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「先生!」――〈この言葉から喚起されるエピソードを自由に書いてください〉。池上彰さんの呼びかけに、学校現場で教えている人、作家、医師、職人、タレントなど、各界で活躍の28名が応えた。いじめや暴力問題にゆれ、“上からの”教育制度改革が繰り返されているけれど、子どもと先生との関係は、かくも多様で、おもしろい!
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Posted by ブクログ
様々な人が「先生」について書いているとのことで、読む前は出会ってきた先生について書いている本なのかな、と思ったが、様々な立場や視点から書かれていたから面白かった。中には涙が込み上げてくるものもあった。
みんなにとっての「先生」ってどんな存在だろう?「先生!」というキーワードを必ず盛り込んで、という条件のもとで書かれた、それぞれの先生にまつわるエピソードを纏めたのが本書。 自分は今、先生になることを目指している。思えば学生時代、誰もが必ず「先生」と関わり、しかも長い時間を共に過ごすことになるのだから...続きを読む、「先生」の児童生徒に対する影響はやはり図りしれないものだろう。ではそんな「先生」は児童生徒にとってどんな存在であるべきなのだろうか。それぞれのエピソードがそのヒントを教えてくれる。 それぞれのエピソードは単なる思い出話じゃない。先生を目指す身としては、自分自身が目指す「先生像」を絶えず思い描いていかなければならず、本書はそれを考えるヒントになると思う。その意味でもまた必ず読み返したい一冊だ。
○池上彰取りまとめの各界の有識者(?)が「先生!」をテーマにしたエッセイ集。 ○知っている人、知らない人がいたが、どれも個性的で、大変面白い一冊。 ○教師を目指している様な人は、ぜひ読んだ方が良いと思う。
「先生!」というテーマで作家、映画監督、研究者、教師など27名が書くエッセイ集。 稲泉連(ノンフィクション作家)が紹介しているスギセンはとっても魅力的。とくにテストに点数をつけず、丸か花丸のみ。保護者からの抗議には「子どもたちは花丸が大好きなんです!」と言い放つ。「小学校を卒業すれば、ずっと厳しい...続きを読む競争の中を生きていくことになります。せめて今のうちだけでも、そうではない世界に触れさせてあげるべきだと僕は思います(p.23)」というスギセンはかっこいい。 増田ユリア(ジャーナリスト)の体験談も興味深い。いじめられているA子を会議で話題に出しても「自分の指導力がないことを公にしていることだ」と一蹴されてしまう。ある日、A子と修学旅行に行きたくない生徒がA子を囲んでいた。著者はA子の「修学旅行に行きたい」という思いに次のようなこという。「だったら絶対に行かなきゃダメ!あなたたちも軽井沢じゃなくて一緒に行かなきゃダメ!みんなで行かなきゃ日本史の単位出さないからね!(p.62)」 安田菜津子(フォトジャーナリスト)は高校生の時にストリートチルドレンやトラフィックチルドレン(人身売買さられた子ども)に取材しに行く派遣プログラムの経験を語る。その経験から学んだことを次のように記す。 カンボジアで学んだことの一つ。それは「無知」が人を傷つけるということだった。相手の抱える問題を知らないが故に、言葉で、行動で、その人のトラウマに触れてしまう。また知らない人がたくさんいるが故に大きな問題が黙殺される(p.106)。 乙武洋匡(作家)は教員時代子どもたちに「みんなちがってみんないいんだ」ということを伝えていた。教師の仕事は成果が見えにくい。勉強面はテストで結果がわかる。だが道徳や生徒指導などは効果がわからない。「みんなちがってみんないい」も後者に値するだろう。ある日著者のクラスで文集をつくるという話になった。そのタイトルは「色えんぴつ」だという。理由を聞くと「色えんぴつって何十色もあるのに、全部ちがう色でしょ。このクラスもいろんな人がいて面白いから、『色えんぴつ』がいいかなと思って……(p.191)」.。こういうときに「やっててよかったなー」と思うんだろうなー。 (まっちー)
〈本から〉 想像力は無限だ 岡野雅行 (「痛くない注射針」等を開発) 大切な「症状」 「症状はその人にとって大切なものです。 簡単にとってしまっていいはずはないのです」 田中茂樹 「学ぶことをやめたら、教えることをやめなければならない」ロジェ・ルメール 元...続きを読むフランス代表サッカー監督 山口香 中学・高校生に願うこと 一番大切なことは、好きなことを見つける (略)、そして、好きなことを見つけるために必要なのは、「自由」であることです。 (略)生徒の自由を保障するもう一つの重要な要素は、多様性です 柳沢幸雄 「抗うこと」 カンボジアには虐殺の歴史の爪痕、貧困、子どもたちを取り巻く理不尽な環境など、多くの不条理がある。参加した高校生たちはこの状況に「憤り」、大きな影響を受けている。今の教育現場の多くは、何かに従うことはいつも教えてくれる。そしてほとんど教えてくれないのは、何かに「抗う」ということだ。(略)安田菜津紀 詩が開いた心の扉 振り返りまた振り返る遠花火 夏祭り胸の高まり懐かしむ くも 空が青いから白を選んだのです 寮美千子
面白かった。 家庭教育、学校教育、生涯学習という3つの教育の中で最も(?)大きな位置を占める学校教育がメイン。 先生の役職は役割であって上下関係でなく、先生同士が「先生」と呼び合うことで、対等であったり(これは場所によるだろうけれど)、年齢や経験がバラバラの通信過程の生徒でも「先生と生徒」の関係...続きを読むであることで生徒同士は対等であったり、とても興味深い内容だった。 一対全、という図式は良くも悪くも染み込んでいるのだろうなあ。 学校の先生、私塾の先生、医師、刑務所の教官、私個人だが学校の授業で「先生」と呼ばれたことがある方、小説の登場人物など、色々な先生が登場する。 保育士の先生はチラリと登場したけれど、学童の先生はなかったなあ。 2013の本なので、読んだ時点(2021)で8年前の本だけれど、池上さんの表現の一部(他の方もチラホラ)が少し引っかかった。当時はこれでよかったんだろうか。また今は違うのかな。どうだろう。 教育現場で働いている(先生ではない)けれどモヤモヤする〜!という方がいて、こういう本はどうかな、と思って手に取ったけれど、私のほうがふんふんと読んでしまった。本書はわずかにアレな所もあるけれど、教育=コミュニケーションだなあと実感させてくれる。
昨年授業の課題本として読み、最近もう一度読んだ。 多くの著名人のエッセイ集でそれぞれの人が出会った「先生」についての本。 先生に恵まれた人、恵まれなかった人、現役教師、元教師など様々な人の話があり、面白かった。 先生を目指してない人でも読んで損はないと思う。 書いている人達の環境が違いすぎてあま...続きを読むり具体的なイメージができなかったのが惜しい、、全く違う世界な話が多かった気がする。 でも先生であることだけは共通であり、助けてくれたり、応援してくれたり、叱ってくれたりと先生のおかげで今の自分がいるっと書いている人が多く、やっぱり先生の存在は大事だということが改めて感じることができた。 ちょろい私はこのような本を読むだけで先生になりたい気持ちが倍増する。がんばろっと。 将来に不安になったら読むと決めた1冊。是非。
あらゆる分野の著名人が自身の「先生」について語る本 教育の原点とは、「自分が自分であること、社会の中の一員であることを認識できる力を身につけてもらうこと。」 「自分が獲得した言葉を使って自分を表現して欲しい」 私にとっての教育の原点はここだ。そして、そんな先生になりたい。
いろんな方面で活躍中の27名が、「先生!」から喚起されるエピソードを語る。 こういった企画は、編者の力がモノをいう。面白い。 なかで李相日監督の「知りたいのは未来だった」は泣ける。学校や先生は、これに応えられる存在であって欲しい。
客観的に学校や先生を見た意見に励まされたし、勉強になった この中で市川力さんという方が書かれたものは、『俺は普通の先生じゃない、形にとらわれない教育で子どもを指導できる優秀な人間だ』というようなことがひしひし伝わる内容で、こういう先生にはなりたくないと思った よい反面教師となった
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池上彰
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