対象喪失 悲しむということ

対象喪失 悲しむということ

968円 (税込)

4pt

肉親との死別・愛の喪失・転勤・浪人等々、日ごろ馴れ親しんだ対象を失ったとき、その悲しみをどう耐えるかは、人間にとって永遠の課題である。ところが現代社会はいつのまにか、悲しむことを精神生活から排除してしまい、モラトリアム人間の時代を迎えて「悲しみを知らない世代」が誕生し、いたずらに困惑し、絶望にうちひしがれている。本書は具体例によって悲哀の心理過程と悲哀の意味を説き自立することへの関係に及ぶ。

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対象喪失 悲しむということ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    匿名

    購入済み

    対象喪失という最愛の相手を失うということだけでなく、例えば仕事やある種の状況、ある日々、など自分の身に深く根を下ろした何かを失うこと全般について述べられている。喪の仕事を通して、自分の感情を抑圧せずにしっかりと向き合うことの大切さがわかる

    0
    2025年05月20日

    Posted by ブクログ

    人間が生きていれば必ず経験することについて書かれていた。思ったより身近にあることについて書かれていた。読んでよかった

    0
    2023年11月27日

    Posted by ブクログ

    小此木先生の文章は、
    本当に接しやすく、
    ユーモラスでもあるのに、
    どこまでも専門的だ。

    悲しむことに寄り添う仕事に、
    胸を痛めながら従事している専門家にも、
    なにゆえこのような作業が必要で、
    我々が何を引き受け、
    何をなそうとしているのかということを、
    示唆してくださるようでもある。

    悲しむと

    0
    2017年12月17日

    Posted by ブクログ

    とても面白かったです。
    同時に読み進めてたやさしさの精神病理とリンクするものがありました。
    悲しんだり苦しんだりする能力の欠如、その裏に隠れる汚れ、醜さ、不快、悲しみを遠ざけておきたいことが発端で現れる形だけのやさしさだったり。
    自己愛が強くて自己同一視し誰かを愛するポーズをとること、その錯覚から解

    0
    2014年10月01日

    Posted by ブクログ

    初版が79年なので古い本だが、内容は古くなっていない。
    どんな人でも、関わりのある対象をなんらかの形で失った時には、「悲哀の仕事」によってその喪失から立ち直らなければならないためである。
    対象喪失は死別や離婚だけでなく思春期の親への反発や家族との不和にも適用できる。

    悲哀の仕事とは、適切に悲しみ、

    0
    2012年03月13日

    Posted by ブクログ

    30年ほど前、陶淵明の詩文における「影」という言葉についていろいろ考えていたときに出会った本です。専攻の如何に関わらずいまの学生諸君にもぜひ読んでほしい書です。

    0
    2011年08月31日

    Posted by ブクログ

    一時期ずっと携帯していた本。
    何かを失うことによるダメージについて書かれたものです。
    配偶者の死を始めとして、ありとあらゆる「喪失」、引き起こされる「悲嘆」、その過程についても触れています。
    「現代人が悲しみに慣れていない」という警告をしてくれる本です。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    高校生の失恋した頃に読んだ本。
    その時は,この著者に会ってお世話になるとは思わなかった。
    運命とは不思議なものである。
    人は思いをよせる対象を失った時ににどう耐えるのか。
    死,失恋,怪我,受験失敗など,
    人はいろいろな対象喪失を耐えて生きている。
    その心理過程,防衛機制について解説している。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    小此木啓吾 「 対象喪失 」 対象喪失により引き起こされる悲哀 に関するフロイトの研究をまとめた本。対象喪失とは、愛情や依存の対象であった者の死、アイデンティティの喪失など。

    著者の主張で 驚いたのは
    フロイトの悲哀研究は、父の死を経験したフロイトの自己分析から行われているとした点。悲哀の心理プロ

    0
    2020年02月22日

    Posted by ブクログ

     愛する対象を失う悲しみをカガクする一冊。本書は、愛情・依存の対象を失うこと(「対象喪失」)に対する心のメカニズムを、フロイト研究でも有名な精神科医の著者が一般読者向けに解説したものである。その内容は、精神科医として著者がこれまで診てきた患者を例に「対象喪失反応」について分析した章と、フロイト研究者

    0
    2019年08月15日

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