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第二次大戦後の世界は、かつてない急激な変化を経験した。この六〇年を考える際、民主制と市場経済が重要なキーワードとなることは誰もが認めるところであろう。本書では、「市場化」を軸にこの半世紀を概観する。経済の政治化、グローバリゼーションの進行、所得分配の変容、世界的な統治機構の関与、そして「自由」と「平等」の相剋-市場システムがもたらした歴史的変化の本質とは何かを明らかにする。
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Posted by ブクログ
戦後世界経済史を経済学の発展、共生関係を螺旋階段のように描写している。戦争に至る大恐慌、マーシャルプランや朝鮮戦争の復興/有効需要の必要性、高度経済成長、オイルショック。スタグフレーションとマネタリスト、冷戦体制の崩壊、各種金融危機と中央銀行のより包括的な市場へのアプローチ。
2009年に出版された本です。 全体としてみると人間社会は良くなっているのかな、と思いました。 自由と平等の観点から、という副題のとおり、自由が行き過ぎれば平等が損なわれ、平等が行き過ぎれば自由が損なわれれるという感じなので、どのようにバランスをとるのか、というのが問題だと思いました。 市場で価格が...続きを読む決まる、ということがとても大事なことだとわかりました。
新書本ながら小さな文字で約380ページにわたり戦後の世界経済史について簡潔にまとめた本。戦後を10~20年ごと区切り、各地域を網羅しつつ、機械的にではなく適当なテーマを設定しつつ、わかりやすくまとめられている。私も大学で経済を学んだことがあるが、世界経済史については、さまざまな多数の書籍・文献を読ん...続きを読むだ(読まされた)経験があり、苦労した思い出があるが、この本は、とてもわかりやすく、大事なところをうまくまとめていると思う。特に、全世界がほぼ網羅され旧社会主義国、東南アジア、アフリカまで言及されておりとても勉強になった。著者がむすびで述べている、「政治的安定、私的所有権の確立、法の支配が、経済的に豊かな社会の基本的前提となる。」が、この本における結論であろう。いずれにしても、戦後世界経済史の教科書といえる名著であると思う。
戦後経済史のまとめ。東側の復興についてはよう知らんかったのでありがたい。ハンガリー動乱に至る同期が政治的なモノだけでなく経済的なものもあったとは。副題の「自由と平等の視点から」は今後も重い命題
中公新書の2000番だけあって、かなりの力作で、読み応えがあり内容が豊かだが非常に読みやすいという、新書の手本のような本だった。 がしかし、新書ではなく選書や単行本といった形でグラフ等も省かずに書かれたものを読んでみたかった。 ちなみに中公新書の1000番目は入江 昭「新・日本の外交」です。
戦後世界経済史の概観をつかめる。一度読んですぐわかるわけじゃないけれど、ペンキを塗り重ねるように、何度も歴史に関する本を読むことで、だんだんとわかってきた気がする。 20世紀前半世界で最も高所得だったアルゼンチンが20世紀後半に財政破綻したり、国家破産した韓国の企業が世界を席巻したり、数十年あれば...続きを読む本当にいろんなことが起きうるんだなぁ
学者、教授としての著者の良心が凝縮された 名著と言って良いと思う。テキストとしての経済史としてもわかりやすい。著者はまず5つの視点、「市場と政府の折り合い」「グローバリゼーション」「所得分配の不平等」「経済統合 」「市場の信頼」を論じているが、これは読む側にとっては格好のガイダンスになると思う。戦後...続きを読むの様々な経済的事象を経済学者、政治家の意見とともに紹介、著者の理解も述べられ、読書の楽しみみを味わえた。ただし、平等化と自由への侵食の議論は消化不良だったようにも思える。いずれにせよ必読の★5。
タイトルの通り、戦後から現代までの、世界各国の歩みを経済史の視点で概観している。扱う地域は非常に広く、社会主義国、アフリカや南米などの新興国も取り扱われている。また、著者がこの広汎なターゲットをいかに見るか、という定まった視点が冒頭にきちんと提供されている。扱うテーマの性質上、地域や時代が点々とする...続きを読むが、決して教科書的な記述に終始せず、著者の与えた視点でもって経済史として概観することができる。 5つの視点とは、下記である。 ・市場化と公共部門の拡大のせめぎあい ・グローバリゼーションの進展と、それによる変化 ・平等/公平性、富の分配に対する考えの変化 ・世界的な統治機構の果たした役割・機能 ・市場システムのデザインとその変容 概観であるがゆえに、細かな議論は前提知識の足りない評者には、理解できない点も多くあったものの、本書を通し、『点』でしか認識していない事象を、同時代の他の地域と横串で見たり、前の時代とのつながりを概観することで、これまでよりも少し視野が広がる思いがする。 ・同じ戦後からのスタートを歩んだ国々でも、南米ではハイパーインフレ、アフリカでは貧困、アジアは急成長。その歩みの違い。 ・社会主義経済と欧米の市場主義国が相互に影響しあうことで、市場主義国の市場システムも、社会主義国の統制体制もそれぞれゆらいできた。 ・戦前の不況、戦後の低迷、アジアの通貨危機、きっかけや経緯の比較。 読みとおすのは気力を要するが、それ以上の価値は十分にある。
非常に素晴らしい内容の本です。 新書としてはボリュームがあるので、読むのに時間がかかりました。 戦後世界経済史を非常に簡潔にまとめており、専門用語も少なく門外漢の自分でも難なく読むことができました。 戦後の世界経済を様々なポイントごとに解説しており、その際の各主要国や地域ごとに具体例から解説は分...続きを読むかりやすいと思います。 経済史に興味のある方は是非読まれると良いかと思います。 また、内容的にも大学等の高等教育の一般教養として知っておくべきことであるとも感じました。 #私の場合、学生時代に受けた経済の下らない講義より全然ためになりました。
非常に良い本です。 中学生とか高校生とか、最低でも大学の教養課程で取り上げて貰いたいレベル本ですね。理系だからとか文系だから、経済史は研究の対象ではない…とか言わず、教養・常識の範疇として知るべき近代史が経済の観点から綴られている良書です。 戦後の経済発展について、少なくとも日本人の一般的な知識...続きを読むに反することが沢山載っています。例えば東ドイツの経済力、西ドイツに対する政策の変遷、日本の経済成長率と他国の比較、東西ヨーロッパからラテンアメリカ、アフリカ、アジア全域に到るまで、戦後の経済政策、内政・外政、その経済的な解釈や統治・成長の軌跡などなど…学ぶことが非常に多いです。 370P程ですが、非常に詰まっているので一回読むだけで使える知識にするのは難しいでしょうが、これを理解することで近代史の流れを掴む助けになるでしょう。 また、この自由と平等の観点から、というタイトルにするまとめが最後に綴られています。本書では常に社会主義・市場主義、政府と市場の関係性とその解釈、歴史的結果について触れており、戦後経済の広範囲な実験結果を俯瞰し、筆者は、自由と平等の二律背反について意見を述べています。 政治家は全員、この程度の知識を持っているべきなのでしょうが…どれぐらいがこの本れべるの知識を習得しているのか。
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戦後世界経済史 自由と平等の視点から
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