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幻の作品群(コレクション)があった!? 明かされるゴッホの真実。貸金庫に母が遺した謎のリストは何を意味するのか。パリ在住の美術品修復家・加納由梨子は「ヴィンセント」の文字を手がかりに調査するうち、存在すら知られていない膨大なゴッホ作品のリストだと知る。さらにゴッホの死因についての衝撃的な新説にも辿り着く。だが同時に、由梨子の身に危険が忍び寄る。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
自分の教養の足りたさもあるが、事実に基づいた仮説と殺人ドラマが重なり合ってるような錯覚を覚えて、とても楽しく、先が気になって仕方が無い。 かなり厚みのある本に少し気後れしたが、ぐいぐい読み進められる。 下巻の展開に期待。
展開がスローな部分があるけれども、ゴッホ他殺説の論証は一読の価値はあります。言われてみれば確かにそうだなぁと。この部分だけ冊子にして欲しいくらい出来がいい。 でもゴッホに興味がない人は多分面白くありません。
久しぶりの塔馬シリーズ。 なんと今まで女関係さっぱりだった塔馬の昔の彼女が! いやいや、そこじゃなくて。浮世絵から西洋画ゴッホの謎に迫る。
ほとんど日本人作家のミステリは読まないんだけれど、高橋克彦の「浮世絵シリーズ」は好きで、もう20年も前の話になるけれど、「北斎殺人事件」を読んで小布施の北斎館に行ったこともある。観光案内じゃないけれど、謎を解くためにあちこち行ったときのその土地の風景だとかおいしいものだとかがすてきで、思わず行って...続きを読むみたくなったのだ。で、ゴッホがテーマのこの作品もものすごくおもしろかった!(まず、はじめから日本語で書かれている話って読みやすーい、と翻訳ミステリばかり読んだあとで思ってしまった・・・)。フランスやオランダが舞台になったり、モサドが出てきたり、爆破事件があったりと、一見派手だけれど、研究者が地道に推理をはたらかせていくのは「浮世絵シリーズ」と同じ。今回はその推理が、ゴッホ他殺説だったり、ゴッホはなぜ生前評価されなかったか、などということで、研究者たちの会話で語られていく説明がとてもわかりやすくて、まったくゴッホに詳しくないわたしでもすごくおもしろかった。美術館や美術界のこぼれ話みたいな話もなかなか興味深くて、どこか美術館に行ってみたくなったり。 フランスで絵画修復の仕事をしている女性の仕事やごく日常のシーンもよかった。浮世絵シリーズもそうだったけど、プロフェッショナルな女性の姿がちゃんと描かれているところも好き。謎解きばかりじゃなくて、食事するところとか日常シーンも楽しい。殺人があっても、殺されるシーンとか、陰惨な場面がないのもいい。(わたしがこのごろ読んでいた翻訳ミステリって、グロテスクすぎるかも・・・・)。塔馬双太郎が活躍する「絵画シリーズ」をこれからももっと読みたい〜。 これを読んで、苦手だと思っている日本作家のミステリとか本格といわれるものも、もしかしたら読めるかもしれないと思ったんだけど・・・・。高橋克彦が特別なのかな?
専門家が読んだらどこまでリアリティを感じるのか分かりませんが、ゴッホの死に対する仮説は少なくとも自分にはとても興味深い。 こういった独自の推理展開を小説の中で展開するためにはかなりの資料調査が必要だと思うのですが、それを幅広い対象にやってしまうことろが高橋氏の凄いところです。 ただ、展開がゆっくり過...続きを読むぎて集中して読み続けるのが難しい。
ゴッホに疎い私には難しいです・・・あと、やっぱり横文字の名前は苦手(笑)ただ、友達の『オランダのゴッホ美術館にもいった!』というゴッホ好きは面白いと言ってました。
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