展開を追って、仏教理解に必要な基礎知識を提供する。

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  • 数学の学び方・教え方
    3.6
    1巻1,012円 (税込)
    数学は、適切な教え方さえすれば、すべての子どもに理解できるはずのものである。こうした観点に立って、明治以来の数学教育の欠陥を指摘し、数学の土台と思われる量、数、集合と論理、空間と図形、変数と関数について、ていねいに説明する。父母、教師ならびに日本の教育の現状を憂慮するすべての人びとに贈る。

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  • ことばと文化
    4.1
    文化が違えばことばも異なり、その用法にも微妙な差がある。人称代名詞や親族名称の用例を外国語の場合と比較することにより、日本語と日本文化のユニークさを浮き彫りにし、ことばが文化と社会の構造によって規制されることを具体的に立証して、ことばのもつ諸性質を興味深くえぐり出す。ことばの問題に興味をもつ人のための入門書。

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  • 栽培植物と農耕の起源
    4.0
    野生時代のものとは全く違った存在となってしまった今日のムギやイネは、私たちの祖先の手で何千年もかかって改良に改良を重ねられてきた。イネをはじめ、ムギ、イモ、バナナ、雑穀、マメ、茶など人間生活と切り離すことのできない栽培植物の起源を追求して、アジアの奥地やヒマラヤ地域、南太平洋の全域を探査した貴重な記録。

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  • ことばと国家
    4.1
    だれしも母を選ぶことができないように、生まれてくる子どもにはことばを選ぶ権利はない。その母語が、あるものは野卑な方言とされ、あるいは権威ある国家語とされるのはなぜか。国家語成立の過程で作り出されることばの差別の諸相を明らかにし、ユダヤ人や植民地住民など、無国籍の雑種言語を母語とする人びとのたたかいを描き出す。

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  • 現象学
    4.0
    現象学は今日、哲学のみならず、人文・社会科学に広く影響を及ぼし、一つの大きな潮流をかたちづくっている。本書は、現象学をフッサール、ハイデガー、サルトル、メルロ=ポンティといった哲学者の思想の展開のうちに生きた知的運動として位置づけ、「われわれにとって現象学はいかなる意味をもつか」を明らかにする。

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  • バナナと日本人 フィリピン農園と食卓のあいだ
    4.0
    スーパーや八百屋の店頭に並ぶバナナの九割を生産するミンダナオ島。その大農園で何が起きているか。かつて王座にあった台湾、南米産に代わる比国産登場の裏で何が進行したのか。安くて甘いバナナも、ひと皮むけば、そこには多国籍企業の暗躍、農園労働者の貧苦、さらに明治以来の日本と東南アジアの歪んだ関係が鮮やかに浮かび上がる。

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  • 神々の明治維新 神仏分離と廃仏毀釈
    4.2
    維新政権が打ちだした神仏分離の政策と、仏教や民俗信仰などに対して全国に猛威をふるった熱狂的な排斥運動は、変革期にありがちな一時的な逸脱にすぎないように見える。が、その過程を経て日本人の精神史的伝統は一大転換をとげた。日本人の精神構造を深く規定している明治初年の国家と宗教をめぐる問題状況を克明に描き出す。

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  • 科学の方法
    4.5
    人工頭脳、原子力の開発、人工衛星など自然科学の発展はめざましい。しかし同時にその将来のありかたについて論議がまき起っている。著者は、自然科学の本質と方法を分析し、今日の科学によって解ける問題と解けない問題とを明らかにし、自然の深さと科学の限界を知ってこそ次の新しい分野を開拓できると説く。深い思索の明晰な展開。

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  • 子どもの宇宙
    4.5
    ひとりひとりの子どもの内面に広大な宇宙が存在することを、大人はつい忘れがちである。臨床心理学者として長年心の問題に携わってきた著者が、登校拒否・家出など具体的な症例や児童文学を手がかりに、豊かな可能性にみちた子どもの心の世界を探究し、家出願望や秘密、老人や動物とのかかわりが心の成長に果す役割を明らかにする。

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  • 外国語上達法
    4.2
    外国語コンプレックスに悩む一学生は、どのようにして英・独・仏・チェコ語をはじめとする数々のことばをモノにしていったか。辞書・学習書の選び方、発音・語彙・会話の身につけ方、文法の面白さなど、習得のためのコツを、著者の体験と達人たちの知恵をちりばめて語る。言語学の最新の成果に裏づけられた外国語入門書の決定版。

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  • 認知症フレンドリー社会
    4.6
    超高齢社会では認知症の人が多くなるという。医療的な対応だけでなく社会そのものを変えてみるのはどうだろうか。バス、スーパー、図書館など英国の試み、自治体や企業とともに変わっていく日本の先進的な実践を紹介。

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  • 戦国大名と分国法
    4.2
    血で血を洗う戦国乱世、華々しく天下を目指した大名たち、のはずが!? 厄介な隣国、勝手な家臣、喧嘩に盗みに所有地争い、会議の席順や落とし物まで、この世はもめごとの種ばかり。新たな社会のルール作りに懸命に挑んだ大名たちを待ち受けていた運命とは──。悩める大名の素顔を語る、かくも雄弁な〈法〉の面白さ!

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  • 唐物の文化史 舶来品からみた日本
    4.0
    正倉院の宝物、艶やかな織物や毛皮、香料、楽器、書、薬、さらには茶や茶器、珍獣まで……。この国の文化は古来、異国からの舶来品、すなわち「唐物」を受け入れ吸収することで発展してきた。各時代のキーパーソンとの関係を軸に、唐物というモノを通じて日本文化の変遷を追う、野心的な試み。【カラー口絵8頁】

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  • 看護の力
    3.9
    人間誰もが持つ自然に治る力を引き出すこと。著者はこれこそが看護の営みの原点という。美味しく食べて、気持ちよく清潔に過ごし、ぐっすりと眠れるように……人間らしく生きる普通の暮らしを整えるケアとは何か。胃瘻や床ずれ対応のヒントに「下の世話」や代用入浴の心得など。現役看護師として60年、その心と技の真髄。

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  • コルトレーン ジャズの殉教者
    4.0
    ジョン・コルトレーン(1926-67)。そのサックスから迸る音は、ジャズという音楽を根本から変えた。本書は、世界的に知られる研究家が著す、決定版評伝である。発掘資料、貴重写真、関係者へのインタビュー記録などを駆使し、ジャズの可能性を極限まで追求しつづけ、ついにはジャズに殉じて逝った男の全人生を描く。

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  • キャスターという仕事
    4.3
    今という時代を映す鏡でありたい──。従来のニュース番組とは一線を画し、日本のジャーナリズムに新しい風を吹き込んだ〈クローズアップ現代〉。番組スタッフたちの熱き思いとともに、真摯に、そして果敢に、自分の言葉で世に問いかけ続けてきたキャスターが、23年にわたる挑戦の日々を語る。

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  • 異文化理解
    3.9
    IT、グローバリズムが進み、接触・交流が拡大した「異文化」を私たちは理解しているだろうか。異文化の間での衝突はいまなお激しい。また、ステレオタイプの危険性や、文化の画一化がもたらす影響も無視できない。文化人類学者としての体験や知見を平易に展開しながら、混成化する文化を見据え、真の相互理解の手掛かりを明示する。

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  • 風土記の世界
    3.8
    風土記は古代を知る、何でもありの宝箱。土地のいわれや肥沃状態、古老の言い伝え、天皇の巡行など、バラエティーに富む内容から見える、中央国家と地方との関係とは? ヤマトタケルを天皇として描く常陸国、編纂命令から20年も経て提出された出雲国、滑稽譚満載の播磨国など、いくつかの謎を解き明かし、生き生きとした古代世界像に新たな読みで迫る。

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  • 和漢診療学 あたらしい漢方
    4.2
    目の具合が悪いときには腹をみる。ひどい汗かきと膝痛は一つの漢方方剤で一挙に解消。人体は部品の寄せ集めではないとの観点から、全体性の中で部分をみることを日々の診療で実践している著者が、漢方と西洋医学の叡智を統合した和漢診療学を提案。長年の臨床と研究から得た患者を本当に幸せにする新しい医療の姿を綴る。

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  • 雇用身分社会
    3.5
    労働条件の底が抜けた? 派遣はいつでも切られる身分。パートは賞与なし、昇給なしの低時給で雇い止めされる身分。正社員は時間の鎖に縛られて「奴隷」的に働くか、リストラされて労働市場を漂流する身分――こんな働き方があっていいのか。この三〇年ですっかり様変わりした雇用関係を概観し、雇用身分社会から抜け出す道筋を考える。

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  • コミュニケーション力
    3.7
    1巻1,012円 (税込)
    いま、若い人たちのコミュニケーション能力が確実に低下している。それは一体なぜなのか。豊かな会話、生きいきしたやりとりは、どのようにして成り立つのか。話の流れをつかむ「文脈力」や基盤としての身体の重要性について説き、響き合うコミュニケーションのための知恵を伝授する。旺盛な発言と実践をふまえた決定版。

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  • 音楽の基礎
    4.0
    人それぞれに音楽を聞き演奏して楽しむ。しかしさらに深く音楽の世界へわけ入るには、音楽の基礎的な規則を知る必要がある。本書は、作曲家としての豊かな体験にもとづいて音楽の基礎を一般向けに解説したユニークな音楽入門。静寂と音との関係から、調性・和声・対位法までを現代音楽や民族音楽を視野に入れつつ詳述する。

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  • 日本の思想
    3.9
    現代日本の思想が当面する問題は何か。その日本的特質はどこにあり、何に由来するものなのか。日本人の内面生活における思想の入りこみかた、それらの相互関係を構造的な視角から追求していくことによって、新しい時代の思想を創造するために、いかなる方法意識が必要であるかを問う。日本の思想のありかたを浮き彫りにした文明論的考察。

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  • 新唐詩選
    3.7
    中国の詩は、世界の詩のなかでも最も美しいものの一つである。とりわけ唐代は、李白や杜甫をはじめとして、多くのすぐれた詩人が輩出した時代であった。中国の詩に親しもうとする若い世代のために、中国文学者と詩人の二人の著者が協力して、主要な唐詩の読解とその味わい方を懇切に説いた唐詩の世界への案内。

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  • 外国語学習の科学 第二言語習得論とは何か
    3.9
    英語、韓国語、中国語など外国語を学ぶ人は多く、また日本語教育に携わる人も増えている。だが各種のメソッドや「コツ」は、果たして有効なのだろうか。言語学、心理学、認知科学などの成果を使って、「外国語を身につける」という現象を解明し、ひいては効率的な外国語学習の方法を導き出す「第二言語習得(SLA)」研究の現在を紹介する。

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  • 農山村は消滅しない
    3.9
    増田レポートによるショックが地方を覆っている。地方はこのままいけば、消滅するのか? 否。どこよりも先に過疎化、超高齢化と切実に向き合ってきた農山村。311以降、社会のあり方を問い田園に向かう若者の動きとも合流し、この難問を突破しつつある。多くの事例を、現場をとことん歩いて回る研究者が丁寧に報告、レポートが意図した狙いを喝破する。

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  • ひとり親家庭
    4.0
    日本社会において、ひとり親であるとはどのような状況なのか。なぜこうも生きづらいのか。彼女/彼らの苦境を放置することによって、この社会がこうむる影響とは何なのか。30年以上、自らもシングルマザーとして当事者に寄り添いつづけてきた著者が、ひとりで子どもを育てる人々の生活を豊かにするための道筋を提起する。

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  • 科学者が人間であること
    3.8
    「人間は生きものであり、自然の中にある」。大震災以後の社会は、この「当たり前」の原点からしか再生できない。まず誰よりも、科学者が一個の人間であることによって、出来ることがあるのではないか。人間も含んだ生きもの全体の歴史として「生命誌」を提示し続けてきた著者が、私たちの未来への熱い思いをこめて語る。

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  • 万葉秀歌 上
    4.0
    1~2巻1,012~1,100円 (税込)
    「万葉集入門」として本書の右に出るものはいまだない。万葉の精神をふまえて自己の歌風を確立した一代の歌人たる著者が、約四百の秀歌を選び、簡潔にしてゆきとどいた解説を付して鑑賞の手引きを編んだ。雄渾おおらかな古代の日本人の心にふれることにより、われわれは失われたものを取り戻す。

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