人物評伝の検索結果
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ダーウィンは進化をどう考えたのか
自然淘汰に意図はない。変異は偶然で、生き残りはそのときの環境次第なのだ、と進化をとらえたダーウィン。 『種の起源』はどのようにして生まれたのか? 全ての生物は神が創ったと信じられていた時代に、生物は時間をかけて今の姿になったと唱えたダーウィン。ビーグル号の旅、フジツボの研究――。進化と自然淘汰をどのようにして解明したのか、その人生と共に明らかにする。 === 【目次】 第1章 生物の多様さと生物学の構造 第2章 私とダーウィンとの出会い 第3章 ダーウィンの人生――生い立ちから大学まで 第4章 ビーグル号の航海 第5章 『種の起源』出版まで 第6章 『種の起源』の出版 第7章 『種の起源』の出版以後 第8章 思想としての「進化論」 === -
葛飾北斎伝
浮世絵研究の先覚者として知られる著者(1840-1910)が,直接北斎を知る人からの聞書きや北斎自身の書簡などを素材に,極貧のうちに生きた画狂人の生涯を浮きぼりにした伝記.北斎の日常生活,著作,門人のことなどが詳細に記され,ゴンクール「北斎伝」にも影響を与えている.北斎にかんする基本文献といわれている貴重な書.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません. -
セツと八雲
2025年後期のNHK朝の連続テレビ小説「ばけばけ」のモデルとなる小泉八雲、セツ夫妻。 主人公・松野トキの名前は、八雲晩年のあるエピソードに由来しているんです。 八雲の代表作『怪談』の表記が『KWAIDAN』となっているのは、 妻のセツが出雲のことばで話を聴かせたから。 孤独な幼少期を経て日本にやってきたラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と没落した武家の娘・小泉セツの出会いによって、生まれた再話文学の世界。 夫婦の歩みと、紡ぎ出された作品の豊かな世界、その現代性を ひ孫で、小泉八雲記念館の館長の小泉凡さんが語り尽くす。 (目次) 序章 セツと八雲のひ孫だから想うこと 第1章 それぞれの生い立ち 第2章 セツと八雲の出会い 第3章 さようなら、松江 第4章 熊本・神戸で築いた家庭 第5章 晩年の八雲 第6章 セツのそれから 終章 令和の「セツと八雲」 -
朱より赤く 高岡智照尼の生涯
それでも生きろ、と言うのなら──。 明治四十一年、十二歳のみつは、実父の持ってきた綺麗な着物に惑わされて、奈良から大阪に出たが、二百五十円で売られたことは後から知った。自分で自分の人生を決めることは出来ないと思い知らされる出来事だった。十三歳で舞妓・菜乃葉となり、旦那に身の潔白を証明するために小指を落としたのは、十四歳。かつて恋心を抱いた役者の写真を持っていたことが原因だった──。 東京に出て、新橋で芸妓・琴葉となった。相場師と結婚し、アメリカに渡った。その土地で出会った女性と恋をした。帰国して映画女優となった……運命に翻弄されながらも、自身の人生を手放さなかった生涯を描く。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『朱より赤く~高岡智照尼の生涯~』 の文庫版となります。 -
やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく
NHK朝ドラ「あんぱん」放送目前! 「アンパンマン」作者の本格評伝 栗林忠道、島尾ミホ、原民喜などの評伝を手がけてきた梯久美子が、綿密な取材をもとに知られざるエピソードを掘り起こした「やなせたかし」評伝の決定版。 高知県で生まれた嵩(たかし)は、幼少期に父を亡くし、再婚した母とも別れて伯父の家で育つ。 東京で美術を学び、デザイナーとなるが、徴兵され中国大陸へ。 戦場で飢えを経験したことと、たったひとりの弟が23歳の若さで戦死したことが、のちに「アンパンマン」の誕生につながっていく。 戦後に就職した高知新聞社で「韋駄天おのぶ」とあだ名される元気いっぱいの女性・暢(のぶ)と出会った嵩は、 再度上京し、妻となった暢とともに子どもの頃からの夢だった漫画家を目指す。 たくさんの挫折を経験し、ようやくアンパンマンを生み出すが、 「顔を食べさせるなんて残酷だ」「気持ち悪い」と大人たちからは大ブーイング。 だが子どもたちは、無垢な心でアンパンマンを愛してくれた――。 著者はかつて『詩とメルヘン』編集者として、やなせたかしのもとで働き、晩年まで親交があった。 子ども向けに書いた伝記『勇気の花がひらくとき やなせたかしとアンパンマンの物語』(フレーベル館)はロングセラーとなり、小学校の教科書に採用されている。 2011年の東日本大震災直後、被災地からラジオ局にリクエストが殺到した「アンパンマンのマーチ」。 避難所で大合唱する子どもの姿に、92歳だったやなせは感動し、94歳で亡くなるまで、復興のために力を尽くした。 愛と勇気に生きた稀有な生涯を、評伝の名手が心を込めて綴る感動作。 -
陸軍作戦部長 田中新一 なぜ参謀は対米開戦を叫んだのか?
対米戦争を決した男は何を考えていたのか? 田中は陸軍の中でも最も強硬に日米開戦を主張した人物です。参謀本部作戦部長という重要なポジションにあって、作戦立案の中心を担った田中は、国策決定上、大きな発言力を持ちました。 なぜ圧倒的な国力差のある米国と戦わなければならないか。実はかなり開戦のギリギリまで、日本は、なんとか米国とは戦わない方法はないか、と検討を重ねています。しかし、田中は早くから米国との戦争を決意していました。 現代の眼からは田中が唱えた「日米開戦すべし(そしてソ連も)」との主張は理解しがたいでしょう。しかも田中は同時にソ連とも戦うべきだ、と主張します。無理に決まっています(実際、陸軍も無理だと判断しました)。しかし田中は陸軍の頭脳ともいうべき参謀本部の、しかも作戦担当のトップだったのです。彼の対米開戦論は、参謀本部に結集した情報に基づき、彼なりのロジックで組み立てられたものでした。その論理とは何だったのか。 参謀は、いかに勝利への答えが出ない状況でも、何か無理やりにでも、「これなら勝てる(可能性がないわけではないかも)」みたいなプランを出し続けなくてはなりません。田中はその仕事にきわめて精力的に取り組みました(その結果、日本を敗戦に導きます)。 戦争の途中で、田中は軍務局長をぶん殴り、東条英機首相に「馬鹿者共」を罵声を投げつけて、ビルマに飛ばされてしまいますが、田中がいなくなると陸軍にはもう、「これなら勝てる(以下略)」を絞り出せる人はいなくなってしまいます。そのあと2年半くらい、日本はずるずると犠牲を出し続けて、負けます。そういう本です。是非ご一読を。 -
松村邦洋懲りずに「べらぼう」を語る
【内容紹介】 2025年の大河ドラマ『べらぼう』の主人公は「江戸の出版王」・蔦屋重三郎。 芸能界ナンバーワン歴史ユーチューバー・松村邦洋が、キャスティングから歴史のうんちくまで、大河を200%楽しむためのポイントを語り尽くす大河ドラマ解説本。 喜多川歌麿、東洲斎写楽といったカリスマアーティストたちをプロデュースした江戸時代の版元(出版社)・蔦屋重三郎。老中・田沼意次時代の自由な空気の中で「戯作」や「狂歌本」といったエンタメ本の名作を数々を生み出し、江戸の出版界を大きく盛り上げました。 その後、老中・田沼が失脚し、松平定信が老中首座に就任すると、風紀を正すという大義名分の下、出版界にも言論統制が。「蔦重」こと蔦屋重三郎はそのピンチにあの手この手で立ち向かうのですが……。 ところで、蔦重の名前を初めて聞いたという人も多いのではないでしょうか。実は、ボクもあまり詳しく知りませんでした。というわけで、勉強してみたら面白いのなんのって!大河ドラマをお腹いっぱい楽しむためのトリビアを、この一冊に目一杯詰め込みました。 【著者紹介】 [著]松村 邦洋(まつむら・くにひろ) 1967(昭和42)年8月11日生まれ。山口県出身。お笑いタレント。 大学生の頃、バイト先のTV局で片岡鶴太郎に認められ芸能界入りし、斬新な生体模写で一躍有名に。ビートたけし、半沢直樹、“1人アウトレイジ”、阪神・掛布雅之、故野村克也監督など多彩なレパートリーを誇り、バラエティ、ドラマ、ラジオなどで活躍中。筋金入りの阪神タイガースファン。 芸能界きっての歴史通であり、YouTubeで日本史全般を網羅する『松村邦洋のタメにならないチャンネル』を開設。特にNHKの歴代「大河ドラマ」とそれにまつわる知識が豊富。著書に『松村邦洋「鎌倉殿の13人」を語る』『松村邦洋今度は「どうする家康」を語る』『松村邦洋まさかの「光る君へ」を語る』がある。 【目次抜粋】 人物相関図 主な登場人物の生没年グラフ はじめに ■第1章 大河『べらぼう』はここが面白そう! 豪華キャスティングを深読みする ■第2章 本屋から辣腕プロデューサーへ ~若き日の蔦重~ 蔦重の原点は遊郭・吉原 出版プロデューサーとしての才能が開花 エンタメ本出版に進出! 次なる新規ビジネス「狂歌本」 ■第3章 「バブル」田沼から「コンプラ」定信へ 実はすごかった‶タヌマノミクス〟 江戸城内で本当にあった怖~いハナシ 清廉潔白・定信とダークヒーロー・治済 ■第4章 逆境に負けてたまるか! 蔦重「必勝」の裏側 手鎖の刑、自殺、財産没収 天才・歌麿とコンビを組む 美人画で世間を魅了する 「写楽」という一大プロジェクト 蔦重が遺したもの ■長めのあとがき ――〝Mr.大河ドラマ〟西田敏行さんが逝ってしまった…… …etc -
35年目のラブレター
2025年3月7日 全国劇場公開される感動の実話が、一冊のノンフィクションに――。 読売新聞、毎日新聞、共同通信が取り上げた、「挑戦するのに遅すぎることはない」を伝える勇気の書、ついに文庫化! 2024年に米寿を迎えた西畑保さんは、奈良県に住んでいます。 和歌山県の山間で生まれ育った西畑さんは、小学2年生の途中から学校に通っていません。山間で高値で売れる木の皮を集めて貯めたお金だったのに、小学校で落とした財布は自分のものだと名乗り出たら泥棒扱いされたのです。貧しい暮らしの西畑さんが、そんなお金を持っているはずがないと、クラスメートも教師も彼を責めました。その一件があってから、西畑さんは学校に行くのをやめました。 中学校に通う年齢になって働きに出た西畑さんですが、その人生につきまとったのは、「読み書きができないこと」でした。 つとめた飲食店では、電話で受けた注文の内容をメモに記すことができず、職場の先輩からは「字も読めないやつ」と差別的な扱いをされました。 劣等感を抱き、結婚なんて夢のまた夢とあきらめていた西畑さんのもとに、お見合いの話が舞い込みます。読み書きができないことを隠して結婚した西畑さんでしたが、町内の回覧板にサインができず、妻の皎子(きょうこ)さんの知るところとなります。その事実を知った皎子さんは、西畑さんにこう声をかけました。 「ずっと、つらい思いをしてきたんやろな」 子どもも生まれ、孫も生まれ、還暦を過ぎた西畑さんの日常に、ある変化が訪れます。64歳になって、夜間中学に通うことに決めたのです。それは、読み書きのできない自分に長年連れ添ってくれた妻に、感謝の気持ちを伝えるラブレターを書くためでした――。 西畑さんの人生からは、たくさんのメッセージが受け取れます。「明るく、前向きに生きる」、「自分の人生を他人や環境のせいにしない」、そして「学ぶのに遅すぎるということはない」――。そんな西畑さんに毎日新聞論説委員である小倉孝保氏が寄り添い、これまで西畑さんが見てきた風景、抱えてきた思いを一冊の書籍にまとめました。それが『35年目のラブレター』です。 【映画化情報】 「35年目のラブレター」 2025年3月7日(金) 全国劇場公開 出演:笑福亭鶴瓶、原田知世、重岡大毅、上白石萌音 他 監督・脚本:塚本連平 -
ゾルゲ事件80年目の真実
処刑から80周年――機密解除資料が明かす「史上最高のスパイ」の闇 戦前の東京で暗躍した旧ソ連の大物スパイ、リヒャルト・ゾルゲ(1895~1944)の処刑から2024年11月で80年となる。近年、ロシアではゾルゲの再評価が進み、未公開資料も続々と表に出てきている。 本書は近代ロシア研究の第一人者である名越健郎氏がそうした機密解除資料をもとに、ゾルゲのスパイとしての活躍を臨場感たっぷりに描き出した作品である。 オートバイを駆って上海や東京の街を疾走し、夜の社交界で巧みな話術で権力者たちに食い込み、ドイツ大使夫人、シーメンス社支店長夫人、ルフトハンザ航空幹部の夫人、VIPの女性秘書、アグネス・スメドレーほか手当たり次第に女性と不倫関係になり(なおかつ女性たちを情報源とし)、本国で進むスターリン粛清に脅える――そうしたゾルゲの日常が生々しく甦り、まるでスパイ映画のようである。 -
熱狂宣言
俺は生きる。 会社を甦らせるために、この命を燃やすんだ。 世界的パンデミックによる外食業界、未曾有の危機。 若年性パーキンソン病という宿命を抱えた外食業界のスター・松村厚久とその仲間たちは、いかにして闘ったか――。 感動ノンフィクション 未来を信じることを、諦めない。 会社倒産の危機から、奇跡のV字回復へ――。 オリンピックイヤーを迎え、さらなる高みを目指していたDDは、コロナ禍に飲み込まれた。倒産の危機に見舞われ、一時は未来など考えられなかった松村。しかし、支えてくれる仲間たち、そしてお客様たちを思い、サバイバルを決意する。「生き残るためにはなんでもするんだ」プライドを捨て闘った、4年間の克明な記録。 -
藤原正彦の代表的日本人
これぞ日本人論の決定版! 勇気、創造性、卑怯を憎む心、郷土愛と祖国愛、そして惻隠の情―― 「日本人らしい日本人」五人を選出、彼らの生涯を鮮やかに描く。 ライプニッツに先んじて、より高度な行列式を発見した関孝和の創造性。 常に民の苦しみを第一に考えた上杉鷹山の「惻隠の情」など、 今こそ日本人が思い出したい美しい生き方がここに。 関孝和 算聖と呼ばれた大天才 花開く和算の独創性/数学にノーベル賞があれば 上杉鷹山 「民の父母」たる名君主 重臣たちのクーデターと対決/「藩民は国の宝である」 福澤諭吉 誰よりも早く武士を捨てた男 オランダ語が通じない!/北里柴三郎に救いの手 河原操子 日蒙を繋いだ女子教育の先駆者 華僑の学校で初の女性教師/カラチン王国へのミッション 柴五郎 八カ国軍を率いた“小さな男” 一家自刃を知らされる/「柴中佐」が世界史を動かした -
松本清張の昭和史
社会派推理の開拓のみならず、小説、ノンフィクション、古代史、現代史など、領域を自在に超えた執筆活動を展開し、「国民作家」の名をほしいままにした松本清張。その膨大な仕事のなかでも、自らの同時代史に取り組んだ『昭和史発掘』『日本の黒い霧』は重要な柱といえる。清張は、軍部をはじめとする国家権力、二・二六事件で蹶起した将校たちにどのような眼差しをむけていたか。占領期に起きた不可解な事件をいかに捉えていたか。没後30年を経て、清張史観はいかに評価されるべきか。松本清張から「時代の記録者」としてバトンを託された著者が清張史観の核心を平易な文体で伝える。阿刀田高、加藤陽子各氏との対話を収録。 -
トヨタ 中国の怪物 豊田章男を社長にした男
トヨタ最大の秘密を知る男の「告白」 企業人の“業”を描く児玉博さんの今作は、トヨタの中国事務所総代表だった服部悦雄氏が主人公です。服部氏は、「低迷していたトヨタの中国市場を大転換させた立役者」であり、「トヨタを世界一にした社長、奥田碩を誰よりも知る男」であり、何より「豊田家の御曹司、豊田章男を社長にした男」として、自動車業界では知る人ぞ知る人物。トヨタをモデルにしたベストセラー小説『トヨトミの野望』の作中にも、服部氏は「中国の怪人」として仮名で登場します。 服部氏は戦争中に生まれ、27歳まで家族とともに中国にとどまりました。文化大革命では、原生林での強制労働など、日本人ならではの苦難を体験します。 帰国後、トヨタに入社。アジア地域の担当を命じられ、トヨタ中興の祖である豊田英二と上司の奥田碩の目に留まり、服部氏はみるみる頭角を現します。 実はトヨタは、中国への進出が遅れたために中国政府から自動車生産の許可が下りず、90年代に世界の他メーカーに大きく引き離され、ドン底の状態に陥っていました。奥田碩会長は、創業家御曹司の豊田章男を中国本部本部長に据え、中国市場の建て直しを命じるのですが、そこには章男が失敗すれば、豊田家をトヨタの経営から外すことができる、という奥田の深謀遠慮がありました。そこで、豊田章男が頭を下げたのが服部氏でした。奥田の最側近でもあった服部氏は、トヨタ中国事務所総代表としていかなる決断を下したのか……。 服部氏の初のロングインタビューを元に、トヨタの中国進出と、豊田家世襲の内幕を赤裸々に描いた圧巻のノンフィクションです。 -
はじめは駄馬のごとく ナンバー2の人間学
歴史エッセイの名手が紡ぐ「わが愛する男たちの肖像」 SNSで話題。累計15万部の伝説の名著が、緊急復刊! 『炎環』『雲と風と』『北条政子』『つわものの賦』……多くの歴史小説を著した著者が、歴史上はほとんど無名・英雄の陰に隠れながらも実力を持ったしたたかな仕事師、〈ナンバー2の男〉の生き方を描きます。 『鎌倉殿の13人』ですっかり有名になった北条義時は、永遠のナンバー2.根っからの権力・政治好きにもかかわらず、あえて表には立たず、したたかに、ナンバー2の生涯を全うした。 源義経。同じくナンバー2でありながら、組織のなかの自分の位置づけが出来ず。華やかなスタンドプレーを繰り広げ、ナンバー1が霞むなど数々の致命的失敗をおかした。 徳川秀忠。家康と三代家光の陰にかくれた秀忠こそが、徳川家の最大の功労者。大名の転封、改易、人員の配置転換など重要な施策を行い、幕府の基礎を固めた。メシよりイロより政治が好き。 他、平家政権の仕掛人「平時忠」、途中入社ゆえに栄光と挫折を味わった「明智光秀」、など。 巻末の城山三郎氏との対談には、2024年大河ドラマ『光る君へ』で注目の関白・藤原道長も登場。「この世をば」と詠った彼はナンバー1志向と思いきや、意外にも……。 歴史好きはもちろんのこと、今を生きるビジネスパーソンも必読! 「組織論」本としても読める名エッセイです。 -
ブラジャーで天下をとった男――ワコール創業者 塚本幸一
【内容紹介】 インパール作戦の生き残りが選んだ次の武器、それは女性下着だった! 太平洋戦争は多くの悲劇を生み出したが、数ある激戦の中でもとりわけ悲惨なものとして知られるのがインパール作戦だ。世界有数の女性下着メーカーとして知られるワコールの創業者、塚本幸一は、この作戦の生き残りであり、多くの戦友を失った心の傷は生涯消えなかった。 かつてこの国は、今とは比較にならない男尊女卑の国であった。男が産まれると喜び、女が生まれると露骨なほど落胆を見せた。家長はもちろん、国を支えるのは男であり、女はそのしもべのような扱いを受けた。だがこの国を破滅させたのは、国を支えるはずの男だったのだ。 銃後を守る女性たちに「贅沢(ぜいたく)は敵だ!」と忍耐を求め、頭にパーマなどかけようものなら「非国民!」とののしった。「産めよ増やせよ」と子作りを励行し、その子どもたちを次々に戦場へと駆り立てては、物言わぬ白木の箱に入れて帰した。その果てが無残な敗戦である。 (真の平和とは、女性の美しくありたいと願う気持ちが自然と叶えられる社会であるはずだ) そう確信した彼は、女性のために女性とともに、ビジネスの世界で再び戦いを挑んでいった。 磁力のような人間的魅力で優秀な仲間や“伝説の女傑(じょけつ)”たちを集めると、ライバルを蹴散らし、日本に上陸したアメリカ企業を手玉に取り、成長の糧(かて)にしていった。わが国最強の商人集団である近江商人の血を引く彼は、失った命を力に変えて、ビジネスという戦場で思う存分暴れまくったのだ。 そして彼の活躍の場は、業界の垣根をも越えていった。父のように慕った“経営の神様”松下(まつした)幸之助(こうのすけ)と政治の世界にもの申し、弟分であった京セラの稲盛(いなもり)和夫(かずお)と力を合わせて京都を盛り上げ、盟友であるサントリーの佐治(さじ)敬三(けいぞう)とともに、新たな文化を築き上げた企業こそが尊敬に値するのだと怪気炎を上げ、重厚長大企業が幅をきかせる財界に下克上を挑んでいった。 熱い、どこまでも熱い。そんな熱い男のベンチャースピリット溢れる豪快華麗な生涯を描きだす大型評伝、ここに誕生! 【著者紹介】 [著]北 康利(きた・やすとし) 昭和35年12月24日、愛知県名古屋市生まれ。富士銀行入行。資産証券化の専門家として富士証券投資戦略部長、みずほ証券財務開発部長等を歴任。平成20年6月末にみずほ証券退職、本格的に作家活動に入る。著書に『白洲次郎 占領を背負った男』(第14回山本七平賞受賞)『福沢諭吉 国を支えて国を頼らず』『吉田茂 ポピュリズムに背を向けて』(以上講談社)、『松下幸之助 経営の神様とよばれた男』『小林一三 時代の十歩先が見えた男』『稲盛和夫伝 利他の心を永(と)久(わ)に』(以上PHP研究所)、『陰徳を積む 銀行王・安田善次郎伝』(新潮社)、『胆斗の人 太田垣士郎 黒(クロ)四(ヨン)で龍になった男』(文藝春秋)、『乃公出でずんば 渋沢栄一伝』(KADOKAWA)、『本多静六 若者よ、人生に投資せよ』(実業之日本社)などがある。 【目次抜粋】 プロローグ 第一章 復員兵ベンチャー起業家 第二章 男の戦争、男の敗戦 第三章 ブラジャーでビルを建てた近江商人 第四章 相互信頼の経営 第五章 アメリカに商売を教えてやる! エピローグ 霊山観音 あとがき 塚本幸一関連年譜 主要参考文献 -
世襲と経営 サントリー・佐治信忠の信念
世界で3兆円に迫る売上高を誇る巨大企業、サントリーは、同時に日本最大の非上場企業、ファミリー企業でもある。2014年、米ビーム社を買収し、文字通りグローバル企業となったサントリーにとって、経営の世襲はプラスか、マイナスか。2001年からグループを率いる総帥、佐治信忠はマスコミにほとんど登場しないことから、日本一ミステリアスな経営者と呼ばれてきた。その佐治が、今回初めて、その信念とプライベートのすべてを語った。 佐治の言葉は明快だ。 ・社長は運の強い人間であることが必要。 ・大きな夢を掲げないと、社員だってついてこない。 ・自分だけが得をすればよいという考えの人がオーナーや社長であったら困る。 ・(トップは)苦しいな、しんどいなと思った時も明るく努めないといけない。 現社長の新浪剛史、次期社長最有力候補の鳥井信宏、2人のロングインタビューも所収。 -
文天祥
南宋末、フビライ率いるモンゴル軍が南下し、王朝は危殆に瀕していた。政治の中枢は腐敗と混乱のなかにあったが、ひとりの秀才が敢然と挙兵し、防禦にあたる。文天祥その人である。だが大勢に利はなく、あえなく囚われの身となり、その間に宋は三百年の歴史に幕を下ろすこととなる。天祥は、フビライから宰相就任要請があるもこれを固辞。五言古詩「正気の歌」を遺してついに刑場に果てる――。反時代的なまでに儒教道徳に忠実で、純なる人間性を貫いた生涯。それは、人間のひとつの極限をわれわれに突きつける。宋代史研究の泰斗が厚い考証を基に天祥の実像を描いた名著。 -
近衛秀麿 日本のオーケストラをつくった男
その生涯、華麗にして波瀾万丈!――。兄は宰相・近衛文麿、恋人・愛人は数知れず。山田耕筰との確執、フルトヴェングラーとの交友、そしてユダヤ人救出。世界をうならせた名指揮者の知られざる全貌に迫る。 <主な内容> 序章 忘れられたマエストロ 第1章 公爵の家 やんちゃ坊主/父篤麿の死 第2章 青年指揮者 東京帝大音楽部/ヨーロッパへ 第3章 オーケストラの黎明 山田耕筰との訣別/『越天楽』誕生 第4章 開眼 フルトヴェングラー/苦い握手 第5章 恋と栄光の日々 芸者喜春/女優澤蘭子 第6章 戦火のタクト ユダヤ人救出/ベルリンの孤独 第7章 再起に賭ける 文麿の最期/立ちはだかる壁 終章 読まれなかった弔詞 -
「オードリー・タン」の誕生 だれも取り残さない台湾の天才IT相
8歳で学校に絶望し、不登校。死も考えたギフテッドは、どうして希望を取り戻せたのか? なぜ「だれも取り残さない社会」を目指すのか? ITの天才にして、世界が注目する<新しい民主主義>の旗手、「オードリー・タン」が生まれるまでの伝記物語。 【内容紹介】 「世界一受けたい授業」などでも話題沸騰のオードリー・タン氏。台湾のマスクマップの開発を指揮した、天才IT相として知られています。IQ180の天才、十代での起業、ITの神さまなど「勝ち組」の代表のようなイメージがつきまといますが、生まれつき重い心臓病をかかえ、小学校では、いわゆる「浮きこぼれ」。小学校3年生で不登校となり、世界に居場所などないと絶望の淵にたちます。 戒厳令下の台湾の硬直した教育体制による体罰やいじめ。それを<あたりまえ>とする社会とぶつかった9歳の唐宗漢が、いかにして世界と和解し、台湾の教育を変え、ソーシャル・イノベーションによる新しい民主主義の旗手「オードリー・タン」となっていったのかを描く伝記物語です。 -
パスツール
教科書に出てくる人の伝記 狂犬病ワクチンなどの開発で、感染症の脅威から人類を救った近代細菌学の開祖であり、牛乳やワイン、ビールの腐敗を防ぐ低温殺菌法も開発したフランスの偉人、パスツール博士の波乱万丈な生涯。 -
清張地獄八景
みうらじゅんの清張愛炸裂! 人間の業や深い闇を暴き出す清張は、ホラー作家だ! 押したら最後、底無しの「生き地獄」へ転落してしまう「清張ボタン」とは? 松本清張の大ファンであるみうらじゅんが様々な媒体で書いてきた清張論や対談などの記事、イラスト、なりきり小説を中心に、 「文藝春秋」や「週刊文春」、「オール讀物」に掲載された清張に関する記事を厳選して一冊に。 数多くの清張原作作品に出演している岩下志麻、船越英一郎のインタビューや対談をはじめ、 佐藤愛子、京極夏彦、大沢在昌、宮部みゆき、北村薫、有栖川有栖、岩井志麻子、佐野洋、山村正夫、泉麻人、春日太一……ほか、著名な作家の再録記事も多数掲載。 清張原作のNHK土曜ドラマの演出家だった和田勉の随筆、『砂の器』など清張原作映画の脚本家である橋本忍のインタビュー、 清張が井上ひさしや女性ファンに書いた手紙、清張による江戸川乱歩への弔辞、直子夫人へのインタビュー、 朝日新聞勤務時代の同僚による清張の思い出、清張が描いたエッセイ漫画や絵など、貴重な原稿や写真も収録。 松本清張の小説世界、人柄、映像作品の魅力がよくわかるので、清張ファンはもちろん、未読の人の入門書としてもおすすめ。 「清張地獄」に堕ちたくない人はぜひ! *巻末に文庫特典としてみうらじゅんのインタビューを収録。 ※この電子書籍は2019年7月に文藝春秋より刊行されたムック『みうらじゅんの松本清張ファンブック 清張地獄八景』を文庫化したものを底本としています。 -
明の太祖 朱元璋
疫病と政治的混乱の中、最下層民でありながら皇帝にまで登り詰め、約550年に及ぶ明清王朝の礎を築いた朱元璋。何がこの偉業を可能にしたのか。それは「聖賢と豪傑と盗賊の性格をかね備えていた」と清の智者・趙翼が指摘した資質によるものが大きいだろう。紅巾軍に身を投じた当初は盗賊の活動をし、地方政権を樹立するとひとかどの豪傑となり、皇帝となってからは諸々の制度を定め聖賢の働きをした。しかしこの三つの性格は時系列ではなく同時に併存していたのであり、治世中の残忍極まる大粛清も「聖賢」の紛れもない一側面であった。歴史上類を見ない巨人のドラマを、膨大な史料で描き出す。 -
渋沢栄一 「日本近代資本主義の父」の生涯
渋沢栄一は農民の家に生まれながらも、二十五歳で一橋慶喜に仕え、幕臣としてパリ万国博覧会へ派遣される。だが近代ヨーロッパの列強を見聞中に明治維新を迎え、仕えていた徳川幕府が消滅。帰国し大蔵省の官僚を経て、三十四歳で念願の実業界に転身。数多くの企業を興し、日本近代資本主義の父と呼ばれるまでになる。彼の人生を大転換させたのは常に人との出会い――幼少からの師・尾高惇忠、運命を変えた平岡円四郎、主君・徳川慶喜、そして維新に不可欠な大隈重信、井上馨、大久保利通だった。与えられた場所で輝き続け、日本経済の礎を築いた栄一の生き様こそ不透明な現代を生き抜くヒントだ! -
田中角栄 頂点をきわめた男の物語
新聞社の政治部記者時代に田中角栄と出会い、以後23年間、敏腕秘書として勇名を馳せた著者が、政治の舞台からプライベートまで、天才政治家の生の姿を活き活きと描く。貧より身を起こし、不屈不撓(ふくつふとう)、小学校卒の角栄が、54歳の若さで日本の最高指導者に登りつめた秘密のカギは何であったのか? 秀才官僚はなぜ角栄に心服したのか? 憲政史上最大最強の人脈はどのようにつくられたのか? 刊行当時ベストセラーとなった著者渾身のデビュー作、待望の復刊本を電子化。『オヤジとわたし』を改題。 ○“左翼の季節”は終わった ○戦後デモクラシーが生んだ“人民の子” ○大平正芳との友情 ○なぜ小学校卒で総理大臣になれたか ○裁判にも終始一貫、背すじをのばして ○政治の根っこは“義理と人情” ○嫁は下からもらえ、婿は上からもらえ ○政治は国民生活の片隅にあるのがいい ○白か黒かでなく、真理は中間にあり etc. -
天才 藤井聡太
「ひふみん」こと加藤一二三九段とのデビュー戦から、新記録となる破竹の29連勝。 棋界のトップ、佐藤天彦名人、羽生善治竜王を連破して 全棋士参加の「朝日杯将棋オープン戦」で優勝。 わずか1年余りで四段から七段へ異例の三段階昇段……。 史上最年少でプロ棋士となった藤井聡太の活躍は、私たちの想像のはるか上を行く。 幼い日から彼を育んだ師匠・杉本昌隆、迎え撃つ王者・羽生善治、渡辺明、 斎藤慎太郎、永瀬拓矢、三枚堂達也をはじめとする 精鋭揃いのライバルたちの証言が明らかにする天才の素顔。 文庫化にあたり、原稿用紙100枚、60ページの書き下ろし新章を収録! 【目次】 第一章 師匠・杉本昌隆との九年間 文●中村徹 完全保存版 不滅の二九連勝を辿る 文●松本博文 第二章 【連続インタビュー】若手棋士たちの矜持 文●松本博文 第三章 迎え撃つ王者 羽生善治「すごい人が現れた」 渡辺明「底の見えないものに一般論は通じない」 -
演劇プロデューサーという仕事 ~「第三舞台」「劇団☆新感線」はなぜヒットしたのか~
「劇団☆新感線」の舞台裏、すべて明かす! 大阪のローカル学生劇団は、なぜ70万人興行のエンタメ集団に化けたのか――。小劇場ブームを牽引した「第三舞台」出身で、現在は「劇団☆新感線」の快進撃を支える演劇プロデューサー・細川展裕による自叙伝。 <演劇は興行です。興行はお金を集めます。お金は雇用を生みます。社会と演劇はそこで繋がります。したがって、演劇プロデューサーの仕事とは、「演劇を通して雇用を生み出すこと」であると信じています>(序章より) 演劇で稼ぐ――その秘訣とは? 鴻上尚史、古田新太、いのうえひでのりとの対談・鼎談も収録。 ◎推薦コメント 君がいて、僕がいた――鴻上尚史(作家・演出家) こんなにガッツリ自伝とは思わなかった。ただの“真顔でセクハラおじさん”じゃなかったんですね。細川さん、全部、言っちゃったね――宮藤官九郎(脚本家・監督・俳優) なぜ細川氏は「ウナギ」と呼ばれる様になったのか。その答えは本書に詰まっている。望月三起也先生ごめんなさい――古田新太(俳優) 【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 -
漂流怪人・きだみのる
青年嵐山が出会った破天荒学者の痛快評伝。 きだみのるはファーブル『昆虫記』の訳者で、戦後『モロッコ紀行』を書いた無頼派の社会学者である。雑誌『世界』に連載した『気違い部落周遊紀行』はベストセラーになり、渋谷実監督、淡島千景主演で映画になり大ヒット。嵐山は、『太陽』(平凡社)の編集部員であった28歳のとき、75歳のきだみのると謎の少女ミミくんと一緒に取材で各地をまわった。きだ怪人の破天荒な行状に隠された謎とは何か。新聞各紙、雑誌書評で絶賛の嵐の痛快評伝。 ※この作品は過去に単行本版として配信されていた『漂流怪人・きだみのる』の文庫版となります。 -
師匠 歌丸 背中を追い続けた三十二年
「ほめる人は敵と思え、叱る人は味方と思え」と、 こんなに叱ってきたのに、なかなか成長してくれない弟子なんです――桂歌丸 初の直弟子が描く師匠と歩んだ落語家人生。 師匠としての桂歌丸の姿が、いまはじめて明かされる。 一九八五年、東京理科大生の無口な男がなぜか落語家を志し、桂歌丸の門を叩いた。 けっして弟子を褒めない歌丸だったが、その陰では無限の愛情を持って弟子を支えていた。 不器用な弟子はそれに気がつかず、ついには「クビだ」と怒らせてしまうが……? 数々のしくじりを重ね、悪戦苦闘しながらも、師匠を追い続けた日々。弟子と師匠の三十二年を赤裸々に語る。 -
ナイチンゲール (新装版)
1820年、フローレンス・ナイチンゲールは、イタリアのフィレンツェで、両親の旅行中に生まれました。家庭はイギリスの裕福な階層で、貧しい人々、病気で苦しむ人々に接するうち、看護の仕事へ興味を抱きます。クリミア戦争が起こると、ナイチンゲールは国からの要請で、現地のイギリス軍の病院で働くことに。 活躍は本国でも報道されました。その後、看護学校を設立、同時に職業としての地位向上にも尽力しました。 -
回想 開高健
敗戦の傷痕が残る昭和25年、冬の大阪。「タニザワさんですかっ、ぼくカイコウですっ」。著者と開高健の交遊は初対面としては少々奇妙なこの一言から始まり、平成元年12月、開高が亡くなるその日まで続いた。開高が読みたいといえば、その本を自腹を切って購入し貸し与え、開高の小説「パニック」が昭和33年1月の芥川賞候補になれば、居ても立ってもいられず店じまいまで酒を飲み、早朝、受賞を知るや「放心」してしまう著者。言うことは何でも聞き、することは何でも許す、わずか1歳年長である著者の開高に対する母性のような友情……。それを支えたものは、身近に才能を見ることへの喜び以外の何物でもなかった。そんな友情を結べる友をもつことは、まさに人生の至福だったろう。「開高健が、逝った。以後の、私は、余生、である」。本書の最後はこう結ばれている。生涯の友が「傑出した個性」との40年の交遊を綴った、感動の回想録である。 -
指揮官の決断 満州とアッツの将軍 樋口季一郎
ユダヤ人「命のビザ」救出劇はもう一つ存在した! リトアニアの外交官、杉原千畝(ちうね)が逃げてきた約六千人ものユダヤ人難民に対して特別ビザを発給し、その命を救った救出劇は多くの人に知られている。 しかし、その二年半前、満州のハルビン特務機関長だった樋口季一郎が、ナチスの迫害からソ満国境の地まで逃げてきたユダヤ人難民に対し特別ビザの発給を実現させた「オトポール事件」は歴史の中に埋没してしまった。 そのユダヤ人救出劇から5年、北方軍司令官となっていた樋口は札幌・月寒の軍司令部にいた。 彼の指揮下にあるアッツ島には無数の米軍上陸部隊が押し寄せていた。樋口は現地軍に対して一度は「増援部隊」を送ることを伝えた。しかし大本営の決定により、増援部隊の派遣は中止となる。樋口は涙を流しながら、その命令を現地に伝えたという。 アッツ島は玉砕。かつて満州の地において多くのユダヤ人を救った男は部下の命を助けることができなかった。オトポール事件の立役者は「日本初の玉砕戦の指揮官」という汚名をかぶることとなってしまう。 本書は運命に翻弄された元陸軍中将、樋口季一郎の生涯を追ったノンフィクションである。 -
魯迅 ──中国の近代化を問い続けた文学者
水に落ちた犬は打つべし。一切の妥協を許さず容赦なく旧社会の儒教道徳や「正人君子」を批判し続けた中国近代文学最大の功労者の生き方を考える。「水に落ちた犬は打て」「私は人をだましたい」あの『故郷』の作家は、私たちに何を突きつけるのか。 -
スティーブ・ジョブズ 無謀な男が真のリーダーになるまで
1985年、スティーブ・ジョブズは自身が創立したアップルから追放される。問題行動も多く、社内を混乱に陥れたとされている。その「変人」は、なぜ96年にアップルに復帰するや、「現代を代表する経営者」、「ビジョナリー」となったのか? 講談社から発売された公認伝記『スティーブ・ジョブズ』には、詳しく語られなかった部分がある。それは、ジョブズがアップルから追放され、ピクサーとNeXTを立ち上げていた時代である。その間にどのような人間的変化があったのか。 NeXTに移ると、ジョブズへの世間からの注目度は低くなり、人材を含めたリソースも、アップルほどではなくなる。そうなると、彼はこれまで正面から向き合ってこなかった「会社経営」を学ばないといけなくなった。 新会社に移って真剣に取り組んだのがマーケティングだ。アップル時代は会社が大きかったので、こういったことは他人に任せて、自分は商品開発に打ち込んでいた。また、人心掌握にもたけるようになる。時を同じくしてローリーンと結婚したことも大きい。「人」への関心が高まっていった時代だ。 ジョブズというと、その個人の発想力、企画力、ちょっとずれると、その「変人」ぶりばかり注目されるが、本書からは意外にもその「ビジョナリー・リーダー」の姿がはっきり見えてくる。その後、アップルに戻ると世間の予想をくつがえす能力を発揮し、iPhone、iPad、iTunesといった革新的アイデアを次々と実現させていく。その姿は、80年代の「マックの美しさに固執する変人」ではなかった。 本書は、フォーチュン誌記者としてジョブズと25年以上にわたる親交を持つ著者が、折々に取材したテープ(30本以上)を再構成し、さらに公認伝記には協力しなかった人物にもアクセスして書き下ろした話題作。すでに世界20カ国以上で翻訳されている。 -
世界を変えた10人の女性 お茶の水女子大学特別講義
近現代において大きな足跡を残した10人の女性たち。その生涯と業績について、著者が名門女子大で講義した上で、学生たちと徹底討論! 取り上げられたのは以下の女性たち。 ミャンマーの民主活動家アウンサンスーチー 「ザ・ボディショップ」を起業したアニータ・ロディック インドで救済活動に身をささげたマザー・テレサ アメリカの女性解放運動リーダー、ベティ・フリーダン イギリスの元首相マーガレット・サッチャー 近代的な看護の概念を生み出したフローレンス・ナイチンゲール 物理学者・化学者マリー・キュリー 国連難民高等弁務官、緒方貞子 環境保護活動家ワンガリ・マータイ 元GHQ職員ベアテ・シロタ・ゴードン ※このコンテンツは文庫版に使用されている写真の一部が掲載されていません。 -
チャーチル・ファクター たった一人で歴史と世界を変える力
「世界の経営者が最も尊敬するリーダーランキング」スティーブ・ジョブズを抑えて1位! 近現代史上、最重要人物。 第2次世界大戦を終わらせた比類なきリーダーにして、戦後民主主義社会の青写真を描いたビジョナリー。 ノーベル文学賞に輝く文筆家。危機の指導者としての空前絶後の業績と複雑にして魅力的なパーソナリティを、 次期首相候補の一人として国民的人気を誇る現ロンドン市長、ボリス・ジョンソンが描く。 【著者紹介】 ボリス・ジョンソン 1964年生まれ。イートン校、オックスフォード大学ベリオール・カレッジを卒業。1987年よりデイリーテレグラフ紙記者、1994年からスペクテイター誌の政治コラムニストとして執筆、1999年より同誌の編集に携わる。 2001~2008年、イギリス議会下院議員(保守党)。2005年、影の内閣の高等教育大臣に就任。2008年から2016年5月まで2期にわたってロンドン市長を務める。2015年、再び下院議員として選出される。 本書のほかに、The Spirit of London、Have I Got Views for You、The Dream of Romeなど著書多数。 【目次より】 第1章◆ヒトラーと断固として交渉せず 第2章◆もしチャーチルがいなかったら 第3章◆裏切り者のいかさま師 第4章◆毒父、ランドルフ 第5章◆命知らずの恥知らず 第6章◆ノーベル文学賞を受賞した文才 第7章◆演説の名手は一日にして成らず 第8章◆尊大にして寛大 第9章◆妻クレメンティーン 第10章◆代表的英国人 /ほか -
大村智ものがたり 苦しい道こそ楽しい人生
祝・ノーベル賞受賞! 微生物の中から2億人を救う発見をした化学者の半生。子どもから大人まで幅広い世代の心に響く感動のストーリー! 大村智先生からみなさんへ 私は人のまねは絶対にしないと自分に言い聞かせ、 いつも新しいことに挑戦してきました。 全力を挙げて一生懸命やっていると、 応援してくれる人も出てきて、いい結果につながります。 そのような私の体験をここに書いていただきました。 この本に書かれていることが、 皆さんに少しでも役立つことがあれば、 とてもうれしく思います。 第1章 「自然が友達」の子ども時代 ・ウナギとりで知った自然の不思議 ・甲府盆地の山なみを見ながら育つ ・農作業の手伝いで自然現象を学ぶ ほか 第2章 人との出会いで道がひらける ・マイスター制度ではじまった大学生活 ・自宅から大学まで走って通学 ・「人まねはするな! 」と横山先生から教わる ・社会に出てからの5年間が勝負 ・世界で通用するために英語で論文を書く ほか 第3章 「人の役に立つ仕事をしよう! 」 ・そうだ、アメリカに行こう! ・ティシュラー教授と運命の出会い ・ノーベル賞受賞者とも共同研究 ・ アメリカの企業が「大村方式」で協力 ほか 第4章 ついに発見! 2億人を救う化学物質 ・「人と違うことをしよう! 」――動物薬の開発 ・ポケットにはいつもスプーンとビニール 常にチーム全体に目配りをする ・世の中を変える微生物を発見! ・WHOも驚いたイベルメクチンの効き目 ・ストックホルムから1本の電話が! ほか -
六千人の命を救え!外交官・杉原千畝
第二次世界大戦中の一九四〇年、リトアニア領事代理・杉原千畝は、およそ六千人に日本通過ビザ(いわゆる「命のビザ」)を発給し、死の淵にあった多くのユダヤ人を救いました。それは、当時の外務省上層部の命令に背いた決断でした。また、あまり知られていませんが、杉原は、カウナス(リトアニア)のみならず、次の赴任地のプラハ(チェコスロバキア)でも、ユダヤ人にビザを発給しました。さらに、当時、杉原の精神に同調するかのように、ウラジオストクで根井三郎、そして日本では小辻節三がユダヤ人に手を差しのべました。本書は、杉原千畝の生い立ち、命のビザについての勇気と決断、その後の杉原とユダヤ人たち、救われた命という4つの柱で、杉原千畝という人物を描く、感動のノンフィクションです(「PHP心のノンフィクション」)。なお巻頭には、七歳の時に「命のビザ」で救われた、「金融先物市場の父」レオ・メラメド氏の言葉が寄せられている。 -
伝説のやくざ ボンノ
ヤクザ界のスーパースター菅谷政雄、通称ボンノ。若いヤクザは彼の優れた美的感覚と人間的魅力に憧れ、有名映画俳優も彼から影響を受けた。山口組の全国展開に尽くし誰からも実力者と思われていた彼が、突然絶縁処分を受けた理由とは?自由奔放な性格のせいか、それとも権力争いの結果か……。今もヤクザ史に燦然と輝く男の伝説のモニュメント。 -
魂の在処
サッカーにすべてを捧げた男。 希代のストライカー、その実像。 足が折れても走り続ける熱情の源を、自身の言葉と関係者の証言で明らかに! 中山雅史の核にあるのは負けず嫌いとサッカーを愛する気持ちだけ。ほかにはなにもないから中山雅史だった。なにもないからなにかを得ようともがき苦しみ、もがき苦しむことから抜け出すために、手を伸ばし、その先をつかもうと努力した。ずっとその繰り返しだった。 (本文「なにもないから中山雅史」より抜粋) 本番になったら本気でやるというスーパーな選手がいる。それができるのならすごいと思う。 でもぼくはスーパーじゃない。本番になったら本気でやるということはあり得ない。言いわけをしないためには練習のときから本気を積み重ねるしかない。自信は積み重ねのなかからしか生まれない。 (本文「自信は積み重ねのなかからしか生まれない」より抜粋) -
宇宙を目指して海を渡る MITで得た学び、NASA転職を決めた理由
《 MIT流・夢の叶え方 & 本物の理系エリートの学び/遊びの流儀! 》 少年の頃の夢を抱いたままに長じ航空宇宙工学の道へ。 開成、東大、マサチューセッツ工科大学(MIT)へのPh.D.(博士)学位留学。 慶應義塾大学教員としての仕事を経て、 2013年、30歳のとき、ついにNASA ジェット推進研究所に職を得る。 6年半のMIT留学を経験した著者が、 日本人留学生を待ち構える現代版アメリカの洗礼を鮮やかな筆致で描く! ……だけでなく、 【留学にまつわる体験を縦糸(奇数章)】×【体験を咀嚼して得た考え方の基本を横糸(偶数章)】 として、MIT流・夢の叶え方、 本物の理系エリートの学び/遊びの流儀を一冊に織り上げた、待望のデビュー作!! ☆グローバル人材を目指してはいけない理由とは? ――グローバル人材志向、妥協の「就活」から自由になる! ☆約80人のノーベル賞受賞者を輩出、MITのハック文化とは? /遊んでいるヤツにかぎって信じられないくらいデキるのはどうしてなのか? ――世界トップ研究機関の秘密を公開! ☆怠惰で意志の弱い人間こそ、競争本位のシステムに向いている? ――あの厳しいシステムは、実は優しい!? ☆なぜ、理系が成功するための必要条件が、国語力なのか? ――理系学生、『春琴抄』を読む!? ☆グリーンカード取得、就職活動、現実に活きるコネをいかに作っておくか? ――あなたのことを、責任持って「推薦」してくれる人とは? ☆NASA JPLに雇われていても、常に「就職活動」が必要? ――若手に機会を与え、窓際族が存在できない仕組みとは ☆なぜ、宇宙開発に各国が大枚をはたくのか? ――「役に立つ」と宇宙の間を埋める考え方 経歴だけ見るとクールなエリート(!?)、 実際のところは、悩み、もがき、騒ぎながら、 ひたすら愚直に夢の入り口に近づこうとした一人の不器用な日本人。 野心を秘めた人の背中を力強く押す、異色のビジネス書!! 【ひとつでも当てはまる人へ】 ・ハーバードやスタンフォードはわかった、今度はMIT独特の“すごさ”を知りたい ・“あきらめる”、“ゆるく”、そんなムードになんとなく違和感がある ・日本の“就活”に納得がいかない ・留学生活を生々しく知りたい ・叶えたい夢がある、自分自身の夢を持ちたい ・グローバル人材になりたい ・英語が苦手、日本語の本もふだんあまり読まない 【主な内容】 はじめに プロローグ ~青き夢~ 第1章 僕はなぜ海を渡ったか 第2章 競争:アメリカの学生が必死に勉強する理由 第3章 僕はいかにしてMITで自信を失い、再び取り戻したか 第4章 国語力:伝えられなければどんな発見もないのと同じ 第5章 僕はなぜMITを好きになったか 第6章 創造:革新を生む不真面目さ 第7章 僕はなぜ留学支援の活動を始めたか 第8章 人材:流出とグローバルのジレンマ 第9章 僕はなぜ旅をするのか 第10章 挑戦:スケジュールをこなす以上の人生を生きたければ 第11章 僕はいかにして宇宙への夢を見失い、それを取り戻したか 第12章 進路:夢と選択肢の根本的な違い 第13章 僕はいかにして伴侶を得たか 第14章 決断 第15章 僕はいかにしてNASA JPLに職を得たか 第16章 夢と死:宇宙開発の意義とは エピローグ ~NASA JPLへの出発~ 謝辞 -
斎藤一人物語
人生を変える縁(えにし)は、 ある日突然やってくる! 「銀座まるかん」の創設者であり、納税額日本一の実業家としても知られている斎藤一人さん。 9人のお弟子さんたちと出会い、事業が広がっていったことは周知のとおりですが、 そんな誰もが知りたかった斎藤一人さんの物語が、初めて一篇の小説になりました! 舞台は喫茶店「十夢想家(トムソーヤ)」。夢見るフツーの女の子が、1人の紳士との出会いから人生を輝かせていく――。 「しあわせって、誰でもなれるものなんですかね?」 「なれるよ、誰でも」 「私、今もしあわせだけど、もっと、しあわせになれますか?」 「なれるよ。人は誰でも、しあわせになるために生まれてきたからね」 *目次より ◎白いジャガーの紳士 ~幸運の女神がほほえんだ!?~ ◎ツヤツヤ顔と福の神 ~一人ひとりに幸運の天使が舞い降りた~ ◎人のしあわせを願う ~自分も人も、しあわせになる方法~ ◎ラッキー☆スター大作戦 ~えっ!? 私がスターになれるの?~ ◎“本当の自分”と出会う旅へ ~魂のきらめき、愛の波動 そして、私たちは今……~ -
「全聾の天才作曲家」佐村河内守は本物か
『NHKスペシャル』で取り上げられて以来、佐村河内守の名声と人気はいや増すばかりの天井知らずである。本稿では、テレビ出演以来くすぶる「本当に氏は全聾なのか?」は棚上げするにせよ、音楽自体にマスコミが絶賛するような価値があるのか否かを考えてみた。心ある音楽ファンなら誰もが溜飲の下がるしごく真っ当な批判であろうと自負している。 -
天才・イチローを創った魔法の「言葉」 なぜ、この人はブレないのか
イチローの語録からその“哲学”を読み解いてきた著者が贈る“イチロー分析”の集大成。自信のつかみ方、成功をイメージする力、スランプ克服法…。進化し続ける天才・イチローをかたちづくるものを、明日から使える“人生のエッセンス”として抽出しました。 -
ヨー・ファン・ゴッホ=ボンゲル 画家ゴッホを世界に広めた女性
ふたりのゴッホを支えた女性と知られざるファミリー・ヒストリー フィンセント・ファン・ゴッホの義妹で、弟テオの妻ヨー。兄弟が相次いで亡くなった後、彼女は膨大なゴッホ作品を受け継ぎ、作品の普及に生涯を捧げた。世界各地での展覧会の開催、有力な画商や顧客に対する戦略的販売など男性優位の美術市場を切り拓いて成功を収め、さらにゴッホ書簡集の出版にも尽力した。ヨーの功績によって、ゴッホは死後に「同世代でもっとも優れた芸術家の一人」という評価を確立できたのだ。美術界を揺るがす意欲と先見性を持ち合わせ、さらにオランダ社会民主労働党員として政治活動にも関わったヨーの類いまれなる人生を描く。未公開の日記、家族の手紙、記念の絵画など貴重な資料と図版130点以上を収録。 -
リーゼ・マイトナー 核分裂を発見した女性科学者
二十世紀前半,物理学が大きな発展を遂げた時代に活躍した物理学者,リーゼ・マイトナー.なかでも「核分裂の発見」という業績は後世に多大な影響を及ぼしたが,第二次世界大戦後,発見の栄誉は共同研究者に奪われてしまう.ユダヤ人差別,女性差別に遭いながらも研究を続けた,「人間性を失わなかった物理学者」の生涯をたどる.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません. -
ボクは漫画家もどき イケてない男の人生大逆転劇
『ドラゴン桜』『クロカン』『アルキメデスの大戦』などのヒット作で知られるベストセラー漫画家・三田紀房さんは、30歳になるまで漫画家になることなど夢想もしていなかった。 それどころか、子どもの頃は「とりたてて人並み優れたところもなく、何かに憧れるということもなかった。だから、人から『将来の夢は?』と聞かれることがとても嫌だった」という。 そんな子供時代から始まった人生は、時折とんでもない不運に見舞われるのだが、のちのち振り返ってみれば、その不運そのものが幸運へのきっかけになっており、まるで「人間万事塞翁が馬」の故事を地で行くような半生を送ってきたのだ。 夢のない少年時代、図らずも巨大な借金を背負うことになった20代、漫画を描いても描いても売れなかった30代。そんな彼が億の金を稼ぐようになった。その大逆転の根底には、三田さん独特のユニークな考え方があった。 この三田さんの思考方法は、今現在、窮地に陥っている中高年、将来に夢を抱けない若者たちにとって、大いなる参考になるはずだ。