ノモンハンの夏

ノモンハンの夏

743円 (税込)

3pt

「絶対悪」が、背広をきてソファに座っている……著者が辻政信に初めて会った感慨である。師団によっては76%という絶望的な損耗率のノモンハン事件を扇動しながら、狂いもせず、戦後は国会議員となった男。この戦いを可能にしてしまったのは、いったい何だったのか? 参謀本部作戦課と関東軍作戦課、二つのエリート集団が齟齬をきたし、満蒙国境の悲劇がはじまった。モスクワのスターリン、ベルリンのヒトラーの野望、中国の動静を交えて雄壮に描く、ノモンハン事件の決定版。

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ノモンハンの夏 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    2024.08.18〜10.04

    自分が賢いと思っている奴ほど哀れな奴はいない。
    そんな奴らに踊らされてしまう奴らも、また哀れである。
    都合の悪いことはひた隠し、言葉を巧みに操って誤魔化す。
    そんな最低のことをして、日本を苦しめたにも関わらず、戦後、のうのうと生き、しかも国会議員にまでなる。どんな

    0
    2024年10月05日

    Posted by ブクログ

    半藤さんの辻政信に対する怒りが切々と伝わってくる名著。それにしても今の日本の官僚機構がかなりダブって見える。

    0
    2021年07月21日

    Posted by ブクログ

    ノモンハンでの凄惨な戦闘と、それを生起させた要因について精緻に、分かりやすい筆致で語りかけてくれる。
    しかし、そもそも満州国を建国するとなればソ連と長大な国境を接すること、日中戦争を進めるためにはその手当をしながらでなければならないこと、南進すれば北にも相応の兵力を残置しなければならず、米国からの石

    0
    2021年07月04日

    Posted by ブクログ

    参謀本部と関東軍そして前線の将官・参謀達の行動を経糸に、日ソ英独の外交戦を緯糸にして描かれる昭和14年の夏。
    著者がヒトラーやスターリンと並べて(スケールは小さいが)「絶対悪」とまで呼ぶ辻政信の人間離れした独善と好戦性には読みながらも吐き気を禁じえない。
    そんな一部の特殊な構成員に引きずられ意思決定

    0
    2021年02月25日

    Posted by ブクログ

    筆者は極力冷静になろうと努めていますが、それでも怒りを隠しきれていません。それがこの事件の酷さを物語っています。

    情報の軽視、自軍に対する根拠なき過信、命令の曖昧さ、現地軍の暴走とそれを止められない中央の無能さ、責任の所在の曖昧さ、自重論を悪と見なす風潮、太平洋戦争の敗因がノモンハンで既に現れてい

    0
    2021年01月30日

    購入済み

    まずはお勧めしたい一冊

    先頃亡くなられた半藤氏の渾身の一作です。当時の陸軍(関東軍)の首脳部がいかに堕落した組織だったかよくわかります。
    関東軍が統帥権という彼らにとっての絶対的なコンプライアンスを無視して、自分達の利益(見栄や権威も)を追求する事に夢中になっているという事が詳細に書かれています(その一方で敵対する者達に

    0
    2021年01月26日

    Posted by ブクログ

    満蒙国境事変であるノモンハン事件を、国家間の駆け引きから、連隊レベルの動きまで幅広く記述。
    当時の国際政治も興味深いが、やはり、上級司令部の断固たる指導、統制の欠如とか、幕僚の本分とか、そういうところが反面教師的に勉強になった。

    0
    2019年08月15日

    Posted by ブクログ

    必至に頑張る現場と、腐りきった上役。空虚な楽観で現実を直視せず、犯した失敗を教訓に出来ない能天気ぶり……。悲惨極まるノモンハン事件には、大日本帝国の、ひいては現代日本にも根を張る、日本人のウィーク・ポイントが凝縮されていると思った。

    0
    2018年01月08日

    Posted by ブクログ

    資源など何もない不毛の地ノモンハンで、国境線を巡って日ソが衝突した。大本営の「不拡大」の方針を弱腰として退ける関東軍参謀の服部と辻。大本営も関東軍のメンツを重んじて強い命令をだせず、事件は多数の死傷者を出す戦闘へと拡大した。命令の曖昧さ、敵への侮り、情報の軽視、精神の過剰な重要視など、その後の日本軍

    0
    2016年12月31日

    Posted by ブクログ

    ◾️小説ではなく、筆者によるノモンハン事件の検証。関係者の日記や証言、ソ連側の記録をベースに、時系列でノモンハン事件を追った。
    ◾️2001年第1刷、2021年2月第24刷。1年に1刷か2刷出来のロングセラー。
    ◾️筆者もあとがきで認めているが、「筆者の怒りがペン先にこもっているなあ」と感じることが

    0
    2024年12月01日

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