住田祐のレビュー一覧
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死出紐を腰に付け山野を駆け巡り、失敗したら死ぬしかないという千日回峰行に以前から興味があった。
いつだったか、新聞の書評でこの本を知り、手に取った。
険しい行者道に丸太や大きな岩が転がっているように所々に特徴的な読み方をする用語が転がっていて、それを跨いでくぐって読み進めねばならないが、しかしストーリーはまさに行者が山野を駆け抜けるが如く、緊張感とスピード感のある筆致で、ぐいぐいと引き込まれてほぼ一気に読み切った。
千日回峰行という密教の秘儀をわかりやすく説明しながら、ストーリーを展開するのは難行だったのではないかと推測するが、膨大な取材に裏打ちされていることを感じさせつつも説明っぽさや理 -
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ネタバレ第174回直木賞候補作
普段時代小説は読まないのだが、直木賞候補作とのことで手に取った
比叡山の僧の修行の話(仏教に詳しくないので言葉が間違っているかも。)ということで見慣れない単語も多く読むのに苦労したが、それでもなお面白かった
帝の血筋を引くがその出自を公にはできないという境遇を持つふたりの行者。不退の行を完遂できなかったにも関わらず、その血筋ゆえ生きることを許された(許されてしまった、死ねなかった)師と、類まれな才覚を有しを誰もなさなかった最も過酷な方法でその行を成し遂げようとする弟子。お互い憎み合いながらも、同じ境遇の師に弟子に自身を重ねずにはいられない様子が何とも興味深かった
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Posted by ブクログ
おそらく新聞の書評て紹介されていたので読んだ。久しぶりに時代、小説を読んだ舞台は、江戸末期の比叡山でである。比叡山には有名な千日回峰行という恐ろしく達成が難しい修行があるが、それに挑んだ2名の僧侶の話であるこのうちの1名は恃照という名の僧侶で、彼は千日回峰行の途中で意識を失ってしまい、修行を満業できなくなってしまう、この場合本来なら自害することとなっていたのだが、恃照が天皇のご落胤でもあるそれは叶わず半行満ということで片付けられてしまい、生き恥恃照と陰口を叩かれるようになる。
そのご恃照と同じ境遇の戒閻という僧侶が現れ、その僧侶の傲慢な態度に業を煮やすものの、また千日回峰行に挑むのも止められず