☆世界経済の現状
・世界人口
産業革命で人口爆発が起こった。今後も増加していき、100億人に到達する予定。
・食料問題
量自体には問題がないが、それが合理的に配分されていない。先進国では余っているし、途上国には足りていない。その不均衡を正す必要がある。
・エネルギーと資源
枯渇資源(鉱石、燃料
...続きを読む)は、技術の発展と省エネルギー化、新たな資源発見によって採掘可能年数が伸びているから、そこまで大きな問題ではない。
問題なのは、非枯渇資源(森、水)。短期的な利益ばかりを求め、過剰に取ってきたせいで、再生不可能なレベルになっている。これは、地球環境と私たちの生活に大きな影響を与えかねない。(温暖化、災害、水の枯渇など)
・工業化と公害
環境を無視した異常な工業化によって資源が破壊されている。短期的に見れば経済成長できるかもしれないが、長期的には地球破壊と経済停滞につながる。
☆対策
・南北問題と経済協力。
南北の格差を是正していく必要がある。短期的な貸付などではなくて、無利子や長期的な貸付を行い、長期的な視点を持って経済協力することが必要。あと、自国の経済成長ばかりにとらわれずに、きちんと発展途上国に還元することが経済、また平和の観点からも重要。
・地域秩序
ASEAN、EU、など、地域ごとで共同体を作り、ともさえ合っていくことが大切。共同体を作れば、国同士の争いがなくなり、共同体として技術や市場を共有できるようになり、経済成長、平和の実現へと繋がる。
・社会主義圏の経済
社会主義は、
-計画経済のすべてを管理するコストが著しく大きい
-上から降ってきた仕事をやれば死なないから、生産性や勤務態度は上がらず、また技術革新などのイノベーションも起こり辛い
-官僚への権力集中化が起こる
-大規模農業化は、作物病などにより廃棄の量も増え、生産性を下げることもある
などの理由により、優れない。
いっぽう資本主義は、
-独占が起こらない限り、資本と資源が合理的に配分される
という長所があるいっぽう、
-持つものと持たざる者、資本家や地主と労働者、農家の格差が必然的に生まれてしまう
などの短所がある。故に、完全な自由主義の実現は不可能である。
よって、資本主義と社会主義の利点を合わせたような経済ー基本的には市場経済だが、教育、医療、福祉、住居においては、国が生産手段を有する計画経済ーの構築が必要である。
☆世界経済の将来と日本
・非軍事化
いまは軍事化が進んでいる。短期的に見れば、経済成長につながるが、長期では無駄なものに資源を使っているので、むしろ経済にとってマイナスである。よって、非軍事化、非核化は急務である。これは平和の実現にも繋がる
・世界連邦
1つ1つの国々が個別の国家として存続しようとすると、どうしても争いや格差が起き、経済の混乱、戦争に繋がる。よって、EUのような世界規模の共同体を作り、国家として生存しつつも、一番の権力を持つのは国家よりさらに上のレイヤーに位置する世界連邦、という構図を作り、人権や経済、格差をコントロールする必要がある。(エゴではない国連)
☆日本の役割
・内需の拡大
小さい国家ながら戦うために、外にばかりお金を使って、国民に全く還元していない。また社会資本(教育、福祉、格差是正、住宅)も、経済が成長しているにもかかわらず全く良くなっていない。まずは自国を充実させることが大切。
・地域起こし
東京にばかり資本が集まり、地方の人々が苦しい生活を送っている。社会資本も、地方は一向によくならない。これを是正し、日本全体で活気ある人々が溢れるようにする必要がある。そのためには、単にGDPだけを見るのではなく、過ごしやすさ、環境などを含めた、新たな経済指標のもとお金や人が回るようにしなければいけない。
・人権の尊重
日本は人権に対する意識がとても低い。国のため、競争力のために、奴隷のように働いている人がたくさんいる。これは、生産性を低下させるし、余暇に使うお金→内需を低下させることにも繋がる。これを是正し、幸福度を上げることが、経済を良くする鍵である。
・平和主義のパイオニアになること
軍事にお金と資源を使うのは、人類にとって本当に無駄。唯一核を経験した国家として、先頭に立って非軍事化、非核化を進めていく必要がある。