文藝春秋作品一覧

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  • HASHIMOTO MAMI TONE
    -
    人物撮影を中心に、雑誌や広告で幅広く活躍しているフォトグラファー・丸谷嘉長。 自身の作品として撮り続けている写真集を電子書籍で一挙配信。 「一瞬、あなたの世界に閉じ込められたけれど、もうここに私はいない。 私の居る場所は、あなたの心が響いたその場所に」 「HASHIMTO MAMI IN」「HASHIMOTO MAMI YOU」に続く三作目。 新たに撮り下ろされたカットを含む、女優・橋本真実の集大成。 本作は2016年からマガストアで配信されたものと同じ写真・頁構成を、データ形式を変更し、一般の電子書店で発売するものです。
  • HASHIMOTO MAMI YOU
    -
    人物撮影を中心に、雑誌や広告で幅広く活躍しているフォトグラファー・丸谷嘉長。 自身の作品として撮り続けている写真集を電子書籍で一挙配信。 HASHIMOTO MAMI IN & HASHIMOTO MAMI YOU 女優・橋本真実の異なる2つの世界を表現した写真集。 「夜が訪れた時、彼女のいた場所の暖かさを知る。 僕らはまだ、ここから離れられずにいる。 どうか永遠に照らして欲しい。太陽より眩しくて月より怪しく。」 本作は2015年からマガストアで配信されたものと同じ写真・頁構成を、データ形式を変更し、一般の電子書店で発売するものです。
  • 走る?
    3.4
    あなたは走っていますか? 人生には、走るシーンがつきものだ。 中田永一、東山彰良、柴崎友香など、十四人の多彩な作家が「走る」をテーマに競作した異色のラン小説アンソロジー。 【収録作品】 中田永一「パン、買ってこい」 柴崎友香「ベランダと道路」 王城夕紀「ホープ・ソング」 佐藤友哉「熊の野戦」 遠藤徹「桜の並木の満開の下」 前野健太「いびきが月に届くまで」 古川日出男「藤村加奈芽のランニング・ストーリー」 岩松了「走る男」 小林エリカ「飛田姉妹の話」 恒川光太郎「リスタート」 服部文祥「小さな帝国」 町田康「ずぶ濡れの邦彦」 桜井鈴茂「誰にだって言いぶんはある」 東山彰良「或る帰省」
  • 走ることについて語るときに僕の語ること
    4.5
    走ることについて語りつつ、小説家としてのありよう、創作の秘密、そして「彼自身」を初めて説き明かした画期的なメモワール。
  • 橋を渡る
    3.6
    吉田修一からの挑戦状。ノンストップ長篇! ビール会社課長、明良。都議会議員の妻、篤子。TV報道ディレクター、謙一郎。 それぞれの悩みや秘密を抱えながら、2014年の東京で暮らす3人が人生の中で下した小さな決断が驚愕のラストへとつながる―― 「週刊文春」連載時から話題沸騰。 吉田修一史上、最も熱い議論を呼んだ意欲作を文庫化。
  • ハジの多い人生
    3.7
    1990年代、痴漢だらけの満員電車で都内の女子校へ通学する思春期を過ごしつつ、 メガネ男子に萌え、16歳で献血を初体験。大足コンプレックスにレーシック、 恋愛、化粧、髪形、三十路で開眼したタカラヅカに、音楽やインターネットに至るまで――。 「変わってる」「非モテのオタク、腐女子」と言われようと、 世界のハジッコでつぶやき続ける著者会心のデビュー作。 宇垣美里さん(フリーアナウンサー)も絶賛! 『ハジの多い人生』というタイトルは「恥」ではなく「端」、中心に対する周縁を指している。 私はいつも世界の隅、真ん中じゃなくハジッコ部分を生きており、無駄を嫌う人が 削ぎ落としてしまうような、雑多な余白にこそアイデンティティを置いている。 「文庫版のためのまえがき」より ※この電子書籍は2014年5月に新書館より刊行された単行本を、文春文庫より文庫化したものを底本としています。
  • 初めて語られた科学と生命と言語の秘密
    3.7
    まだ見ぬ「神」を探して――岡潔×小林秀雄の名著『人間の建設』の現代版がここに誕生! 話者のひとりはカオス理論の確立者であり、複雑系科学の第一人者の数学者、物理学者の津田一郎。もうひとりは、「編集工学」を掲げ、情報を生む世界観を追究してきた博覧強記の松岡正剛。1980年代初頭、新しい生命科学と数学が生まれつつある胎動に胸躍らせていた松岡氏は、津田氏と出会い、科学に物語性を接続するその才に触れ、心打たれたという。 それから数十年。ChatGPTをはじめとするAI技術や情報技術の進展、ゲノム解析を含む分子生物学や脳科学研究の進化により、「生命と情報」をめぐるボキャブラリーは増え、その起源と原理の解明への道筋は遥かに整いつつあるように見える。 これまでいったい科学は何を解き明かしてきたのか。はたして生命原理を解き明かす「神の方程式」はあるのか? ヒトの意識と自己の行方は――。 湯川秀樹、南部陽一郎らとも科学の最先端をめぐって議論を交わし、人文知と科学の知を架橋してきた松岡氏が、その「言葉」で、科学の諸ジャンルに通じた津田氏に丁々発止の質問を投げかける。切っ先鋭くもユーモア交え、「科学と生命と言語の秘密」に迫りゆく(ときに謎が深まりゆく)スリリングな対話が開幕。 第1章 カオスと複雑系の時代で 第2章 「情報」の起源 第3章 編集という方法 第4章 生命の物語を科学する 第5章 脳と情報 第6章 言語の秘密/科学の謎 第7章 「見えないもの」の数学 第8章 「逸れていくもの」への関心 第9章 意識は数式で書けるのか 第10章 集合知と共生の条件 第11章 神とデーモンと変分原理
  • はじめは駄馬のごとく ナンバー2の人間学
    4.3
    歴史エッセイの名手が紡ぐ「わが愛する男たちの肖像」 SNSで話題。累計15万部の伝説の名著が、緊急復刊! 『炎環』『雲と風と』『北条政子』『つわものの賦』……多くの歴史小説を著した著者が、歴史上はほとんど無名・英雄の陰に隠れながらも実力を持ったしたたかな仕事師、〈ナンバー2の男〉の生き方を描きます。 『鎌倉殿の13人』ですっかり有名になった北条義時は、永遠のナンバー2.根っからの権力・政治好きにもかかわらず、あえて表には立たず、したたかに、ナンバー2の生涯を全うした。 源義経。同じくナンバー2でありながら、組織のなかの自分の位置づけが出来ず。華やかなスタンドプレーを繰り広げ、ナンバー1が霞むなど数々の致命的失敗をおかした。 徳川秀忠。家康と三代家光の陰にかくれた秀忠こそが、徳川家の最大の功労者。大名の転封、改易、人員の配置転換など重要な施策を行い、幕府の基礎を固めた。メシよりイロより政治が好き。 他、平家政権の仕掛人「平時忠」、途中入社ゆえに栄光と挫折を味わった「明智光秀」、など。 巻末の城山三郎氏との対談には、2024年大河ドラマ『光る君へ』で注目の関白・藤原道長も登場。「この世をば」と詠った彼はナンバー1志向と思いきや、意外にも……。 歴史好きはもちろんのこと、今を生きるビジネスパーソンも必読! 「組織論」本としても読める名エッセイです。
  • 緋友禅 旗師・冬狐堂
    4.0
    1~2巻607~628円 (税込)
    2010年、48歳の若さで亡くなった北森鴻さん。「旗師・冬狐堂」は古美術に造詣が深かった北森さんが精魂傾けて取り組んだ、まさに代表作といえるシリーズです。旗師とは店舗を持たない古物商のこと。旗師・冬狐堂こと宇佐見陶子は、銀座の画廊で見たタペストリーに魅せられ、現金で全作品を買う約束をする。しかし期日になっても作品は届かず、それどころか作者は死に、作品は消えていた――。騙しあいと駆けひきの骨董業界を生き抜く美貌の一匹狼を描く古美術ミステリ、ここに開幕!
  • 働く女子の運命
    4.0
    女性の「活用」が叫ばれて久しいのに、日本の女性はなぜ「活躍」できないのか?  社会進出における男女格差を示す「ジェンダーギャップ指数2015」では、 日本は145カ国中101位という低い数字。その理由は雇用システムの違いにある。  ジョブ(職務)=スキル(技能)に対して賃金を払う〈ジョブ型社会〉の欧米諸国と違い、 日本社会では「社員」という名のメンバーを「入社」させ、定年退職までの長期間、 どんな異動にも耐え、遠方への転勤も喜んで受ける「能力」と、企業へ忠誠を尽くす 「態度」の積み重ねが査定基準になりがちだ。  このような〈メンバーシップ型社会〉のもとでは、仕事がいくら出来ようとも、 育児や出産の「リスク」を抱える女性は重要な業務から遠ざけられてきた。  なぜそんな雇用になったのか――その答えは日本型雇用の歴史にある。  本書では、豊富な史料をもとに、当時の企業側、働く女子たち双方の肉声を多数紹介。 歴史の中にこそ女子の働きづらさの本質があった! 老若男女必読の一冊。 本書の構成 序章  日本の女性はなぜ「活躍」できないのか? 第1章 女子という身分 第2章 女房子供を養う賃金 第3章 日本型男女平等のねじれ 第4章 均等世代から育休世代へ 終章  日本型雇用と女子の運命
  • 裸

    3.4
    「こうしてねぇ、あんたんチのおとうさんもねぇ、揉んだことあるとよぉ」と、自分の胸を揉みほぐしつつ語る伯母。その娘で肘の骨が飛び出るほど痩せているビョーキの従姉と同じバーで働く、あたし19歳……。博多の中心地、「ドブ川」こと那珂川ぞいでもたれあうように暮らす3世代の女たちを描いた表題作。お茶の販売店で生計をたてつつ、泰然と暮らす女性を描いた「スッポン」、他「ゆううつな苺」収録。芥川賞作家のデビュー作。
  • ハダカの東京都庁
    3.7
    1巻1,400円 (税込)
    ・小池都知事の会見で指名されるのは、お気に入りの記者ばかり ・小池都知事が執務室で最も熱心なのは、ワイドショーのチェック ・「再就職」という名の天下りの実態 ・謝罪会見のお辞儀の静止時間と角度は決められていた! ・都庁職員はネット見合いで大人気! ・家庭持ちの男女、管理職同士の不倫が横行 ・東京都庁の所有不動産は、実は一等地ばかりだった…… ・(株)はとバス、(株)東京メトロ……優良企業ばかりの「都庁ホールディングス」 ・粛清人事、密告奨励、隠浪費……「女帝」の大罪 東京都庁に30年以上勤め、知事のスピーチライター、人事課長を務めた元幹部が、 実際に見て聞いた、その驚くべき内幕。 鈴木、青島、石原、猪瀬、舛添、小池……歴代都知事の人物評付き!
  • はだか嫁
    4.3
    美貌と気立てを見込まれ、江戸で指折りのリサイクルショップ・献残屋に嫁いで十二年。夫が外で生ませた子を育てながらも懸命に店を守るおしのは、ある日、またも夫の裏切りを知り、店を出る決意をするのだが…。時の将軍の寵姫「お琴の方」との交流、女主人としての迷いと決断。それらを経験し成長していく女性を鮮やかに描く時代小説。
  • 八月の舟
    3.4
    「思い出した?」「なにを」「昨夜わたしにキスしたこと」ぼくは十七歳、北関東の街で、やたら生活力のあるお袋と暮らしている。けだるい夏休みのある日、つかみどころのない美少女・晶子に出会った。親友の田中くんと仲がいいのは気になるが、ぼくは晶子に惹かれてゆく。無茶なドライブをしたり、ビールをあおったり、大人の世界を覗き見したり…そんなゆるやかな日が、ずっと続くような気がしていたんだけど…。小さな街のリアルな青春を描き出した、傑作小説。
  • 80代現役医師夫婦の賢食術
    5.0
    人生100年時代、健康寿命は自分で延ばす! 世界中で食と健康の関係を研究してきた85歳の京大名誉教授がたどりつき、自ら毎日実践している「世界最高の健康長寿食」とは。 はじめに 第1章 世界の長寿・短命地域を研究して分かった驚くべきこと 第2章 40年の間に崩壊した「長寿地域」  第3章 長寿は「遺伝」か「環境」か 第4章 健康長寿を脅かす「塩」の恐怖  第5章 「魚」が長寿にいい理由  第6章 世界最強の食材「大豆」のパワー  第7章 長寿と関係の深い「ヨーグルト」の秘密 第8章 「マグネシウム」が減ると短命化する  第9章 心と身体の長寿習慣  第10章 二人で166歳。家森夫婦のリアル健康実践生活〈対談〉  第11章 〈健康長寿食実践編〉家森夫婦の食生活に学ぶ、今すぐできる健康長寿食の20のヒント  おわりに
  • 八秒で跳べ
    3.8
    1巻1,800円 (税込)
    ふたりが出会った夜から何か変わりはじめる――〈青春〉の化学反応を目撃せよ! 春高バレーの予選まであと数日。宮下景が所属する明鹿高校男子バレー部は、6月のインターハイ予選で初めて県の準決勝まで進んだ。チームを引っ張るのは、同学年の2年生エース置久遊晴。「いまのチームなら全国も目指せる」と、3年生3人が引退をせずにチームに残り、景、梅太郎らのレギュラーメンバーで、夏に敗れた全国常連の強豪校・稲村東と戦うことになるはずだった。 けれど……あの時。まずい、と思ったときにはすでに体勢が崩れ、足首から下が、ぐにゃりと曲がっていた。勝負の稲村東戦へ代わりに出場にすることになったのは、中学時代からのクラスメイト北村。実は大会後、北村が退部届を出すつもりでいたことを、景だけは知っている。だからこそ「勝手にしてくれ」と思ってしまった。そしてあの日から、何か歯車が狂いはじめる。 一方、怪我をする前夜、高校のフェンスを乗り越えようとしていた真島綾。それに驚いて自転車から転んだ景は足首を痛めていた。そのことに責任を感じているらしい真島に、景はバレー部のポスターを依頼し、連絡を取り合うようになる。圧倒的な画力で学園祭のポスターも手掛けた真島には、しょっちゅう高校を休みがちで、実は親友にしか明かしていない秘密があった。 景の側にいつもあったバレーボール、真島の側にいつもあった漫画。それぞれが楽しくて、ずっと続けてきたはずなのに、いつから苦しくなってしまったんだろう!? 自分の居場所が見つけられず、前に進めずにいるふたりの想いは交差しながらも、遂にクリスマス前夜に止まっていた時間が流れ出す――。
  • 蜂蜜秘密
    3.9
    永遠の少年と花守る少女が秘密の扉を開く 〈奇跡の蜂蜜〉を作るポロウ村に転校してきたレオ。蜂蜜の秘密に関わる旧家の娘サリーは、それから次々と不思議な出来事に出会う。
  • 裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬
    4.4
    1~2巻1,222~1,426円 (税込)
    「プログラマーという人種はですね。他人とともに、自分も信じない人間なんですよ」 やる気なさげなプログラマー探偵、鹿敷堂(かしきどう)登場! 安藤裕美は20代で起業し、腕のよいプログラマーを企業に斡旋している。 裕美の猛烈な営業で業績は順調に拡大していたが、そこに大事件が発生! 自分の会社が送り込んだプログラマーが、取引先企業の持つ個人データ5万人分を 暗号化して使用不能にし、そのデータの「身代金」を要求してきたのだ。 事件が知られれば、取引先どころか、自社の存続も危うい。 悩む裕美は、自社への出資者から補佐役として奇妙な青年を紹介される。 それが鹿敷堂(かしきどう)桂馬だった。 「僕は探偵でもなんでもありません。ただのプログラマーです」 タイムリミットは2日間。2人は事件を解決できるのか。 「僕にできるのは、デバッグぐらいですね」 2016年の松本清張賞を僅差で逃したものの、選考委員の熱い支持をうけて異例のデビュー! 「探偵役の鹿敷堂がいいキャラクターなので、シリーズ化に挑戦してほしい。 プログラマーの世界をもっと読みたいという意見は(選考委員)全員一致した」 (石田衣良氏・選評より) 「働くひとたちへの熱い応援の気持ちと、社会やシステムへの疑問と怒りが作品に こめられていて、とても胸打たれた。しかしそれだけではなく、登場人物が魅力的で、 読んで楽しい小説! おすすめです!」(三浦しをん氏) 現役プログラマ、ゲーム作家として活躍してきた著者による超一級のエンターテイメント小説。
  • 発酵食品と戦争
    3.8
    一見、関わりなど無いように思える「発酵」と「戦争」。 しかし太平洋戦争末期からの食糧欠乏期、国民全体が発酵食品にいかに救われたか、 また食糧のみならず爆薬・燃料・薬品をもつくる驚異のパワーを、 古今東西の豊富な事例で紹介。その幅広さには、「発酵」の豊かさと 無駄のない強靭さ、無限の可能性が感じられる。 【目次】 第一章 戦争と発酵食品 納豆/味噌/醤油/食酢/漬物/食パン/鰹節/チーズ/甘酒/チョコレート/紅茶/缶詰/軍隊調理法 第二章 戦時下の酒 日本酒/焼酎/泡盛/ビール/ワイン/ウイスキー/酒保/密造酒 第三章 戦争と知られざる発酵 小便から発酵で爆薬をつくる/発酵で爆薬ニトログリセリンを生産/芋を発酵させて爆撃機の燃料をつくる/傷病兵のための抗生物質の発酵生産/海藻を発酵させて軍需用品の沃素をつくる/戦争と堆肥/戦争と柿渋 第四章ウクライナとロシアの発酵嗜好品  ウクライナとロシアの伝統発酵料理/ウクライナのワイン/ロシアのワイン/ジョージアのワイン
  • 発想力
    3.0
    なんだろう、このパワー……この忙しいのに、齋藤先生は楽しそう。「いやあ、またしても思いついてしまった」の毎日なのだ。井上陽水のトークを聞いてはそのコメント力に脱帽し、就職難に「おみそシステム」導入を訴える。「どんなブランドものを着ても、量販店ものに見せてしまう」その実力。効果がなくて身体にわるい、先生考案「人間電気ポットダイエット法」に、効果があっておすすめの「足指ガチョーン」。読めばつられて、あなたの脳がぐんぐん活性化するコラム。
  • 発達障害
    3.8
    なぜあの人は「空気が読めない」のか? 近年、ドラマや小説の主人公に「発達障害」を思わせるキャラをよく見かける。 アメリカの人気ドラマ『クリミナル・マインド』の主人公で、IQ187のFBのエリート捜査官リードは、他人の気持ちがわからないため周囲からは煙たがられている。 2016年にヒットしたドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)の主人公、津崎平匡は、対人関係が苦手で応答が画一的、些細なことへのこだわりが強い、という設定。 映画『風立ちぬ』主人公のモデルとなった零戦の開発者、堀越二郎。は人間関係が苦手で細かいことにこだわりすぎ、しばしばトラブルを起こした。 こうした発達障害の特性をもつキャラがポピュラーになった影響で、精神科の現場では「自分は発達障害かもしれない症候群」がみられる。 「他人の気持ちがわからない人」「空気が読めない」ことを家族や同僚から指摘され、外来を受診する人が増えているという。 その一方で、誤解も多い。長年連れ添った妻から「あなたは発達障害だ」と言われ、受診させられるケースも多い。動機や犯行手段が不可解な少年犯罪で、「アスペルガー症候群」との関連が不適切に取り沙汰されたこともある。 本書は、日本初の「発達障害のためのデイケア」を運営する病院長が、 ・発達障害とは何か?(正しい知識) ・彼らが抱えている問題は何か?(課題) ・どのように社会が受け入れていくべきか?(社会の対応)   ……を、豊富な症例をもとに、初心者にもわかりやすく解説。 事件の精神鑑定の裏側、天才のエピソード(驚異的な記憶力、共感覚など)など、興味深い症例も盛りだくさん。
  • 発達障害者が旅をすると世界はどう見えるのか イスタンブールで青に溺れる
    3.5
    稀代の文学研究者がゆくワンダーランド! 単なる旅行記ではありません。 この豊潤すぎる言葉とイメージの 洪水に打たれて震えろ! ――ブレイディみかこ(作家) 横道さんの知性と“間違う力”に 度肝を抜かれた! ――高野秀行(ノンフィクション作家) 各誌書評で大絶賛された異色の「当事者紀行」がついに文庫化。 とにかく凸凹(でこぼこ)な文学研究者がゆく圧巻のワンダーランド! ・ウィーンの夜道を“反復”徘徊し、月面世界と接続する ・グラナダの“フロー体験”とヴァージニア・ウルフの『波』 ・美しきソニアと村上春樹をめぐるマインドワンダリング ・カサブランカ――“砂塵の水中世界”とムーミン谷…etc. 奇跡の“ハイパートラベル当事者研究”がここに。 単行本 2022年4月 文藝春秋刊『イスタンブールで青に溺れる 発達障害者の世界周航記』 文庫版 2025年3月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • 八丁堀「鬼彦組」激闘篇 狼虎の剣
    4.0
    1~12巻713~800円 (税込)
    北町奉行所の吟味方与力である彦坂新十郎が、同心倉田佐之助の妹きくを娶って二年が過ぎ、「鬼彦組」にも新しい仲間が加わった。平穏な日々を送っていた新十郎が、いつものように奉行所に出仕しようとしていたところ、殺しの一報が入った。大川端の新大橋の近くで、若侍が腕を切り落とされて殺害されたというのだ。実は最近、二組の男たちが同様の手口で殺されていた。同じ下手人の仕業なのか、「鬼彦組」に解決の沙汰が下った!
  • 八丁堀吟味帳 鬼彦組
    3.0
    1~11巻621~723円 (税込)
    「鬼彦組」。それは北町奉行所吟味方の鬼与力、彦坂新十郎の許に集まった、有能で個性豊かな同心衆のことである。普段は一人で行動する、定廻り同心、臨時廻り同心が、大きな事件が起きると彦坂の下に集結し、解決にあたるのだ。北町奉行所同心の横川とその手下が惨殺体で発見された。二人が調べていたのは、三ヶ月前大川でおきた不審な入水心中。その謎を探るべく、鬼彦組が動き出した。書き下ろし文庫シリーズ第一弾!
  • 800日間銀座一周
    3.3
    一冊の本を売る森岡書店の代表が銀座を歩く あんぱんを買い、一杯の酒を飲み、一着のスーツを作る。「一冊の本を売る」コンセプトで人気の森岡書店代表が、銀座の街を現在から過去、そして未来へと旅をする。明治の大火や関東大震災に戦災、そしてコロナ。幾度の危機を経てきた街とそこに関わる人々の魅力を、味のあるイラストと伊藤昊の写真とともに描きだすエッセイ。 和光の鐘/銀座の柳とアンリ・シャルパンティエ/ライバルとビヤホールライオン銀座7丁目店/鳩居堂の偶然/はち巻岡田の味/森茉莉と贅沢貧乏と銀座/銀座の紫陽花/考現学と童画の1925年/1600年頃の銀座/ソニーパークと東京大自然説/ドーバー ストリート マーケット ギンザとマロンパイ(贅沢貧乏として)/木村屋のあんぱん……など40篇を収録
  • 初しぐれ
    5.0
    書籍未収録の六篇を収めたファン必読の一冊 夫に先立たれた女の胸に去来する、若き日に泣く泣く別れた男の面影(表題作)。凶作続きで餓死者も出ている甲州の村。百姓代の決断は(「犬目の兵助」)。異国船の来襲に、愛するものを残し長崎警護へと向かう下級武士の悲話(「捨足軽」)。晩年の五篇と幻の直木賞受賞第一作。解説・鈴木文彦
  • 発明マニア
    4.1
    通訳界の「エ勝手リーナ」として君臨した(?)米原さんが、亡くなる直前まで週刊誌に連載していたのがこのエッセイです。妹のユリさんによると、米原さんは小さい頃からの発明好き、工夫好き。この連載のコンセプトを「せこい発明でこの世の大問題を解決するっていうしかけ」とおっしゃっていたそうです。「国家機密の隠し方」「情緒安定なでなで装置」「無敵の性欲増進法」「日本人男性の誇りと自信向上計画」などなど、ユーモアあふれる119のアイデアを満載した、米原テイストが横溢する“発明ブック”です。
  • 果てしなく流れる砂の歌
    3.5
    「愚かな戦争を終わらせるために、われに英雄的な死を――」 たくらみに満ちた異世界ファンタジー! 世界を総べる超大国〈象の胃袋〉は同盟諸国を率いて砂漠の小国〈朱雀の翼〉に宣戦布告し、たちまち国土を占領した。 〈朱雀の翼〉の指導層は地下に広がる迷宮都市に潜伏してゲリラ戦を展開。 そんな中、同盟国の一つ〈銀の狼〉のクレーメル少尉は〈象の胃袋〉軍の一隊を突如攻撃した。 婚約者を〈象の胃袋〉の貴族に奪われ、やけになって死に場所を求めたのだ。 案の定、軍法会議で死刑を宣告されるが、処刑の直前、忠実なる従僕ムルカとクレーメルの頭の中に突然飛び込んできた〈弟〉の超能力によって救われる。 人間たちが誕生するはるか以前から、〈弟〉たち〈兄弟〉は〈父〉のために〈母〉が支配する(姉妹)たちと闘ってきた。 ほかの生物の身体に憑依し、その意思をのっとり、あやつることができる〈兄弟姉妹〉は、仮の姿で果てしない戦いを続けていた。 〈兄弟姉妹〉の戦いに巻き込まれながら、〈弟)の力を借りて〈象の胃袋〉に立ち向かい、婚約者サリーネの奪回を目指すクレーメルの冒険の行方は? 壮大なスケールで展開される異世界ファンタジー! 【大森望氏推薦!】 「研ぎ澄まされた多声的(ポリフォニック)な“語り”と圧倒的なスピード感。ハイファンタジーの分野に颯爽と登場した大型新人作家を見逃すな。」
  • 波濤を越えて 叩き上げ海保長官の重大事案ファイル
    4.0
    北朝鮮、中国と対峙する実働部隊の知られざる海防録。 初の“生え抜き長官”だから書けた、壮絶なる極秘作戦。 「苦しい 疲れた もうやめたでは 人の命は 救えない」 「海洋立国日本」を24時間護り続ける海上保安庁。 その幹部養成大学校を卒業し、特殊警備隊(SST)基地長などを経て、 尖閣諸島の領海警備問題に揺れる2013年、初の生え抜き長官に。 幾多の危難をくぐり抜けて辿り着いた、あるべき「海の護り」の姿。 初公開!「極秘重大事案」の内幕 ・ソ連漁船を検挙せよ ・台湾密漁船を逮捕せよ ・船内暴動を鎮圧せよ ・北朝鮮工作員を探せ ・関西国際空港テロを防止せよ ・核燃料輸送船を護衛せよ ・薬物密輸船を検挙せよ ・尖閣諸島を護れ ・不審船を捕捉せよ 能登半島沖事件 ・九州南西海域工作船事件 ・中国漁船の襲来を防げ 巡視船衝突事件 ・中国公船に対峙せよ
  • 鳩と桜  防衛大学校の日々 National Defense Academy of Japan
    4.0
    防大生の熱い青春のすべてを閉じ込めた一冊 神奈川県横須賀市走水1丁目10番20号。 三浦半島の東南端、東京湾を望む小原台に防衛大学校は位置し、国家防衛の志を同じくする学生たちが、その学舎で4年間を過ごす。 射撃訓練や開校記念祭、卒業式などの公式行事、校友会活動、制服図鑑まで、防衛大学校のすべてを収めた永久保存版の豪華写真集。
  • 波止場浪漫 上
    -
    清水次郎長の娘が胸に秘める、運命の恋。 次郎長の末裔である著者が描く渾身の大河ロマン! 稀代の侠客として名を馳せた清水の次郎長。 ご一新の後は旧幕臣と官軍が入り乱れる殺伐とした清水港で地元の名士となり、波止場をつくる時も先頭に立った。 次郎長の養女となった「けん」は、幼い頃に出逢った白皙明眸の西洋医の面影が忘れられず、やがて二人の関係は深まっていくが……。 近代化に突き進む明治から大正の世に清水港で船宿を営み、「波止場のおけんちゃん」と呼ばれて人々から愛された次郎長の養女を主人公に、市井に生きる人たちの愛と別れを描く大河ロマン。
  • 花影の花 大石内蔵助の妻
    3.5
    赤穂浪士・大石内蔵助の妻、りく。 忠臣として語り続けられる大石内蔵助ではなく、その妻にスポットライトを当てた、影の「忠臣蔵」。 討ち入り後、りくは遺児となった大三郎とともに生きるが、その生涯は哀しいものだった。赤穂に嫁ぎ、夫を支え、そして夫亡き後は忠臣たちの遺族のもとをまわるなど、最期まで武士の妻であった。そんなりくの人生を平岩弓枝が鮮やかに描き出した傑作長編。涙なくしては読めません。 第25回吉川英治文学賞受賞作。 ※この電子書籍は1990年に新潮社より刊行され、文藝春秋より2020年12月に刊行した文庫版を底本としています。
  • 花晒し
    4.0
    元芸者の右京は、亡き夫の後を継いで広小路を仕切る元締となった。ある日、美人で評判の娘が行方知れずになり、数日後に家に戻っても引きこもってしまう、という出来事が続いていることを知り、調べを始めたが……(「花晒し」)。急逝した著者の最後の連作短編のほか、新人賞を受賞した幻のデビュー作を特別収録。
  • 噺歌集
    4.0
    3時間のコンサートのうち2時間はしゃべる、という しゃべりストさだまさしのステージをまるごと再現する活字ライブ。 シリーズ第一集は1980年前後のおしゃべりの中から選んだ 傑作面白ばなしをまとめて90本!  とにかく笑っちゃうアドリブに痛烈な楽屋落ち。 さらに自身の幼少期の話から、アリス、松山千春といった音楽仲間の話題まで。 さだまさしの歌を聴きながら読めば最高です。
  • 話のたね
    -
    7年間に23人女房を替えた男がいた。検非違使の長官の邸に仕えながら盗賊の頭目になっていた女がいた。皇后の嫉妬がこわいばかりに勅命を取り消した天皇がいた。覚悟の入水自殺を遂げたはずなのに何故あのとき止めてくれなかったのかと化けて出た偉い僧侶がいた──悩みのタネも、うろたえ方も、現代人とへだたるところなく、しかし彼らの対処ははるかにユニークで、風流である。古典から面白い話、ためになる話、いい話を集め、ていねいで軽快な筆致で解説をつけたアンソロジー。
  • 話す力 心をつかむ44のヒント
    3.7
    230万部突破「聞く力」シリーズ最新刊 日本人だからこその会話の妙や楽しみ方はあるはず――。 初対面の相手との会話から、認知症の親の介護や家庭円満の秘訣、 会議や会食まで。インタビュアーを三十年以上続けている アガワが披露するとっておきのエピソードとコミュニケーション術。 【目次より】 ◎自分が話したいことを見つける ◎話すべきことは相手の話の中にある ◎会話とは“しりとり話題合戦” ◎沈黙を怖れない ◎相手の話に共感し反応する ◎助け船を出すことを心がける ◎相手との距離感をつかむ ◎モテる男は、聞き上手 ◎距離と時間をおくことも必要 ◎時にはKYも有用だ ◎会合では一番下っ端に喋らせる ◎皇室の会話術に学ぶ ◎絶妙な突っ込みは会話の妙 ◎どんな接続語で始めるか ◎話題に窮したら病気自慢 ◎占いや心理テストはいいネタになる ◎小話を頭の抽斗に入れておく ◎シモネタの効用 ◎日本語の一人称は変幻自在 ◎日本語は相手の出方によって自分の発言を変えられる ◎語り手をノセる合いの手 ◎男女で差が出る会話と人間関係 ◎初対面での会話術 ◎スマホ依存は言葉を忘れさせる ◎一人で入った飲食店で何を喋る ◎アウェイの場所でどうするか ◎初めて会った人への対し方 ◎末っ子の処世術 ◎オジサン上司の心をつかむには ◎私が最も話上手と思った人 ◎専門用語で逃げるな ◎父が教えた正しい日本語と下品な日本語 ◎物語性は対話にとって大事 ◎話の使い回しは落語と同じ ◎ダジャレを嫌がらないで ◎不幸な体験は宝物 ◎認知症の母と話す ◎大惨事になる前に、笑うところを見つける
  • はなちゃんのみそ汁
    4.2
    小学3年生のはなちゃんは毎朝みそ汁をつくる。5歳の誕生日からの日課だ。「食べることは生きること。1人でも生きられる力を身につけて」。33歳で亡くなった母・千恵さんと約束したから──。20代で乳がん、結婚・出産をへて肺がんに転移という過酷な運命のなか、千恵さんがあかるい博多弁で綴った人気ブログと、夫の手記で綴る感動作。
  • はなちゃんのみそ汁 青春篇 父と娘の「いのちのうた」
    4.5
    「24時間テレビ」、映画化で相次いだ感動の声 33歳の母、千恵さんが天に召され13年。父娘はいかに悲しみと向き合ったのか。話題を呼んだ『はなちゃんのみそ汁』からの10年。 ねえ、パパ。 どうしてママは死んじゃったの。 会いたい。ママに会いたいよ。 あふれる涙が、「こんなにも 千恵のことが好きだったんだ」と 気づかせてくれた。 がんで逝った33歳の母。 僕たち親子が、悲しみの中から 見いだした希望とは。
  • 花鳥
    4.0
    7代将軍の生母、月光院の生涯を描く長編。 5代将軍・綱吉が発した「生類憐れみの令」への恐怖で傷ついた小鳥を助けられず途方に暮れていた浅草の住職の娘・輝を救った若者は、後の6代将軍家宣だった。思いがけぬ成り行きが続いての大奥入り、7代将軍の生母・月光院となった輝。未曾有の大事件「絵島生島事件」に遭遇して、腹心の絵島を失うまでの激動の生涯を、丁寧な女性の心理描写で人気の藤原緋沙子が描く。 清らかに必死に生きた聡明な女性・月光院への共感と哀切が湧き上がる傑作長編。
  • 花のさかりは地下道で
    -
    戦後の混乱期、上野駅の地下道に行き場もなく住みついた人たちの中に、当時グレてばくちの世界で生きていた「私」も、時折加わった。そこで一人の娼婦と出会った。数年後に再会した彼女との淡くそして深いつきあいを描いた表題作をはじめ、「私」の胸のうちに熱い思い出を残して通りすぎていったさまざまな男と女たち──人との出会いのふしぎさをみごとに描く短篇集。「赤い灯」「星の流れに」「夜明け桜」「幻について」など十二作を収録した。
  • 花のたましい
    4.0
    映画『花まんま』の世界を広げるスピンオフ 直木賞受賞作『花まんま』から20年、映画から魂を吹き込まれた新たな感動作! 本書は映画『花まんま』(2025年4月25日公開予定)のサイドストーリー。 登場人物の背景にある「もうひとつの物語」を、 原作者ならではの視点で描き出し、映画のその先の世界へと、 読者をいざないます。 ~映画から生まれた4つの物語~ 「花のたましい」 … 見えない明日を懸命に生きる駒子と智美。はかなくも美しい友情の行く末。 「百舌鳥乃宮十六夜詣」 … 幼少期の不思議な体験を昭和の世相に重ねて描くノスタルジック・ホラー。 「アネキ台風」 … こわれかけた家族をパワー全開で再生しようとする肝っ玉アネキの奮闘記。 「初恋忌」 … 人生の終わりを予感した男の身に起こる、小さな奇跡。感涙必至の好篇! 泣いて、笑って、幸せに。
  • 花のながれ
    3.0
    昭和40年の暮れ、上野、池之端にある江戸から続く老舗糸屋の当主・清兵衛が亡くなった。あとに残されたのは美しき三姉妹――長女として老舗を守るしっかり者の藤代、のんびり屋の次女喜久子、そして若くて活発な末っ子の桃子。下町人情の機微に揺れながら、3人の娘がたどる三者三様の愛と人生の哀歓を描く表題作ほか、2編。
  • 花の百名山
    3.0
    春の御前山で思いがけず出会った、薄紅に咲きさかるカタクリの大群落。 あまりの小ささに草地に身を伏せて、ようやく所在を確かめた早池峰のチシマコザクラ。 レブンソウとの新しい出会いに、自分の命がその花に添って伸びひろがってゆくのを感じる―― 山と花をこよなく愛し、日本中の山々を踏破した著者が、その豊富な山行の中から、四季折々の山と花の結びつきを100選び、歴史や自身の思い出とともに綴った珠玉のエッセイ。第32回読売文学賞〈随筆・紀行賞〉受賞作。 1980年に刊行以来、多くの山好き・花好きの間で読み継がれてきたロングセラー。NHK衛星第2TVで放映された「NHK 花の百名山」、山と溪谷社刊行「花の百名山 登山ガイド」などを生み出すことになった、元祖である。 「あれらの山々にはどんな木が茂り、どんな水が流れ、どんな花々が咲いているのか」という思いで、生涯山に登り、花を愛しつづけた著者のひたむきさ、純粋さ、喜びが、文章の端々から伝わってくる名作が、活字を大きくして待望の復刊。 解説・平尾隆弘(初代担当者・神戸外国語大学客員教授)
  • 花ホテル
    4.3
    平岩弓枝さんが円熟期に書いたミステリアス・ロマン。 舞台はフランスのコートダジュール。海をのぞむリゾートホテル「花ホテル」の経営に人生の再出発をかける美貌の女主人・朝日奈杏子と彼女を支える敏腕マネージャー佐々木三樹を主人公にした連作短編小説。 光あふれる南仏を舞台に、華麗で危険なドラマが繰り広げられます。 平岩さんの代表作である『御宿かわせみ』が好きな方なら、絶対にハマる一冊。1983年には山本陽子さん・名高達郎さんの主演でドラマ化されました。 ※この電子書籍は、1983年4月に新潮社より刊行された単行本を新潮文庫で文庫化した作品を二次文庫化した、文春文庫版を底本としています。
  • 花森安治の編集室 「暮しの手帖」ですごした日々
    -
    「文章は話すように書け」「ひとの身になって考えろ」「編集者は、芸人でなくてはならない」「編集者にとって、字はいのちだ」「眼は高く、手は低く」 ――伝説の編集者・花森安治はきわめつきの頑固でワンマン、そして自由でしなやかな精神をもつ、天才肌の職人だった。 「暮しの手帖」編集部で花森安治、創業者の大橋鎭子と6年間を過ごし、雑誌作りを一から叩き込まれ、だれよりも怒られた元編集部員がつづる回想。 NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」が、より楽しめる一冊!
  • 華やかな兵器
    4.0
    時空を超えて歴史上の事件をテレビ中継する「とりなおし(リテイク)」。非友好的な地球外生命体が地球に送り込んだ秘密兵器を探る表題作「華やかな兵器」。ほかに「交叉点」「反魂鏡」「歩み去る」「曇り空の下で」「山姥譚」、ウォーキング・シンクタンクといわれる著者の、知識とメッセージをつめこんだ無茶苦茶面白いSF短篇七つ。笑って、ほのぼのし、ホッとし、不思議ワールドにひきずり込まれ、ドキッとし、ロマンに胸躍り、戦慄し、涙する……。
  • 花や散るらん
    4.0
    京の郊外に居を構え静かに暮らしていた雨宮蔵人と咲弥だったが、将軍綱吉の生母桂昌院の叙任のため、上京してきた吉良上野介と関わり、幕府と朝廷の暗闘に巻き込まれてしまう。そして2人は良き相棒である片腕の僧、清厳とともに江戸におもむき、赤穂・浅野家の吉良邸討ち入りを目の当たりにする事となるのだが。2人の運命は如何に……。『いのちなりけり』で歴史小説界に新たな地平を切り開いた作者が、名コンビを再び登場させた! 葉室麟の野心作。
  • 離れ折紙
    3.8
    美術ミステリならこれを読め! 「騙すか、騙されるか」。関西の骨董業界を巡る丁々発止をテンポよく描き、人間の尽きることない欲望をあぶり出す傑作美術ミステリ。! ※本作品は 2015年12月24日まで販売しておりました単行本電子版『離れ折紙』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。
  • 羽生結弦 王者のメソッド
    4.5
    2014年ソチ冬季五輪で、日本の男子フィギュア史上初の金メダルに輝いた羽生結弦。 史上最年少の12歳で全日本ジュニアの表彰台に上がり、14歳で初出場した世界ジュニア選手権では、すでに「僕が日本で2人目の金メダリストになる」と宣言していた。 15歳で世界ジュニア優勝、17歳で世界選手権銅メダル、19歳で五輪と世界選手権、GPファイナルの3冠達成。20歳で史上初の300点超えを果たした。 「悔しすぎて、嬉しくなってきました」「僕はレジェンドになりたい。羽生結弦の名前を歴史に刻みたい」「これからは自分のなかで戦いを創り上げていかないといけない」「絶対王者になってやる」 その柔和で端正な容姿からは想像できない強い意志を持った「羽生脳」と、そこから導き出される「絶対王者のメソッド」が浮かび上がる。 本文カラー写真を再構成し、2016年以降、平昌五輪に向けて更なる進化を遂げていく過程を、「文庫版あとがき 王者のメソッド、最後は挑戦心に戻る」として追加した文庫版を電子化。
  • 羽の生えた想像力 阿部智里BOOK【文春e-Books】
    -
    大人気和風ファンタジー「八咫烏シリーズ」の著者・阿部智里さん。 『烏に単は似合わない』で松本清張賞を史上最年少で受賞し、今も壮大な世界を作り続けるベストセラー作家の視点に迫ります。 「八咫烏シリーズ」第二部始動を記念して、 2019年に前橋文学館から発行された冊子を電子書籍化しました。 ■収録内容 ・対談 阿部智里×萩原朔美(前橋文学館館長) ・第19回松本清張賞 受賞のことば、選評(「オール讀物」2012年6月号掲載) ・書き下ろしエッセイ「七年後の現在地」 ・編集者がみた<作家・阿部智里>とその素顔 ・八咫烏シリーズ幕間「烏の山」 ※この電子書籍は2019年7月に前橋文学館から発行された冊子を底本としています。
  • 母・小川真由美との40年戦争 ポイズン・ママ
    3.0
    「小川真由美は素晴しい女優でしたが、“母親”としては失格でした。娘の私にしたこと、私の体験をすべてお話しします──」。 昭和を代表する大女優・小川真由美と、2011年に急逝した名優・細川俊之の一人娘として生を受けた著者だが、幼少時に両親が離婚してから、人生の歯車が狂い始めた。ドラマ『浮世絵 女ねずみ小僧』『アイフル大作戦』で人気を博し、映画『復讐するは我にあり』で日本アカデミー賞を受賞するなど大スターとして活躍した母・真由美は、私生活では奔放な男性遍歴を続け、育児には興味を示さず、娘に対して虐待やネグレクトを繰り返す。一週間も食事をさせず、放置されていたことさえあった。 著者は高校を中退し、母の仕事の手伝いをするようになる。しかし、真由美の奇行は止まらない。常軌を逸した浪費癖、さらには占いや風水、怪しげな宗教に凝り出し、付き人は次々と辞めいく。真由美の歪んだ愛情に翻弄される著者は、うつ病を患い、逃げるように母から遠ざかる。そして、真由美は「出家」し、芸能界から消えてしまう──。 「この本がきっかけになって、出来れば平穏無事なごく普通の親子関係を取り戻したい」  あまりに特異な環境で過ごした娘と母の40年の愛憎を、赤裸々な筆致で描いたドキュメント。
  • 母親やめてもいいですか 娘が発達障害と診断されて…
    完結
    3.6
    「この母親は許せない!」「すごく救われた。ありがとう!」賛否両論を巻き起こした超ド級の子育てコミックエッセイ!母娘の近況も新たに追加収録。 高機能自閉症やアスペルガー症候群の権威・杉山登志郎先生の解説付き。 不妊治療や流産を乗り越え、ようやく授かった娘は発達障害だった。療育に奔走するが、わが子と心が通い合わない事に思い悩み、いつしか将来を悲観するようになっていく。チャット、浮気、新興宗教……現実逃避を重ねる中、夫から離婚届を突き付けられてしまう。その時、私が選んだ道とは――。著者の絶望と再生の体験記!
  • 羽生三冠ロングインタビュー「藤井聡太四段の弱点が見えない」【文春e-Books】
    3.0
    「すごい人が現れたな、と思います」。 詰め襟の学生服を着た14歳の少年を目の前に、棋界に君臨する羽生善治三冠はそう言った。将棋界に現れた、天才・藤井聡太四段。史上最年少でプロ棋士になると、デビューから29連勝という新記録を達成、一躍、時の人となった。その若き天才を、元祖天才・羽生三冠はどう見ているのか。非公式戦での対局などもふまえ、羽生三冠が、藤井四段について語った。 「月刊文藝春秋」2017年8月号掲載の記事を加筆、再編集してオリジナル電子書籍化!
  • 羽生善治×川上量生「羽生さんはコンピュータに勝てますか?」完全版 【文春e-Books】
    -
    いま、人工知能の世界にブレイクスルーが起きている。人間がコンピュータに負ける時代が来るのか?   この最も注目が集まる分野について、二人の才人が語りつくした。ひとりは史上最強の棋士にして、人工知能についても並々ならぬ興味と豊富な知識をもつ羽生善治名人。かたや、コンピュータ対プロ棋士が対局する棋戦を主催するにとどまらず、人工知能研究所を設立したドワンゴのトップ川上量生氏。  人工知能の現状にはじまり、人類の行く末、コンピュータとの勝負の行方から、ついには人類の未来まで徹底的に語り合った。ドワンゴの「ニコニコ生放送」で配信され、週刊文春2015年8月13・20日号に掲載されたスペシャル対談の内容をすべて網羅した「完全版」。
  • 羽生善治 闘う頭脳
    4.1
    1996年2月、史上初の七タイトル独占を達成。通算タイトル獲得90期(史上1位)。 1991年以降24年にわたり、少なくとも一冠以上を保持。通算対局数500超、通算勝率7割超の双方を満たす唯一の棋士 ――将棋棋士、羽生善治さんが打ち立ててきた記録の一端です。いまなお勝ち続けている彼の発する言葉には、将棋の枠には収まりきらない深い含蓄に満ちています。 【主な内容】 1. 巻頭ロングインタビュー「勝つための6つのプロセス」 2. 羽生善治の思考力 〈覚える〉と〈発想する〉のスイッチを切り替える 【対談】「頭の使い方」にはコツがある ×池谷裕二(脳研究者) 【講演録】「長考に好手なし」決断力を磨くために 3. 羽生善治の「勝負力」――七冠プレイバック1995-1996 4. 羽生善治の「発想力」 眠っていた力が目覚めるとき ×小川洋子 サムライ魂と勝負の心 ×為末大 人間の理を越えて ×朝吹真理子 5. 羽生善治の「人間力」 「垂直」な人間関係、「水平」な人間関係 ×山折哲雄 「将棋はゲーム」と言い切る革命児  大崎善生 6. 羽生善治の「持続力」 調子の上がらぬ朝にこそ、すべきことがある 高川武将 若い世代に勝ち続ける思考法 聞き手・後藤正治 特別対談「考える力」と「捉える力」  ×沢木耕太郎 特別対談 「七冠制覇は自分の力で成し遂げた気がしませんでした」 × 阿川佐和子 ※2015年3月配信のムック電子版に巻末の阿川佐和子氏の対談を加えた、文庫の電子版です。※
  • はやく老人になりたいと彼女はいう
    3.4
    暗い森? 頭蓋骨? 終わった恋? どこか懐かしくて、ちょっぴりホラー。 大人のための絵本小説です。 新興住宅地の夏祭の会場から、きもだめしをするうちに、 十歳の少年と少女が、深い森に迷いこんだ。 少年とは知り合いの老婆は、森をさまよう。 さらに少年の母親と、少女の父親も……。 ひと晩だけの遭難。暗い森で浮かびあがった、それぞれの人生。 愛に不器用な人たちを描く、おとぎ話のような文学作品。 小幡彩貴のイラスト21点掲載!
  • 速すぎるニュースをゆっくり解説します Fast News,Slow Journalism
    5.0
    誰もがスマホに追われている今だからこそ、「スロー」なジャーナリズムを! 慌ただしい日々のニュースの塵を払ってゆっくり解説しなければ、世界の変化の本質は見えません。トランプ登場、英EU離脱のきっかけは? 米朝首脳会談や北方領土問題など、どう状況が変わった? 数年間の情報をまとめて池上彰が解説します。半藤一利、エマニュエル・トッド、出口治明との対談も収録。 【目次より】 第1章 アメリカ激変──トランプイズムとは何か 第2章 EU崩壊──自国ファーストと女帝メルケルの挫折 第3章 ロシアの覇権──“皇帝”プーチンの新・帝国主義 第4章 中東の火種──大国サウジvsイランの時代に 第5章 中国の成長痛──習近平、“皇帝”への道 第6章 韓国・北朝鮮の新展開──「シン・冷戦」の結末は 第7章 沈む日本──安倍一強のひずみ
  • 祓い師 笹目とウツログサ
    3.7
    1~2巻770~800円 (税込)
    見えないけれど、どこにでもいる 植物の妖怪とも称されるウツログサ。 多くは無害だが人についたものは宿主の欲望を読んで成長することもある。 幼いころから傍にある穴。誰にも言えず自分だけが見えることに 怖さを感じて――(「アナホコリ」)。 ニュータウンのひかり台でウツログサを祓う男と、 それに囚われた人々の心のうちをあざやかに描く。 『活版印刷三日月堂』の著者によるリアルで不思議な物語。文庫オリジナル。
  • はらぺこ万歳! おかわり 夫婦ごはん&親子ごはん
    4.4
    家族ごはん、はじめました! 描きおろしも満載の「おいしい!」が詰まったコミックエッセイです!! 長きにわたる1人暮らし生活では、 家ごはんも外ごはんも旅ごはんも満喫し、 自由気ままな食生活を楽しんできたたかぎさん。 そんな中、41歳にしてめでたく結婚! そしてはじまった夫婦2人暮らしの食生活。 仕事終わりにスーパーに寄り、 2人で台所に立つ日々。 手巻き寿司にハマり、地元グルメに思いを馳せ、 めずらしい食材を見つけては「づくし」料理に舌づつみ。 食いしんぼう夫のおつぐやんは、 たかぎさんの妊娠をきっかけに 男の料理にさらに目覚めたようで…。 42歳で娘むーちゃんを出産して、 いよいよ親子3人暮らしがスタート! 産後すぐは、なつかしい母の味に助けられ、 自作のおにぎりをパクつきながら授乳。 むーちゃんが寝た後に夫婦で「悪さタイム」を楽しんだり、 朝15分で食いしん坊の夫専用の大きなお弁当を作ったり。 家族ごはんで感じた新しい「おいしい」をたっぷりお届けします!
  • ハリウッド女優になったOL奮闘記
    4.5
    やりたいこと、夢……簡単にみんな口にするけど、肝心の私の夢っていったい何? 率直な疑問をみずからに向けた彼女の答えは「アメリカで女優になるんだ」。壮大な憧れを成就するため、大企業のOLを辞め、驚く家族を説得し、恋人を日本に残し、単身ハリウッドに乗りこんだ著者。しかし、そこで待ち受けていたのは、言葉の壁、孤独、摂食障害。障壁に挑み、ときに苦しみながらも「俳優」の仕事を獲得し、実現させていくまでを克明につづった感動の手記。
  • ハリガネムシ
    3.6
    私は風呂無しアパートに住む、高校の倫理教師。サチコが、突然アパートに押しかけてきた日から、私は堕ちはじめた。入浴料二千五百円、サービス料一万二千円の店で働く痩せたソープ嬢。手首には無数のためらい傷。2人の奇妙な共同生活の中で、セックスと暴力だけが加速していく。その果てにあるのは? 人間存在の深奥を見据えて深い感動をよぶ傑作小説。「笑い、怒り、おぞましさ……これほど感情を翻弄された小説は久しぶりです」と山田詠美氏激賞の、戦慄の芥川賞受賞作!
  • 磔

    3.8
    1巻680円 (税込)
    慶長元年春、ボロをまとった二十数人が長崎で磔にされるため引き立てられていった。歴史に材を得て人間の生を見すえた力作。「三色旗」「コロリ」「動く牙」「洋船建造」収録。(曾根博義)
  • 播磨国妖綺譚 伊佐々王の記
    3.6
    播磨国に伝わる巨鹿の怪に、陰陽師兄弟が挑む! 室町時代、蘆屋道満の子孫として民と暮らす陰陽師兄弟。「嘉吉の乱」前夜の播磨国で、異形の式神と彼らが目にした巨大な陰謀とは。
  • 播磨国妖綺譚 あきつ鬼の記
    3.7
    美しく、時に切ない。播磨国で暮らす「陰陽師」の物語 律秀と呂秀は、薬草園をあずかりながら庶民と暮らす、心優しい法師陰陽師の兄弟。ある出来事をきっかけに、彼らは一匹の鬼と出会う。 ※この電子書籍は2021年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • ハルカ・エイティ
    4.1
    大正に生まれ、見合い結婚で大阪に嫁ぎ、戦火をくぐり抜け、戦後の自由な時代の波に乗り……。人生の荒波にもまれつつも、平凡な少女は決して後ろ向きになることなく、その魅力を開花させ、みんながハルカの天真爛漫なキャラクターに引き込まれていく。やっぱ、新時代の婦人は、これくらいさばけてなあかん! 実在の伯母をモデルに、著者が新境地に挑んだ原稿1000枚の力作。ヒメノ式「女の一生」、直木賞候補の傑作長編。
  • 春から夏、やがて冬
    3.8
    スーパーの保安責任者の男と万引き犯の女。偶然の出会いは神の思し召しか、悪魔の罠か? ミステリーの限界を超えた“現代の神話” スーパーの保安責任者・平田誠は、ある日、店で万引きを働いた末永ますみを捕まえた。いつもは情け容赦なく警察へ引き渡す平田だったが、免許証の生年月日を見て気が変わった。昭和60年生まれ。それは平田にとって特別な意味があった。平田はますみを見逃すことにした。これがきっかけで二人に交流が生まれ、やがて平田は己の身の上をますみに語り始める――。 偶然の出会いは神の思し召しか、悪魔の罠か? 二人を結ぶ運命の糸は、思いもよらない結末へと繋がっていた!トリックなし。しかし、ラストで世界が反転する! “絶望”と“救済”のミステリー。 解説・榎本正樹
  • 春告鳥 女占い十二か月
    5.0
    江戸時代にも「占い」は流行し、女性たちはそのお告げに一喜一憂していた。実際に出版されていた占い本「女用知恵鑑宝織(おんなようちえかがみたからおり)」。女の吉凶を生まれ月ごとにズバリあてるこの本に想を得て、1月生まれから12月生まれまで、12人の女の喜びと悲哀が綴られる。月ごとの風物を織り込みながら、時代小説の名手が江戸の女の恋愛を生き生きと描き出す。切なくも愛らしい傑作時代短篇集。
  • 春の庭
    3.5
    第151回芥川賞受賞作。「春の庭」 書下ろし&単行本未収録短篇を加え 待望の文庫化! 東京・世田谷の取り壊し間近のアパートに住む太郎は、住人の女と知り合う。 彼女は隣に建つ「水色の家」に、異様な関心を示していた。 街に積み重なる時間の中で、彼らが見つけたものとは―― 第151回芥川賞に輝く表題作に、「糸」「見えない」「出かける準備」の三篇を加え、 作家の揺るぎない才能を示した小説集。 二階のベランダから女が頭を突き出し、なにかを見ている。(「春の庭」) 通りの向こうに住む女を、男が殺しに来た。(「糸」) アパート二階、右端の部屋の住人は、眠ることがなによりの楽しみだった。(「見えない」) 電車が鉄橋を渡るときの音が、背中から響いてきた。(「出かける準備」) 何かが始まる気配。見えなかったものが見えてくる。 解説・堀江敏幸
  • 春の夢
    4.0
    1巻691円 (税込)
    亡き父の借財を抱えた大学生、井領哲之。大阪にあるホテルでのアルバイトに勤(いそ)しむ彼の部屋には、釘で柱に打ちつけられても生きている蜥蜴(とかげ)の「キン」がいる──。可憐な恋人とともに、人生を真摯に生きようとする哲之の憂鬱や苦悩、そして情熱を1年の移ろいのなかにえがく、青春文学の輝かしい収穫。
  • 春はそこまで 風待ち小路の人々
    3.5
    江戸は芝神明宮にほど近い「風待ち小路」には、小さな店が肩を寄せ合うように集まっている。その中のひとつ、絵草紙屋・粂屋のあるじ笠兵衛は、いまひとつ覇気が見えない跡取り息子の瞬次郎に物足りなさを感じていた。ある日、半襟屋のおちせが店に引札(広告チラシ)を依頼に訪れ、瞬次郎と恋仲になっていくが……。子連れのおちせが抱える意外な秘密とは? 男と女、父と子、母と子──さまざまな人間模様を感情豊かに描く連作短篇集。時代小説の新たな担い手による傑作。
  • 春は昔 ──徳川宗家に生まれて
    4.3
    15代将軍・徳川慶喜の跡を継いだ家達を祖父に持ち、17代・家正の長女として生まれた著者による、自伝的エッセイ。若き日は、大使として世界各国に赴任した父に同行。音楽やスポーツが得意で、一躍社交界のスターに。会津松平家に嫁いだ後、家事と育児に追われ辛苦をなめるがくじけない。戦中は、御殿場で食べ物にも苦労する疎開生活。秩父宮、近衛文麿、栗林忠道などとの縁……。大正、昭和と激動の時代を生きた「お姫さま」中の「お姫さま」による心打つ回想記。
  • 春、バーニーズで
    3.6
    妻と幼い息子を連れた筒井は、むかし一緒に暮らしていた男と、新宿バーニーズのスーツ売り場でばったり再会する。懐かしいその人は、花柄の派手なシャツを着て、指には大きなエメラルドの指輪、相変わらずの女言葉で、まだ学生らしき若い男の服を選んでいた。当惑した若い男の姿は、まるで10年前の自分だ。日常のふとしたときに流れ出す、選ばなかったもうひとつの時間。デビュー作「最後の息子」のその後が語られる表題作にはじまる、磨きぬかれた連作短篇集。
  • はるまき日記 偏愛的育児エッセイ
    4.1
    ドラマ化&アニメ化された『臨死!!江古田ちゃん』の瀧波ユカリはじめてのエッセイ集。2010年9月に生まれた娘、名付けて「はるまき」が、寝たきり乳児から走り回り乳幼児になるまでを描いた育児日記には、子育てものに欠かせない「かわいい!」や「共感しちゃう~!」は存在しない。その代わり、乳児を抱える新米夫婦の大いなる妄想や現実逃避、大人のホンネが満載! スリル満点のおむつ替え、新しい授乳法「おっパブ」の開発、乳児に向かって時には歌い踊り、時には淡々と説諭する夫。飲む出す吐くしゃぶる寝る泣くを繰り返すはるまきの、突然やってきた赤子の宇宙人感や赤ちゃん特有のむっちり感……。はるまきの成長とともにつづった爆笑の育児エンタメ・ノンフィクション! 書き下ろしの4コマ漫画も収録。
  • ハルモニア
    4.1
    脳に障害をもつ由希が奏でる超人的チェロの調べ。言葉を解せず、道徳を持たない女性にもたらされた才能は、中堅どころの音楽家によって恐るべき開花を遂げる。しかし、難曲をこなし、自在に名演奏を再現してみせるその旋律には、自己表現が決定的に欠けていた。彼女の音に魂を吹き込もうとするチェロ奏者・東野。<天上の音楽>にすべてを捧げる二人の前に次々と起こる超常現象と奇怪な事件。崇高な人間愛と世俗の欲望を圧倒的筆力で描く文芸ホラー長篇。
  • 春を背負って
    4.1
    主人公の長嶺亨は大学院卒業後、サラリーマンをしていたが、父親の訃報をきっかけに奥秩父の山小屋を継ぐことになった。そんな亨をサポートしているのが「ゴロさん」。父親の大学の後輩で、ひょんなことからホームレス生活をしていたが、亨の父親と再会。父親の死後は亨を手伝い始めた。ある日、年配の刑事がゴロさんそっくりの指名手配のチラシを持って亨の家にやってきた。あまりにも謎に包まれたゴロさんの過去。亨の心にうまれた疑いの灯――。奥秩父の山小屋を舞台に、山を訪れる人々が抱える人生の傷と再生を描く、感動の山岳ヒューマン小説。監督・木村大作、主演・松山ケンイチで感動の映画化!
  • 晴れ姿の言葉たち
    4.5
    推し、創作、言葉……感情の煌めきをすくいとった感動の手紙 推し、恋愛、創作、言葉、コミュニケーション…… “恋をしたことがない”小説家とコンプレックスだらけの書評家が赤裸々につづる感動の往復書簡! 残念ながら四半世紀の人生のなかで、恋をしたことがありません。アイドルにぴったりだねと言われてきましたが、恋を歌うのに恋を知らないなんてまるで作家ねと思っておりました。 ――宮田愛萌 僕はアイドルとか芸能人を好きになったことがないし、いまでもその感覚が本当のところはよくわかりません。多分それは、顔で勝負できる人に対する強烈な劣等感があるからです。(…)僕は暗くて、どうしようもないやつで、キモい顔なんだと思っていました。 ――渡辺祐真 ・アイドルとは“来訪神”のようなものかも知れない ・感情という色に「名前をつける」と正しく感情となる ・ときには言葉のキャッチボールではなくドッジボールを! ・愛萌流“長所と混ぜ込む”コンプレックスの扱い方……etc. みずみずしい「はじまりの言葉」がここに。
  • 晴れときどきライカ
    -
    著者初の写真+散文集 閑雲野鶴、晴📸(カメラ)雨読、計算機自然。メディアアーティスト、研究者、経営者……いくつもの顔をもつデジタル時代の旗手・落合陽一さんが、愛用のライカを手に、日本と世界の風景から、ヌードに至るまで、さまざまな瞬間を切り取った写真と、デジタルと自然のあいだで展開する思考を記録した散文をあわせた豪華本。表紙を飾るのは愛猫のトラ彦。近未来的なデジタルのイメージと、アナログな手触りが共存する不思議な世界が展開される。コロナ禍の日々の貴重な記録でもある。
  • 繁栄の昭和
    3.5
    文壇のマエストロ、超斬新な短編集 迷宮殺人の現場にいた謎の小人、 人工臓器を体内に入れた科学探偵、 窃盗団に身をやつした貴公子、 ツツイヤスタカを思わせる俳優兼作家……。 メタフィクションとノスタルジー、奇想に満ちた妖しげな世界に、どこまでも誘われてください。 ツツイワールド大爆発! 【目次】 繁栄の昭和 大盗庶幾 科学探偵帆村 リア王 一族散らし語り 役割演技 メタノワール つばくろ会からまいりました 横領 絵の教室 知床岬 高清子とその時代
  • 半グレと芸能人
    3.2
    市川海老蔵、宮迫博之、田村亮……。 なぜ芸能人は半グレ=反社会的勢力と接点を持ってしまうのか? 『週刊文春』の特派記者として15年のキャリアを積んだ筆者が、あまり報じられることのない取材の裏側を明かしつつ、芸能人と半グレたちの“夜の生息域”に迫る! ・関東連合を芸能人や起業家らと結びつけた“黒幕”の正体 ・市川海老蔵事件の取材で厄介だった関東連合の情報操作 ・芸能人、スポーツ選手、政治家が集った「西麻布迎賓館」の実態 ・金塊強奪犯は、なぜ芸能人と写真を撮れたのか? 第1章 関東連合を六本木に連れてきた男 第2章 折口雅博が築いた西麻布の“城” 第3章 市川海老蔵事件と関東連合崩壊の予兆 第4章 六本木フラワー襲撃事件 第5章 西麻布迎賓館事件 第6章 半グレ最新事情と金塊強奪犯
  • 反骨魂 後藤亘 「ミスターFM」と呼ばれた男
    -
    FM誕生に尽力した伝説の経営者の反骨精神 1970年代初頭、日本の新しいメディア「FM」ラジオ放送の誕生に尽力し、人気長寿番組「ジェットストリーム」をはじめ、数々の魅力的なコンテンツでラジオ黄金時代を築いて「ミスターFM」と呼ばれた後藤亘の反骨の半生を綴る評伝。社長就任後、低迷していたFM東京をFM局のトップに導き、後に東京メトロポリタンテレビの社長として破綻の危機から経営を見事に安定させるなど、放送界のカリスマと評される大胆で柔軟な発想での経営手腕に迫る。
  • はんざい漫才
    3.0
    女三十一歳、寄席ではじける! スキャンダルの傷をもつ漫才コンビが神楽坂倶楽部に出演することに。席亭代理・希美子にも人生の決断の時が。寄席ミステリ第三弾!
  • 「半沢直樹」で経済がわかる!
    3.6
    『経済の入門書であると同時に、「半沢直樹」シリーズの入門書である』(池井戸潤 序文より) ●半沢は取引先の訪問で何を見ているのか? ●粉飾決算の手口とそれを見抜く方法 ●最優秀店舗に選ばれるといくらもらえる? ●金融庁の「黒崎キャラ」は本当にいるの? ●M&Aから焦土的経営まで、企業買収の最前線とは? ●バブル期とは何だったのか? 「半沢直樹」シリーズに登場する台詞や事象を上げて、経済・金融用語を優しく解説した1冊。「100のキーワード」でお金をめぐる社会の仕組みが丸わかり! 「半沢直樹」ワールドを2度楽しめる本。 文庫書き下ろし作品。
  • 反戦後論
    4.0
    1978年生まれの筆者の周囲にあったのは、茫漠たる郊外――ニュータウンだった。 その出発点から、戦後思想とはどのように映るのか? 大東亜戦争、象徴天皇、三島由紀夫、小林秀雄、福田恆存、柄谷行人、中上健次、 坂口安吾、あるいはロレンス、ピケティ……。思索を深めるにつれ、あらわれて きたのは「政治と文学」という問題だった。 本書は、必ずしも「戦後批判」を志向していない、端的に「戦後よ、さよなら」と言うものだと考えてもらいたい、と筆者は言う。 「いずれにしろ、私は「政治と文学」のけじめを曖昧にしながら、いつかその両者が一致するだろうことを夢見るような「戦後」的な言葉については何の興味もないことだけは断っておきたい。私の描きたかったのは、人間の可能性ではなく、必然性であり、人間の自由ではなく事実だった。」 (あとがきより) いま文芸、論壇界で注目を集める気鋭の批評家が戦後思想に新たな問題を提起する画期的論考! 【目次】 I部―政治と文学 郊外論/故郷論―「虚構の時代」の後に 三島由紀夫の宿命―〈文学―天皇―自決〉の連関について 「象徴天皇」の孤独 宿命としての大東亜戦争 「戦後」よ、さようなら II部―文学と政治 中上健次と私 小説の運命 柄谷行人試論―〈単独者=文学〉の場所をめぐって 福田恆存とシェイクスピア、その紐帯 坂口安吾の「いたわり」 III部―幸福について 「落ち着き」の在処 ロレンスとピケティ―交換可能なものに抗して 小林秀雄の〈批評=学問〉論 落語の笑い―春風亭一之輔の方へ
  • 藩邸差配役日日控
    4.1
    里村五郎兵衛は、神宮寺藩江戸藩邸差配役を務めている。 陰で〈なんでも屋〉と揶揄される差配役には、藩邸内の揉め事が 大小問わず持ち込まれ、里村は対応に追われる毎日。 そんななか、桜見物に行った若君が行方知れずになった、という報せが。 すぐさま探索に向かおうとする里村だったが、 江戸家老に「むりに見つけずともよい」と謎めいた言葉を投げかけられ……。 最注目の時代小説家が描く、静謐にして痛快な物語。
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義
    3.9
    オリジナル文庫と電子書籍同時発売! 悪ガキたちの昭和史から、映画『風立ちぬ』、日本の明日まで。 世界の「宮崎駿」と昭和の語り部「半藤一利」がニッポンを語る! 半藤「ヨーシ、こうなったらうんと長生きして、やっぱりもう一作、宮崎さん、待とうじゃないの」 宮崎「いやいや、それはちょっと待ってください(笑)」。宮崎駿監督が「かねてからお目にかかりたかった」という昭和の語り部・半藤一利さん。「漱石好き」という共通点からたちまち二人は意気投合。宮崎作品最新作『風立ちぬ』で描かれる昭和史をたどりつつ、持たざる国・日本の行く末を思料する。貴重な対談で構成された、オリジナル作品。
  • 半導体探偵マキナの未定義な冒険
    4.0
    名探偵に深刻なエラーが発生しました! 京都大学推理小説研究会の「秘密兵器」が放つ、「犯人探し」ならぬ「探偵探し」。 主人公の正行は17歳の男子高校生。 のんびり帰宅部の大人しい青年だが、彼には天才科学者の祖父がいた。 祖父は現役引退後、研究所にこもってひそかに人間そっくりのAI搭載探偵ロボットを開発し、依頼人に派遣するボランティアをおこなっていたのだ。 ある日、3体の探偵ロボットがエラーを起こし、勝手に町に出て「探偵」活動を始めてしまった。 唯一正常に機能している探偵マキナと正行のコンビは、あちこちで「捜査中」と思われる「探偵」たちを、無事に見つけ出すことができるのだろうか? 今度は何を出してくる? と毎作、目が離せない。まことに「未定義な」才能の持ち主である。――綾辻行人 星新一と「ミステリーランド」が好きな人に薦めたい。――法月綸太郎 ロボット探偵がロボット探偵を探す。二十一世紀のパット・マガー!――我孫子武丸 EQ(エレクトロニック・カルテット)ここに爆誕!――麻耶雄嵩
  • 半導体有事
    4.2
    経済安全保障の最前線! アメリカが中国に突きつけた異次元の半導体規制。このままだと中国の半導体工場はやがて稼働できなくなる。追い詰められた中国が狙うのは、世界のトップ企業、台湾のTSMC――。世界中が半導体製造能力をめぐる競争に駆り立てられているなか、日本は再び失敗を繰り返すのか? 新会社ラピダスのいう、「2027年までに2ナノの最先端半導体をつくる」なんてできっこない!
  • 反日種族主義 日韓危機の根源
    5.0
    激震が走った話題のベストセラー 憂国の研究者グループが、慰安婦問題、徴用工問題、竹島問題などを実証的研究に基づき検証。韓国に蔓延する「嘘の歴史」を指摘する。 目次 日本語版序文 はじめに プロローグ 嘘の国 ●第1部 種族主義の記憶 1 荒唐無稽『アリラン』 2 片手にピストルを、もう片方に測量器を 3 食糧を収奪したって? 4 日本の植民地支配の方式 5 「強制動員」の神話 6 果たして「強制労働」「奴隷労働」だったのか? 7 朝鮮人の賃金差別の虚構性 8 陸軍特別志願兵、彼らは誰なのか! 9 もともと請求するものなどなかった――請求権協定の真実 10 厚顔無恥で愚かな韓日会談決死反対 ●第2部 種族主義の象徴と幻想 11 白頭山神話の内幕 12 独島、反日種族主義の最高象徴 13 鉄杭神話の真実 14 旧総督府庁舎の解体――大韓民国の歴史を消す 15 親日清算という詐欺劇 16 ネバー・エンディング・ストーリー 「賠償!賠償!賠償!」 17 反日種族主義の神学 ●第3部 種族主義の牙城、慰安婦 18 我々の中の慰安婦 19 公娼制の成立と文化 20 日本軍慰安婦問題の真実 21 解放後の四十余年間、慰安婦問題は存在しなかった 22 韓日関係が破綻するまで エピローグ 反日種族主義の報い 解説 「反日種族主義」が問いかける憂国 久保田るり子(産経新聞編集委員) 文庫版付記 ※この電子書籍は2019年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 反日種族主義との闘争
    4.4
    1巻1,599円 (税込)
    日韓関係に破綻をもたらした大法院(最高裁)の判事たちは、恥を知らなければならない―― 韓国の歴史認識を徹底批判、日韓両国で大ベストセラーとなった『反日種族主義』。寄せられた批判に答える! 『反日種族主義』には、韓国内から強烈な抵抗と罵倒が寄せられた。 第二弾となる『反日種族主義との闘争』は、降り注いだ批判に誠意を持って答え、 あらためて5つのテーマで韓国に根付いた「嘘」を実証的に明らかにする、刺激的な歴史書だ。 ・慰安婦強制連行説に対する再批判――強制動員拡大解釈の問題点 ・日本に行ったらみな強制動員なのか? ・韓国大法院の判事たちは恥を知らなければならない ・国際社会を説得できない独島(竹島)固有領土説 ・日本の植民地“支配”ではなく、移植された“制度”が近代化をもたらした 第1編 日本軍慰安婦 第2編 戦時動員(強制徴用) 第3編 独島(竹島) 第4編 土地・林野調査(収奪論) 第5編 植民地近代化 特別寄稿 作られた中国の反日感情 解説 久保田るり子(産経新聞編集委員)
  • 反日種族主義 「慰安婦問題」最終結論
    1.0
    1巻2,400円 (税込)
    「慰安婦神話」を実証的に論破する! 韓国、日本、そして世界は、真実に基づかない運動に騙されてきた―― 【エピローグより】今まで慰安婦運動グループの研究者や運動家たちが主張してきたものは、架空の作り話というしかない。(略)彼らは、道を歩いて至り村の井戸で水を汲んでいたりした少女を、いきなり現れた官憲が父母も知らないうちに捕まえ連れていったと主張する。(略)しかし、そうしたことは、本書で論じてきたように全て事実ではない。 慰安婦は20万人いた? 幼い少女も動員? 官憲による強制連行? 慰安所では無報酬だった? 慰安婦を虐待、虐殺……? こうした「主張」は、全て事実ではない。
  • 反日種族主義と日本人
    4.0
    40万部超のベストセラーとなった『反日種族主義』の日本人のための公式副読本。 韓国で出版された『反日種族主義』の日本での翻訳出版を執筆者たちに薦めた産経新聞編集委員の久保田るり子氏による書き下ろし。『反日種族主義』執筆者6人へのインタビューも収録。 文在寅政権は韓国の歴代政権の中でも最も「反日」を前面に押し出している。韓国で「反日」がここまで大きくなった背景には、戦後日本の新聞や政治家、左派文化人による言動がある。日韓を離間させようとする北朝鮮や朝鮮総連の思惑を後押ししてきた戦後日本の左派勢力の責任を問う一冊。 慰安婦問題や徴用工問題で日本の左派勢力がどんな役割を果たしてきたのか、日本人として知っておかなければならない事実を提示する。
  • 半分、青い。 上
    4.3
    1~2巻968~1,018円 (税込)
    心は、空を飛ぶ。 片耳を失聴したヒロイン、スズメの愛と勇気の物語――。 高度成長期の終わり、岐阜県の小さな食堂に生まれたスズメ。 小学生の時に病気で左耳を失聴してしまうが、我が子を愛してやまない両親と、 同じ日に同じ病院で生まれた幼馴染のリツに支えられ健やかに成長する。 高校を卒業したスズメは少女漫画家を目指し上京し、 人気漫画家・秋風羽織のもとで仲間と修業に打ち込むが……。 最注目の「連続テレビ小説」を小説でお楽しみ下さい
  • 半分の月がのぼる空 1
    4.0
    1~4巻671~712円 (税込)
    これぞライトノベルの金字塔! 2003年、電撃文庫より刊行が開始されたこの『半月』シリーズは、またたく間にライトノベルファンにとどまらない広範な読者を獲得しました。そして2013年、装いも新たに刊行された文春文庫全4巻は、主人公たちの台詞を物語の舞台、伊勢弁に改めたリメイク版です。肝炎で入院中の高校生・戎崎裕一は、エロ本集めが趣味の多田さんや元ヤンキーの看護師・亜希子さんに翻弄される日々の中で、同い年の秋庭里香に出会う。人形のように美しく、本を愛し、そして女王様のようにワガママな里香は、難しい病気をかかえていた――。ドラマ、映画、漫画、アニメになったボーイ・ミーツ・ガールの聖典をぜひ電子書籍で!
  • はんぶんのユウジと
    3.2
    1巻1,300円 (税込)
    絶妙な毒とユーモアで贈る、待望の連作短編小説 新婚早々見合い結婚した夫を亡くし、悲劇の未亡人というレッテルを貼られたイオリ。悲しむこともできず、夫の遺骨と暮らし始めるが。
  • 「反米」日本の正体
    4.0
    アメリカから日本人が見た日米の「ねじれ」と「非対称」の歴史。 1853年のペリー来航から160年以上の時間が流れたが、日本とアメリカの関係には常に「ねじれ」と「非対称性」がつきまとっていた。 そもそも黒船来航こそが「非対称な関係」の始まりだった。善意と無反省からの「押しつけ」と「ラブコール」を取り混ぜてくるアメリカ。右往左往するだけの日本。 このパターンは戦後改革にも言えるし、近年の構造改革論議でも同じだ。 この「非対称性」より問題なのは「ねじれ」である。 どうして、心の奥に反米を抱えた勢力が長期間にわたって親米政権としてふるまってきたのか。 民主主義と人権の概念を掲げる勢力がどうしてアメリカへの反感を持ち続けているのか。 また、日本の知識層には反米感情がある一方で、アメリカの知日派はアメリカにおける知識層だという「ねじれ」もある。 日本からアメリカへの視線は常に現実的で打算的である。 だがアメリカから日本を見つめているのは、理想主義的で、哲学的・思索的な人々だ。 残念ながら、そこに共通のフィールドがない。 歴史認識問題、沖縄基地問題、集団的自衛権、そして台頭する中国の存在など、さまざまなリスクが絡み、大きなクライシスにさらされている日米関係。 そこにある日米の「ねじれ」に在米作家が鋭く迫る。
  • 伴侶の死
    -
    あなたは自分にとって大切な人――たとえば夫や妻のことを、本当に知っていると言えますか? 著者は、38年間連れ添った夫を、癌告知からわずか12日で失います。突然の別れに混乱する中、著者の中で芽生えたのは、「夫はどんな人だったのか?」という、自責を含んだ問いでした。そうして、夫の真の姿を知るために旧知の人たちを訪ね歩き、「夫探し」の旅を始めた著者が見出した答えとは……。夫婦の在り方を問い、ベストセラーとなった名著、四半世紀の時を超えて待望の復刊です
  • ハートフル・ラブ
    3.6
    『イニシエーション・ラブ』著者が放つ珠玉のミステリ7篇 日本推理作家協会賞候補となった「夫の余命」のほか、名手の技が冴える驚愕ミステリ連発! 最新書き下ろし収録のオリジナル短篇集。
  • ハーバード大の研究でわかった ピーナッツで長生き!
    -
    ピーナッツを食べると太る? ニキビ・吹き出物がでる? 鼻血がでる?これらは全部誤解! ナッツの中でも抗酸化力はダントツ!薄皮に含まれるポリフェノールが体を若返らせる! つまり、ピーナッツを食べると長生きできるのだ! 安価で続けやすく、ハーバード大学も大注目するピーナッツの長生き効果のすべてを慶応大医学部教授が徹底解説。 ●1章 ピーナッツを食べると「健康、キレイ、長生きできる」 ・ピーナッツを食べると「健康にいい」。なぜなら「豆の仲間」だから。 ・ピーナッツを食べると「動脈硬化の予防になる」。なぜなら「身体に大切なあぶらのバランスがいい」から。 ・ほかに、「糖尿病の予防になる」「肝機能がよくなる」「便秘が治る」「ダイエット効果がある」「肌がツヤツヤになる」「夫婦仲がよくなる」といった効果も。 ●2章 ピーナッツ「常識のウソ」 ・太る⇒ウソ。 ・ニキビ・吹き出物の原因⇒根拠なし。 ・鼻血が出る⇒根拠なし。 ●3章 アーモンドよりピーナッツがおススメ。10の理由 ・効果は7割だけど、なんといっても値段が4割。 ・抗酸化物質はナッツ類より多い。 ・栄養のバランスを取り、メニュー不足の調整になる。 ほか ●4章 長生き効果が最大になる「医学的に正しい食べ方」とは。 ・必ず薄皮つきで食べる。 ・毎日30粒で2・5グラムの食物繊維。 ・朝一番に食べる。 ・よく噛んで食べる。満腹感と咀嚼する力。 ・バターピーナッツや塩ピーナッツは避ける。 ●5章 主菜からおつまみ、デザートまで「ピーナッツメニュー」簡単レシピ集
  • 売国
    3.5
    1巻784円 (税込)
    検察、宇宙、陰謀――真山仁の真骨頂! 日本が誇る宇宙開発技術をアメリカに売り渡す「売国奴」は誰だ!? 検察官・冨永と若き研究者・八反田遙。陰謀渦巻く骨太社会小説。 テレビ東京系ドラマスペシャル 『巨悪は眠らせない 特捜検事の逆襲』(出演 玉木宏 仲代達矢ほか)原作。 気鋭の特捜検事、冨永真一。 宇宙開発の最前線に飛び込んだ若き女性研究者・八反田遙。 ある汚職事件と、親友の失踪が二人をつなぐ。 そして炙り出される、戦後政治の闇と巨悪の存在。 正義を貫こうとする者を襲う運命とは!? 雄渾な構想と圧倒的熱量で頁を捲る手が止まらない! 真山仁の超弩級謀略小説。 解説・関口苑生
  • バイトのネズミダくん
    4.3
    ティッシュ配りは命がけ――…!? サメの歯磨き、ゾウの背中洗い、猫カフェ勤務にハリネズミの代役……。 ちいさくても元気いっぱいなネズミダくんの、スリル満点バイトライフ!! すべてのがんばり屋さんに捧ぐ、どうぶつ×お仕事コメディ♪ 「ネコノヒ―」「スキネズミ」「悲熊」で愛される、キューライス最新作がついに刊行!! けなげなネズミダくんに元気をもらえる、オールカラー4コマを200本以上収録!!

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