瀧浪貞子の作品一覧
「瀧浪貞子」の「藤原摂関家の誕生 皇位継承と貴族社会」「桓武天皇 決断する君主」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「瀧浪貞子」の「藤原摂関家の誕生 皇位継承と貴族社会」「桓武天皇 決断する君主」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
本書ではこれまで誤解されてきた聖武天皇の知られざる姿を知ることができます。
「ひ弱な、優柔不断な天皇とのイメージが強く、光明皇后や藤原仲麻呂の傀儡であったという聖武像」
このようなレッテルが貼られていたという聖武天皇ということですが、ただ、正直申しますと私はそのようなイメージすらなくもっとシンプルに「仏教信仰が篤く、奈良の大仏を建立した天皇」というイメージしかありませんでした。聖武天皇という存在に対し、信仰的な面から考えても政治的な側面をイメージすることがなかったというのが正直なところでした。なので「ひ弱、優柔不断、傀儡」というレッテルも今こうして日本史を学び直して初めて知ったくらいです。
初めてこの著書を知りました。
「長屋王残照記」や「ざんねんな歴史人物 それでも名を残す人々」への投稿レビューで四条天皇の「あまりにも突然すぎてあまりにも幼すぎる崩御」について述べましたが、この際に約2週間に亘って「天皇空位」の状態が続いたのは奈良時代に聖武天皇の皇女の称徳天皇が崩御してから天智天皇の皇孫で志貴皇子の子の光仁天皇が即位するまでに約1ヶ月間に亘って天皇空位の状態が続いて以来の出来事でした。この光仁天皇の即位を転機に天武天皇の血筋が次第に皇位継承から排除されていきますが、この光仁天皇の皇后でしかも聖武天皇の皇女の「井上内親王」と彼女の息子の「他戸親王」がその典型的な例ですね。その結果、光仁天皇の子で天武天皇の血を
Posted by ブクログ
持統天皇の生涯を新たな視点も交えて書かれている。持統天皇は父、中大兄皇子や母方の蘇我氏が持っていた深謀遠慮、機を見るに敏、競争相手に対する容赦ない仕打ちなどを受け継いだ女性である。壬申の乱に勝ち抜き、自らの血筋を皇位に即けるべく、さまざまな策を弄して権力の座を保持し続けてきたのである。譲位制度や、若年即位、不可解な「不改常典」、吉野行幸など理を通すよりは情で突破したという感がある。ただ天智、天武と通う野望の強い女帝であったことが本書を通してうかがえる。
女性天皇の是非については今日的問題にもなっている。その際によく持ち出されるのは古代の女帝は男系が途切れそうなときの時間稼ぎであり、実権はさ