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Posted by ブクログ
人間はソーシャルな生き物であり、何らかの形で他の人と関係しながら生活を送っています。このような自分の利害が、自分の行動だけでなく、他人の行動によって左右されます。この状態が戦略的環境です。戦略的環境下で自分に利益をもたらすため、人は、他人の行動を織り込みながら戦略を立て実行しています。この書籍は、人がよく遭遇する戦略的環境を例に挙げて、どのようなケースがあって、どのように考えていけば良いのかを教えてくれます。
たとえば、戦略の説明として以下のような例が書かれています。
子供を育てたことがある人ならば一度は遭遇するシーンではないでしょうか?このようなシーンをかつて経験した人も、今後起こしたくない人も、是非ともこの本を読んだ方が良いと思います。
「
デパートのおもちゃ売り場で、子供に何でも買ってあげるから、勝手におもちゃを選ばせるのは、戦略的な立場からすると好ましくない。子供は、何が自分に選択可能なのかがわかっていないから、「何でも」といわれてもかえって混乱し、結果、見るからにつまらないモノを選んでしまう。子供が選んだ後になって、親がそれはだめだというのは契約の不履行の一種であるから、意地になった子供が泣き出してしまうのも無理もない。
」
この本で、一番興味深かったのは、第4章「インセンティブ」。人の行動は、インセンティブによって決まるという仮説の元、様々な分析を行っています。実際、企業における部署間をまたぐ交渉で失敗するケースは交渉相手のインセンティブを考慮していないケースが多いのではないでしょうか?
インセンティブ以外には、多くの事例が含まれています。参考までに目次をあげておきます。
リスクと不確実性
インセンティブ
人の行動を自分好みに変える
いろいろなインセンティブ
人の行動を変えるためのインセンティブ
インセンティブ契約
インセンティブを考え、真の理由を探る
インセンティブを与える工夫
長期的関係と条件付き罰則戦略
適切なインセンティブ強度
コミットメント
ロックイン
シグナリング
スクリーニングと逆選択
モラルハザード
値引き競争
オークション
Posted by ブクログ
ゲーム理論のパーツを初心者向けにわかりやすく説明したもの。説明が、非常に面白くてわかりやすい。ゲーム理論といえば真っ先に「囚人のジレンマ」が出てくるが、あとがきにあるように、その言葉を使わずに説明しているあたり、良書だと思った。
・「納品した後は納品者の交渉力がもっとも弱い」不払い対応の経験から実感。
・スイッチングコストとそれをりようしたロック・イン戦略
・規制緩和実施前の値下げの戦略的意図。?将来の競争相手に対し、自分は価格競争力があり、もし参入してくればいっそう値下げもできることをコミットすること。?ロック・インを利用した客の囲い込み
?は最近忘れていたが、改めて実感。マッキンゼープライシングで学んだ、コモディティの特性と上記?の理由から、価格競争力を発揮できるターゲットを探して、そこで少なくとも当初は大きな値引きをして獲得していくという方針を強くすることができた。
Posted by ブクログ
61戦略的思考の技術 梶井厚志
・ゲーム理論:戦略的環境での意思決定を考える道具
・自分が最終的に受け取る利益は、自分の戦略行動だけでなく他人の戦略行動にも依存することを認識し、自分と相手の戦略の組み合わせを評価する
・インセンティブの種類
1金銭
2法律
3習慣や宗教
@cpa_1992
・インセンティブ契約:ある行動をとったらどんな利益が得られるかを相互確認
・条件付罰則戦略
・自分の行動を先読み、自分の行動をコミットする対策:酒を控える→水を目一杯飲む:将来の自分の理性を信じるな
・交渉:スタート時点を有利にしそこからの譲歩度合いで決まる
@cpa_1992
・コミットしてもらう側が、コミットする側に何らかの対価を支払うことで、コミットメントが実現
・ロックイン戦略:スイッチングコストを大きくしておき、一度捕まえたら離さない:学割
・効果的なシグナリング
1相手が認識可能
2送る側にコストかかる
@cpa_1992
・モラルハザード:観測できない行動に対しインセンティブを与えることが難しいというインセンティブの問題と、観測できない行動へのコミットメントは相手に信頼されないというコミットメントの問題が絡み合った問題。:犬を20キロ散歩させてくれたらビールあげる
@cpa_1992
→企業に会計士の監査を義務付けているのは、モラルハザード解消のため。第三者の利用
Posted by ブクログ
サブタイトルには「ゲーム理論を実践する」とあるが、他のゲーム理論の入門書とは大きく内容が異なる。
これは、あとがきに「あくまで戦略的な考え方を言葉で記述することが目的であって、ゲーム理論を体系的に網羅することは目的ではない」と書かれている通りである。
実際に純粋に「ゲーム理論」と呼べる内容は3章までで、以降はインセンティブやスイッチングコストなどの利益や費用といった動機づけと、それを妨げる逆選択・モラルハザードなどの情報の非対称性、そしてそれを解消するためのシグナリングなど、内容的にはミクロ経済学における経済行動の基本的な考え方が網羅されている。
ジョークも多く交えられ、楽しめながら読める本。
ビジネス書としてオススメ。
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