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Posted by ブクログ
落語家、5代目春風亭柳朝の伝記小説ではあるけれど、ある典型的な「江戸っ子」の破天荒な一代記として読んでも面白い。
一時は志ん朝、談志、円楽とともに「四天王」などと呼ばれながら、他の3人とくらべるとどうも地味で影の薄い印象のある柳朝だが、この本を読むとそれもまたこのひとの「江戸っ子気質」に理由があったのか、と納得できる。
「自分が主役でないと思ったら、一気に隅のほうに引っ込んで悪あがきを見せない。石にかじりついてでも、ここで逆転してやろうなどという根性がない。淡白、見栄坊、恥ずかしがり屋……」
とはいえなにより落語が大好きで稽古熱心、「芸」で他の3人に劣っているというわけではまったく、ない。とりわけ「大工調べ」や「宿屋の仇討」といった噺では、その切れのいい江戸っ子口調や啖呵で魅せてくれる。そしてまた、惣領弟子の一朝師匠をはじめ現在寄席で活躍しているお弟子さんたちに、その「粋」な芸風がしっかり受け継がれているのはまったくもって素晴らしいことだと思う。
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