集英社文庫 - ドキドキハラハラ作品一覧

  • 日本人の背中 欧米人はどこに惹かれ、何に驚くのか
    3.5
    日本人を妻にもつ欧米人に休日出張を頼むと「女房に聞かないと」。個人主義の彼らも、かかあ天下になるという。親子で風呂に入ったり、一緒にこたつを囲んだり、時に煩わしいと感じる身内づきあいも、外国人には謎であり魅力的でもある。日本人は、個人ではYes or Noをはっきり言わず遠慮がちなのに、チームプレイで強さを生み出すのはなぜか? 内と外から見た日本人の可能性を軽快に解き明かす。
  • 日本ダービー殺人事件
    3.0
    競馬専門誌「週刊ホース」の新人記者芦沢は、先輩・松本の強烈な個性に興味を持っていた。日本ダービーを間近に控えた五月、十二連勝を飾る本命馬タマキホープのオーナーとジョッキーのもとに、「出走を取り消せ」という脅迫状が舞い込んだ。十津川警部はその文面に無気味さを感じる。厳重な警戒にもかかわらず、続々と起る怪事件。競馬界内部の不正と仕組まれた罠にいどむ十津川警部の名推理。長編小説。
  • 乳頭温泉から消えた女
    3.0
    北海道の西に位置する積丹半島。「積丹ブルー」と呼ばれるその海景を前に崖から転落死した男がいた。自殺か他殺かは定かではない。ちょうどその直後、男の取引先の女性社員・皆川が乳頭温泉で忽然と姿を消していたことが判明。果たして事件との関連は? 温泉で失踪発覚の瞬間に立ち会ったリスクコンサルタントの円堂雅流は、皆川の女友達の協力も得て、独自に捜査に乗り出す。札幌、積丹半島、小樽、余市……。北海道のさまざまな交通機関を絡めた推理行から、終盤は舞台を東京に転じての展開へ。旅情とグルメを連結してのサスペンスフルな謎解き列車が走る!
  • ネオ・ゼロ
    4.0
    北朝鮮の原子力施設を爆撃します。協力を願いたい――。米国からの重く困難な極秘要請をうけ、日本の技術者により最新鋭の戦闘機「新・零戦(ネオ・ゼロ)」が開発された。任務を遂行するのは、元自衛官のパイロット、「ソ連機を撃った男」那須野治朗。誰が敵で誰が味方? 各国の思惑が交錯する中、男は一人飛び立つ。陰謀渦巻くサスペンス、呼吸を忘れる空中戦闘、男と男の絆。名作は時代を越える。
  • ネガティヴ
    3.7
    妻に不倫の恋をさせ、それを材料に、同時進行で作品を書こうともくろんだ流行作家。この「仕組まれた恋」を発端に、不気味な連続殺人がはじまった……。いつのまにか現実と物語との境界がうすれ、この世の裏側(ネガティヴ)の世界が現実にまぎれこんでくる――底知れない怖さを描く、異色のサスペンス長篇!
  • 猫君
    3.6
    茶虎で金目銀目の猫みかんは、病に伏せる育ての親のお香から「お前さんは『猫又』になりかかっている」と告げられた。20年生きた猫は、人に化けて言葉を操る妖になるというのだ。この世を去った飼い主を取り殺したと疑われ、追われるみかんは先輩猫又によって吉原遊郭に匿われ、江戸城内に新米猫又の学び舎「猫宿」があると教わる。さらに猫又史のその名を刻む英雄「猫君」の再来が噂されているらしく……。「猫宿の長」と呼ばれる謎の人物をはじめ、様々な師匠のもと、みかんが仲間とともに数々の試練に挑む江戸ファンタジー開幕!
  • 猫背の王子
    4.1
    自分とセックスしている夢を見て、目が覚めた――。女から女へと渡り歩く淫蕩なレズビアンにして、芝居に全生命を賭ける演出家・王寺ミチル。彼女が主催する小劇団は熱狂的なファンに支えられていた。だが、信頼していた仲間の裏切りがミチルからすべてを奪っていく。そして、最後の公演の幕が上がった……。スキャンダラスで切ない青春恋愛小説の傑作。俊英の幻のデビュー作!
  • ねじの回転 FEBRUARY MOMENT(上)
    3.9
    1~2巻495円 (税込)
    近未来。時間遡行装置の発明により、過去に介入した国連は、歴史を大きくねじ曲げたことによって、人類絶滅の危機を招いてしまう。悲惨な未来を回避するために、もう一度、過去を修復してやり直す。その介入ポイントとして選ばれたのが1936年2月26日、東京「二・二六事件」の早朝。そして史実にかかわる3人の軍人が使命をおうことになる。過去の修復はできるのか!?
  • 眠狂四郎異端状
    4.0
    ふらり秋田藩佐竹家領内へ入った眠狂四郎。そこでは、飢饉打開に清国の銀貨を私鋳し、密貿易がたくらまれていた。一方、水野越前守忠邦の側用人・武部仙十郎はその動きを利用し、軍資金捻出のための阿片貿易をはかる。秋田藩と仙十郎、両者の思惑をのせた抜荷船で、異人の占星学者にみちびかれ、狂四郎は清国へ。隠密との闘い、嵐、海賊…。南支那海での危機を描くシリーズ最終作にして最高傑作!!
  • 眠りなき夜
    4.0
    【第4回吉川英治文学新人賞受賞作】弁護士・谷の同僚、戸部が失踪、つづいて彼と関わりのあった小山民子が殺された。メモを手がかりに、谷は山形県S市に飛んだ。早速、三人組に襲われる。黒幕とみられる大物政治家・室井などの名が浮かぶ。そして戸部の惨殺体発見…。民子との間に何があったのか? 室井との関連は? 友の死を追って、谷は深い闇を解明すべく、熱い怒りを雪の街に爆発させる。第一回日本冒険小説協会大賞受賞作。
  • 逃がれの街
    4.5
    愛する女・牧子のために暴力団員2人を殺した。生々しい感触が今も幸二の掌に残っている。自分の行為に対して言い訳などなかった。終わってしまったことからは何もはじまらない……。警察と暴力団の双方が追ってくる。逃げるだけだ。公園で知り合った幼いヒロシを唯一の友に、幸二は今、“逃がれの街”を求めて雪の軽井沢へ……。
  • ノストラダムスと王妃 上
    3.4
    フィレンツェの富豪メディチ家のカトリーヌは、フランス王太子アンリ二世に輿入れしたものの、夫は寵妾ディアヌの虜。商家の娘と蔑まれ、子供にも恵まれず、宮廷で影の薄い存在だった。自分を守り、権力を握ろうとするカトリーヌは、預言者として評判になったノストラダムスに手をのばす。権謀術数の宮廷大河ロマン。
  • 信長 暁の魔王
    4.0
    「その赤子を殺せ」生まれ落ちたその瞬間から実母・久子に呪詛されて育った信長。癇癪もちで傾いた姿で闊歩する“大うつけ者”は、元服直後の初陣で勝利する。十九のとき父・信秀が病に倒れ、死去。織田の家督を譲られた信長だったが、久子と弟・信行から壮絶な跡目争いを仕掛けられる――。親子の情を知らずに育ち、強くなりたいと切望し続けた、傑出の戦国武将の生き様を描いた歴史長編!
  • 【新装版】呪い人形(木部美智子シリーズ)
    3.2
    悪名高い宗教家が入院中に死亡した。多額の布施を強要されて家族を失った老婆が「自分が呪い殺した」と名乗り出る。しかし疑いの目は正義感の強い若い研修医の工藤孝明に。濡れ衣を晴らし個人病院の勤務医になった工藤だが、またも彼の目の前で患者が死亡し嘱託殺人を疑われることに……。取材を進めるフリーライターの木部美智子は、「呪われて」死んだ者がほかにもいることを知るが──。人間が秘める暗部に鋭く迫る社会派ミステリー。『蟻の棲み家』でベストセラー作家となった著者の初期の傑作、待望の新装版(重複購入にご注意ください)。
  • 白昼堂々(凜一シリーズ)
    4.0
    1976年初冬。由緒ある華道家元の若き跡継ぎである原岡凜一は、従姉・省子の男ともだちだったアメリカンフットボール部のエース氷川享介と出逢う。その邂逅が、やがて二人の運命を変えていくことに……。冬から春、やがて夏へと移ろう季節の中で、彼等の思いはどこへ向かうのか。凜一の希みは叶えられるのか。少年たちの切ない恋を描く好評シリーズ第1弾。
  • 博物館のファントム 箕作博士の事件簿
    3.8
    自然史博物館で働くことになった女性新人分類学者・池之端環。植物標本の整理を命じられ、未整理の標本や資料が大量に詰め込まれた旧館「赤煉瓦」に足を踏み入れた環が出会ったのは、そこに棲みつくファントムこと変人博物学者の箕作類。「どんなものも絶対に捨ててはならない」が口癖の箕作と、片付け魔の環のでこぼこコンビが、博物館で起こるさまざまな事件の解決に動き出す!
  • 働くことと生きること
    5.0
    天職とは最初からあるものではなく、働きながら育った人格があとから見出すもの、心のあり様次第のもの――。僧侶、販売員、役所勤め、中国での苦力監督、代用教員、新聞記者など様々な職業を体験した著者。棺づくり下駄直しなど生活のために働く父母、一品に心をこめる竹人形職人達。職に徹する人々を見つめ続けて感じた誇りをもつ明るさ。仕事から教えられる幸せと人生を綴る、珠玉のエッセイ。
  • 85歳まだまだ不良 媚びず群れない
    3.5
    枠にはまらぬ自由な人間としての不良をすすめてきた著者。人生の締切りが見えたと感じた今、ますます世間に縛られず誇り高い不良で生きる信念がある。まずは、自分に関心を持って、自分を好きになればいい。そして「私」を掘り下げよう。すると、他人のこともよくわかるようになる。それは人を愛することに繋がっていくのだ――。目障りなやつでいい、「死んでから別れる」なんて無意味。不愉快な時間は生きているうちに減らせ! 不良をいかに愉しむか、どうすれば自由に生きられるかのヒント61条。
  • 蜂蜜色の瞳 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season I
    3.4
    何の保証もないとわかっていても、彼女から強い約束を引き出したい。僕だけだ、と。一生、僕以外は愛さない、と。遠距離恋愛で、思うように会えない勝利とかれん。久々に週末を一緒に過ごすが、ちょっとした誤解から、なんとなくギクシャクしてしまう。愛おしすぎて、相手を思いやる気持ちが空回りする。それでも少しずつふたりの歩みはすすんでいく……。人気シリーズ待望のSecond Seasonへ。
  • はつこい
    3.7
    地方都市で暮らす平凡なOLの亜季子。高校生のときからつきあっている恋人・遥生は東京で暮らしていて遠距離恋愛中だが、いずれは彼と結婚するつもりでいる。新居にする予定のマンションを購入し、幸せな未来を思い描く亜季子。だが、地元に戻ってきた遥生に、東京で出逢った女性を呼び寄せて一緒に暮らすつもりだと告げられてしまう。亜季子の平凡な日常の歯車が、少しずつくるい始めて……。
  • 華、散りゆけど 真田幸村 連戦記
    4.0
    時は慶長、大坂の陣。眼下には大地を埋め尽くさんばかりに徳川勢の旗幟がはためく。真田幸村は己の造った出丸に立ち、苛烈な戦場を見据えていた。身に纒うは朱一色の戦装束。狙うは家康の首級ただひとつ。武士に生まれし者の宿命、見事に命の華を咲かせ、武名の芳香を遺そうぞ――たったふたつの戦にすべてを賭けた、稀代の智将の壮烈な生きざまを、濃密かつ流麗な筆致で描ききる戦国歴史巨編。
  • 花と舞と 一人静
    3.3
    「芸の道か恋の道、どちらかしか選べない」そう語る母に反発心を抱く日の本一の白拍子・静。どちらも手放したりしない、絶対に――。後見人・桜町中納言への淡い想いや、何かが足りない己の舞に悩む日々の中で、静は運命の相手、源義経に出会う。それは、一途で激しい恋の始まりだった。時代の波に翻弄されながらも、いつしか義経のためだけに舞いたいと願うようになる静。襲いくる無慈悲な運命……。舞と恋を胸に、己の足で立ち上がる、切なくも美しい静御前の生涯を描く傑作時代長編。
  • 花の十郎太
    4.0
    時は戦国。春たけなわの合戦日和。大身の槍で花舞う如く敵を薙ぎ払う無双の偉丈夫、修羅十郎太。唯一の憂いは顔の中央に鎮座する巨大な鼻。父亡き後、故郷の飛騨を離れ、命を捧げるに足る君主を求め流浪の旅を続けていたが、偶然救った少女・由香里に心奪われ、叶わぬ恋に身を焦がす。そしてその強さ故、乱世の様様な思惑に巻き込まれ……。名作古典戯曲〈シラノ・ド・ベルジュラック〉を翻案してシバレンが描く、粋で儚い究極の戦国物語を綴った痛快時代小説が電子版で登場!
  • ハムレットは行方不明 上
    4.0
    大学の写真部顧問、衣笠教授は三年前に兄を交通事故で失い、やがて兄の未亡人を妻に迎え教授の地位も受け継いだ。父の事故死に疑惑を抱いた息子の久志は失跡し行方不明…。ある日、女子大生・綾子が新宿の歩行者天国で撮った一枚の写真を見て衣笠教授は顔色を変えた。そこには失跡中の義理の息子、久志が写っていたのだった。久志は何故姿を現わしたのか。青春ミステリーの前編。
  • 払い戻した恋人
    4.4
    「犯人はボクじゃない! ところで君に一目惚れしたので結婚して。でもその前に一千万円でボクの容疑を晴らしてくれない?」美人でちょっぴりケチなOL冴子は、ひょんなことから恋人殺し容疑の青年と知り合った。人間以外なら“来るものは拒まず”がモットーで貯金が趣味の冴子は、この申し出を引き受けさっそく調査を開始したが…。恋とお金と殺人の長編ミステリー。
  • 犯罪調書
    4.0
    犯罪はその時代の意匠である。新聞の結婚案内欄を利用した連続殺人事件。イギリスの大国主義が生みだした「ピルトダウン人偽造事件」。農商務省の官吏がおこした本邦初のバラバラ殺人事件など、世界を騒然とさせた古今東西の犯罪を収集、軽妙な筆で事件の謎と人間のドラマをさぐった犯罪調書。
  • ばかのたば
    4.0
    かしこそうな人ってばかです--という独特の哲学で、著者の周囲の人たちを観察し、分類・分析する。俎上にあげられたのは、友人知人はもちろん、劇団の仲間から、中島らも、そして母親までにおよぶ。しかし、その眼差しは熱く、優しく、愛に満ちている。的確なヒューマン・ウオッチングをユーモアと大阪独特のエッセンスで綴る爆笑エッセイ。
  • バクテリア・ハザード
    3.8
    天才科学者・山之内明が発明した「ペトロバグ」。それは、石油を生成するとてつもない細菌であった。世界の石油市場を根本から覆し、戦争にまで発展しかねない脅威を感じた石油メジャーは、山之内殺害およびペトロバグ略奪の指令を発した。目に見えない細菌が、時に驚くべき能力を発揮し、その強力さゆえに人類の危機をも引き起こす……。来るべき脅威に警鐘を鳴らす、著者の新たな予言の書。
  • バスジャック
    3.4
    今、「バスジャック」がブームである――。バスジャックが娯楽として認知されて、様式美を備えるようになった不条理な社会を描く表題作。回覧板で知らされた謎の設備「二階扉」を設置しようと奮闘する男を描く「二階扉をつけてください」、大切な存在との別れを抒情豊かに描く「送りの夏」など、著者の才能を証明する七つの物語。この短編集の中に、きっとあなたの人生を変える一編があります。
  • バッドカンパニー
    3.8
    1~3巻528~869円 (税込)
    経歴不詳の美人社長・野宮が率いる人材派遣会社『NAS』。社員は元警官や元自衛官の屈強な男たち。ヤクザの用心棒、国際テロリストの捕獲、裏カジノに潜入……法律やコンプライアンスなんてどこ吹く風。金さえ積まれれば、どんな汚れ仕事も引き受ける。野宮に弱みを握られている元自衛官の社員・有道は、今日もムチャぶりに耐えながら大暴れ! スリリングなアクション満載の連作短編。
  • 【新装版】BAD KIDS
    4.3
    1~2巻638~891円 (税込)
    気がついたら好きだった。ただ、それだけ――。20歳も年上の写真家に振り回され苦悩する、高校写真部の部長・都。彼女が新たな被写体に選んだラグビー部の同級生・隆之は、同性のチームメイトに密かな恋心を抱き、葛藤していた。傷ついた心をいたわり合うふたり。やがて、それぞれに決断の時が訪れ……。愛に悩み、性に戸惑いながらピュアに生きる18歳の等身大の青春像を瑞々しく描く、不朽の青春小説、待望の新装版(重複購入にご注意ください)。
  • バナールな現象
    4.5
    1991年1月17日、湾岸戦争が始まった。砂漠の戦場から遠く離れた東京の郊外で、妻の出産を待つ大学講師・木苺の凡庸な日常に突然、暗黒の陥穽が口を開く。モーセのトーラー、鴉、理不尽な暴力の予感、そして改竄される歴史。様々な謎が顕在し、現実は虚構に侵蝕されてゆく。あの日を境にして世界は変わってしまったのか? 21世紀の今日に鮮烈に屹立する、戦争と狂気の時代を黙示した問題作。
  • 蛮政の秋(メディア三部作)
    3.4
    日本新報記者・南康祐に、大手IT企業が不正献金をしているという政治家リストがメールで届く。真実なら政界を揺るがす大事件だが、送信者に心当たりがない。甲府支局時代に誤報を飛ばし、会社を窮地に陥れた過去がある身として、慎重にならざるを得ない。だが、本社に戻った今、特ダネを物にしたい思いは募り……。一通のメールから政治の闇を炙り出して行く記者が掴んだ真相とは! 傑作事件小説。
  • 万波を翔る
    4.4
    1巻1,419円 (税込)
    「この国の岐路を、異国に委ねちゃあならねぇ」――黒船来航によって鎖国から開国へと急展開した幕末。江戸に呼び戻された若者・田辺太一は、幕府が新設した外国局での書物方出役を命ぜられるが、前例のないお役目に四苦八苦。攘夷を叫ぶ世間からは非難され、上役の水野忠徳は気難しい。朝廷が反対する日米修好通商条約を勅許を待たず締結したため、おさまりを知らぬ攘夷熱と老獪な欧米列強の開港圧力という、かつてない内憂外患を前に、国を開く交渉では幕閣の腰が定まらない。そんな中、鼻っ柱の強い太一は、強腰の異人たちと渡り合ってゆく――。史実を背景に日本外交の幕開けを描く長編。
  • パラ・スター <Side 百花>
    4.1
    1~2巻594~649円 (税込)
    車いすメーカーで働く百花の夢は、親友で車いすテニス選手の宝良のために最高の競技用車いすを作ること。高校2年の時、交通事故で脊髄損傷し、車いすでの生活を余儀なくされた宝良を救ったのは、百花が勧めた車いすテニスだった。宝良が日本代表チームに選出され華々しく活躍しているのに対して、新米エンジニアの自分に焦りを感じている百花は、はじめて顧客との面談を担当することになり……。
  • パリ・東京殺人ルート(十津川警部シリーズ)
    3.3
    パリ観光に訪れた男が突然失踪、サン・マルタン運河に死体となって浮かんだ。急遽フランスに渡った十津川警部は、留学生水原とパリ警視庁小メグレ刑事の協力を得て捜査を開始する。モンマルトルの似顔絵描きから、事件に関わる謎のブロンド美女の情報を入手するが、独自に調査を進めた水原は得体の知れぬ相手から脅迫を受ける。事件の裏に隠された恐るべき陰謀とは!?
  • パーフェクトワールド 上
    4.0
    1970年。本土復帰を目前に控え、沖縄は混沌としていた。公安警察官・大城は、警察上層部よりさらに上――内閣総理大臣から直接の命を受け、沖縄に潜伏することに。時を同じくして、那覇では沖縄独立を目指す平良が、賢秀塾を率いる古謝賢秀の指示のもと、不穏な動きを見せ始めていた。大城は、円滑な返還を実現すべく、時に犯罪行為にも手を染め、諜報を進める。彼は、どこまで堕ちていくのか。連載から12年、幻のノワール巨編!
  • 光のない海
    4.0
    建材会社社長の高梨修一郎、50歳。先代社長の娘と離婚し、現在は一人暮らし。取引先の粉飾決算によって経営危機に陥り、事態収拾を図るとともに引退を考え始めていた。今、脳裏に浮かぶのは、怒涛のように過ぎ去った日々の記憶。18歳で会社に入った高梨と、先代の女社長の間には、何年経ったとしても、絶対に誰にも言えない秘密があった――。心を締めつけ続ける「孤独」を緻密に描いた傑作長編。
  • ひかる、汗
    5.0
    本当はサッカーがしたかった。いまどき野球じゃ女の子にもてない。だけど父も母も野球の熱狂的ファン…(野球家族)。早朝の秘密練習を重ねた風太が、お古のクラブとボールで挑んだ少年ニアピンコンテスト…(オン・ザ・グリーン)。バスケが好き。珠子の日課は放課後の公園での3人バスケ。ところが男女男の間で何やら妙な感情が…(ふたりの相棒)。スポーツを愛するぼくたちのささやかで熱いドラマ6編。
  • ひぐらし荘の女主人 短篇セレクション 官能篇
    3.4
    ひぐらし鳴き乱れる北鎌倉の屋敷にひっそり暮らす若き女主人。彼女に魅了された男は請われるがまま、悪に手を染めることになる。魔性の女に翻弄される男を待受ける思いがけない結末。表題作「ひぐらし荘の女主人」。ほかに、禁断の恋を描く「花ざかりの家」、飼育願望の極致「彼なりの美学」匂い立つ美と官能の饗宴、鮮やかなラストの反転。極上を味わう自選短篇集。
  • 左目に映る星
    3.7
    【第37回すばる文学賞受賞作!】小学5年生の時に出会った奇跡のような存在の少年・吉住を忘れられないまま大人になり、他者に恋愛感情を持てなくなった26歳の早季子。恋愛未経験で童貞、超がつくほどのオタクで、人生をアイドル・リリコに捧げる宮内。どうしようもない星たちを繋げるのは、片目を閉じる癖、お互いが抱える虚像。透明度0%のこじらせ女子と、あまりにピュアな純度100%のアイドルオタク。二人の恋の行方は――。
  • 柩の中の猫
    4.2
    1955年、20歳の雅代は、美大で油絵を教える川久保悟郎の家に、娘の桃子の家庭教師を条件に住み込むことになる。モダンな明るさに満ちたその家に母親の存在はなく、孤独な少女の心には飼い猫のララだけが入れるのだった。緊張をはらみつつも表面は平穏な日々。均衡を破ったのは悟郎の恋人の登場だった――。30年の時を経て語られる悲劇的な事件の真相。心理の綾を精緻に紡ぐサスペンス長編。
  • 人斬り弥介 その一
    5.0
    享保年間、江戸は禄を求める浪人であふれていた。版木職人・小田丸弥介は、深川界隈の浪人がひとり、またひとりと姿を消していることに気づく。浪人同士の斬り合いが、何者かの意志のもとで行われているらしい。かつては“人斬り”と異名をとった弥介も、百造と名乗る謎の男から浪人を斬るよう強要されるが…。
  • ひと喰い介護
    3.5
    ホテルのような設備と接遇を誇る高級老人サロン、〈クラブ・グレーシア〉。施設を取り仕切るケアマネージャーの新海房子は娘のような献身的な態度と巧みな話術で老人たちの心をつかんでゆく。聖母のように見える彼女だが、冷酷で悪意に満ちた素顔を隠していて──。孤独で裕福な高齢者の財産を狙う巧妙な罠。その果てに待つ、恐ろしい最期とは。介護ビジネスに潜む悪を描く社会派ホラー。
  • ひとり白虎 会津から長州へ
    4.4
    戊辰戦争に参戦した会津藩白虎隊士・飯沼貞吉。仲間達と自刃したが、唯ひとり蘇生する。江戸の謹慎所で、生き残りと謗りを受ける貞吉に、捕虜受け取り責任者楢崎頼三が、自分の故郷長州へ行こうと誘う。会津を失った貞吉は、敵だった長州へ楢崎と旅立つが……。異郷でもがき苦しみながらも、恩愛を知り、明治の日本人として誇り高く生きた実在の男の波乱の生涯。幕末維新に新しい光を当てる傑作歴史小説。
  • 百年の恋
    3.7
    さえないライター稼業の真一が射止めたのは、容姿端麗、頭脳明晰、3歳年上のスーパーエリート梨香子。出会って4ヶ月で結婚はしたけれど、それこそ百年の恋もさめるような悲惨な日々がはじまる。仕事はできるけど、家事はいっさいダメな妻。妙に几帳面で生活巧者の夫。かみあわないふたりの毎日は、梨香子の妊娠で、そのキテレツぶりに拍車がかかる。逆転カップルの結婚生活を描く傑作コメディ。
  • 漂砂のうたう
    3.8
    【第144回直木賞受賞作】御一新から10年。武士という身分を失い、根津遊郭の美仙楼で客引きとなった定九郎。自分の行く先が見えず、空虚な中、日々をやり過ごす。苦界に身をおきながら、凛とした佇まいを崩さない人気花魁、小野菊。美仙楼を命がけで守る切れ者の龍造。噺家の弟子という、神出鬼没の謎の男ポン太。変わりゆく時代に翻弄されながらそれぞれの「自由」を追い求める男と女の人間模様。
  • 漂砂の塔 上
    4.2
    1~2巻880~946円 (税込)
    雪と氷に閉ざされた北方領土の離島・春勇留(はるゆり)島、ロシア名はオロボ島。日中露合弁のレアアース生産会社の日本人技術者が、両目を抉り取られた死体となって発見された。国際問題に発展しかねない重要事件として、捜査権が及ばないこの島に送られたのは、ロシア系クォーターで語学が堪能な警視庁の石上だった。極限状態で信じられるのは誰なのか。三ヵ国の思惑が交錯し、果てしなき欲望が渦巻く!
  • 漂泊の牙
    3.6
    【第19回新田次郎文学賞受賞作】雪深い東北の山奥で、主婦が野犬とおぼしき野獣に喰い殺されるという凄惨な事件が起きた。現場付近では、絶滅したはずのオオカミを目撃したという噂が流れる。果たして「犯人」は生きのびたニホンオオカミなのか? やがて、次々と血に飢えた謎の獣による犠牲者が…。愛妻を殺された動物学者・城島の必死の追跡が始まる。獣と人間の壮絶な闘いを描き、第19回新田次郎文学賞を受賞した傑作冒険小説。
  • 白蓮れんれん
    3.8
    【第8回柴田錬三郎賞受賞作】「筑紫の女王」と呼ばれた美しき歌人・柳原白蓮が、年下の恋人、宮崎龍介と駆け落ちした、世に名高い「白蓮事件」。華族と平民という階級を超え、愛を貫いたふたりの、いのちを懸けた恋――。門外不出とされてきた七百余通の恋文を史料に得て、愛に翻弄され、時代に抗いながら、真実に生きようとする、大正の女たちを描き出す伝記小説の傑作。
  • ピーナッツ一粒ですべてを変える
    4.3
    新宿で理容室「ザンギリ」を経営する二代目店主のオレは、ある日、不思議な客に出会う。映画監督だという彼の名は空野錠。ひとを煙に巻くその口調に乗せられて閑古鳥がなく店の経営相談をしたところ、毎日寝る前に一粒のピーナッツを食べ続ければ、願いが叶うという。差別化戦略、ロジックツリー、スマイル0円、誕生月プレゼント…。半信半疑ながら彼の言うとおりに実践すると、店の売上は伸びて――。実話に基づくストーリーを通して、経営コンサルタントが逆転するための25の戦略を教えてくれるリアルビジネスエンターテイメント小説。
  • フェイクフィクション
    3.9
    東京・五日市署管内の路上で、男性の首なし死体が発見された。刑事の鵜飼は現場へ急行し、地取り捜査を開始する。死体を司法解剖した結果、死因は頸椎断裂。「斬首」によって殺害されていたことが判明した。一方、プロのキックボクサーだった河野潤平は引退後、都内にある製餡所で従業員として働いていた。ある日、同じ職場に入ってきた有川美祈に一目惚れするが、美祈が新興宗教「サダイの家」に関係していることを知ってしまい……。警察組織vs悪魔と呼ばれる男vsカルト教団vs元キックボクサー。囚われた“彼女”の奪還。愛する人を失った者たちの復讐劇。疑いなき信仰心に警鐘を鳴らすセンセーショナルな最新長編。
  • 深爪
    3.8
    翻訳家のなつめは、人妻・吹雪と激しい恋に落ちる。吹雪の家で逢瀬を重ね、子供の昼寝の間に快楽をむさぼる日々。女同士の恋、家庭を壊すつもりなどなかったのに、会えば会うほど溺れてゆき、愛するがゆえに傷つけあわずにはいられない。一方、吹雪の夫・マツキヨは、幼い息子を守るため、そんな妻を受け入れ家庭を再生しようとするが――。一途で、不器用で、あたたかい、愛と赦しの物語。
  • 不思議の国の吸血鬼(吸血鬼はお年ごろシリーズ)
    3.0
    クロロックの奢りで食事をしていたエリカたち3人組は、追突事故を目撃した。運転していた女性は駆けつけたエリカたちに小箱を託した後、こと切れてしまった。遺されたメモには「アリス」という三文字が読みとれて…。そして女性の事故は、何者かにブレーキを壊された結果起きたことだということが分かったのだが――!? 表題作のほか、『吸血鬼と13の日曜日』を収録。大人気シリーズ第7弾!
  • 不審者
    3.8
    家族4人で平穏に暮らす里佳子の前に突然現れた1人の客。夫の秀嗣が招いたその人物は、20年以上音信不通だった秀嗣の兄・優平だと名乗る。しかし姑は「息子はこんな顔じゃない」と主張。不信感を抱く里佳子だったが、優平は居候することに。その日から不可解な出来事が続き……。家庭を侵食する、この男は誰なのか。一つの悲劇をきっかけに、すべての景色が一転する。暴かれる家族の秘密と、衝撃の結末。『悪寒』『代償』の著者が放つ、驚愕のサスペンス&ミステリ。
  • 冬姫
    3.9
    織田信長の二女、冬。その器量の良さ故に、父親に格別に遇され、周囲の女たちの嫉妬に翻弄される。戦国の世では、男は戦を行い、熾烈に覇権を争い、女は武器を持たずに、心の刃を研ぎすまし、苛烈な〈女いくさ〉を仕掛けあう。その渦中にあって、冬は父への敬慕の念と、名将の夫・蒲生氏郷へのひたむきな愛情を胸に、乱世を生き抜いてゆく。自ら運命を切り開いた女性の数奇な生涯を辿る歴史長編。
  • 憤怒のぬかるみ さんざんな男たち女たち
    3.0
    「うぬっ! なぜ怒らぬ! この新人類め!」憤怒の本格派、アイコ先生の怒りを浴びても今どきの若者にはどこ吹く風。顔色も変えず、抗弁もせず、ケロッとしている。怒りの看板を出して30年、えらそうに怒った私の面目はどうなる、とアイコ先生のマジメな憤慨はいや増すばかり。無感動、無関心ばかりが横行する世の中をきっちり叱りたおす痛快、愉快、爽快なエッセイ集。「さんざんな男たち女たち」改題。
  • 部下の心をつかむ 江戸の人間学
    4.0
    全体を見通し戦略をたてて行くトップ層、複雑な組織を発展させる力の源であるミドル層、実働部隊として力を発揮しているロウァ層――人間関係を円滑にすすめ、仕事の質を高めてゆくために、いま、我々が身につけるべきは何か。江戸の指導者達の成功の秘密を分析し、その資質・条件を分かり易く現代に置き換える。教訓を排し、人の心の襞にしみる実践的指針の数々。サラリーマン必読の一冊。
  • 武士猿(琉球空手シリーズ)
    4.3
    明治初期、琉球王朝の末裔として生まれた本部朝基(もとぶちょうき)は、王家に伝わる武術、手(ティー)の実戦修行を繰り返していた。噂を聞きつけた猛者たちの挑戦を受け、鍛錬を積む日々。やがて拠点を内地へ移した朝基は、柔道やボクシングの使い手と他流試合を行うようになる。命のやりとりの中で“真の強さとは何か”を追求した伝説の唐手家が、生涯を掛けた戦いの果てに辿りついた真理とは…。武闘小説の真骨頂。
  • 武士マチムラ(琉球空手シリーズ)
    3.6
    幕末の沖縄を生きた空手家・松茂良興作。一度見た「手」をほぼ記憶するという特異な才能を備えた彼は、刀を振るう薩摩藩士に手ぬぐいで立ち向かうなど、数々の武勇伝を持ち泊手の達人へと成長する。やがて明治維新の荒波が沖縄を襲い、琉球王国がヤマトに消滅させられると、興作は反ヤマト派の活動を始めるが――。空手の真髄と沖縄のあるべき姿を追い求めた男の、波瀾の一代記!
  • ブスのマーケティング戦略
    4.3
    見た目を武器にできないあなたへ──。「ありのままの自分を愛そう」は、ただの現実逃避──!? 幸せな人生と仕事での成功を本気で望むなら、自分を商品に見立てた「プロダクト解析」「市場」「競合」の精査が必要です。話題の税理士が、あなたを変える、「ブスの作業」33をわかりやすく解説します。マーケティング理論と行動提案を組み合わせた、画期的な戦略論。経年劣化に備える「美人の作業」も。爆笑必至の半生記と写真、図版が満載の一冊。
  • ブルボンの封印 上
    4.0
    1643年5月の夕暮れ、フランス国王ルイ十三世は死の床にあった。その密命を受けた枢機卿マザランは、馬車に大金を積ませて王宮を出発する。だがポン・ヌフの橋までやってきた時、一人の男をはね飛ばした。これがブルボン王朝を震撼させる事件の幕開けとなったのだった。フランス史上最大の謎といわれ、バスティーユに記録を残した秘密の囚人・鉄仮面の正体をめぐる愛と陰謀の歴史ロマン。
  • 文系のための理系読書術
    3.7
    「今もっとも知的好奇心をかき立ててくれるのは科学の分野。その興奮を知らずにいるのはもったいない」。齋藤先生が蔵書からおススメの“理系本”50冊あまりを紹介。初心者も手に取りやすい入門書から、世紀の発見を追ったドキュメンタリー、マンガで解説する数学の本まで多彩なラインナップ。科学の分野への苦手意識を払拭し、新たな読書の地平へといざなってくれる、画期的な読書ガイド。
  • 文庫版 虚言少年
    4.2
    オヤジ臭く、自他ともに認める嘘吐きの内本健吾。モテたいのに女子ウケしないことばがりをし続け、味のある面白さを持つお坊ちゃまの矢島誉(ほまれ)。人心を掌握する術と場を読む能力に長け、偏った知識を持つ京野達彦。「馬鹿なことはオモシロい」という信条を持つ小学生男子三人組が繰り広げる、甘酸っぱい初恋も美しい思い出も世間を揺るがす大事件もないが、馬鹿さと笑いに満ちた日々を描く7編。
  • 文明の衝突 上
    4.1
    世界はどこへ向かうのか。多発する民族紛争と文明間の軋轢の本質とは何か。世界を西欧・中国・日本・イスラム・ヒンドゥー・スラブ・ラテンアメリカ・アフリカの八つの文明に分けて、様々な紛争を、異文化間の衝突と捉えた衝撃的仮説。西欧への挑戦を続ける「儒教―イスラム・コネクション」は核拡散の深刻な危機を招くのか? どちら側にも入れない日本は・・・。主要な文明圏の政治的・経済的・人口統計的データを示しながら、世界的な国際政治・戦略学者の著者が21世紀の国際情勢を鋭く予見!
  • プリズンホテル 1 夏
    3.9
    1~4巻495~660円 (税込)
    極道小説で売れっ子になった木戸孝之介の身内で、ヤクザの大親分の仲蔵が、温泉リゾートホテルのオーナーになった。招待された孝之介は驚いた。なんとそのホテルは任侠団体専用だったのだ。人はそれを「プリズンホテル」と呼ぶ。さまざまな人たちがこのホテルで交差する。熱血ホテルマン、天才シェフ、心中志願の一家などなど、奇妙な人々が繰り広げる、涙と笑いの物語。シリーズ第一作。
  • プロット・アゲンスト・アメリカ
    4.0
    切手集めに情熱を注ぐフィリップ少年は7歳。営業マンの父と快活な母、絵が上手な兄サンディとニュージャージーのユダヤ人地区で暮らしていた。1940年、そんな平穏な生活を揺るがす大事件が起こる。ヒトラーの友人であり反ユダヤ人主義のリンドバーグが、ローズヴェルトを破ってアメリカ大統領に当選したのだ。――じわじわと差別が広がり、人権が蝕まれていく混乱と恐怖、ありえたかもしれないファシズム擡頭をひとりの少年の目から描いた、フィリップ・ロス最高傑作とも評される歴史改変小説!
  • ベーシックインカムの祈り
    3.8
    豪雪地帯に取り残された家族。春が来て救出されるが、父親だけが奇妙な遺体となっていた(「存在しないゼロ」)。妻が突然失踪した。夫は理由を探るため、妻がハマっていたVRの怪談の世界に飛び込む(「もう一度、君と」)。全国民に最低限の生活ができるお金を支給する政策・ベーシックインカム。お金目的の犯罪は減ると主張する教授の金庫から現金が盗まれて――(「ベーシックインカムの祈り」)。AI、VR、人間強化、遺伝子改良人間、ベーシックインカム…。近未来に実現可能な技術を描きつつ、ミステリーの醍醐味を存分に感じさせてくれる全5編。これは予言ミステリーだ!
  • 放課後ひとり同盟
    3.4
    「なにか護身術習えば?」痴漢に遭った女子高生の林は、友人にそう提案されるがまま、パルコの屋上にいる「蹴り男」に会いに行く。その男は、降ってくる不幸を阻止するために、空に向かって蹴りを続けていると言うが……(「空に飛び蹴り」)。離婚寸前の両親、体と心の性別の不一致、永遠に叶わぬ恋。一人きりで悩んで今にも心が爆発しそうな時、この本はきっとあなたの味方になる! 青春連作短編集。
  • 放蕩記
    4.0
    厳しい母親を恐れながらも、幼い頃は誇りに思っていた。いつからだろう、母を愛せなくなってしまったのは――。小説家の夏帆は、母親への畏怖と反発を抱えながら生きてきた。反抗の果ての密かな放蕩、結婚と離婚。38歳になりあらためて母娘関係と向き合う夏帆に訪れた、衝撃の真実とは。愛と憎、最も近い女同士の、逃れられないつながり。母を持つすべての人に贈る、共感と感動の自伝的小説。
  • 鬼灯
    3.5
    四国松山で発生した連続幼女誘拐殺人。奔走する警察、報道陣をよそに、犯人は再び刃を振りかざす。顔のない殺人者の内に広がる無限の闇に挑む新聞記者・上沢。なぜ、彼は少女を殺すのか。正体をつかみかけたとき、その兇刃は上沢の身辺にもおよびはじめる――。逃れられない人間の業を浮き彫りにする、戦慄のサイコサスペンス。
  • 火影に咲く
    4.0
    「川というのは無慈悲なものよ。絶えず流れて一時たりとも同じ姿を見せぬのだから」(詩人・梁川星巌×妻・張紅蘭「紅蘭」)/「わしにもいつか、そねーな日が来よるかのう。日なたを歩ける日が」(長州藩士・吉田稔麿×小川亭の若女将・てい「薄ら陽」)/「死んだって、生きてるんだよ。なにひとつなくならない。あたしが、あの人を慕っていたことも、あの人があたしを何より大事にしてくれていたことも」(新選組・沖田総司×労咳病みの老女・布来「呑龍」)――。新選組の沖田総司や土方歳三、吉田松陰門下生の高杉晋作や吉田稔麿、西郷隆盛らとともに戊辰戦争へと突き進む中村半次郎……。幕末の京を駆け抜けた志士たちも喜び、哀しみ、そして誰かを愛し、愛された。激動の歴史の陰にひっそりと咲く“かけがえのない一瞬”を鮮やかに描き出す全6編を収録した短編集。
  • 炎より熱く
    3.3
    真志歩は、大学を卒業し医療事務の仕事に就いたばかり。知り合いの刑事から、入退院を繰り返す患者を探るよう頼まれる。保険金詐欺を疑っているようだ。実態をつかめぬうち、患者と同じ雑貨店に勤める女性が転落死する。事故か殺人か? 今度は店のオーナーに接触を試みるが……。DV、詐欺、セクハラ、殺人など複雑な問題の渦中で真志歩は──。情念が生み出す世界を描くヒューマンミステリー。
  • 本日はどうされました?
    3.5
    E病院で入院患者の連続不審死が発生。噂を聞きつけた週刊誌のフリー記者は、独自に調査を始める。同僚への聞き込みの結果、疑いは一人の女性看護師に。コミュニケーションが苦手で不器用。院内では問題児だった彼女。だが、証言者たちの供述に記者は違和感を覚える……。誰もが表と裏の顔を持っている。何が真実で何が嘘なのか。集団社会に潜む人間の悪意を描く長編ミステリー。
  • ほんとうの自分
    3.0
    ある山のホテルで知り合った中年男女。その直後女は離婚を決意し、その男と暮らすようになる。平穏な同棲生活を送っていたが、ある日女のもとに一通の匿名の手紙が届いた。「私はスパイのようにあなたの後をつけています、あなたは美しい、とっても美しい」とだけあった。最初は不愉快さをつのらせていたが、女の心は好奇心に変わり微妙に揺れ動き、それを機にふたりの愛の糸は絡まり、幻想が現実を脅かしていく。愛し合うふたりの心のバランスの危うさを名手クンデラが描く。
  • ホーム・スイートホーム
    3.5
    部長に昇進した父、専業主婦の母、しっかり者の娘二人と末っ子の一人息子。棚原家はどこにでもある平凡な一家だったが、ある日の早朝、長女の無残な姿の帰宅から、悲劇は始まる。誘拐、脅迫、殺人――「ウチには全く関係ナイ」はずの物騒な事件に次々と巻き込まれていく。平和な家庭をたちまち破滅させてしまう現代社会の落とし穴の恐ろしさを描く辛口ミステリー。家族の絆を問い直す意欲作!
  • 冒険者カストロ
    4.0
    1959年、32歳の若さでキューバ革命を成功させ、アメリカの喉元に刃をつきつけたフィデル・カストロ。いまなお権力を保持する彼の指導力とカリスマ性はどこからきているのか。生い立ちから革命に目覚めた学生時代、シエラ・マエストラ山中のゲリラとしての生活と戦い、盟友チェ・ゲバラとの確執と決裂、さらに最近の動向までを追い、稀代の革命家の実像に迫る渾身のノンフィクション。
  • 棒の哀しみ
    4.0
    グレーのスーツ、地味なネクタイ、きちっと刈った髪。よく独り言を呟く神経質な男。一見普通に見えるが、田中という、棒っきれのようにしか生きられないやくざ者だ。強欲な親分の下、苛立っていた。素人をいたぶり、若い衆がやるようなことをする日々。先頭に立って抗争を乗り切り、跡目をとったつもりになるが、分家を言い渡される。のし上がらねばならぬと肝を決めた。文体の実験的試みが話題を呼んだ記念碑的な連作短編集。
  • 僕らだって扉くらい開けられる
    4.0
    さわらずに物を動かせる!……ただし10cmだけ。相手を金縛りにできる!……でも力を使うほどハゲる。目を見ると心が読める!……でも他人の目が怖くて見られない etc…。こんな役に立たない能力(ちから)、なくてもよくない?? ある日突然、不思議な力に目覚めてしまった五人。悪戦苦闘しながら能力と向き合ううちに、さえない毎日が、思いもよらない方向に転がりだし――。小説すばる新人賞作家が贈る、驚き満載、爽快感120%の傑作長編小説!
  • ポピーのためにできること
    3.8
    イギリスの田舎町で劇団を主宰するマーティン・ヘイワードは地元の名士。次回公演を控えたある日、彼は劇団員に一斉メールを送り、2歳の孫娘ポピーが難病を患っていると告白。高額な治療費を支援するため人々は募金活動を開始したが、この活動が思わぬ悲劇を引き起こす。関係者が残した大量のメール、テキスト・メッセージ、メモ書き、新聞記事、SNS投稿。資料の山から浮かび上がる、殺人事件の真相とは?――イギリスで20万部突破、タイムズ紙が「21世紀のアガサ・クリスティー」と評した犯人探しミステリー。圧巻のデビュー作!
  • 枕アイドル
    3.3
    “夢のためにおじさんとセックスして何が悪いの?” 地下アイドルの未瑠は、枕営業を使って芸能界の頂点を目指していた。だが、なかなか大役が掴めずに苛立ちを募らせる。一方、デリヘル嬢の樹里亜は、未瑠の“アンチ”。ネット上で執拗な中傷を続けるも、全く相手にされないことで徐々に過激な行動をとり始める――。女同士、本性を剥き出しにして全力で潰し合う二人の運命が交差し……。アイドル界最大のタブーを描く、とんでもなく下劣な衝撃作!
  • 鉞ばばあと孫娘貸金始末
    続巻入荷
    3.3
    1~4巻616~693円 (税込)
    お鈴は七歳のときに火事で両親を亡くし、貸金業を営んでいる祖母お絹に引き取られた。今は一日も早く独立して暮らしたいと思いつつ看板描きの仕事をしながら、祖母の集金を手伝っている。ある日、袋物屋の茂兵衛が返済を延ばして欲しいと頼みにきた。お絹は鉞を握り、覚悟してお借りと言ったはずと断る。帰宅した茂兵衛は首を括って死んだ。だが、お絹は殺しだといい、お鈴が様子を探ることに……。命懸けで金を貸す江戸最強の意地悪ばばあとお転婆孫娘の痛快事件帖!
  • またやぶけの夕焼け
    3.9
    僕はヒデユキ、八王子市立第六小学校の四年生だ。放課後になるといつも近所に住むカッチャンたちと遊びに繰り出す。『侍ジャイアンツ』に影響されて魔球を投げようとしたかと思えば、弟をブッチャーに見立ててプロレスごっこ。大物のノコギリクワガタに興奮し、恐竜の化石探しに熱中する―。毎日を全力疾走する少年たちを活き活きと描く、かつて子供だった全ての人に贈る笑いと涙の青春小説。
  • マダラ 死を呼ぶ悪魔のアプリ
    3.6
    そのアプリを絶対に開いてはいけない。殺人アプリが世界中で猛威を振るう! 三人の大学生が互いに殺し合う不可解な事件が発生した。被害者は「マダラ」という謎のアプリをスマートフォンにインストールしていた。警視庁捜査一課の刑事・安達はやがて、“そのアプリを開いた者は、人を殺さずにはいられなくなる”という仮説にたどりつく。警察が対策を講じようとしたその時、「マダラ」が目覚め、世界に大混乱をもたらす──。全国書店員から反響続々! 謎が謎を呼ぶ衝撃のノンストップサスペンス。
  • 聖母たちの殺意
    3.0
    役者のエージェントとして働く美穂。ある日、女子大の同級生で“マドンナ”と呼ばれた笑子が殺され、驚く。しかも殺人の重要参考人である笑子の夫と、やはり女子大の同級生で富裕な人妻の克子とが、居候として家に転がり込んで来た! そして、もうひとりの親友、香は――。卒業後10年、かつてのマドンナたちの恐るべき変貌。すべては時の流れのなせる業なのか!? 仄かな苦さを秘めた大人のサスペンス。
  • 真夏の異邦人 超常現象研究会のフィールドワーク
    3.5
    ひと目見た瞬間、強烈な電流が背中を駆け抜けた。僕は、奇妙な飛行物体から突如現れた少女に恋をしていた――。夏休み。大学の〈超常現象研究会〉に所属する星原俊平は、動物の不審死の噂を聞き、先輩3人と故郷の村を訪れた。ところが、調査開始早々に人間の手首が発見されて……。やがて、俊平は少女の“正体”と、村で起きた事件の真相に辿り着く。儚いひと夏の出来事を綴るSF青春ミステリー。
  • マネー・ロワイヤル
    3.3
    世界最大のウィスキー・メーカー、サンシャインで誘拐事件が発生。ウィスキーの味を決める超重要人物がさらわれた。身代金は5億。大胆かつ巧妙な手口で現金強奪を狙う犯人に、必死の捜査網で挑む警察。だが彼らを翻弄するかのように、第二、第三の犯行が――! 危機管理の盲点を突く斬新なアイデア、止まらないどんでん返し。手に汗握るノンストップミステリー、降臨!(『あぶく銭』改題)
  • 水の魔法陣 上(魔法陣シリーズ)
    4.0
    1~14巻495~880円 (税込)
    分譲マンションの水道の蛇口から異臭とともに人の髪の毛が……、つづいて受水槽内に若い女性の腐乱死体が発見された。水問題に取り組んでいた、毎朝新聞の梶三郎は、その直後に起きた仲谷淳一医師の娘の誘拐事件との関連を直感、独自の調査を開始する。相次いで誘拐事件の関係者に失踪・変死が起き、事件は複雑な謎を深めてゆく。推理小説のあらゆる面白さを盛り込んだ本格長編の上巻。
  • 幻の旗の下に
    4.0
    日中戦争の拡大を受け、東京オリンピックの返上が決まった1938年。大日本体育協会は、オリンピックに代わる国際大会の開催を画策していた。体協の理事長・末弘の秘書を務める石崎は、体協幹部や陸軍などの政治的な思惑に疑念を抱きながらも、平和の象徴としての代替大会を開催するべく曲者ぞろいの面々と交渉を重ねていく。一方、ハワイにある日系人野球チームのマネージャー・澤山の元に、旧知の石崎から電報が届く。返上された東京オリンピックの代わりとして開かれる「東亜競技大会」に、野球のハワイ代表として参加してくれないか、という招請状だった――。知られざる歴史を浮かび上がらせる圧巻の交渉小説!
  • 狸穴あいあい坂
    3.3
    結寿(ゆず)は、十七の娘盛り。元火盗改の祖父と麻布狸穴で暮らしている。新春、ムジナを探す八丁堀同心・妻木と出会う。精悍だがどこか飄然とした佇まいに、ほのかな恋心を抱く結寿。だが、火盗改方と同心は、手柄を競い合う仇敵関係だ。その頃、夜道で金品を奪う“ムジナ”が出没し……。二人は、祖父に内緒で、狸穴界隈で起こる不思議な事件の謎を解いていく。恋と捕り物の行方を温かな人情のなかに描く連作時代小説。
  • 真夜中のマーチ
    3.7
    自称青年実業家のヨコケンこと横山健司は、仕込んだパーティーで三田総一郎と出会う。財閥の御曹司かと思いきや、単なる商社のダメ社員だったミタゾウとヨコケンは、わけありの現金強奪をもくろむが、謎の美女クロチェに邪魔されてしまう。それぞれの思惑を抱えて手を組んだ3人は、美術詐欺のアガリ、10億円をターゲットに完全犯罪を目指すが……!?  直木賞作家が放つ、痛快クライム・ノベルの傑作。
  • マリー・アントワネットの恋人
    3.0
    フランスに革命勃発! ウィーンでは皇帝たちが、妹マリー・アントワネットの身を案じていた。美貌の青年士官ルーカスはハプスブルグ家の密命を受け、混乱のパリに潜入する。フェルセンを始めとする貴族たちや革命家、外交の思惑が錯綜し、状況が刻一刻と変化する中、幼馴染みの王妃を守ろうと奔走するルーカスに迫る影。王妃が皇帝に当てた密書とは。激動の二都を舞台に描く歴史ロマン。
  • マリーナ バルセロナの亡霊たち
    3.3
    ある日の放課後。寄宿学校に通う15歳のオスカルは、荒廃した城館に迷い込み、そこに住む少女マリーナと親しくなった。彼女に導かれ人知れぬ墓地を訪れると、黒い蝶が彫られた墓碑に赤いバラを添える貴婦人の姿が。好奇心で後を追うオスカルとマリーナ。しかしその先には霧の都バルセロナの覗いてはならない秘密が隠されていた――。物語の魔術師とも呼ばれるスペインの巨匠、カルロス・ルイス・サフォンが描く幻想と怪奇に満ちた幻の初期作。後に続く「忘れられた本の墓場」シリーズ四部作の原点!
  • マルコの夢
    3.5
    大学を出たが就職の決まらない一馬。姉に呼ばれてパリに渡り、ふとしたことから三つ星レストランでキノコの管理を任される。ある日オーナーから、店の名物料理に使う「マルコ」という日本原産のキノコの買い付けを命じられた。パリではこの店だけで食べられる極上のものだ。早速日本に飛んだ一馬だったが、思いもよらない事実を知ることに――。魅惑のキノコをめぐる、奇想天外な物語。
  • 曼荼羅道
    3.2
    【第15回柴田錬三郎賞受賞作】家業の薬売りを手伝うために妻の静佳とともに富山に戻った麻史は、祖父が残した書き付けから「曼荼羅道」の存在を知る。祖父の蓮太郎は戦時中マレー半島に渡り、部族の娘サヤを現地妻としたのだった。現代を生きる麻史と静佳、戦後を乗り越えてきた蓮太郎とサヤ。二組の男女の人生が、やがて「曼荼羅道」で交錯する。圧倒的な迫力と濃密な筆致で描く家族、愛憎、そして性。傑作長編。
  • 万引き天女
    3.0
    このところ急増している万引き被害に頭を痛める門花民芸店主・門花靖雄。小物ばかりではない。石の道祖神や傘立てなど盗られようがないものまでが次々と店先から消えていく。万引き犯の第一候補はいつも帽子を被って来店する女だが、疑惑が恋心に変わってしまったことから話はおかしな方向へ――。表題作ほか、不思議な味わいの2編を新たに収録したユーモア小説集。『万引き変愛記』改題。
  • 雨は心だけ濡らす
    3.0
    デザイン事務所に勤めるインテリア・デザイナー、美有のもとに、思いがけない大きな仕事が舞い込む。イタリア製のスポーツカーに乗って現れたのは、憧れの建築家、野木路子。インテリジェント・ビルのインテリアをすべてまかせるという依頼だった。仕事を始めるとなぜか作業の妨害が出始める。野木の工事の依頼主の後ろには、何か隠されているのでは、と美有は感じる。
  • ミシェル 城館の人 第一部 争乱の時代
    3.0
    不朽の名著「エセー」の著者モンテーニュはどのようにして自らの精神を確立していったのか。彼が生きた16世紀は後にルネサンスと呼ばれたが、この時代はまた、イデオロギー抗争が渦を巻き、暴動、虐殺、陰謀がうごめく時代でもあった。モンテーニュは、樅の巨木の生い繁る城館で、自らの思想を深めていった。長編“モンテーニュ三部作”第一部。和辻哲郎文化賞に輝く名作。
  • 水のかたち 上
    4.1
    1~2巻715~759円 (税込)
    東京下町に暮らす主婦・志乃子、50歳。もうすぐ閉店する「かささぎ堂」という近所の喫茶店で、文机と朝鮮の手文庫、そして薄茶茶碗という骨董品を女主人から貰い受ける。その茶碗は、なんと三千万円は下らない貴重な鼠志野だという。一方、志乃子の姉、美乃も長年勤めていた仕事を辞め、海雛という居酒屋の女将になるという。予想もしなかった出会いから、人生の扉が大きく開きはじめる――。
  • 乱舞
    4.3
    日本舞踊界の中心的存在として隆盛を迎えた梶川流。将来も安泰に思えたある日、家元猿寿郎が事故死した……。そして家元の血を継ぐ隠し子たちが、未亡人となった秋子の前に現れる。妹の千春や母の寿々までもが跡目を巡り弟子たちと争いを繰り広げるなか、梶川流を守るため、秋子が選んだ道とは――。因襲の世界で懸命に生きる女たちを描いた波瀾万丈の人間ドラマ。『連舞』に続く傑作長編小説。

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