作品一覧
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4.3
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
一本の論文に4名による関連論文(反論)を4本足して再版論を付けて1冊の新書になっている。論文がわざわざこんな形で邦訳され,新書化されるってなかなかに凄いことだと思います。
「実存主義」を名乗る理由はいまいちピンとこなかったのだが,言いたいことはだいたい真っ当だと感じた。というか,自然主義というか物質一元論というか還元主義というかすなわちウィルバー的に言えば「フラットランド」がここまで猛威を振るい続けているとは思わなかった。え,まだそこ?というのが正直な感想である。
精神(ガイスト)と意識(コンシャスネス)と心(マインド)とスピリットとソウルあたりの述語を再度整理しないと訳が分からなくなり -
Posted by ブクログ
序文含めた全6章のうち、著者(以下MG)が1章を受け持ち自らが提唱する「新実存主義」のエッセンスを解説した後、4人の若き哲学者がこれに対する論評をくわえ、最後にMGが再登場し論駮もしくは補足するという章立て。新書なので分量はないが、世界的ベストセラーとなった一般読者向けの他の著書に較べると遥かに読み応えがある。しかし決して難解ではなく、僕のような哲学の門外漢でもな何とか読み進められた。当然ながらMG以外の4人の哲学者は全くの初見。
まずマクリュールによる序章からスタート。先鋭的ともいえる反自然主義的・反唯物論的な主張の目立つMGだが、「世界の全ては自然科学で説明できる」とする狭義の自然主