住田祐の作品一覧
「住田祐」の「白鷺立つ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「住田祐」の「白鷺立つ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
かつてバラエティ番組で北嶺千日回峰行を目にし、自らの命をかけてまで人を修行へ駆り立てるものは何なのかと気になり、本書を手にした。
命がけで、失敗すれば自害を求められる北嶺千日回峰行の過酷さは想像以上だったが、いちばん心に残ったのは、それを経験した人の心のあり方だった。とりわけ印象深かったのは恃照である。戒閻を疎ましく思い、この修行さえ失敗すればよいと願っていた恃照が、戒閻にかつての自分を重ね、いつしか達成を願うようになる。その変化が深く心に残った。
極限の修行は人をただ強くするのではなく、見たくなかった弱さや醜さも含め、自分のすべてに向き合わせるのだと思う。エピローグで恃照が再び北嶺千日
Posted by ブクログ
実家から毎日眺めていた比叡山を舞台にしたお話。
めちゃくちゃ面白い。
仏の道に入り、ともに千日回峰行を為さんとする恃照と戒閻の2人の人物を中枢に、彼らの同族嫌悪に近い厭悪や確執が、叡山という因循姑息な組織の上でどんな顛末を辿るのかを描いた小説。
規則という柵の中で死ぬことが許されず、恥を晒して生きてゆくしかない恃照にとって、出生を近くしながらもずんずんと自らの道を突き進む戒閻がどれだけ嫉ましく厭わしかったか、そしてどれだけ憧れ、堂入りを満することを願ったか。
長きに渡って、確執という殻の中で育まれてきた戦友同士の同情と信頼が一気に弾け出るラストシーンには、胸を打つものが大きかった。