【感想・ネタバレ】白鷺立つのレビュー

あらすじ

第32回松本清張賞受賞作 異形の歴史小説

玉照院の師弟は“やんごとなき秘密”を抱えていた――

天明飢饉の傷痕いまだ癒えぬ比叡山延暦寺に、失敗すれば死といわれる〈千日回峰行〉を成し遂げようとする二人の仏僧がいた。
歴史に名を残すための闘いは、やがて業火となり叡山を飲み込んでいく。

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Posted by ブクログ

また新たな世界を窺い知ることができた…
僧とかさ…修行とかさ…手塚治虫のブッダを読んだ時に「こんな修行すんの?!」って目を丸くしながら読んだくらいの知識しかなかったのだけど。
こんなにものめり込んで読む自分がいるなんて。
最初から最後まで本当素晴らしい作品。人物たちを理解しきれていない自分もいると思う。いつか再読したときに気付けるかな?

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2026年03月01日

Posted by ブクログ

第32回松本清張賞

圧倒的!!
作中に漂う厳粛な空気や緊張感、僧たちの胸に潜む熱、仏道の世界観に触れる読書体験ができた。
仏教用語や独特の難しい言い回しがあるのに、読みやすく心地よい文章で、前半からこれは!と星5を確信。
一見地味そうな僧の修行の話なのに、ささやかなユーモアもあり飽きることなく没入した。

千日回峰行はとんでもない荒行。
人って、水も飲まないと3日くらいしかもたないんじゃないっけ?
不眠も死んでしまうんじゃないっけ??
医学的に無理だと思うし、そんな危険な修行をすることになんの意味が、、、と全く理解はできないけどすごい世界を見てしまった気分。

寺院と朝廷が深く結びつき、寺院が世を成り立たせるための存在になっている関係性がわかりおもしろいと感じた。

戒閻の悲痛な思いが表れているこんなセリフにグッとくる。
「蝉はなるほど、やかましゅうございます。が、私には蝉の大音声が要るのです。蛍の弱々しき光では足らぬのでございます」「ここに…おらぬがゆえ」

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2026年02月27日

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千日回峰行と二人の似た出自を持つ僧の確執、互いを憎みながらも底に流れる感情。心理描写が巧みで引き込まれました。
また、比叡山の高僧や大阿闍梨のあり様を知って興味深かったです。

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2026年02月22日

Posted by ブクログ

直木賞候補作。作者本作デビュー作。
圧巻の作品でした。比叡山延暦寺を舞台とする、生きるか死ぬかの千日回峰行に挑む同じ境遇の2人の僧侶の師弟の感情のぶつかり合い。戒閻の憎むほどの可愛げのなさが最後の章で涙になりました。参考文献の詳細も載っておらず、ここまでの資料をどう引き出して書かれたのか知りたい。

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2026年02月19日

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心打たれました!
本格歴史小説とあったので、読み切れるかな〜という思いもあったのですが、もう読みだしたらとまらない(@_@。

叡山 (比叡山の略称 ) の三大地獄とされている回峰地獄の北嶺千日回峰行をめぐって、本人にはどうすることも出来ない本人の出目が障壁となる師僧と弟子の運命が描かれています。
これは不運とは違う運命?

「わしらはそのような血を享けておるからこそ、この北嶺千日回峰行に命を賭す覚悟を決めたのじゃ。この行に出会い、自らに鞭打ち、自らを高めんとすることができたのも、わしらが血を享けているからではないか」と。
この師僧の言葉がどこで発せられたか、ぜひ読んでいただきたいですね。
お薦めです!

あ~感動(⁠ ⁠⚈̥̥̥̥̥́⁠⌢⁠⚈̥̥̥̥̥̀⁠)

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2026年02月08日

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比叡の千日回峰行に臨む二人の僧。このワンテーマに徹してここまで書けるものか。主題のせいか読んでいる間は酸素が薄く感じる程なのに、一気に読まされた。

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2026年02月02日

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叡山の2人の僧の千日回峰。いや、凄まじかった。SNSでオススメを見て何気なく手に取ったのだけど、すごいものを読んだ。

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2026年01月27日

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松本清張賞
直木賞候補作

直木賞候補作ということで読む。
比叡山延暦寺に今でも残る北嶺千日回峰行という過酷な仏道修行。
これを満ずれば、大阿闍梨という高僧の称号が与えられる。

もし直木賞候補にならなかったなら、仏教の難しい言葉にひるんで読むことはなかっただろうが、意外に読みやすい。
北嶺千日回峰行についても、わかりやすく書かれている。

主人公とその弟子のいがみあいや葛藤、比叡山の高僧たちのいやらしさがこれでもかと著されていて、文章もうまく、なるほど直木賞の候補となったのもわかる気がした。残念ながら選ばれることはなかったが。
これがデビュー作というのも驚いたが、このまま書き続けられる人か見届けたいという選考委員の思いもあったのかな?

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2026年01月14日

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第174回直木賞候補作の中で、最後に読んだのが『白鷺立つ』でした。
そして読み終えた今、はっきりと言えます。
最後に読んで、本当によかった。
しかも、著者の住田祐さん、会社員でデビュー作とは!!
小説の完成度もかなり高いのですが、プロフィールにも驚きを隠せません!!

ちなみに、「白鷺」とは文中にこのように説明がありました。

”白鷺とは、叡山における回峰行者を指して用いられる比喩である。”

物語の舞台は江戸中期。
比叡山・北嶺千日回峰行を軸に、二人の僧侶――恃照と戒閻の、静かで激しい憎悪劇が描かれます。

比叡山の修行が苛烈であることは、以前から耳にしていました。
けれど、この小説で描かれる北嶺千日回峰行は、想像をはるかに超えるものでした。

本作がとても親切だと感じたのは、北嶺千日回峰行が何であるかを、物語の中で丁寧に説明してくれる点です。
知識として知るのではなく、読み進めるうちに「体感」してしまう。
ページをめくるごとに、精神がすり減っていくのがわかるのです。

その極限状態の中で、
恃照と戒閻は最後にどのような決着をつけるのか。
精神と好奇心、その両方が限界まで追い込まれていきます。

とくに印象的なのが、戒閻の存在感です。
彼は台風の目のように、周囲の人間の感情をかき乱していく。
共感できる部分もあれば、恐ろしくなるほどの度胸と覚悟も感じる。

恃照は戒閻の師という立場ですが、戒閻の成長とともに、その存在感は次第に恃照を追い越していくように見えてきます。

さらにこの物語には、簡単には語れない「やんごとなき事情」が幾重にも張り巡らされています。

・一部の僧侶しか知らない、恃照と戒閻の秘密

・恃照が生き延びている理由

・戒閻は千日回峰行を成し遂げることができるのか

・二人の煩悩は、どこへ向かうのか

・千日回峰行の先にあるものとは何か

どれもが物語の緊張感を途切れさせることなく、最後まで読者を引きつけて離しません。

かなり重量感のある物語で、読み終えた後も余韻が長く残ります。
恃照と戒閻の対立を読みながら、「何かに似ている」と感じていたのですが、ふと思い出しました。
ドラマ『振り返れば奴がいる』の、石黒賢と織田裕二の関係性です。

目指しているものは同じ。
――千日回峰行を成し遂げること、人の命を救うこと。
それなのに、なぜか反目し合ってしまう。
憎めば憎むほど、相手の存在が気になってしまう関係。

そして迎えるラスト。
二人の関係性が変わる場面は、涙なしには読めませんでした。

これまで「自分のため」の千日回峰行と信念を貫いてきた戒閻が、
初めて他人に心を向ける瞬間。
一方で恃照は、ずっと目を背けてきた自分の感情と向き合い、新たな決意をします。

北嶺千日回峰行は、修行者自身だけのものではない。
他人の心をも、確かに動かすものなのだと感じました。

読み終えたあと、北嶺千日回峰行が気になって仕方なくなり、YouTubeを見漁りました。
中でも印象的だったのが、北嶺千日回峰行を二度成し遂げた酒井雄哉大阿闍梨の映像です。
おそらく昔テレビで放送されていたものだと思いますが、感極まる内容でした。

私は千日回峰行を行うことはできません。
成し遂げた後の境地も、当然わかりません。
それでも、堂入り(九日間の断食・断水・不眠・不臥)を果たした後に語られる、酒井雄哉大阿闍梨の一言一言が、心に深く沁みてくるのです。

その言葉を聞きながら、ふと小説の「結」で、恃照が語っていた内容が重なりました。

個人的な感想ですが、『白鷺立つ』を読み、酒井雄哉大阿闍梨の映像を見る、
この順番で触れると、感動はより深まると思います。

思うところが多すぎて、正直まだ整理しきれていません。
それでも、この一冊が強烈な余韻を残したことだけは、はっきりしています。

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2026年01月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

凄まじく面白かったなぁ……
ジショウとカイエンの関係がぐっとくる。
最後は涙涙で。好きも毛嫌いもその人にベクトルが向いてる証拠なんだ。
難しい、家族みたいな気持ちなのかな

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2026年01月10日

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箱根駅伝を見たばかりだったので、
恃照を山の名探偵、
戒閻は黒田朝日
を脳内キャスティングしてよみました

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2026年01月10日

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しらさぎと書いて「はくろたつ」と読みます。白鷺は修験道者が白い衣装で山中を駆け回る姿を表しています。江戸時代後期、比叡山の過酷な千日回峰行に挑む二人の人物を描いた物語です。
強い物語です。特に後半は一気に読ませます。硬い文体。謎をかけて後でネタバラシするような話の進め方。どちらかと言えば私が苦手とするタイプなのですが。
俗世から遠く離れたはずの修験僧たちの凄まじい妄執。しかし、主人公の悩みに、反発しあう外面からだけではなく、内面に沈み込むように入り込めていたら、もっと説得力があったように思えます。
住田祐(さち)。まだ40歳杉の男性のデビュー作。次作に期待です。

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2026年02月24日

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最初は漢字も難しく、仏門の話だし、読むのに相当時間がかかりそうと思っていたのに。
松本清張賞受賞作、直木賞候補作品である本著、
納得の面白さ。
結局あっという間に読んでしまいました。

千日回峰行とは平安時代に始まった比叡山延暦寺の命を落とすこともあるという過酷な修行のこと。
その修行に挑む二人の僧の物語です。

僧であっても、憎しみ、妬み、苦しみ、恐れ、見栄、承認欲求など色んな感情が生々しく描かれて
こんなに清廉な生活をしていても
どこまでいっても人間は人間なんだなぁと。

後半は憎きカイエンが修行をやり遂げられるのか?ハラハラして、一気に読んでしまいました。

本作がデビュー作とは驚きでした。

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2026年02月13日

Posted by ブクログ

直木賞候補、松本清張賞受賞作。本著者はコレがデビュー作というから驚き。

内容は、とある秘密を抱えた二人の仏僧が、失敗すると死と言われる千日回峰行という厳しい修行を成し遂げんとする‥

仏道修行を描いた本格歴史小説ということで、難しい言葉も多く最初は少し読みづらいと感じました。でも、読み進めていくと、二人の僧が修行を通して生きる意味を問う、熱血バトルものという感じで不思議とスラスラ読めちゃう。ラストもいい意味で裏切られて楽しく読めました。再読したい作品です。

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2026年02月05日

Posted by ブクログ

直木賞候補作です。
住田さんは初なので受賞は無いと思いましたが、
この作はとても良かったです。
比叡の千日回峰の辛さが良くわかります。
複雑な境遇におかれた二人の生涯と心の動きが描かれ最後まで一気に読まされます。

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2026年01月23日

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デビュー作らしい気合の入った物語。

主人公目線で読み進めていくと、敵役のなんと憎たらしいこと。
この物語は、クライマックスシーンでの「だまらっしゃい!」というセリフに帰着するための物語だと思った。

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2026年01月21日

Posted by ブクログ

一体全体あとこれだけのページでどう落としていくんだ!と、ハラハラしながは怒涛の後半をめくり続けた
背景の登場人物から浮き上がらせる2人の心の格闘具合。諸々映像で浮かび上がる情景。いやはや直木賞だろー!!!仏門の奥深さと浅はかさと本人たちの思い入れの錯綜感が半端ない。

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2026年01月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

おもしろかったけど、お坊さんってこんなに短気なんだって違和感が強かったです。

反行満って酷いですね。半人前みたいでジショウさんは辛かったでしょうね。

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2026年01月19日

Posted by ブクログ

さくっと読める訳では無いけど難しい言葉なのにしっかり内容が入ってきて感動する。読み返したくなる。そして千日回峰行を詳しく検索してしまう。

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2026年01月19日

Posted by ブクログ

死出紐を腰に付け山野を駆け巡り、失敗したら死ぬしかないという千日回峰行に以前から興味があった。
いつだったか、新聞の書評でこの本を知り、手に取った。

険しい行者道に丸太や大きな岩が転がっているように所々に特徴的な読み方をする用語が転がっていて、それを跨いでくぐって読み進めねばならないが、しかしストーリーはまさに行者が山野を駆け抜けるが如く、緊張感とスピード感のある筆致で、ぐいぐいと引き込まれてほぼ一気に読み切った。

千日回峰行という密教の秘儀をわかりやすく説明しながら、ストーリーを展開するのは難行だったのではないかと推測するが、膨大な取材に裏打ちされていることを感じさせつつも説明っぽさや理屈っぽさは感じさせず、師弟のぶつかり合う愛憎劇を丁寧に描いている点は筆者の筆の力だと感じさせる。
ところで、『華厳経』には十善戒という戒があり、不悪口(悪口を言わない)、不慳貪(欲深いことをしない)、不瞋恚(怒らない)、不邪見(よこしまな考えをしない)などが定められている。いがみ合い、憎しみを抱き、怒りを露わにする主人公たちは破戒的であるが、それが一層、彼らの人間臭い実像を描き出している。

本作品は筆者のデビュー作という。
おそろしい作家が出てきたものだ。
次はどんな作品に出会えるだろうか。

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2026年01月18日

Posted by ブクログ

千日回峰行という、現代の仏門に入っていない人間にとっては厳しさも動機づけも想像つかないような行事に対して、気持ちを没入させてくれる作品だと感じた。やっていることは現実離れしてるけど、登場人物の心情については人間臭くて、読者側が思いを馳せたくなる作品だった。

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2026年01月14日

Posted by ブクログ

自らのアイデンティティのために命を懸けて苦行に挑む2人の仏僧を描いた作品で、重厚な歴史人間ドラマとして堪能させてもらった。
聖職者であるにもかかわらず、千日回峰行を満行して名声を得たいという、煩悩以外の何物でもない欲望を隠そうともしないキャラクター設定が面白い。
デビュー作で熱量たっぷりにこれだけのものを描ききったのは凄いことだと思う。

しかし読後は意外なほど印象に残らず、なぜかと考えたが、2人が憎しみ合う理由が出自と私怨というプライベート寄りの内容で、感情移入しにくかったところがあったためかもしれない。
それは自分が時代小説を読み慣れていないからかもしれず、時代小説好きの読者であれば印象は変わってくるのではないかと思う。

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2026年01月10日

Posted by ブクログ

死ぬ危険のある荒行、千日回峰行に挑もうとする「いてはならぬ存在」の僧侶二人の、猛烈に憎み合いつつも、同じようなままならぬ気持ちを抱えて修行する物語。歴史小説は普段あまり読まないのだけれど、苛烈な修行なのに静謐にえがかれたさまや、仏教でもどろどろした描写があるところ、そしてラストシーンには心揺さぶられる。個人的には、恃照は戒閻が弟子でよかった、と思いました。ほうじ茶の啜る音がきこえる気のする小説でした。

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2026年01月10日

Posted by ブクログ

初めての、住田祐さん。
直木賞候補作で知りつつも、『千日回峰行』という比叡山で行われている数少ない人が達成した修行に興味をもちYouTubeで拝聴し、その後に読みました。

『千日回峰行』は満行しなければ自害が待っている命がけの修行。断食、断水、不眠、不臥を貫き通す…この時点で死にかけるわ…。

照(じしょう)は『千日回峰行』を成し遂げなかったことに対しての葛藤から、戒閻(かいえん)が『千日回峰行』を成し遂げようとする焦りや嫉妬が生まれる。
こういう時は目的がすり替わっていると感じ取れた。
そもそも「人のために生きる覚悟」や「自己」と向き合いながら行う修行なわけで、それが恃照の焦りや嫉妬が「大阿闍梨になること」が目標になっていってしまう。
恃照はそこに気づかなかったのは師匠としてはどうなんだろう?なんて思ってしまったし、そんな師匠のもとにはいたくもない。が、きっとどこかで気づいて欲しいと願っている自分もいた。
人間の思考はバランスが偏れば、苦しみ・憎悪へと180度変わる。感情の起伏さは自分の脆さであり、そういった自分と向き合い自己を確立する修行だと実感。自分はやりたくないですが(笑)

初めての作家さん、しかもデビュー作(?)
その世界へと誘う構成力、世界観に惹き込まれました。ただ…仏の世界は改めて思ったけども難しい…。

★は4.5。

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2026年01月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第174回直木賞候補作

普段時代小説は読まないのだが、直木賞候補作とのことで手に取った

比叡山の僧の修行の話(仏教に詳しくないので言葉が間違っているかも。)ということで見慣れない単語も多く読むのに苦労したが、それでもなお面白かった

帝の血筋を引くがその出自を公にはできないという境遇を持つふたりの行者。不退の行を完遂できなかったにも関わらず、その血筋ゆえ生きることを許された(許されてしまった、死ねなかった)師と、類まれな才覚を有しを誰もなさなかった最も過酷な方法でその行を成し遂げようとする弟子。お互い憎み合いながらも、同じ境遇の師に弟子に自身を重ねずにはいられない様子が何とも興味深かった

たまたま最近読んだ宗教と通過儀礼に関する本の中に千日回峰行に関する記述があり、いかなる通過儀礼もそれをなすことでその前とは違う自分になることを自覚し、周囲もそれと認めるようになる効果があり、それ故、入信や成人などの折になされるという

行不退の回峰行を完遂できず、半行満なる唾棄すべき尊称を冠された師、恃照は、前に進むこともできず、行の前に戻ることもできず、さぞ苦しかったのだろう

弟子、戒閻は過酷な行の末、満行することなく命を落とすが、戒閻の生前のはからいで恃照は人生二度目の千日回峰行に挑み、見事満行する

戒閻がなぜ恃照のための行動をしたか、すぐにはわからなかったのだが、思うに、似たような境遇の師に自分を重ね、その師が半行満などと蔑まれていることが許せなかったのだろう

そう考えると、戒閻が千日回峰行を全て恃照のためにやると言ったのが何ともいじらしくやるせない

教訓を引き出すとかえって安っぽいかもしれないが、たとえ打ちのめされても再び前に進んでいけないということはないのかな、と感じた

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2025年12月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

R7 直木賞候補

比叡山の千日回峰行を題材にした、やんごとなき秘密を抱えている師弟の物語

言葉がムズイ、筆力はあるけど、面白いとか心揺さぶられるかというと、微妙
ハード気味な小説
次作を読みたいかというと微妙

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2026年01月29日

購入済み

スゴすぎる新人

比叡山を舞台にした僧侶の世界がこれ程すごいと初めて知りました。過酷な修行とその後見えてくる世界。朝日新聞の書評は嘘ではなかった。

#切ない #深い #タメになる

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2025年10月08日

Posted by ブクログ

おそらく新聞の書評て紹介されていたので読んだ。久しぶりに時代、小説を読んだ舞台は、江戸末期の比叡山でである。比叡山には有名な千日回峰行という恐ろしく達成が難しい修行があるが、それに挑んだ2名の僧侶の話であるこのうちの1名は恃照という名の僧侶で、彼は千日回峰行の途中で意識を失ってしまい、修行を満業できなくなってしまう、この場合本来なら自害することとなっていたのだが、恃照が天皇のご落胤でもあるそれは叶わず半行満ということで片付けられてしまい、生き恥恃照と陰口を叩かれるようになる。
そのご恃照と同じ境遇の戒閻という僧侶が現れ、その僧侶の傲慢な態度に業を煮やすものの、また千日回峰行に挑むのも止められず、戒閻は行を続ける。そして恃照が意識を失った明王堂(みょうおうどう)を3周するという三匝(そんそう)の前に、戒閻は行の日を1日仏延ばしてから三匝するという最中に事切れる。そしてその後を継ぐように恃照が回峰行田続け、満行となり真の阿闍梨のなるという話であった。
千日回峰行のことは新聞で読んでいたので浅い知識はあったが、このような行とは知らなかった。また皇族の受け入れ先と比叡山がなっていたことや、受け入れることで経済的に支援を受けていたと言うようなことも知らなかった。一方、修行は体力的精神的にきついのはきついのだが、本当にそれは仏道の精進と言えるのかと言うのは全く疑問てあった。お経を不眠不休で唱えたり、絶食絶飲で行うなどヨガの修行ではあるが、そのあたりの修行が日本でなぜやっていいるのかという歴史的経緯、地理的分布なども知りたくなった。
また戒閻は実は恃照を救おうとしていたというふうに思えるのだが、その辺りの心情は描かれておらずよくわからなかった。

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2026年02月26日

Posted by ブクログ

タイトルに惹かれた。

面白かったが、好みではない。

特に終わり方。

難しい言葉の羅列に、萎縮したのは事実。
しかし、それだけ。
ストーリー展開やセリフ、ト書き等から真新しく真に迫るものを見つける事はできなかった。

これが"業"なのかもしれない。


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2026年02月15日

Posted by ブクログ

師弟の性格が強めで。とくに弟子。私ならもっと穏やかな人にお経を読んでもらいたいなと素朴に思った。主人公が最後に気づく、庶民のためにやるべきこと。最初から分かってるでしょっ。と思ったけど、厳しい修行を収めた僧の方が分かりやすくありがたさ増して、みんな喜ぶ的なこともあるでしょう。本人としても望んで僧になったわけじゃないなかのモチベーションにもなるし。しかし、修行厳しすぎ。

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2026年02月10日

Posted by ブクログ

昔は出自が難しい人も多かったと想像できます。修行でアイデンティティを保とうとするのも分かる気がするします。もう一捻り欲しいかも。蔵書不成。

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2026年01月26日

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