講談社文庫作品一覧

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  • 京都・沖縄殺人事件
    4.0
    推理作家でニュースキャスターの沢木麻沙子のもとに、深夜、大学時代の友人野上恵子から電話が入る。彼女は恋に悩み沖縄へ不倫旅行をすると打ち明けた。特集番組の取材に那覇へ出かけた麻沙子は海岸で恵子の死体が発見されたと知らされる。許されぬ愛に隠された恐るべき事件の真相とは? 傑作長編推理。
  • 聖女の島
    3.7
    砲弾に砕かれて坐礁し、そのまま化石となった巨大な軍艦のように見える孤島に、修道会のつくった矯正施設がある。売春、盗み、恐喝等の非行を重ね、幼くして性の快楽を知った放恣な少女たちが、惨劇の幻影におびえる聖女の下に集められている。そして、あの悪夢が……。謎と官能に満ちた、甘美な長編恐怖小説。
  • 変身願望 新装版
    値引きあり
    -
    上野公園でホームレスの男が凍死した。その年のはじめての凍死者と新聞が報じたことから、男の素性が判明する、 なんと大臣経験もある有力な代議士だった。彼はなぜ身をやつさねばならなかったのか。 十津川警部は真相を求めて、捜査を開始する。 短篇の妙を存分に味わえる秀作集。
  • ゴリラ裁判の日
    値引きあり
    4.0
    満場一致のメフィスト賞受賞作にしてデビュー作がいよいよ文庫化。まさかゴリラに泣かされる日がくるとは――数多の作家、書評家、書店員の度肝を抜いた全人類必読のミステリー!  「ダ・ヴィンチ」プラチナ本! 読書メーター「読みたい本ランキング」1位! 京極夏彦さん、宮部みゆきさん、宮内祐介さん、五十嵐律人さん、斜線堂有紀さん、宮島未奈さん、QuizKnock河村拓哉さんなどが大絶賛!! カメルーンで生まれたニシローランドゴリラ、名前はローズ。メス、というよりも女性といった方がいいだろう。 ローズは人間に匹敵する知能を持ち、言葉を理解し「会話」もできる。彼女は運命に導かれ、アメリカの動物園で暮らすようになる。そこで出会ったゴリラと愛を育み、夫婦の関係となった。 だが ―― 。その夫ゴリラが、人間の子どもを助けるためにという理由で、銃で殺されてしまう。どうしても許せない。 ローズは、夫のために、自分のために、人間に対して、裁判で闘いを挑む! 正義とは何か? 人間とは何か? アメリカで激しい議論をまきお こした「ハランベ事件」をモチーフとして生み出された感動巨編。
  • 星くずの殺人
    値引きあり
    3.8
    クローズドサークル新時代!  最後の一行まで驚きの連続、限界突破ミステリー!! 3000万円の完全民間宇宙旅行のモニターツアーで、念願の宇宙ホテル『星くず』についた途端見つかった死体。それも無重力空間で首吊り状態だった。添乗員の土師穂稀は、会社の指示に従いツアーの続行を決めるが――。 一癖も二癖もあるツアー客、失われる通信設備、逃げ出すホテルスタッフ。さらには第2の殺人まで起きてしまう。帰還を試みようとすると、地上からあるメッセージが届き、それすら困難に。『星くず』は、宇宙に漂う巨大密室と化したのだった。 ★令和のディクスン・カー(候補)が打ち上げる“天上”最高のゲーム!/法月綸太郎さん ★天上に打ち上げられた「推理」という名の実験室!/阿津川辰海さん ★不可思議も不可解もねじ伏せるアイディア量に、圧倒されました。/五十嵐律人さん ★地球を見下ろす、宇宙的ホワイダニットに震えた。/大森 望さん ★どうやって? なぜここで? が一気に解明されるラストが爽快!/潮谷 験さん ★すべてが壮大。舞台も、事件も、真相も。最後の一文が好きです。/辻堂ゆめさん ★周回軌道を漂う極上の謎。大気圏突入(クライマックス)の衝撃に備えよ。/結城真一郎さん
  • 桂籠
    -
    吉良邸への討ち入りを前に、大石内蔵助が若き国学者と交わした約束とは何か? 忠臣蔵異聞を印象深い筆致で描いた表題作。関白秀吉に和菓子作りで戦いを挑む「羊羹(ようかん)合戦」。黒鯛釣りに武士道を懸ける「釣って候」。気鋭が趣向を凝らし巧みに紡いだ時代小説の精粋。短篇8作を収録。<『桂籠とその他の短篇』改題>
  • 魔笛
    3.8
    白昼、渋谷のスクランブル交差点で爆弾テロ! 2000個の鋼鉄球が一瞬のうちに多くの人生を奪った。新興宗教の教祖に死刑判決が下された直後だった。妻が獄中にいる複雑な事情を抱えた刑事・鳴尾良輔(なるおりょうすけ)は実行犯の照屋礼子(てるやれいこ)を突きとめるが、彼女はかつて公安が教団に送り込んだ人物だった。人間心理の深奥に迫る野沢ミステリーの白眉。
  • 斃れし者に水を
    3.5
    ダイイング・メッセージは「嘘の匂い」ーーマンション建設反対運動に揺れる高級住宅地で、自治会長が殺された。不倫相手の嘘から、彼と事件との関わりに疑念を抱いた真澄は、独自の調査を開始する。同じ頃、隣町の病院で、糖尿病の入院患者が「嘘の匂い」という言葉を残して、謎の死を遂げた。2つの死をつなぐ驚愕の真相とは!? 傑作長編ミステリー。
  • 近頃、気になりません?
    3.0
    ほのぼのライフのヒケツがいっぱい。素子流ダイエット法など身近な話題のアレコレ。愛情いっぱいエッセイ集ーー愛する夫のレントゲン写真に怪しいカゲ、まさか肺ガン? おまけに肝機能障害まで発見されて、どうしたらいいの? ダイエットも含めた健康管理の簡単な工夫から、夫に家事をさせる上手な操縦術などなど、明るい家庭生活のヒケツが盛りだくさん。主婦兼人気作家の、愛とユーモアに満ちあふれたエッセイ集。
  • 夕立太平記
    4.0
    行け! 勘五郎、父の敵討ちに。無住心剣流の達人・大河原源三郎を追い、ついに劇的な対決を迎える! 面白さ抜群の会心作ーー甲斐の山奥に住み、父の手で鍛えられた若き勘五郎。ある日、父が惨殺された。なぜ? 下手人は? ……左手首はないが魔剣をふるう大河原源三郎と見定め、敵討ちに江戸へ旅立つ。途中で、松江藩の駻馬(かんば)・夕立を鎮め、「夕立勘五郎」の勇名をはせる。そして、藩主の厚情を得て、剣鬼を追い、松江へ……。胸のすく爽快な活劇を描く時代小説。
  • 週末は森に棲んで
    4.0
    都市に住み、森に暮らす! 少年の日の夢を実現する毎日。八ヶ岳山麓に週末を暮らす! 新生活術を実践する爽快エッセイーー東京での花見が終わったひと月後、小淵沢では、ヤマザクラが満開になる。コブシやヤマボウシまで、山の冬に耐えた固い木の芽は、いっせいに柔らかな緑の葉を広げる。桜を巡り、花を巡り、都市に住みながらも、八ヶ岳山麓の森に週末を暮らす。少年の日の夢よ、もう一度。実践的「新生活」を綴る、爽快エッセイ。
  • 旅ときどき沈没
    4.2
    旅に疲れたら「沈没」してしまおう! アジア・アフリカ・ヨーロッパ……旅先の愉快な人々、トンデモ事件。移動ばかりが旅じゃない! ―― 旅先で気に入った土地があれば、長逗留する、すなわち「沈没」してしまおう。移動ばかりの旅では、見えないものが見えてきたりする。アジア・アフリカ・ヨーロッパ……世界を駆け巡る旅人・蔵前仁一が、沈没先で出会った愉快な人々、トホホな事件を大公開! しんどいこともあるけれど、やっぱり旅はやめられない。
  • 中国五千年(上)
    3.0
    1~2巻712円 (税込)
    歴史の要点は、政権(王朝)の興亡にある。どのような人物が王朝をたて、どう政治をしたか。有徳と暴虐の交替、文化の差が政権を変える有様を、明快平易に語る史書。三皇五帝の神話時代から、祭政一致の神意国家、地方分権の封建制社会、秦の始皇帝による天下統一。再びの動乱、隋による再統一まで。<上下巻>
  • 天狗童子
    4.0
    笛の名手である与平は、あるとき天狗様から、子供のカラス天狗に笛を教えてやってほしい、と依頼される。九郎丸という少年は、不思議なカラス蓑を脱ぐと、人間の姿に早変わり。このカラス蓑がなくなると、カラス天狗の姿に戻れない、と聞く。そして、与平と九郎丸との師弟生活が始まった。次第に九郎丸への愛情がふくらんだ与平は、カラス蓑を焼き捨ててしまおうとするが……。鎌倉・室町時代の背景を見事にとらえ、赤い鳥文学賞を受賞した、戦国歴史ファンタジー。 ◎コロボックルシリーズを生み出した佐藤さとるによる新作! ――ファンタジーのさきがけ、「鬼が島通信」連載時から単行本、ソフトカバー、そして文庫版になるまで改稿に改稿が重ねられた渾身作。鎌倉・室町時代背景の中、師弟関係の愛情、カラス天狗同士の友情、戦が続く混乱の世で生きた人々を見事に描き、村上豊氏の挿絵とともに赤い鳥文学賞を受賞。今までになかった歴史ファンタジー。
  • 大江戸テクノロジー事情
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 遊び心あふれる江戸人たちの科学技術を紹介。暦、和時計、からくり人形、錦絵、花火など、大江戸のユニークな創意工夫に注目! 今こそ、学ぼう! 大江戸の知恵と心――暦、和時計、からくり、錦絵、天文学、花火など、江戸時代の様々な創意と工夫を紹介。江戸の人びとが、科学知識や技術を軍事よりも、遊びや楽しみの手段に力をそそいだ様子を、生き生きと伝える。目先の利益と効率ばかりを追う、テクノロジー大国・日本に警鐘を鳴らす、好個の一冊。大好評の「大江戸えねるぎー事情」姉妹編。
  • 池波正太郎を歩く
    4.0
    私たちは小説の舞台に立ち、歩き、池波正太郎の道程をたどることができる。梅安の遠州藤枝、鬼平の谷中、真田太平記の信州上田、そして幸村終焉の大坂……あの名場面の舞台を訪ねて――男の在り方、気概ある生き方を、時代小説やエッセイに著した池波正太郎。その珠玉の数々を、いま一度熟読し、池波文学の道程をたどりたい。そうした想いから、筆者は、各地を訪ね歩いた。土地ごとの人情に触れ、酒を愉しみ、舌鼓を打つ。『仕掛人・藤枝梅安』などの19編の舞台を、旅して記した、充実の1冊。
  • 黒帯
    3.7
    空手の達人たる証、黒帯。受け継ぐのは、ただ一人。おまえたちに必要なのは、苦悩だ! 魂を揺さぶる武道小説――昭和初期、世俗から隔絶された山奥で、空手の修練に明け暮れる者たちがいた。老師・英賢(えいけん)の黒帯を継ぐのは、ただ一人。それは、強さを求める攻めの大観(たいかん)か、先手を禁じ受けに徹する義龍(ぎりゅう)か……。軍部による道場没収命令が下るなか、男たちの人生は、激動の渦中に投げ込まれる……。空手道の真髄に迫る、渾身の武道小説。
  • 修善寺温泉殺人情景 駅弁味めぐり事件ファイル
    -
    謎と事件、グルメをひっさげ、「駅弁探偵」伊豆の名湯に登場! 新世紀、新世代の、新・旅情ミステリー!! ――地方活性化のPRを扱う企画会社のプランナーとして、全国を飛び回る矢島耕平の趣味は、駅弁食べ比べ。ゆえに、食欲優先のあまり、仕事がおろそかになることもある。〈あじ寿司〉につられるかのごとく、修善寺にやってきた耕平は、人気漫画家ユニットと出会うが、メンバーの絞殺体が発見されて……。
  • 原発労働記
    4.4
    「これでは事故が起きないほうが不思議だ」……放射能を浴びながらテイケン(定期点検)に従事する下請け労働者たちの間では、このような会話がよく交わされていた――。美浜、福島第一、敦賀の3つの原子力発電所で、みずから下請けとなって働いた貴重な記録=『原発ジプシー』に加筆修正し、27年ぶりに復刊した名著。 ◎「原発事故は人災です」<瀬戸内寂聴>
  • 路上探偵事務所
    3.8
    手がかりは道端にある。魅力的な謎が満載の珍本! ――徹底的な調査、計測、尾行、記録の上に、大胆極まる推理を開陳。追われる者は本能的に左回りの道を行く、というのは本当なのか? 路上観察の達人が、観察から一歩踏み出した、目からウロコの調査リポート。日本最初の喫茶店、世界最古の雪ダルマ、忍び返しの楽しみ方など、魅力的な謎満載。伝説の奇書が蘇った!
  • 猫はどこ?
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『吾輩は猫である』の子孫猫をついに発見!? お気楽こそ身上。イラストと写真満載でつづる、猫エッセイの決定版! ――『吾輩は猫である』に描かれた猫の子孫を探して、いざ下町へ。路上観察家として活躍する著者が見つけた、肥やし猫、ミッキーマウス猫、広告猫、車猫、猫実……って何!? マイペースで生きる猫たちを、豊富なイラストと写真で、たっぷり紹介します。見るほどに読むほどに、いつのまにやら癒される、猫エッセイの決定版。
  • 伝説のロック・ライヴ名盤50
    3.8
    ビートルズが、ジミヘンが、クラプトンが……ロックの歴史に名を刻んだ、そのステージを聴け! ロックの神が降りたライヴの数々――「ビートルズは演奏がヘタだった」という「定説」の真偽、「ディランがフォークソングを捨てた裏切りのステージ」の真相……伝説に勝る真実はなし? いや、それならば、その「伝説」を、いま聴いてみませんか? 生きた音楽の輝きとミュージシャンの切実な叫びを伝える、奇跡の一発録り、必聴ライヴ盤50枚!
  • 平手造酒
    -
    最後の武士、死地を見つけたり。下総の大利根河原に火花が飛び散る……。印旛沼開削普請をめぐる陰謀! ――渡辺崋山という主を失い、病いに冒されてすさみきっていた千葉道場一の剣の遣い手・平手造酒(みき)は、繁蔵親分に請われて笹川湊へ。印旛沼開削普請でにわかに活気づき、人足仕事を求める人々で膨れあがった下総に渦巻く、様々な思惑。普請奉行となった鳥居耀蔵の命で奔走する太十が見たものとは? <文庫書下ろし>
  • ドキュメント 敗れざるサラリーマンたち
    -
    倒産、失業、転職……逆境に克つヒント満載! ――出向先で親会社が破綻した千代田生命マン。後戻りできない「片道切符」でベンチャー企業設立に乗り出した富士通部長。短大卒で「キャリアの壁」に挑み続けたキリンビールのOL。失業・転職経験を糧にしぶとく生きるユニクロ店長……。会社人生、「負けながら強くなった」9人のドラマ。会社人生、あきらめるな! <文庫書き下ろし>
  • 遊部(上)
    4.0
    信長に奪われた貴宝と謎の集団の数奇な運命――松永久秀と三好勢の抗争が激化する中、東大寺の大仏が焼き討ちされ、その後、信長に正倉院の秘宝を奪われる。二度の悲劇に、東大寺の薬師院院主・実祐(じつゆう)は、古(いにしえ)より正倉院の警護を司る呪術集団「遊部(アソベ)」に、秘宝奪還の命を下す。戦乱の世を舞台に、欲望に憑かれた人々の抗争と異形の愛を描く、空前絶後の傑作伝奇長編。<上下巻>
  • 大江戸番付事情
    4.0
    番付だからわかる江戸庶民のホンネ――女房まで番付する!  料理茶屋から酒、職人、娘、色と欲、天変地異、温泉、江戸自慢まで……。現存していた番付表が、当時の文化を芳醇に粋に甦えらせた。江戸庶民事情の第一人者が、挿絵もふんだんに、番付の読み方を解説する。江戸庶民たちの遊び心が冴えわたる、一味違う真の江戸文化をぜひご笑覧あれ!
  • 楽昌珠
    3.0
    美味なファンタジー中国小説! 睡夢の中で、唐の都に迷い込んだ幼なじみの3人。生々しすぎる夢は、いつしか現実の重みを増していき――科挙の合格を願う18歳の蘇二郎、鍛え抜かれた肉体を誇る16歳の娘・廬七娘、美少女の誉れ高き17歳の葛小妹。桃林で10年ぶりに再会した3人は、喜び合い、慣れない酒に酔って、いつしか睡夢の世界へ。目覚めた先は、陰謀渦巻く唐の都の宮中だった。ファンタジー満開、美味なる調べの傑作中国時代小説。
  • ピストルズ 上
    3.0
    1~2巻712~838円 (税込)
    菖蒲家--甘い香りと美しい歌声に満ち、世間から隔絶された夢の花園。だがその実態は、人心を自在に操る一子相伝の秘術を用いる魔術師一家が、一二〇〇年にわたって住まうディストピアだった。自分の代で忌まわしい伝承を断つつもりだった父は、一族の遠大な呪縛に絡め取られていく。谷崎潤一郎賞受賞作。
  • 囲碁小町 嫁入り七番勝負
    4.3
    日本橋本町の薬種商の娘・おりつは、「囲碁小町」との異名を持つ。彼女の腕前に惚れ込んだ元御典医(ごてんい)のご隠居が、総領孫との縁談を賭け、おりつに囲碁勝負を持ちかける。名うての棋客との熱き盤上で、うつろうのは勝機か、それともあのひとへの秘めた想いなのか。おりつが到達した境地とは。幕末の江戸、囲碁に夢中になる娘の青春小説の決定版。「負けたら、お嫁にいきます」
  • 桜下の決闘 吉岡清三郎貸腕帳
    4.0
    宮本武蔵をこの上なく憎み、「二」の字が大嫌い。吉岡一門の流れを汲む剣豪・清三郎は、その腕を貸して利息を活計(たつき)にしてきた。顔は美しいが陰気な下女・おさえに見送られ、今日も自慢の腕を揮(ふる)う。そして巡り合わせた、200年の時を超えた復讐劇。二刀流よ、覚悟! 破天荒な剣士の生き様を描く、痛快時代小説シリーズ第2弾!
  • 花と火の帝(上)
    4.0
    1~2巻712円 (税込)
    後水尾天皇は16歳の若さで即位するが、徳川幕府の圧力で2代将軍秀忠の娘、和子(まさこ)を皇后とすることを余儀なくされる。「鬼の子孫」八瀬童子の流れをくむ岩介ら"天皇の隠密"とともに、帝は権力に屈せず、自由を求めて、幕府の強大な権力と闘う決意をする……著者の絶筆となった、構想宏大な伝奇ロマン大作。
  • マニアックス
    3.8
    孤島で独り、漂着物を収集する女性。不気味なコレクションに秘められた彼女の正体と過去の真実とは?(「孤独の島の島」)、少年が目撃した異星人による殺人事件の真相は?(「次号につづく」)、団地で頻発する幼児墜落死の謎(「割れた卵のような」)他、恐怖と驚愕に彩られた絶妙巧緻の短篇7本を収録した傑作集!
  • イベリアの雷鳴
    4.3
    1~12巻712~1,047円 (税込)
    総統暗殺!?1940年。内戦の痛手いまだ癒えぬスペインでは、フランコ殺害を企む一派が活動を続けていた。ジブラルタルを巡り、日英独の諜報戦が熾烈を極めるマドリードに現れた日系ペルー人の宝石商・北都昭平は、やがて激動する歴史の渦へと巻き込まれていく。苛烈な闘いを緻密に描くエスピオナージ。
  • 傷痕
    3.0
    裁判員制度勉強会で知り合った桜井香子に一目惚れして以来、一色知也の人生は、次第に暗がりへと呑み込まれていく。実は知也は養子で、実父は二十年前の一家惨殺事件で死刑になっていた。刑期を終えて目の前に現れたその共犯者小田島の影に怯えつつ、知也は香子がひた隠す、二人の呪われた宿命を辿ってゆく。
  • カシオペアの丘で(上)
    4.3
    1~2巻712~792円 (税込)
    肺の腫瘍は、やはり悪性だった――。40歳を目前にして人生の「終わり」を突きつけられたその日、俊介はテレビ画面に、いまは遊園地になったふるさとの丘を見つける。封印していた記憶が突然甦る。僕は何かに導かれているのだろうか……。
  • 八月のマルクス
    3.4
    レイプ・スキャンダルで引退したお笑い芸人・笠原雄二。今は孤独に生きる彼を、元相方の立川誠が5年ぶりに訪ねてくる。だが直後、立川は失踪、かつてスキャンダルを書き立てた記者が殺された。いわれなき殺人容疑を晴らすため、笠原は自分の過去に立ち向かう。TV・芸能界を舞台に描く、第45回江戸川乱歩賞受賞作。
  • 爆笑ニューヨーク POWERFUL アホで使える最新情報てんこ盛り!
    4.0
    無茶苦茶当たるリーディング(占い)、一口食べるごとに天国行き、のチャイナタウンのカステラ、荒野のような激安ファッションショップ。たくましく生きるリンコの抱腹絶倒、空前絶後なエッセイ&ガイド。大人気「笑うニューヨーク」シリーズが、よりパワフルに、よりラテンになって帰ってきた!
  • 天国と楽園
    -
    フットサルの試合からの帰宅途中、19歳で事故死した圭。兄の陸は圭のノートを読んで、弟がまだ童貞だったことを知る。その無念さを思ううちに圭の気配を感じるようになり、その声によれば陸が生前の弟を知る3人の女性とセックスできれば、お彼岸の3日間だけ生き返ることができるらしい。果たして奇跡は起きるのか?
  • 中継刑事<捜査五係申し送りファイル>
    4.0
    四年前の女子高生転落死事件が、ネット上の他殺を示唆する書き込みが発端で再燃。凄まじい速さで名門校を揺るがすスキャンダルとなって広がっていく。捜査に乗り出さざるをえなくなった所轄署が事件の担当にしたのは"中継(なかつぎ)"捜査のために編成した捜査第五係だった。まったく新しい警察小説シリーズ第一弾!
  • 新装版 紅刷り江戸噂
    1.0
    変わり行く季節を愛し、四季折々の行事やしきたりを重んじた江戸市井の人々。平穏な世の死角で起きる惨事もまた、江戸の風習と無縁ではなかった。織物問屋主人急死の真相を暴く「七種粥(ななくさがゆ)」、絵職人の犯罪を描く「虎」など、色情が高じて忠義を忘れ、後戻り出来ない魔道に迷う人間の愚かしさを突いた時代推理の名品6編。
  • 刑事魂
    4.0
    南平班の菅原警部補が雑木林で惨殺された。胸に刻まれた十字形は挑発かそれとも見せしめか。上司にも同僚にも知らせず、菅原は1人、なにを追っていたのか。仲間の無念を晴らすべく、捜査1課の猛者たちが総力戦を挑む。たった1枚の地図を手がかりに犯人を追い詰めてゆく南部平蔵班の刑事魂が光る!!
  • シャネル
    3.8
    修道院で幼少期を送り、芸能界を目指して酒場の歌手となるものの、思わぬことから帽子デザイナーに転身。そしてファッション界の女王へ。今も世界中の女性の心を惹きつけるシャネルの波瀾に満ちた生涯。 いくつもの恋と苦境、それを乗り越えた成功の秘密を解き明かし、魅力を浮き彫りにした感動のシャネル決定版。
  • 甲子園の奇跡 斎藤佑樹と早実百年物語
    3.5
    昭和6年の甲子園。早稲田実業の島津投手は、マウンドでがっくり膝をついた。愛知・中京商業にサヨナラ負け。実はこの中京商業の勝利こそ、いまだに破られない夏大会3連覇の偉業、そのスタートだった。――それから75年。中京商業以来の夏3連覇の目標を引っ提げて甲子園に乗り込んできた駒大苫小牧。その「最後の1勝」を阻止すべくマウンドに立ったのは、奇しくも同じ早稲田実業の斎藤佑樹投手だった。(講談社文庫)
  • 新装版 活路(上)
    3.0
    小普請組の晴気竜行(はるけたつゆき)は友のため、刺客を引き受ける。果たせば堀田兵庫を座敷牢から救い出せる。延寿国村(えんじゅくにむら)を手に単身、死地へ斬り込む竜行の標的は、田辺藩の城代家老と姫路城下に匿われた牧野主膳(しゅぜん)。だが幽閉先で兵庫は自害、実は槍で殺されたと竜行は知る。若き刺客の修羅を描く時代長編。迫力、比類なし!
  • いい奴じゃん
    3.3
    25歳の派遣社員鮎太は、毎日が不運続きでもオネエ言葉の同僚大道寺たちと能天気にたくましく生きている。ある日、警備会社の正社員になったはいいが、賊に頭を撃たれて意識不明の重態に! 最低の不運を最高のチャンスに変えて、一流の男になるべく大道寺と旅に出る。誰もが必ず元気になれる人生応援小説。(講談社文庫)
  • 警視庁捜査一課事件簿 生首岬の殺人
    -
    都内の住宅街で偶然カメラマンが写真に捉えた、男の生首をくわえた黒犬の姿。そして時を同じくして、女性銀行員の誘拐事件が発生。犯人の要求は、指定する5つの会社に融資を行うこと。各社は倒産寸前という共通点のほか、何のつながりも見当たらない。奇妙な2つの事件の、点と点が結びついた先には……。(講談社文庫)
  • うなぎ丸の航海
    3.7
    ウナギが海で産卵することは判っているが、天然の卵を見た者は世界で誰もいない。大海原のどこにニホンウナギの産卵場があるのか? 東京大学海洋研究所調査船・白鳳丸が世紀の発見を求め出航した。探査に同行した推理作家・阿井渉介が海洋学の謎に挑む、汗と涙と笑いの冒険ドキュメント。(講談社文庫)
  • 司法占領
    4.0
    ロースクールが続々開校し法曹界は転機を迎えた。その陰には、弁護士を増やせ、というアメリカは政治的圧力があった。しかし、進出した米資本の巨大ローファームにおける、日本人の発言権はないに等しく、彼らはアメリカ流司法制度移入の手駒となった。日本の法律事務所は力を失い、日本人弁護士の自由も理想も失われたかに見えた・・・。
  • 隠居学 おもしろくてたまらないヒマつぶし
    4.5
    森羅万象、世の中はおもしろいことだらけ。なにかを知って、ああ、おもしろいねえ。きょうも物知りになった、と夜、寝る前に満足感にひたりながらニヤニヤできれば、それでいいのだ。現役をはなれて自由になった隠居には目的なんかなくてよろしいのである――人生を味わいつくした碩学(せきがく)による極上随筆集。(講談社文庫)
  • 猟犬 特殊犯捜査・呉内冴絵
    4.0
    高校時代、同級生にレイプ未遂された冴絵(さえ)は薬指を失った。義指となってピアニストの夢は絶たれたが、代わりに冴絵は警視庁捜査一課の警部補となった。肉体は鍛え上げられ、闘う術としての冷静さを備えた。埼玉と渋谷で勃発した連続籠城銃乱射事件。人間の悪意に近づく冴絵の心は、深い海の静寂に満ちていた。(講談社文庫)
  • 一所懸命
    3.3
    “領地を治め米の収穫を増やし家庭を守っていたいのに配下を連れて出陣しなければならぬとは”“戦乱を利用すれば琵琶湖の魚を高値で売りさばく絶好の機会が”“紙商人になりすまし掟破りの交易で荒稼ぎ”――たとえ戦に巻き込まれても、よりよい暮らしを求めて必死にしぶとく生き抜く人々を描いた傑作戦国短編集。(講談社文庫)
  • 忠臣蔵異聞 家老 大野九郎兵衛の長い仇討ち
    3.0
    悪家老として名高い、赤穂藩の経済官僚・大野九郎兵衛。しかし、彼こそが、先進的な製塩技術の開発と塩相場による儲けで、お取り潰しにあった浅野家再興を志す忠臣だった。赤穂浪士の討ち入り後は、真の仇を討つべく、米相場を下落させ、さらに布石は長州にも……。(講談社文庫)
  • 笠雲
    -
    明治維新後、富士山麓の開拓にのりだした清水次郎長。一の子分の大政こと政五郎は新時代の中で「夏火鉢」扱いに甘んじていたが、現場を任され一筋縄ではいかない男どもをまとめあげてゆく。だが動員された囚人の脱走騒ぎに続き、古参の子分・相撲常(すもうつね)が変死。事件のからくりに気づいた政五郎の怒りが爆発する(講談社文庫)
  • 刺客の花道
    -
    忠臣蔵の死に損ないが江戸の闇を斬る! 吉良家の用心棒であった朽木主膳(くちきしゅぜん)は正念場の赤穂浪士討ち入り当夜、女の家で一夜を過ごし、武士の面目を失った。賭場の主小吉に拾われた主膳には、闇の刺客の道しかなくなった。対するは、娘を庇う手負いの大道武芸者を餌食にする棒術の悪僧、生類憐みの世に人喰い犬を嗾(けしか)ける悪旗本。主膳に死に場所はあるか? (講談社文庫)
  • 新聞が面白くない理由
    4.0
    衰退一途の日本のジャーナリズム。その根本の病巣こそ「記者クラブ」である。広いスペース、税金から支出される通信費、光熱費……。官公庁から便宜供与を受けて他のメディアを締め出すさまは、中世のギルドさながら。果たして彼らに自浄作用はあるのか? 健全な民主主義のため既得権を抉った渾身の書!(講談社文庫)
  • 銀の檻を溶かして 薬屋探偵妖綺談
    3.8
    1~13巻712~880円 (税込)
    たっぷり雪が積もった小学校の校庭に、一夜にして全長100メートルものミステリーサークルが現れた。雪の妖精あるいは蝶の標本のような輪郭はくっきりと美しく、内側にも外側にも足跡などはいっさい残っていない。だが、雪が溶けたとき、その中央には他殺死体があった! 薬屋でもあり○×△□でもある美男探偵トリオが、初めての難事件に挑む!
  • 感染広告
    3.5
    CMにひそむ「悪魔の仕掛け」――「感染爆発」。広告代理店のクリエイティブ・ディレクター堂門(どうもん)修介は、プレミアムビール「バドバーグ」の宣伝にあたり、ウェブ中心の広告を仕掛ける。コンセプトは、口コミによる「感染爆発」。狙いは的中し、大成功と思われたキャンペーンだったが、なんと「バドバーグ」と叫びながら自殺を図る事件が頻発し……。真相はどこに? (講談社文庫)
  • 訣別の森
    3.4
    戦闘ヘリを無尽に駆った陸自の元エース・槇村は、ドクターヘリ機長として北海道の空を飛び回る日々を送っている。槇村は墜落した取材ヘリを救出、怪我人は自衛隊時代の部下・一恵だった。陸自を罷免された過去が槇村に鮮明に甦る。そして一恵は入院先から姿を消した。圧倒的スケールで謳いあげる男たちの叙事詩。(講談社文庫)
  • 華麗なる誘拐
    4.0
    新宿超高層ビル街の喫茶店で若いカップルが殺された。シュガーポットに入れられた毒物による無差別殺人の始まりだった。事件の3日前、蒼き獅子たち(ブルーライオンズ)と名乗る男から首相公邸にかかってきた怪電話が現実のものとなったのだ。「日本国民1億2000万人を誘拐した。5000億円を支払え」大胆な着想の本格長編推理。(講談社文庫)
  • 九州特急「ソニックにちりん」殺人事件
    3.3
    官僚出身の元首相秘書が突如失踪した。その春から運行を開始した特急「ソニックにちりん」と阿蘇の風景写真が自宅から見つかったが、彼が九州へ旅行した形跡はない。事件の可能性があると見た十津川警部と亀井刑事は現地へ飛んだ。しかし巨大な政治的圧力が捜査の前に立ちはだかり……社会派ミステリーの傑作。(講談社文庫)
  • 炎立つ 壱 北の埋み火
    4.4
    陸奥の豪族安倍頼良(よりよし)の館では息子貞任(さだとう)の婚儀が盛大に始まった。平将門の乱が平定されてすでに100年を越え朝廷は蝦夷(えみし)たちを俘囚(ふしゅう)と悔るばかりだった。源平の武士たちの台頭を前に東北の地に黄金の楽土を築こうとした藤原氏の夢がこの夜大きな炎となって燃えあがる。著者渾身の大作歴史ロマン全5巻刊行開始!! (講談社文庫)
  • 月と詐欺師(上)
    3.7
    戦前の大阪。瀬戸俊介は、両親を破産させ甘言で妾にした姉まで死に追いやった新興財閥総帥の灘尾儀一郎の殺害を誓う。偶然知り合った町工場主の春日は、自分の裏稼業は詐欺師だと明かす。「殺すな、かたきは取ってやる」。俊介の全財産で雇われた詐欺師たちは灘尾財閥破綻に向け、壮大な詐欺を仕掛け始める!
  • うなドン 南の楽園にょろり旅
    4.0
    世界的発見をしたのは、こんな「うなぎバカ」たちだった!東大研究チームのサバイバル・うなぎ採集旅行記遺伝子解析のために収集した標本は、全種制覇まであと一種類。そこへ、ドイツと台湾の研究チームも標本を集め始めたとの緊急情報。先を越されれば成果はゼロだ。慌てて飛び込んだタヒチで待っていたものは!「史上初! 卵みつけた」 ――研究員が綴る熱い冒険譚
  • 靖国への帰還
    4.1
    「靖国で会おう」――。本土攻撃が激化する中、夜間戦闘機「月光」に乗り込んだ若き海軍中尉・武者滋(むしゃしげる)は、決死の覚悟でB29の大編隊に突入する。被弾して薄れていく意識の下「月光」が舞い降りたのは、なんと現代の厚木基地だった。時空を超えて飛来した“英霊”が、私たちの心に問いかける靖国神社の存在とは。(講談社文庫)
  • Twelve Y.O.
    3.7
    沖縄から米海兵隊が撤退した。それは米国防総省(ペンタゴン)が、たった1人のテロリストに屈服した瞬間だった。テロリストの名は「12」。最強のコンピュータウィルス「アポトーシス2」と謎の兵器「ウルマ」を使い、米国防総省を脅迫しつづける「12」の正体は? 真の目的は? 圧倒的スケールの江戸川乱歩賞受賞作。(講談社文庫)
  • 嫁の遺言
    3.7
    満員電車でふと自分の手に触れた冷たい手。間違いなく、それは、38歳で死んだ嫁の手だった。生前からちょっと変わったところのある女だった嫁が、どうしても伝えたかったこととは――。不器用だけれどあたたかい人情に溢れ、人間がいっそう愛おしく思えてくる全7篇を収録。(講談社文庫)
  • 救命拒否
    3.4
    講演中の救命医が爆破死傷事件に巻き込まれた。現場に駆けつけた救急救命士に向かい、医師は言う。「私にブラック・タッグをつけろ」――その意味は死。大阪府警が犯人を追うが、二転三転する本ボシに若手刑事は苦悩する。謎の「遺言」と事件の真相はつながっているのか? 乱歩賞作家が問う、喪わされた者たちの悲しみ。医療トリアージ=命の選別をテーマを、警察捜査の臨場感と共に贈る骨太エンターテインメント。(講談社文庫)
  • タイムスリップ戦国時代
    3.7
    タイムスリップで戦国時代に現れ、歴史を意のままに塗り替えようと企む25世紀のマフィア組織<むらさきの光>。21世紀の女子高生うらら達は、正しい歴史に戻すべく戦国の世に飛ぶ。織田信長を支え、上杉謙信に策を授け、本能寺の変を実現に導き、とハチャメチャ大活躍。鯨ワールド全開! カタルシスも満開! 笑いが止まらない、鯨統一郎の「タイムスリップ」シリーズ第5弾。(講談社文庫)
  • 邪魅の雫(1)【電子百鬼夜行】
    4.3
    1~3巻712~764円 (税込)
    「邪悪な陰謀が陰で渦巻いてるかもしれん」。榎木津の縁談が先方から悉く断られる。その理由を、榎木津の従兄にあたる今出川の命令で、益田は調べ始める。その頃、小松川署勤務の青木文蔵は、江戸川、大磯で発生した毒殺事件の関連を調査していた。そして、被害者の一人が榎木津の縁談相手の妹だったと判明する。
  • ドアの向こう側
    3.6
    ハンサムな刑事の父親と元アイドルの母親の間に生まれた渋柿信介は、幼稚園でもモテモテの6歳児。好物はチョコレート、血液型はAB型。孤独でクールなハードボイルド探偵だ。シンちゃんこと信介に持ち込まれるウサギ失踪事件などの数々を卓越した推理で解決に導き、父・ケン一の抱える本格的な事件は、母親・ルル子と一緒に手助けをする。ユーモア溢れるパスティーシュでもある本格ミステリ短編集(講談社文庫)。
  • タイムスリップ水戸黄門
    3.6
    現代日本に突如タイムスリップして来た黄門様。美貌の女子高生にして正義感の強い麓麗(ふもとうらら)に友人の三須七海、私腹を肥やすため高速道路を新たに造ろうとする政官財のトップたちや日本中の自動車工場の爆破を企むテロリスト集団<赤い馬>。四者が絡みあい、偶然と必然が混然となって突き進む! 空前絶後、荒唐無稽、カタルシス満点の痛快ミステリ! (講談社文庫)
  • 深山木薬店説話集<薬屋探偵妖綺談>
    4.3
    美形の妖怪三人組が営む「深山木薬店」。彼らが織りなす「薬屋探偵妖綺談」シリーズの番外編。シリーズの前史となる、リベザルが秋や座木と知り合ったときの話、秋と零一の出会い。そして、シリーズの最終巻で、秋が旅立った後の、座木とリベザルの選択まで。次なるシリーズ「怪奇譚」の序章ともなる、必読の短編集。 (講談社文庫)
  • 逃亡戦犯
    4.0
    昭和二十年八月十五日、大江山捕虜収容所から、日系二世の通訳・木島が逃走した。米軍による戦犯逮捕を恐れたからだ。GHQの先兵として彼を追跡するのは、やはり日系二世のマイク・ミヤタケ軍曹。逮捕容疑は「国家反逆罪」である--。乱歩賞作家が史実をもとに描く傑作サスペンス。『祖国なき忠誠』を改題、文庫化。(講談社文庫)
  • 残火
    4.5
    議員会館から、闇献金の一億円を強奪した犯人は、かつて“人斬り秀”と言われた元ヤクザの花田。花田のかつての弟分、花田を追い続けてきた元警官、暴力団とつながっている現職警官――花田の行方を捜し、追い続ける彼らと、残りの命が長くない花田。『地の底のヤマ』で炭鉱の町・大牟田を舞台に見事に男の世界を描いた西村健が男を描ききる!講談社100周年書下ろし作品にして、日本冒険小説協会大賞受賞作。(講談社文庫)
  • スパイラル・エイジ
    3.5
    「人を殺して来たの」と、美樹の部屋に訪ねてきた同級生雪乃は妊娠していることを理由に、ずるずる居続ける。殺人者を匿っている秘密を、美樹は別れたばかりの不倫相手の妻暁子に知られてしまう。身体も環境も大きく変わるアラウンド・フォーティーの女性たち。その心理が思わぬ事態を引き起こす傑作サスペンス。
  • 似せ者
    4.0
    「似せ者とわかっていながら、なぜこんなにも心が騒ぐのだろうか」。時は江戸。歌舞伎芝居の名優のそっくりさんが二代目を名乗り、人々は熱狂して迎えるが……。表題作のほか、若い役者二人の微妙な関係を描く『狛犬』、お仕打が東奔西走する『鶴亀』、幕末混乱期の悲恋をめぐる『心残して』の全4編を収録。
  • 濁流(上) 組織悪に抗した男たち
    3.0
    1~2巻712円 (税込)
    企業社会の濁流に渦巻く男たちの欲望と反抗の行方は? カネのためには手段を選ばぬ経済誌主幹、虚像に脅える財界人、組織悪に挑戦する若手幹部――それぞれが思惑を胸に秘め、精いっぱいの闘いを展開する。日本の濁流の実態を把らえ、そこに蠢く人々の素顔や限界状況を生き生きと描く長篇経済小説。
  • 密命副検事
    3.0
    “鵺 のような存在”とも称される検察庁副検事――。司法試験崩れで現職に就きながら、氷室鋭太は自らの仕事に誇りを持ち、いつか検事になる日を夢見ていた。突然最高検への異動を命じられた鋭太は、引き換えに「関空建設絡みの汚職を調査せよ」との密命を受ける。検察の裏面史にも鋭く切り込んだ新感覚小説!
  • 江戸繁昌記 寺門静軒無聊伝
    4.0
    在野の儒者・寺門静軒は、仕える先も見つからず悶々と困窮の日々を過ごしていた。自分のせいなのか、世間のせいなのか。苦悩する静軒は、漢文戯作で諧謔味たっぷりに江戸の町を活写し出板することを思いつく。思いのたけをぶつけた『江戸繁昌記』は当時のベストセラーとなるのだが……。痛快なる波乱の生涯。
  • 新諸国奇談
    3.0
    シチリアの一つ目巨人、不老不死を得たチムール人、美女を隠す中国の箱。世界各地に残る伝承や民話をもとに、短編小説の名手が紡ぎ出した味わいふかい12の傑作ストーリー。時間と空間を超え未知の世界へと読者を誘う、短編旅行のスリリングな知の楽しみをどうぞ。吟味された物語の扉がいま静かに開かれる。
  • 誰彼 新装版
    値引きあり
    3.9
    謎の人物から死の予告状を届けられた教祖が、その予告通りに地上80メートルにある密室から消えた! そして4時間後には、二重生活を営んでいた教祖のマンションで首なし死体が見つかる。死体は教祖なのか? なぜ首を奪ったのか? 連続怪事の真相が解けたときの驚愕とは?
  • 罪の声
    値引きあり
    4.3
    「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、本屋大賞第3位。圧倒的な取材と着想で、昭和最大の未解決事件を描いた傑作長編小説。「これは、自分の声だ」――京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品からカセットテープとノートを見つける。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだった――。
  • そして二人だけになった Until Death Do Us Part
    値引きあり
    3.7
    とてつもなく大きな橋を支える巨大コンクリートの塊の中に、国家機密とされるシェルタがあった。現代の最高技術で造られたこの密室に滞在することになった六人が、一人ずつ、殺される。痺れるような緊張感の中、最後に残った二人。そして世界が反転する――。謎、恐怖、驚愕。すべてが圧倒的な傑作長編ミステリィ。
  • ロスト
    値引きあり
    4.5
    「ムラセアズサを預かっている。これはイタズラではなく、正真正銘の営利誘拐だ」村瀬梓が勤めるコールセンターに掛かってきた犯行電話。身代金の要求額は1億円、輸送役は100人の警官。なぜ、家族ではなく会社。なぜ、1億円。なぜ、100人も必要なのか。警察と"関係者"たちは、ピュワイトを名乗る犯人に翻弄されていく。「罪」に期限はあるのか――乱歩賞作家が圧倒的な読み味で描く、受賞後第一作、大藪賞候補の文庫化。
  • シュークリーム・パニック
    値引きあり
    3.8
    「絶食って、何も食べちゃいけないんですか」―体質改善セミナーに参加したメタボな男性4人組。インストラクターの無慈悲な指導によって、耐え難い空腹感が行き場のない怒りへと変わっていく中、冷蔵庫のシュークリームが盗まれる事件が発生する。ミステリマニアの受講者、四谷は探偵役に名乗りを上げるが―!?爆笑必至の「限定販売特製濃厚プレミアムシュークリーム事件」はじめ、ひと味違う本格ミステリ作品を全6編収録。 ※本作品は 2017年9月14日まで販売しておりました講談社ノベルス電子版『シュークリーム・パニック ―Wクリーム―』と『シュークリーム・パニック ―生チョコレート―』の2冊を1冊にまとめた文庫電子版となります。 本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
  • 名探偵傑作短篇集 法月綸太郎篇
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    3.8
    新本格ミステリの牽引者・法月綸太郎が生んだ同名の探偵・法月綸太郎が型破りな謎に父・法月警視とともに挑む。その選りすぐりの短編集。会心の鉄道ミステリ「背信の交点(シザーズ・クロッシング)」、オカルト現象の裏側の犯罪劇「世界の神秘を解く男」、日本推理作家協会賞受賞の傑作「都市伝説パズル」、全6篇を収録。監修・解説/巽昌章。
  • 封印再度 WHO INSIDE
    値引きあり
    3.8
    50年前、日本画家・香山風采は息子・林水に家宝「天地の瓢」と「無我の匣」を残して密室の中で謎の死をとげた。不思議な言い伝えのある家宝と風采の死の秘密は、現在にいたるまで誰にも解かれていない。そして今度は、林水が死体となって発見された。2つの死と家宝の謎に人気の犀川・西之園コンビが迫る。
  • 影の核心
    3.0
    情報オンラインシステムの秘密をめぐって、不可解な自殺事件が続き、ソフトウェア技術者の桂木の周囲にも怪しい人物が現れる。巨大な陰謀とえん罪事件の真実は・・・! コンピュ-タ会社を舞台にした社会派本格推理。
  • 超巨人・明の太祖朱元璋
    -
    明の太祖・朱元璋――信長・秀吉・家康の三大英傑をひとりで演じた男の、波乱万丈の生涯。その面白さは三国志を凌ぎ、太閤記もはるかに及ばない。ダメな組織にいても、成功するには! 不利な状況の中でも、勝ち抜くには! 超巨人・朱元璋の思想と行動が、あらゆる現代人に大きな勇気と多くの知恵を与える。
  • 小説都市銀行
    -
    金融スキャンダル。銀行・証券・大蔵を撃つ! ――ワンマン会長に懸命に抵抗する頭取、銀行離れをしようとする大企業に必死に食らいつく法人営業部……。厳しい環境下で喘ぐ巨大銀行の内幕を描く。不良債権の回収に振りまわされる支店長の悩み、融資をめぐるライバルとの苛烈な競争など、生き残りに賭ける都市銀行のリアルな実態を浮きぼりにした経済小説。
  • 神聖の鯱
    -
    鬼と称する正体不明の敵が、鯱四人組に宣戦を布告した。鬼は飛騨高山に火を放ち、一日にして壊滅させた。鬼を率いる美少女・ゼロは、十樹吾一を自在に操る。聖なる狼を連れて帰国した仙石文蔵に、ゼロと十樹が襲いかかる。鯱四人組を分断させたゼロの狙いは!? ラストで明かされるゼロの衝撃の真相。
  • おやつストーリー
    4.0
    究極のスウィート・メモリー、美味しく懐かしいお菓子大コラム! きっとあなたも好きだった、嬉し懐かし美味しいお菓子。泉麻人が甘味に挑戦します! ――セブン‐イレブンやニコマート、あるいは町のお菓子やさんの戸を開けた瞬間、遠足の前の日みたく、胸がワクワクときめいてしまう。そんな気持ちを忘れないすべての人に捧げる、嬉し懐かし、とっても美味しいお菓子大コラム。ミルキー、つくんこ、おっとっと……etc.。いっぱい詰まった、究極のスウィート・メモリー。
  • 古寺再興 現代の名工・西岡常一棟梁
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    伽藍の修理・造営に情熱を注ぐ男の棟梁人生。ひとりの男が、己れの仕事に渾身の力を傾けて挑み成し遂げていく姿を描く! ――強固な信念に生きる、一人の日本人の生き方。宮大工として、古代工人の技能と魂を今に受け継ぎ、伽藍の修理・造営に渾身の力を傾ける、名工・西岡常一棟梁。法隆寺の「昭和の大修理」に携わり、今、薬師寺の白鳳復元に命を注ぐ! その稀有な棟梁人生を描いて、日本の心と伝統を見つめなおす、話題のノンフィクション。
  • 今日も銀座へ行かなくちゃ
    -
    ビギン・ザ・ギンザ! まずは、銀座を気ままに泳いでみる。ちょいと足をのぼして、築地市場、月島もんじゃストリート、レインボーブリッジへ……。都市で遊ぶ、都市(まち)を遊ぶ<東京の達人>が、大好きな銀座と、その周辺を歩いて綴る、小粋なコラム集。忘れていた都会人の息づかいが、ちょっぴり懐かしい、しなやかな東京本。
  • 片翼だけの天使
    -
    「愛してるんよ。あんたはトクベチュな人よ」――40代半ばの独身中年作家が、ふと遊びに出かけたソープランドで出会った、天使のような明るい韓国人女性。作家は、彼女の舌足らずのしゃべり方や、全身で愛情を表現してためらうことのない一途な性格に魅せられていく。現代では稀有な「純愛」を描いて、熱い共感を呼ぶ大人のための「名昨」恋愛小説。ひたむきで純朴な女性とのめくるめく恋の熱い日々!
  • 未来妙法蓮華経
    -
    宗教と科学を巡って描く壮大な人間ドラマ――釈尊が妙法蓮華経で説いた教えから、人間は何を学び、何を学ばなかったか――。人類がスペース・コロニーへ移住ができるほどに科学的進歩を遂げつつあるとき、はたしてその心と、とりまく自然は、どうあるべきか? 科学に宗教の視点を交錯させ、人間の真の幸せとは何かを鋭く追究する、壮大な傑作異色長編小説。<『SF妙法蓮華経』改題作品>
  • どっこいショ
    -
    戦争の傷痕がいまだに疼き、おどおどと人生を送っている父親と、そんな父親に反抗する戦争を知らぬ世代の息子。誤解と断絶から生まれる様々なトラブルを通して人間らしさの真実を追求した、ペーソスあふれる長篇小説。
  • 虹列車の悲劇
    3.3
    金沢で寝台特急「北陸」に乗った男が、上野駅に着いたときには白骨死体となっていた。人間は本当にたった八時間で白骨化してしまうものなのか? 越美北線の運転士が、山峡の線路上空に見た妖しく光る緑色の虹! 互いになんの関連もない異様な出来事を結びつけるものは何! そして牛深警部の謎の行動は? (講談社文庫)
  • 大砲松
    -
    神田和泉橋の五兵衛店(だな)に住む締出し松こと松三は、故あっての長屋暮らしだが贅沢三昧。実は大名家お出入りを許された槍屋「槍丹」の息子である。時は幕末、慶応4年、背中の傷(いれずみ)を見こまれて上野彰義隊へ入隊、大砲掛を仰せつけられたまではよかったが……。吉川英治文学新人賞受賞の破天荒な痛快時代小説。(講談社文庫)
  • 魔都 恐怖仮面之巻
    3.5
    今夜もまた、深い霧―。ぼくは霧が好きだ。とくに、あのことがあってからは・・・。そう、ぼく武智小五郎が迷いこんだ明治47年の幻想の魔都・東京。そこでぼくは乱歩の世界さながらに連続殺人鬼・恐怖仮面との華麗な対決をくりひろげるんだ。そして素敵な恋にもめぐりあう不思議な霧の夜のこと・・・。(講談社文庫)

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