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異常な犯罪が起きるたびに話題になるのが精神鑑定。しかし、精神鑑定は期待されるように、出来事の真相を明らかにできるのだろうか。本書は、レーガン元米大統領暗殺未遂事件、多重人格者の連続殺人、哲学者の妻殺し等々、社会を揺るがせ、鑑定人を悩ませた有名な事件を取り上げる。貴重な資料や証言をもとに犯行と裁判の経過をふり返り、精神鑑定のむずかしさを浮き彫りにしながら、異常な事件を生んだ心の世界を探る試みである。
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正しさとは何かを探究してきた政治哲学。向き合う現実の世界は進むも退くも地獄、「よりマシな悪」を選んでなんぼの側面をもつ。 命の重さに違いはあるのか。汚い手段は許されるか。大義のために家族や友情を犠牲にできるか。 本書はサンデルの正義論やトロッコ問題のような思考実験に加え、小説や戯曲の名場面を道しるべに、「正しさ」ではなく「悪さ」というネガから政治哲学へいざなう。混迷の時代に灯火をともす一書。 【目次】 はじめに 正義論に残された問い 作品で読み解く 第1章 「悪さ加減の選択」―—ビリー・バッドの運命 1 選択のジレンマ性 ジレンマとは何か 損失の不可避性 損失の不可逆性 2 政治のジレンマ性 政治とは何か 公共の利益 利害の対立 3 マシな悪の倫理 マシな悪とは何か 三つの特徴 行為と結果の組み合わせ 4 まとめ――政治の悲劇性 第2章 国家と個人――アンティゴネーとクレオーンの対立 1 偏向的観点と不偏的観点 偏向的観点 不偏的観点 2 不偏的観点と政治 法の下の平等 具体例① 政治腐敗 具体例② 国連活動 3 不偏的観点と個人 インテグリティと政治 国家と個人・再考 4 まとめ――クレオーンの苦悩と悲嘆 第3章 多数と少数――邸宅の火事でフェヌロンを救う理由 1 数の問題 規範理論① 功利主義 特徴① 総和主義 特徴② 帰結主義 2 総和主義の是非 人格の別個性 権利論 権利は絶対的か 3 帰結主義の是非 規範理論② 義務論 マシな悪の倫理・再考 義務論的制約 4 まとめ――ゴドウィンの変化 第4章 無危害と善行――ハイジャック機を違法に撃墜する 1 トロリーの思考実験 具体例ドイツ航空安全法 「問題」前史 2 消極的義務と積極的義務 義務の対照性 優先テーゼ 3 トロリー問題 「問題」の発見 手段原理 航空安全法判決 4 まとめ――制約をあえて乗り越える 第5章 目的と手段――サルトルと「汚れた手」の問題 1 汚れた手という問題 理解①マキァヴェリの場合 理解② ウォルツァーの場合 2 いつ手は汚れるか 印としての罪悪感 罪の内実 3 いつ手を汚すか 指針①絶対主義 指針② 規則功利主義 指針③ 閾値義務論 制度化の問題 4 まとめ――サルトルと現実政治 第6章 自国と世界――ジェリビー夫人の望遠鏡的博愛 1 一般義務と特別義務 不偏的観点・再考 偏向的観点・再考 偏向テーゼ 2 特別義務の理由 理由①道具的議論 理由② 制度的議論 理由③ 関係的議論 3 特別義務の限界 不偏テーゼ 消極的義務・再考 積極的義務・再考 4 まとめ――慈悲は家からはじまり…… 第7章 戦争と犠牲――ローン・サバイバーの葛藤 1 民間人と戦闘員 民間人の保護 戦闘員の保護 2 民間人への付随的損害 二重結果説 民間人か自国民か 具体例 ガザ紛争 3 民間人への意図的加害 個人が陥る緊急事態 国家が陥る緊急事態 偏向的観点・再再考 4 まとめ――戦闘員の信念と部族の決意 第8章 選択と責任――カミュが描く「正義の人びと」 1 選択を引き受ける 規範理論③ 徳倫理学 インテグリティと政治・再考 心情倫理と責任倫理 2 責任を引き受ける 指針①メルロ=ポンティの場合 指針② カミュの場合 3 「悪さ加減の選択」と私たち 民主的な汚れた手 責任を政治的に引き受ける 具体例 アルジェリア問題 4 まとめ――サルトル=カミュ論争 終 章 政治哲学の行方 AIと「悪さ加減の選択」 AI時代の政治哲学 あとがき 読書・作品案内 引用・参考文献
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※電子版は本文中の写真の一部をカラー写真に差し替えて掲載。 唯一の超大国として、最も進んだ科学技術を誇るアメリカ。だが、キリスト教の倫理観に縛られ、二億挺を超す銃が野放しにされるなど、「性」と「暴力」の問題については、前近代的な顔を持つ。それはなぜか――。この国の特異な成り立ちから繙き、現在、国家・世論を二分する、妊娠中絶、同性愛、異人種間結婚、銃規制、幼児虐待、環境差別、核の行使などの問題から、混迷を深めるいまのアメリカを浮き彫りにする。
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第二次世界大戦以降、アメリカが主導してきたグローバル化が挫折しつつある。自由民主主義と市場経済の社会モデルが綻びを見せ、権威主義の中国やロシアが秩序変更を狙う。世界はこれからどうなるのか――。本書は古代ローマ帝国から現代のアメリカ一極優位までを俯瞰し、「一つの世界」への統合と、分解のダイナミクスを捉える。さらにグローバル化後の「四つの世界秩序」の可能性と、日本の未来を考察する。 ■ 目 次 ■ はじめに 第1章 統合の条件1 グローバル化の波動 2 構造 3 権力 4 制度 5 文化と規範 第2章 広域的秩序の興亡 1 前近代のグローバル化 2 ローマ帝国と中世ヨーロッパ 3 ユーラシア大陸の統合と分解 4 西洋の興隆と自滅 第3章 アメリカ主導のグローバル化 1 戦勝国としてのアメリカ 2 戦後経済の制度化 3 勝利の逆説 4 露呈した「リベラリズム」の限界 第4章 四つの世界秩序 1 一つの世界再グローバル化 2 三つの世界新しい冷戦 3 多数の世界再近代化する世界 4 無数の世界中世は再来するのか 第5章 ポスト・グローバル化と日本 1 大国でも小国でもない日本 2 仲間を増やし、敵を減らす 3 「自立」を迫られる日本 4 「日本」の生き残りとは何なのか おわりに 主要参考文献
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英語はイギリスやアメリカ、カナダといった母語圏だけでなく、アジア、アフリカ、カリブなど世界各地で公用語となっている。その形は一様ではなく、発音や綴り、語彙、文法が地域ごとに異なる。本書では、世界各地で使用されているさまざまな英語や、その多様性の背景にある歴史について詳細に描く。さらに、グローバル化する世界の中で共通語(リンガ・フランカ)として話されている英語のあるべき今後の姿も記す。 【目次】 まえがき 第1章 複数形の英語――世界に広がる多様な英語変種 第2章 ブリテン諸島――英語の形成と浸透 Ⅰイングランド Ⅱウェールズ Ⅲスコットランド Ⅳアイルランド 第3章 北米――新大陸での定着と拡大 Ⅰアメリカ合衆国 Ⅱカナダ 第4章 オセアニア――南半球へと広がるフロンティア Ⅰオーストラリア Ⅱニュージーランド 第5章 アジア――多文化を結ぶ第二言語 Ⅰ南アジア Ⅱ東南アジア 第6章 カリブ海地域とアフリカ――クレオールと共通語のダイナミズム Ⅰカリブ海地域 Ⅱアフリカ 第7章 世界の英語の繋がり――変種を超えた共通性 Ⅰ綴りと発音 Ⅱ語彙 Ⅲ文法 終章 英語の未来――分裂か収斂か? Ⅰリンガ・フランカとしての英語 ⅡEnglishesかEnglishか? Ⅲどのような英語を学習・教育すべきか? あとがき 文献案内/図版出典/世界英語対照年表/用語解説 人名・作品名・事項索引/語句索引
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デジタル化やグローバル化などの社会変化を背景に、世界各国が教育改革を加速させている。 本書は国連やOECD、ユネスコなどの国際機関、各国での議論を踏まえ、これからの教育を考察する。 新たな時代に求められる能力や主体性、ウェルビーイングとは何か。 各国が直面する教師不足や過重なカリキュラムへの対応策は。そして、日本に欠けている点とは。 一人ひとりの子供が尊重された、あるべき教育、学校の未来を探る。 ■ 目 次 ■ はじめに 序 章 変わる世界の教育 1 デジタル化の影響 2 「学力世界一」の交替 3 教師を取り巻く環境の変化 第一章 教育は何を目指すべきか 1 世界のパラダイム転換 2 国連が採択したSDGs 3 ウェルビーイングへの注目 4 人間重視に立ち返る 第二章 「主体性」を捉え直す 1 理想と現実のギャップ 2 そもそも共通理解はあるのか 3 国際的な視点から問い直す 第三章 子供たちに求められる「能力」 1 能力とは何か 2 「非認知能力」の重要性と落とし穴 3 能力を発揮する方向 第四章 「探究」の再検討 1 「総合的な学習の時間」の導入 2 前提としての方法論 3 成功するための条件 第五章 何をどこまで学ぶべきか 1 「広さ」と「深さ」のトレードオフ 2 問題の背景 3 見えてきた解決策 終 章 これからの教育はどこへ向かうか 1 ニュー・ノーマルの教育像 2 未来の学校はどうなるか おわりに 主要参考文献
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電子版は本文中の写真の一部をカラー写真に差し替えて掲載。 小田原城を本拠に雄飛した戦国大名北条氏。今川・武田・上杉ら有力大名とは、激しい攻防を繰り広げる一方、婚姻や養子縁組で同盟関係を結んだ。 一族の結束を誇り、民政重視の巧みな領国統治で名高い。伊豆・相模・武蔵・下総を版図に収め、北関東の一部をも勢力圏とする。 だが、豊臣政権と鋭く対立、小田原合戦で敗れてあえなく滅亡した。 初代宗瑞(早雲)から氏綱・氏康・氏政・氏直まで、宗家五代一〇〇年の歩みをたどる。 ■目次 はじめに 序 章 歴代の身辺・履歴 第一章 将軍近臣からの転身 ――初代当主・宗瑞とその時代 1 京都から駿河へ 2 伊豆・相模の平定 3 「武にして禅にゆく人」 第二章 「相州太守」から関東管領へ ――二代当主・氏綱とその時代 1 武蔵の併合 2 伝統的権威への対応 3 領域支配制度の整備 第三章 最盛期の現出 ――三代当主・氏康とその時代 1 関東管領職をめぐる戦い 2 公方-管領体制の再編 3 民政の推進 4 「小田原衆所領役帳」の作成 第四章 当主と隠居の二頭制 ――四代当主・氏政とその時代(一) 1 新たな強敵への対応 2 当主としての自立 3 越相同盟 第五章 「関東八州」の領国化 ――四代当主・氏政とその時代(二) 1 甲相同盟下の戦局 2 織田政権への編入 3 新たな公権化への道 第六章 中央政権との交渉 ――五代当主・氏直とその時代(一) 1 織田政権下での動き 2 北条・徳川同盟の成立 3 豊臣政権への対応 第七章 小田原合戦 ――五代当主・氏直とその時代(二) 1 戦闘準備 2 小田原開城 3 豊臣家臣としての再生 終 章 「典型的」と評された戦国大名の実像 あとがき 主要参考文献
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第二次世界大戦の悲劇を繰り返さない――戦争の抑止を追求してきた戦後日本。しかし先の戦争での日本の過ちは、終戦交渉をめぐる失敗にもあった。戦争はいかに収拾すべきなのか。二度の世界大戦から朝鮮戦争とベトナム戦争、さらに湾岸戦争やイラク戦争まで、二〇世紀以降の主要な戦争の終結過程を精緻に分析。「根本的解決と妥協的和平のジレンマ」を切り口に、真に平和を回復するための「出口戦略」を考える。
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漱石の生きた半世紀(1867-1916)は、X線、電子が発見され、量子論が誕生し、特殊相対性理論が発表されるなど、古典物理学から現代物理学へと移行する激動の時代であった。 理科が得意で、自らも建築家志望であった漱石は、寺田寅彦と科学談義を楽しみ、作品にも最新の話題が登場している。 本書は文学者漱石の旺盛な好奇心に従って、熱、光、量子、時間と空間について物理学発展のあとを辿り、乖離する文科と理科の交流を目指す。 ■□■目次■□■ 序章 漱石と物理学―文科と理科の交流 1章 古典物理学の完成―激動の嵐の前 2章 新しい自然観の台頭―19世紀から20世紀への転換 3章 量子仮説の提唱―人間からの離脱 4章 量子力学の誕生―極微の世界に向けて 5章 相対性理論の誕生―時空概念の変革 終章 再び漱石と物理学―文学の中の“自然法則”
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「遅れた東北」観は、どのように生まれ、どう変転を遂げたのか。本書は、史料を博捜して、大正から戦後にかけての、「後進性」脱却と国際化を指向した議論や政策を分析し、文学作品や学術書に描かれた東北像を検証する。戦時体制に組み込まれ、いつしか「異境」から「原境」へとイメージを移行する東北。戦後歴史学の「地域モデル論」が捉えきれなかった東北史のダイナミクスを照射し、日本史像のラディカルな転換をめざす。
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近年、危惧される「台湾有事」。 中国の軍事力増強は目覚ましく、台湾周辺での演習も常態化している。1950年以来、中台双方の軍事行動を封じてきた米国の関与も揺らぐ。危機は本当に避けられないのか。 本書は「侵攻か否か」という単純な議論を超え、中台の軍事・防衛力を検証し、歴史とともに作り上げられた複雑な抑止と危機管理のメカニズムを解き明かす。 安定と平和のために国際社会、そして日本は何ができるか。 ■目 次■ はじめに 序 章 「台湾有事」とは何か 第1章 歴史の影――海峡を隔てた内戦の継続と冷戦 1 日本による台湾の割譲と返還 1895~1945 2 台湾海峡で睨み合う蔣介石と毛沢東 1945~1960 3 大陸反攻と外交闘争 1960~1969 4 狭まる国際空間と対米断交 1969~1979 5 民主化の波と蔣経国の決断 1979~1987 コラム① 日本の戦後処理で「放棄」された台湾 コラム② 米中「三つの共同コミュニケ」と「一つの中国」をめぐる相違 コラム③ 米国の台湾関係法と「現状維持」の戦略 第2章 冷戦後の台湾――統一圧力下の危機管理と現状維持 1 李登輝の政治改革と危機の再燃 1988~2000 2 陳水扁政権への「独立」阻止の圧力 2000~2008 3 馬英九の対中融和路線と統一への懸念 2008~2016 4 民主主義国の蔡英文への支持 2016~2024 5 内外の制約と頼清徳政権 2024~ 第3章 中 国の台湾侵攻は可能か?――決断を縛る三つのハードル 1 台湾侵攻の決断条件 2 中国人民解放軍の実力 3 想定される侵攻シナリオ 第4章 台湾はいかに守るか?――台湾防衛の実像 1 専守防衛への転換と戦略の調整 2 台湾を防衛する「中華民国」の軍隊 3 国家総動員体制 4 米国依存の軍事力整備からの脱却 5 中国の侵攻シナリオに対する軍事力 第5章 軍 事侵攻か? 平和統一か?――台湾統一への道筋 1 侵攻を決断する「好機」と「最後の機会 2 平和統一路線と台湾をめぐる正統性 3 戦わずして統一するアプローチ 4 武力が選ばれるとすれば――条件付きの将来戦 第6章 「台湾有事」は回避できるか?――抑止と危機管理のメカニズム 1 米中の思惑が交叉する台湾海峡 2 米台関係の実務と基盤 3 危機回避を支える国際関与 4 「台湾有事」と日本 終 章 台湾海峡の平和と安定 おわりに 主要参考文献 関連年表
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2004年の法人化により、日本の国立大学は自律と教育・研究の活性化を求められた。 だが、目標を達成したとは言いがたい。 原因は国からの交付金の先細りなのだろうか。 同様の改革を進めたドイツの国立大学は、厳しい予算下でも、複数校が競争しつつ世界大学ランキングの上位を占めている。 学長のリーダーシップなど、日本で礼賛されてきた英米モデルを見つめ直し、日独の明暗を分けた大学統治のあり方を比較検証する。 はじめに――なぜドイツと対比するのか 第1章 数字に踊らされる大学人 1 数値目標の広まり 2 ドイツの大学統制のゆるやかさ 3 数値指標は有効か 4 「メリハリ論」の特異さ 5 「外国」では大学予算が潤沢なのか? 第2章 古き良き「学者の共和国」から公的サービス機関へ 1 世界的潮流のなかの法人化 2 20世紀末における高等教育の課題 3 法人化はどこでつまずいたのか 4 経営管理の強化の必要性 第3章 「ゆるやかな目標管理」でうまくいくドイツ 1 ドイツの業績協定と日本の中期目標・中期計画 2 ゆるやかな目標管理 3 ドイツの大学における本部と学部の関係 4 自己規律が働くドイツの大学 第4章 多元的な評価軸の大学間競争を 1 大学コントロールの理論的整理 2 国際的に見た日本の大学コントロール 3 ユニバーサル段階の大学コントロール 4 日本の大学間競争の何が問題なのか 5 多元的な大学間競争 おわりに――大学・行政・社会の信頼関係に向けて
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大東亜共栄圏とは、第2次世界大戦下、日本を盟主とし、アジアの統合をめざす国策だった。それはドイツ・イタリアと連動し世界分割を目論むものでもあった。日本は「自存自衛」を掲げ、石油、鉱業、コメ、棉花などの生産を占領地に割り振り、政官財が連携し、企業を進出させる。だが戦局悪化後、「アジア解放」をスローガンとし、各地域の代表を招く大東亜会議を開催するなど変容し、迷走する。本書は、立案、実行から破綻までの全貌を描く。 目次 序 章 総力戦と帝国日本―貧弱な資源と経済力のなかで 第1章 構想までの道程―アジア・太平洋戦争開戦まで 第2章 大東亜建設審議会―自給圏構想の立案 第3章 自給圏構想の始動―初期軍政から大東亜省設置へ 第4章 大東亜共同宣言と自主独立―戦局悪化の1943年 第5章 共栄圏運営の現実―期待のフィリピン、北支での挫折 第6章 帝国日本の瓦解―自給圏の終焉 終 章 大東亜共栄圏とは何だったか
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地球は太陽系の数ある惑星のなかで唯一環境が安定した「水惑星」である。生命が生まれ、進化を遂げることができたのはなぜか。上巻では一三七億年前の宇宙誕生=ビッグバンから説き起こし、銀河系や太陽系、そして地球が分化する過程を追う。灼熱のマグマの海だった地球は、マグマの冷却や大陸の分裂・合体を繰り返しながら、厚い大気の層と穏やかな海を持つに至った。中巻では生命の誕生という地球史最大の謎に迫る。海で生まれた小さな生命は、光合成、呼吸、多細胞化、有性生殖といったさまざまな仕組みを獲得し、ついには重力や乾燥した大気をも克服して陸上に進出する。一方、磁場の形成や地球全体が凍結した氷河時代、オゾン層の形成など、地球環境も変化を重ねてきた。「生命の惑星」地球と生物が共進化するダイナミズムを追う。下巻は、超大陸の分裂と超巨大噴火によって九五%もの生物が絶滅した地球の姿から説き起こす。生き残った生物が進化を遂げて中生代は恐竜の時代となるが、これまで地球が経験しなかった隕石衝突によって再びほとんどの生物が絶滅する。六六〇〇万年前から始まる新生代は哺乳類の時代であり、やがて人類が誕生する。激変する地球環境のなかで、折り返し地点にいる「文明の惑星」はどうなるのか。全三巻でたどる地球四六億年の旅。
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丸ノ内線はなぜあちこちで地上に顔を出すのか。都営三田線の終点はなぜ他線と接続しない西高島平になったのか。霞が関・市ヶ谷・麻布・上野など、あちこちにあった巨大な地下壕はだれがつくったか? 日本最大の祟り神である崇徳院をまつった東京の神社はどこにある? 地下鉄、軍施設、怨霊、火葬場など、ふだん目にすることの少ない東京の姿を地図と模式図とカラー写真で紹介する、好評シリーズの第5弾。地下にドラマあり。
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大名屋敷をひきついだ華族たちの邸宅は、経済危機、震災や空襲によって、多くが消えていった。跡地の多くは学校や大使館、企業迎賓館、ホテル、高級住宅地やマンションへと変わった。だが、宏壮な豪邸の面影を残すものも現存する。本書は、華族のお屋敷をはじめ、歴代総理の私邸、川辺に存在した邸宅、住宅開発の変遷までを徹底収録。巻末に明治二十年と大正五年の全国・全華族のお屋敷リスト(のべ一五〇〇家)も付す。