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日本国憲法の枠組みの中にある戦後日本政治。自民党と社会党のイデオロギー対立は1960年の安保改定問題で頂点を迎える。以降、自民党は経済成長に専心し、一党支配を盤石にした。80年代末以降は「改革」が争点となるも、民主党政権を経て、第二次安倍政権以降は再び巨大与党と中小野党が防衛問題を主な争点として対峙している。本書は憲法をめぐる対立に着目して戦後政治をたどり、日本政治の現在地を見極める。
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Posted by ブクログ
1945年の終戦以降の政治史を描く。筆者があとがきで書いているとおり、戦後政治史のガイダンスを担う「コンパクトな通史」となっている。自民党史だけでなく、非自民党にも目配りして説明しており、戦後政治史の入門書としては最適である。 終章で、現在の政治状況を「ネオ55年体制」と名付けている。憲法9条と現実...続きを読むの安全保障政策の整合性をめぐる対立が、再び自民党の政権担当能力の独占という現象を生み出しているのである。
戦後日本政治史を憲法を軸として記述していた。 政治の歴史を記述するって大変だったと思うけど、日本のこれまでを知る上では有益であった。
通史の部分よりも、歴史観になるほどと感じさせる点が多かった。 結局、本質的な面では何も変えられず、ただ選挙だけを繰り返してきたことがよく分かる。 歴史が現在に近づくほど、あまりにも人材が枯渇していくことが悲しいくらいに痛感される。
政党政治の通史として大変わかりやすいが筆者の予想したネオ55年体制とは真逆の方向に進んでいる 2025年9月時点では衆参で自民党は敗北しているし(ここでの敗北とは公明と連立しても過半数以上になっていないことを言う)政府の支持率は低いしさらに衆参議院でも少数与党なため決められない政治になっている
戦後から2022年までの日本政治を通史的に取り扱う。 現代の自民一強、多党脆弱な野党というのは55年体制と変わらず、ネオ55年体制と呼べるべきもの。この背景には日本政治に憲法問題がビルトインされており、野党間での意見の隔たりがあるためであるとする。これは政治改革を経ても変わらない日本の政治構造とのこ...続きを読むと。
1945年から2020年までの政治史 巻末の「主な政党の変遷」は、知っていたつもりが実は知らなかったりで勉強になった。 著者の見立てだと、当分はこのままなのが悲しい。 P19 社会党をのちの民主党と被せてるのは、変わってないなあと P31 (憲法)7条解散 総理の「解散権」をさも当然のごとく報道...続きを読むするのはなんだかなあ P43 逆コース 警察にまで手を付けようとしたのは驚き。労働問題もだけど、「民主化」は不可逆ではないんだなあと。 P46 安保改定の評価はともかく、よく米国相手に立ち回ったなあと。不平等条約改定を思っての感想ですけど。 P94 バラマキはじまり P95 「クリーン三木」 そもそもクリーンがウリになるとはね P122 「弔い合戦」 どうせ、死をなんとも思っていないかと P154 革新からリベラルへ P158 外圧に弱い P169 金に汚いのを選挙制度にすり替えてるとしか P249 菅総理、財務省の洗脳という話も P264 忖度 自分への利益誘導を目的としているので、誤用だと思っています P267 閣議決定=国権の最高機関となりつつ
著者は、「実質的意味の55年体制」として1960~80年代をあげ、55~93年の政治を「形式的意味の55年体制」としています。 50年代は、与野党間のイデオロギー対立が激しく、また90年代は保守勢力内部の対立が激しい時代として、「改革の時代」と呼んで論じられています。 さらに、今日に至る2000...続きを読む年から2020年を「再イデオロギー化」の時代とし、2012年からの第二次安倍政権、とりわけ2017年からの野党の動きを鑑みると55年体制的だとし、「ネオ55年体制」と呼んでいます。 … 50年代のイデオロギー対立ですが、 保革対立とは、体制選択と防衛政策をめぐる志向の対立だとし、 一方に、保守陣営の「逆コース」、つまり、占領改革の成果を覆し、戦前体制に回帰しようとする運動があり、そのもう一方に、これに抵抗して占領政策を擁護し、またはさらに急進的な改革を求めたのが「革新」がある、という構図だそうです。 1955年に、保守は自民党、改革は社会党にほぼ一本化された、という大きな流れが描かれています。 実質的意味での55年体制の前半は、高度経済成長の時代でもあり、例えば1965年11月から79年7月まで続いた「いざなぎ景気」で、日本の経済成長率は年平均10%を上回るなど、これが7年8か月も続いた佐藤長期政権を可能としたとも論じられています。 また後半の70年代を、「豊かな社会における貧困な政治」と呼んでいます。経済的には石油ショックも乗り越え、経済大国としての地位を確立する時期であり、経済格差もまだ小さい中、一方で政治の安定=政治の停滞であり、消極的な選択として与党自民党が支持されている傾向が示されています。 しかしその陰りとして、巨大な世界国家となった日本の没落の危機も指摘されていたようです。 … 改革の時代 改革の時代と称される90年代の政治は、経済社会の揺らぎと連動しているようです。1990年の湾岸戦争、そして経済的にはバブル崩壊。 90年代になってくると、個人的にも知っている部分も出てくるので、少し細かく見ていくと、 まず、1993年の新党ブームの顔ぶれを見ると、今にとても近づいてきた感がありました。 そこで生まれた日本新党の細川代表を首班として1993年に7党連立政権が始まったとのことです。 でもその後すぐに、自社連立政権に移行、社会党首班の村山政権が1994年に誕生。でもこれもあまり続かず、1996年には自民党首班の橋本政権に。1998年の自民党総裁選で当選した小渕首班、ここにきて、自民党が公明党と連立を組み始めます。同時期1998年に野党再編があり、(第二次)民主党が生まれます。この民主党が都市部にも躍進する中、自民党から改革を巻き起こす形で小泉純一郎政権が誕生します。野党はさらに2003年に再編され、自由党が合流した民主党が野党の対抗軸として成長します。 2001年から2006年まで務めた小泉首相は、「郵政民営化」を含め、多くの改革を主導する中、経済格差の広がりも浮き彫りになってきますが、2001年の同時多発テロどうでの国際情勢が不安定化する中でも外交・安全保障面でも画期的であり、政治的人気も保ち続けていたようです。 そして小泉首相が勇退した後が、安倍政権。憲法問題の争点化がなされ、「戦後レジームからの脱却」が目指されます。2006年からの第一期は短く、2007年には福田首相に、2008年麻生首相に、そして2009年に政権交代で鳩山政権。2010年菅政権。2011年東日本大震災と、野田政権。地方では2010年に大阪維新の会が誕生し、2011年には国政政党の日本維新の会が誕生。民主党への失望が2012年12月の自民党政権再来。 ネオ55年体制!? 2020年9月までの8年間の安倍長期政権。アベノミクス。 野党の迷走?民主党がいつの間にかなくなって、2017年10月立憲民主党が誕生、2018年5月国民民主党結党(民進党、希望の党)、それがまた2020年9月改めて立ち上げられ、国民民主党の一部が合流した立憲民主党(150人)と、減った国民民主党(15人)が同盟だけれども新党として誕生したという、きちんと追っていないとなかなかついていけないですね。 2020年9月に菅政権、2021年には単独過半数を取った自民党。2022年9月岸田政権。2022年7月に安倍元首相銃撃死。 今月2024年11月に石破政権になった、その流れを少し知れました。 でも今の時代を過去の歴史を分析するように、同時期を見ることってとても難しいなーと思います。そのような視座に少しでも近づけたらと思いますが、正直内容は難しかったです。 あとがきでは、とても初歩的な内容であり、「本書の内容程度の知識があれば、日常の社会生活を送るうえで大きな不足はないはずだとも思う」と書かれていましたが、私としては、なかなかそんな人いないのでは、と思うぐらいの内容でした。 勝手ながら本書を読んで思うのは、政治は、政策というより、政治駆け引きで溢れているのかもしれない、そんなやり取りや人間関係、出来事を追うのは一苦労ですね。まあそれが政治なのか。
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戦後日本政治史 占領期から「ネオ55年体制」まで
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