住田祐のレビュー一覧

  • 白鷺立つ

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    巧みな筆致でまさかこれがほぼフィクションだなんて思えなかった。座主の「うん。あのね」が怖すぎた。オビワンとアナキンがモデルの比叡山延暦寺修行バトルで、概念から存在しないものの惨めさを克明に描いてて展開おもろすぎた。後半とか声出たわ。

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    2026年07月24日
  • 白鷺立つ

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    住田祐さんの『白鷺立つ』を読んだ。これが処女作で会社員をしながら書き上げられたという。また素晴らしい才能に出会えたことに感謝。千日回峰行に興味を持ち、それが今でも行われているのみならず、1987年には酒井雄哉さんが60歳でご自身二度目の達成をしていると知って驚愕。事実は小説より奇なり…

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    2026年07月12日
  • 白鷺立つ

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    比叡山延暦寺での千日回峰行を題材にしたお話

    事情により終生を比叡山で過ごさなければならない二人の僧の憎悪と愛情

    自己表現がこんなにも許される今の世の中は
    自分が自分であると主張してはいけない個々の苦しみの積み重ねから生まれたことを忘れてはいけない

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    2026年07月08日
  • 白鷺立つ

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    叡山。
    千日回峰行。
    7年に及ぶ過酷な荒行を生き残り、完遂した僧侶は北嶺大先達大行満大阿闍梨と称され崇められる。
    成し遂げられなかった者には死しかない。
    最も過酷な堂入りと呼ばれる行は、生前葬の後9日間、断食・断水・不眠・不臥で真言を唱え続ける。

    比叡山延暦寺。名前は教科書で習いました。
    天台宗、なんですね。
    あまりにも知らない世界だったので理解できるかな?
    という気持ちで読み始めましたが杞憂でした。
    むしろ満たされる知識欲。
    物語としての面白さ。
    気づけば完全に世界観に引き込まれ、自分が行を終えたかのような読後感がありました。

    思ったよりも人間臭いです。共感できるという良い意味で。
    人が

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    2026年05月25日
  • 白鷺立つ

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    読み応えのある内容でした。戒閻の想いの刹那さには、涙してしまった。一日のばした訳をいろいろと考えてしまった。大行満大阿闍梨に、二人でなってほしかった。最後に、恃照がなしとげられたのも戒閻あってのこと。大行満大阿闍梨に、なったことを知らせてあげたい。何というのか、聞いてみたいとおもう。

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    2026年05月17日
  • 白鷺立つ

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    松本清張賞ということで読んでみた。ラストがとてもよかった。人間の心とは不思議なもの。あれほどの憎しみが信頼とか感謝に変わるきっかけって結局何だったのだろう、と考えさせられる。いや、今だって憎いは憎いのか?どうなんだ?
    仏教のことも修行のこともよく知らないが、御仏に仕える崇高な僧もわりと普通の人間の心をもっているのがちょっと嬉しくも感じた。

    フレーズ:
    白鷺(はくろ)とは叡山における回峰行者を指して用いられる比喩である。白き麻の浄衣をその身に纏い、山道を跳ぶように歩く姿から来ているという。

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    2026年05月08日
  • 白鷺立つ

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    ネタバレ

     かつてバラエティ番組で北嶺千日回峰行を目にし、自らの命をかけてまで人を修行へ駆り立てるものは何なのかと気になり、本書を手にした。
     命がけで、失敗すれば自害を求められる北嶺千日回峰行の過酷さは想像以上だったが、いちばん心に残ったのは、それを経験した人の心のあり方だった。とりわけ印象深かったのは恃照である。戒閻を疎ましく思い、この修行さえ失敗すればよいと願っていた恃照が、戒閻にかつての自分を重ね、いつしか達成を願うようになる。その変化が深く心に残った。
     極限の修行は人をただ強くするのではなく、見たくなかった弱さや醜さも含め、自分のすべてに向き合わせるのだと思う。エピローグで恃照が再び北嶺千日

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    2026年05月05日
  • 白鷺立つ

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    ネタバレ

    実家から毎日眺めていた比叡山を舞台にしたお話。
    めちゃくちゃ面白い。

    仏の道に入り、ともに千日回峰行を為さんとする恃照と戒閻の2人の人物を中枢に、彼らの同族嫌悪に近い厭悪や確執が、叡山という因循姑息な組織の上でどんな顛末を辿るのかを描いた小説。

    規則という柵の中で死ぬことが許されず、恥を晒して生きてゆくしかない恃照にとって、出生を近くしながらもずんずんと自らの道を突き進む戒閻がどれだけ嫉ましく厭わしかったか、そしてどれだけ憧れ、堂入りを満することを願ったか。
    長きに渡って、確執という殻の中で育まれてきた戦友同士の同情と信頼が一気に弾け出るラストシーンには、胸を打つものが大きかった。

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    2026年05月02日
  • 白鷺立つ

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    僧という世界を垣間見た
    千日回峰は名前だけしか知らなかったが、非常に面白く、終わり方も良かった
    これがデビー作なのはすごい

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    2026年04月26日
  • 白鷺立つ

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    濃い とにかく濃いと感じた。

    主題となる北嶺千日回峰行は
    比叡山延暦寺の超人的な荒行。
    自身延暦寺に行ったことがある、
    千日回峰行も聞いたことがある。
    しかしそれらを知らずとも
    本作300頁からくる、心地よい
    重厚感を感じることができると思う。

    会社員でデビュー作という
    作家の次回作をぜひ読んでみたい。

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    2026年04月24日
  • 白鷺立つ

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    恃照と戒閻の激しいぶつかりあいが凄まじかった
    僧は仏に仕える善行の人達と思っていたが、周りの目を見たり、気持ちを押し測ったりとやり取りが人間味溢れていてやはり叡山と言えど組織の人たちなのだなと思った。
    戒閻は特に我が強い人であった
    恃照と戒閻は同じものを持っていながら相反する者として激しくぶつかりあっていた 作中盤はほんとに荒波の真っ只中にいるようだった
    しかし最盤、一気に凪となった
    憲雄と戒閻の墓に佇む恃照が悲しげにしかし前を向いている姿を感じとれた

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    2026年04月03日
  • 白鷺立つ

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    白鷺(はくろ)とは 白い浄衣を纏い 山道を跳ぶように歩く 叡山における回峰行者を指して用いられる比喩である─。


    寛政8(1796)年 比叡山 延暦寺。
    成し遂げることができなければ “死” とされた〈北嶺千日回峰行〉に挑む32歳の恃照。
    彼は ある特殊な生立ちを抱えていた。
    そしてその後 恃照は自らと同じ境遇をもつ17歳の太之助を弟子として預かることになる──。



    「この世には おらぬはずの者」

    恃照と戒閻(太之助)。真逆のようでいて、抱えている屈託は同じもの。

    戒閻を目の当たりにすることで 恃照は自らの心の奥底を覗かざるをえなくなる。

    俗世から隔離された場所ではあるけれど そこ

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    2026年04月02日
  • 白鷺立つ

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    失敗すれば死、叡山で行われる千日回峰行を成し遂げようとする2人の僧がいた__。お互いの心内に業火が燃え盛りぶつかりあう険悪な師弟関係。分かり合いたくなかった...だけど彼らにしか通じ合えない秘密があった。
    面白い〜!!と最後まで気持ちが高揚したまま読み終えて、今とても清々しいです。これが住田さんのデビュー作とは...次回作もぜひ読ませていただきたい!

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    2026年03月23日
  • 白鷺立つ

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    比叡山の「北嶺千日回峰行」を題材とした物語。

    昔 それを成し遂げた僧のニュースをちらっと聞いた覚えがある。こんなに大変な“行”だとは知らなかった。

    そこに 同じやんごとなき秘密を背負わされた師弟の間の葛藤、闘い、悩み、悲しみ、寂しさ、苦しさ。けっして分かり合えない師弟。などが 絡みあって 最後まで集中して読ませていただきました。なかなか読み応えがありました。

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    2026年03月19日
  • 白鷺立つ

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    帝の血筋の人間が市井にウロウロしていては悪用されて危なっかしいため仏門に入ることになる。そんな身分の僧が比叡山の北嶺千日回峰行に挑む。
    そしてその弟子も、千日回峰を望む。
    比叡山を舞台に、血筋の定めに抗う葛藤と確執が、叡山の裏事情を交えて描かれている。

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    2026年03月19日
  • 白鷺立つ

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    第32回松本清張賞

    圧倒的!!
    作中に漂う厳粛な空気や緊張感、僧たちの胸に潜む熱、仏道の世界観に触れる読書体験ができた。
    仏教用語や独特の難しい言い回しがあるのに、読みやすく心地よい文章で、前半からこれは!と星5を確信。
    一見地味そうな僧の修行の話なのに、ささやかなユーモアもあり飽きることなく没入した。

    千日回峰行はとんでもない荒行。
    人って、水も飲まないと3日くらいしかもたないんじゃないっけ?
    不眠も死んでしまうんじゃないっけ??
    医学的に無理だと思うし、そんな危険な修行をすることになんの意味が、、、と全く理解はできないけどすごい世界を見てしまった気分。

    寺院と朝廷が深く結びつき、寺院

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    2026年02月27日
  • 白鷺立つ

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    慣れない言葉の多さに、最初は時間がかかった。気づくと物語に引き込まれていた。
    「若さゆえに、身体の内にはあらゆる炎が渦巻くものじゃ。忿怒、嫉妬、嫌悪」
    今でも人生わからないことだらけで、欲にまみれているが、人生を重ね経験したことでわかるようになったと僭越ながらも感じることもあるなと改めて思った。

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    2026年08月01日
  • 白鷺立つ

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    比叡山の千日回峰行。
    1300年続く天台宗の荒行である。
    一晩に40キロ歩く事、100日を7年。60キロ、80キロ歩く年もあり、総距離は地球一周分に匹敵する。5年目のクライマックス、堂入りは断食断水不眠不臥を九日間。1300年間で満行(成し遂げた)した者は数えられる程で、人間業とは思えないまさに命がけの修行だ。

    それを行うのは選ばれた僧侶だけで、名誉な事である。しかし、修行中に歩けなくなったり、実行できなくなったら、その場で自害を選ばなければならない。失敗は死。その為に死装束を纏い、短剣と紐を持参して歩く。成功して大阿闍梨になるか、失敗して死ぬかの2択なのである。

    恃照(じしょう)と戒閻(

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    2026年07月19日
  • 白鷺立つ

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    江戸中期の女帝後桜町天皇の落胤恃照は叡山で難行北陵千日回峰行の終盤、明王堂参籠に挑み、九日間の断食、断水、不眠、不臥をやり遂げた後、最後の三匝(さんそう)の3周目を1間残して人事不省に陥る。

    千日回峰行は行不退と言われ、満行できなければ自ら命を絶つ不文律が課せられているが、恃照は出自がそれを許さず、叡山の判断で「半行満阿闍梨」とされた。

    玉照院の住持を継いだ恃照は、後桜町の跡を継いだ後桃園天皇の落胤太之助を弟子として預かり、法名を戎閻と名付ける。

    自ら恃むところの厚い狷介な戎閻は、半行満の恃照を軽んじ、尽く恃照に反発する。
    共通の出自ながら恥ずべき過去を持つ恃照と未来への確信しかない戎閻

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    2026年07月13日
  • 白鷺立つ

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    読書ログとして自然な流れにしつつ、率直でユーモアのある語り口をそのまま残したスタイルです。
    馴染みの薄い、江戸時代の比叡山を舞台にした物語。「日々穏やかに規則正しく生活をしながら、精神を練っていたのだろう」程度の認識であったが、どうやらそうでもないらしい。命の危険を伴う荒行を行ったりもする。
    本作は二人の僧の対立が話の軸となる。ちょっと極端な対立ではあるが、行く末は想像と違っていて感動した。「怒鳴ったり、ひどい体罰をしたり、胸ぐらを掴んだり、ギラギラした野心を持ったり……全然精神が練れてないじゃん!」とは思ったが、実際の歴史や人間臭さはそんなものなのかもしれない。
    あまり世間に認知されていな

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    2026年06月17日