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東京・五日市署管内の路上で、男性の首なし死体が発見された。刑事の鵜飼は現場へ急行し、地取り捜査を開始する。死体を司法解剖した結果、死因は頸椎断裂。「斬首」によって殺害されていたことが判明した。一方、プロのキックボクサーだった河野潤平は引退後、都内にある製餡所で従業員として働いていた。ある日、同じ職場に入ってきた有川美祈に一目惚れするが、美祈が新興宗教「サダイの家」に関係していることを知ってしまい……。警察組織vs悪魔と呼ばれる男vsカルト教団vs元キックボクサー。囚われた“彼女”の奪還。愛する人を失った者たちの復讐劇。疑いなき信仰心に警鐘を鳴らすセンセーショナルな最新長編。
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Posted by ブクログ
2,3年ぶり?の誉田哲也作品。
結論、やっぱりこの人の描く心理描写はたまんないなぁ。
警察✖️元キックボクサー✖️ヤクザ✖️カルト教団
とかいう一見もりもり過ぎる内容。だけど、読んでみると登場人物も関係性も追うのが全然辛くない。展開のテンポも良くて本の厚みを忘れるスピードで読み終えられる。
何よりも登場人物の心理描写。読者が自身を投影出来なさそうな社会的立場でも、読んでいけば自然と感情移入出来るし、理解出来ずに苦しむこともない。
潤平のちょっとバカな純粋さも、美織のカルト教団のバックボーンも、ヤクザの唐津も、世津子も、五郎も、鵜飼も、ノブも、嫌いになりきれないし、心情も理解できる。
しばらく誉田哲也作品から離れてたけど、やっぱり個人的には至高な存在なようです。
Posted by ブクログ
一気読み。まさに、誉田哲也が描く"フィクション"の世界にどっぷり浸かった一冊だった。
序盤では少し頼りなく見えた潤平が、終盤では想像以上の頑張りを見せる。その成長ぶりが熱い。そして、ただ怖い存在にしか見えなかった唐津が、最後には強烈な漢気を見せる展開が特に印象に残った。
梶浦については「やっぱりそうだよね」という納得感。直接描かれてはいないものの、その後の鵜飼の慟哭まで自然と想像してしまった。
読み終えて改めて思ったのは、自分は歳を重ねた今でも、こういう勧善懲悪や熱い展開に胸を躍らせる中二心がちゃんと残っているということ。そして、それを無くしたいとは全く思わなかった。
Posted by ブクログ
首なし死体をきっかけに、警察・カルト教団・町工場で働く若者の視点が交差していく長編。物語が動き出す瞬間の“来たな”という感じが心地よかったです。
誉田哲也さんが新興宗教を扱うと、こういう独特の緊張感になるんだよな…という“らしさ”がしっかりあって、安心して読めました。夢に破れて挫折気味だった若者が、立ち直るきっかけをつかみかけた頃に出会った女性をきっかけに、思いもよらない出来事へ巻き込まれていく流れもおなじみで、読んでいて自然と気持ちが乗っていく。
複数の視点が同時進行で進み、最後に一本の線にまとまっていく構成も好みでした。「ここから本格的に動くな」という瞬間からは、先が気になって読むペースがどんどん上がる感じ。
展開はシンプルめで、うまくいきすぎ?と思うところもありつつ、今回はその勢いの良さがむしろ気持ちよかったです。重い題材ながら読後は意外とすっきり。純粋に面白かったし、満足の一冊でした。
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