森岡孝二の作品一覧
「森岡孝二」の「過労死110番 働かせ方を問い続けて30年」「雇用身分社会」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
Posted by ブクログ
大学生に対して,「社会人として働く意味」を,具体的かつ実証的に伝えるための良書。著者の専門は,企業社会論や労働時間論。過労死の問題や対策にも専門研究者として取り組んでいる。それだけに,労働に関して集積された指標は豊富で,自らアンケートで収集されたマイクロデータも紹介されている。
就活がいかにビジネス化しているか,また「就職協定」と言いつつ,いかにルールがないかを謳い,雇用や労働組合とは何か,時間給や年給とは何かをわかりやすく解説したうえで,最後に就職に求められる力と働き方を問う。その中で,とくに強調されているのが労働知識の修得であり,労働者が法律や制度によっていかに保護されているかを知っておくことこそが,賢くいきいき働くためのファクターだと述べている。
1年次向けに設けられた四半期の少人数セミナー(2018年秋開講)では,本書を輪読のテキストとして使用してみた。第1刷が2011年11月というリーマンショック後の発行であり,同年3月に発生した東日本大震災の影響にも触れられていないが,大学1年生たちには,今後の大学生活を充実して過ごすために有益な情報が得られた点で,概ね好評だったといえる。