小此木啓吾のレビュー一覧

  • 対象喪失 悲しむということ

    匿名

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    対象喪失という最愛の相手を失うということだけでなく、例えば仕事やある種の状況、ある日々、など自分の身に深く根を下ろした何かを失うこと全般について述べられている。喪の仕事を通して、自分の感情を抑圧せずにしっかりと向き合うことの大切さがわかる

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    2025年05月20日
  • 対象喪失 悲しむということ

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    人間が生きていれば必ず経験することについて書かれていた。思ったより身近にあることについて書かれていた。読んでよかった

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    2023年11月27日
  • 対象喪失 悲しむということ

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    小此木先生の文章は、
    本当に接しやすく、
    ユーモラスでもあるのに、
    どこまでも専門的だ。

    悲しむことに寄り添う仕事に、
    胸を痛めながら従事している専門家にも、
    なにゆえこのような作業が必要で、
    我々が何を引き受け、
    何をなそうとしているのかということを、
    示唆してくださるようでもある。

    悲しむという究極的な内的作業を、
    いかに自らが達成すべきか葛藤しながら生きているが、
    フロイトの生き方に半ば同一化しながら、
    学びを深めているのだということを、
    自覚できることに感謝する。

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    2017年12月17日
  • 対象喪失 悲しむということ

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    とても面白かったです。
    同時に読み進めてたやさしさの精神病理とリンクするものがありました。
    悲しんだり苦しんだりする能力の欠如、その裏に隠れる汚れ、醜さ、不快、悲しみを遠ざけておきたいことが発端で現れる形だけのやさしさだったり。
    自己愛が強くて自己同一視し誰かを愛するポーズをとること、その錯覚から解かれると傷ついて、誰かを1人の自我と見れないこと、、、


    タイトル買いしたけど、とてもあたりでした。

    言いようが難しい感覚をこの本でわかっていく、そんな感じがしました。

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    2014年10月01日
  • フロイトとユング

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    小此木啓吾、河合隼雄両氏の対談です。治療のことだけでなく、フロイト、ユングについても語られています。フロイトとユングのことを、著作や心理学の入門書で読むよりも身近に感じられた気がします。もっと色々読んでみたくなりました。

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    2014年08月01日
  • 対象喪失 悲しむということ

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    初版が79年なので古い本だが、内容は古くなっていない。
    どんな人でも、関わりのある対象をなんらかの形で失った時には、「悲哀の仕事」によってその喪失から立ち直らなければならないためである。
    対象喪失は死別や離婚だけでなく思春期の親への反発や家族との不和にも適用できる。

    悲哀の仕事とは、適切に悲しみ、対象の理想化や悪玉化から脱出し、罪意識を経て、自らの中に居座っていた対象と和解をすることで、人は自然な精神状態に戻ることができるというものである。
    この悲哀の仕事のプロセスがフロイトの論を元に分かりやすく書かれている。

    悲哀から立ち直るのは自然な心の働きであるが、現代のような全能感の達成された時代

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    2012年03月13日
  • 対象喪失 悲しむということ

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    30年ほど前、陶淵明の詩文における「影」という言葉についていろいろ考えていたときに出会った本です。専攻の如何に関わらずいまの学生諸君にもぜひ読んでほしい書です。

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    2011年08月31日
  • 現代の精神分析 フロイトからフロイト以後へ

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    精神分析学を概観するのには最適。それぞれの精神分析家がどのような立場から論じているのか解説されており、またどの理論もとても丁寧にわかりやすく論じられている。

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    2012年03月19日
  • 対象喪失 悲しむということ

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    一時期ずっと携帯していた本。
    何かを失うことによるダメージについて書かれたものです。
    配偶者の死を始めとして、ありとあらゆる「喪失」、引き起こされる「悲嘆」、その過程についても触れています。
    「現代人が悲しみに慣れていない」という警告をしてくれる本です。

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    2009年10月04日
  • 対象喪失 悲しむということ

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    高校生の失恋した頃に読んだ本。
    その時は,この著者に会ってお世話になるとは思わなかった。
    運命とは不思議なものである。
    人は思いをよせる対象を失った時ににどう耐えるのか。
    死,失恋,怪我,受験失敗など,
    人はいろいろな対象喪失を耐えて生きている。
    その心理過程,防衛機制について解説している。
    小此木啓吾の代表作とも言える本。

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    2009年10月04日
  • 精神分析のおはなし

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    我々が直感でどうにかしてる習慣とか感情っていうのが精神分析学の言葉によって、客観的に解体されていくのがめちゃくちゃ面白かった! 最後のシゾイド人間っていうのがボクに当てはまりすぎて怖かった

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    2025年01月04日
  • 対象喪失 悲しむということ

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    小此木啓吾 「 対象喪失 」 対象喪失により引き起こされる悲哀 に関するフロイトの研究をまとめた本。対象喪失とは、愛情や依存の対象であった者の死、アイデンティティの喪失など。

    著者の主張で 驚いたのは
    フロイトの悲哀研究は、父の死を経験したフロイトの自己分析から行われているとした点。悲哀の心理プロセスを、転移、投影同一視、未開人の喪の慣習 から 紐解いている


    悲哀を避けるな 克服せよ という 父性的メッセージを感じる
    *悲しみを悲しみ、苦痛を苦痛として味わう〜人間にごく自然に与えられた心のプロセス
    *人生は対象喪失の繰り返し〜悲哀と対象喪失をどう受容するかは もっとも究極的な精神課題であ

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    2020年02月22日
  • 対象喪失 悲しむということ

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     愛する対象を失う悲しみをカガクする一冊。本書は、愛情・依存の対象を失うこと(「対象喪失」)に対する心のメカニズムを、フロイト研究でも有名な精神科医の著者が一般読者向けに解説したものである。その内容は、精神科医として著者がこれまで診てきた患者を例に「対象喪失反応」について分析した章と、フロイト研究者として彼の精神分析理論が構築される過程を分析した章に分かれる。
     著者は、対象喪失に対しては「その悲しみや思慕の情を、自然の心によって、いつも体験し、悲しむことのできる能力を身につけること」(p.156)が大切だとする。一見すると”当たり前“の話に思えるが、実際には、その”当たり前“が非常に難しいこ

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    2019年08月15日
  • 対象喪失 悲しむということ

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    失った対象への同一化、排除、理想化……様々な対象喪失反応が事例とともに書かれていて面白かった。後半はフロイトさんの勉強になった。ひとつの決まりきった対象喪失反応の流れが書いてあるのかと思ったら、そんなに単純な話ではないらしい。精神分析的な話(死んだ父への思いを姉の結婚相手に投影うんぬん)は時々屁理屈のように感じてしまうけれど、単純に「こんな風に捉えられるのかあ」と読めば面白い。

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    2017年04月10日
  • フロイトとユング

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    フロイト派とユング派、日本を代表する両派の第一人者である小此木氏と河合氏の対談が収録されていて、とてもおもしろかった。教科書や専門書だけでは分からない、フロイトとユングの細かい人物像や、最後の方は日本文化論にも及んで、読み応えがあった。日本文化論のところでは、今の日本が抱える問題点が、両氏が対談した昭和53年のころから何も変わってないと思えたり、またこのころすでに予見されてたりして、そういう点も興味深かった。
    ただ、対談、すなわち口語であるので、とても分かりやすい部分と、いまいち伝わりきれてない部分とがあり、その点が少し残念。これからもフロイトとユングのことは勉強していくことになると思うが、折

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    2014年08月30日
  • 対象喪失 悲しむということ

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    中学生の時に、繰り返し読んだ。その後の自分の人生の動機付けになった一冊です。愛するものを失う悲しみと混乱について、最初に教えてくれた一冊。

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    2013年11月25日
  • 新版 精神力動論

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    何度読んでも、投映法の解釈というのは分析的人格理論を理解できていないと不可能であるなと改めて感じさせられる。

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    2013年08月17日
  • 山田太一、小此木啓吾、「家族」を語る。

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    夫婦のこと、育児のことで肩に力が入りすぎないように、折に触れ読み返して思い出したい話がたくさん。



    「(定年後の夫婦が)無理して一緒に何かしなくてもいい」山田
    「(夫婦間に)会話がないことを一概にいけないとは言えません」小此木
    「結婚してからいろいろあったけど、最期まで一緒にいてよかったという夫婦の方が多いのではないでしょうか。」
    「今は夫婦の悪い面ばかり取り上げられていますけど、夫婦が長く一緒にいることのポジティブな意味が、もっと主張されてもいいのではないでしょうか」山田

    「だんだん年をとってきて、自分の外見的な魅力が衰えたとき、夫婦のような、不合理といえば不合理な、鎖みたいなものがあ

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    2013年05月01日
  • 対象喪失 悲しむということ

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    大学時代、小此木先生の精神分析を履修しました。当時、日本ではがんの告知をしていなかったことを思うと隔世の感があります。

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    2012年05月27日
  • 対象喪失 悲しむということ

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    喪失感からの救済を得られる本ではないが心理学に疎い者としては大変勉強になった。現代脳科学と合わせて今後考えていきたいと思わせる内容であった。

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    2012年02月23日