小此木啓吾の作品一覧
「小此木啓吾」の「英雄の心理学」「現代の精神分析 フロイトからフロイト以後へ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「小此木啓吾」の「英雄の心理学」「現代の精神分析 フロイトからフロイト以後へ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
初版が79年なので古い本だが、内容は古くなっていない。
どんな人でも、関わりのある対象をなんらかの形で失った時には、「悲哀の仕事」によってその喪失から立ち直らなければならないためである。
対象喪失は死別や離婚だけでなく思春期の親への反発や家族との不和にも適用できる。
悲哀の仕事とは、適切に悲しみ、対象の理想化や悪玉化から脱出し、罪意識を経て、自らの中に居座っていた対象と和解をすることで、人は自然な精神状態に戻ることができるというものである。
この悲哀の仕事のプロセスがフロイトの論を元に分かりやすく書かれている。
悲哀から立ち直るのは自然な心の働きであるが、現代のような全能感の達成された時代