作品一覧 2022/05/20更新 新潮45 eBooklet 教養編 試し読み フォロー 納棺夫日記 増補改訂版 試し読み フォロー 人は死ぬとき何を思うのか 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> 青木新門の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 納棺夫日記 増補改訂版 青木新門 一章、二章と読みやすさを携え、これはノンフィクションなのだろうかと思うぐらい物語性に富んでいた。非現実のような現実。知らなかった事実。目を背けていた死との対峙。まざまざと眼前に突きつけられ、しかし己の未熟さを責めるわけでもなく、それを温かく、著者の体験として迂遠ながら間接的に教え諭してくれるような、...続きを読むそんな小説だった。第三章は、著者も言うように仏教用語のオンパレードで、ここにきて本作品がノンフィクションであることを思い出させる。司馬遼太郎が、専門用語による緻密な記号の羅列により成立する文は、学術論文ならさもありなん、小説においては控えるべきとあとがきで書いていたため、著者も加筆修正を加えようかと悩んだと言うが、個人的には(読み解くのは難解だが)これでよかったのだと思う。また、本当に幾つもの文献から、深淵な言葉が引用されており、それだけでも一読に値する。「風立ちぬ」に似た雰囲気をもった小説だと感じた。 Posted by ブクログ 納棺夫日記 増補改訂版 青木新門 生死観を変えてくれる力のある本だ。死が怖いものではなくなり、身近な優しいものに感じられてくる。そして生きることが愛おしくなる。▼著者は生活に困窮し新聞の職安欄を見て葬儀の会社に入り、納棺を担当する。それは、筆者が(仏の)「光」と出会うきっかけとなった。生者が忌み嫌う死人が、筆者を光の救いの道へ導く。...続きを読む釈迦と親鸞の教えを、実体験の肌で直接感じ取って、分かりやすく語ってくれる。他方で、近代科学の視点も通して説く世界観は、説得力を有する。眠っている目を開かせてくれる本である。▼また、詩人として、すばらしい詩を、「死・生・光」とういう、新たな視点で見せてくれる。 Posted by ブクログ 納棺夫日記 増補改訂版 青木新門 「生」と「死」があるのではなく、「生死」。 雪でもなく雨でもない「みぞれ」に託して語られる筆者の死生観がスッと入ってくる。 私自身はお盆もクリスマスも初詣も一通りこなす無節操な日本人ですが、自然を見つめ死者と対峙し詩を書く筆者の、実体験の中から立ち上って来た仏教的な言葉の数々には、居住まいを正して...続きを読む聞き入ってしまうものがありました。 人の「死」も信仰も、現在の日本の学校では教えにくいテーマであるだけに、残念ながら新鮮に感じてしまったのかも。 読んで良かったです。 Posted by ブクログ 納棺夫日記 増補改訂版 青木新門 映画「おくりびと」から本へ。映画はこの本から「納棺夫」という職業といくつかの小さなエピソードを持ってきているけれど、本の内容とは別物だと思う。ただ、映画もそれはそれですばらしい作品だった。 著者の経験と、美しい文章と、深い死生観・宗教観、非常に内容の深い本。年を取ってからまた読み返したい。 Posted by ブクログ 納棺夫日記 増補改訂版 青木新門 人が死ぬということ、 それについて深く考えさせられる。 また作者の仕事に対する意識の高さ、と想いは素晴らしい。 死ぬことと長年みつめあってきた作者の考えを少しでも理解できて、少し死というものがわかった気がする。 Posted by ブクログ 青木新門のレビューをもっと見る