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切断
《黒川博行警察小説コレクション》 病室で殺された被害者は、耳を切り取られ、さらに別人の小指を耳の穴に差されていた。続いて、舌を切られ前の被害者の耳を咥えた死体が見つかり、猟奇的な連続殺人事件に警察は色めき立つ。見えない犯人像、はたして次に狙われるのは誰か? 被害者同士にどんな繋がりがあるのか? 大阪府警捜査一課海部班の久松刑事を中心とした地道な捜査は実を結ぶのか? 犯人側と捜査側、過去と現在の視点が複雑に交わりつつ、事件の全貌が明らかにされていく――。これまでの警察小説コレクションとは一線を画す、ノワール趣向の強い著者渾身の初期作品。 ※本作品は東京創元社、KADOKAWA / 角川書店で同一タイトルの作品が販売されております。本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。 -
浮雲心霊奇譚シリーズ
【浮雲一行の京への長き旅。シリーズ最終章突入!】 霊を見ることができる赤眼を持つ憑きもの落としの浮雲。 おのれの運命と対峙するために、土方歳三らとともに京の都へと向かう旅をしていた。 辿り着いた岡崎宿で、歳三たちは子どもの生首と抉り出された腸を目にする。ここ半年、いくつも骸が発見されているらしく、村人たちは鬼の仕業だと噂していた……。 一方、別行動を取っていた浮雲も寺の住職から“人を喰らう鬼”の伝承を聞いた直後、その寺の小僧の惨たらしい死体を発見し……。 恐ろしい伝承の裏に隠された哀しき真実とは――。 人は誰しも鬼の一面を持っている。 怪異の謎とともに明かされる土方歳三の秘められた過去。 累計750万部突破の「心霊探偵八雲」と双璧をなす 幕末ホラーミステリシリーズ、最終章突入! -
夜の喜劇 東川篤哉短編集
うっかり恋人を殺してしまった青年がみずからも被害者を演じるべく始める深夜の会話劇――「鳥越さんは立派な被害者」。容疑者は四人、あなたは真相を(完全に)見抜けるか? 著者初の正統派犯人当て小説――「アリバイのある容疑者たち」。密室、アリバイ崩し、倒叙、犯人当て――ミステリの醍醐味が堪能できる粒揃いの五編。脱力を誘うユーモアに騙されるうちに、意外なトリックと明解なロジックが冴え渡る、本屋大賞作家初のオリジナル短編集。/【目次】「鳥越さんは立派な被害者」うっかり恋人を殺してしまった青年が被害者を演じる、夜の会話劇/「アリバイのある容疑者たち」容疑者は四人、あなたは真相を見抜けるか? 正統派犯人当て(フーダニット)小説/「どうか僕を占ってください」冴えない青年の恋愛が、占い師の予言で思いがけぬ展開を辿る異色短編/「暮林紅子の誤算」雪積もる屋敷で計画された殺人、そのために密室をつくらなければ/「陽奇館(仮)の密室」天才奇術師の死を巡って、幾度も覆される推理の果てに待つ仕掛け/あとがき(仮) -
県警の番人
伏線完全回収の連作×警察組織ミステリー! ・ Q県警の誰もが逃れられない、首席監察官・鏡真人とは何者だ? ・ 【推薦コメント】 繋がってからが真の闇。これが《連鎖式》警察ミステリの新定番だ! ──法月綸太郎氏 ・ 見たいもの、信じたいこと、守るべきなにか。それぞれの正義が事実を少しずつ歪め、事件を解くべき者たちが、次々と事件に搦めとられてゆく。すべては首席監察官・鏡真人の描いたシナリオなのか──? 高密度の謎解きに、一筋縄ではいかない警察組織の論理と倫理が絡み、連作ミステリーとしての読み応えは抜群だ。短編ひとつひとつが高い完成度を誇っているうえ、新たな視点で各エピソードをみつめなおした最終話は圧巻。なにより、読み進めるほど虚像のように思えてくる鏡真人という人物の実体を知りたくて、本を閉じることができなかった ──櫻田智也氏 ・ 【内容紹介】 Q県警内の不祥事を容赦なく暴き出し、市民からの信頼を劇的に回復させた異能の監察官・鏡真人。 〈県警の番人〉の異名を持つ彼に狙われた者は、絶対に逃れられない……。 定年前のハコ番巡査部長、所轄の生活安全課捜査員、刑事課の女性警部補、県警本部監察官警視、鏡の直属部下──五人の警察官視点で浮上する、〈県警の番人〉の正体とは。 ・ *本作は伏線上の意図により、必ず第一話から順にお読みください。 ・ [目次] ●第一話 組織の論理 定年目前の交番巡査部長の元へ、十年前に同僚が発砲した事件を想起させる手紙が送られてきた。 ・ ●第二話 正義の味方 鏡の命で、週刊誌の取材を受けさせられた生活安全課捜査官。彼に思い当たるのは、一本の通報だった。 ・ ●第三話 虚像の選択 鬱病で休職中の刑事課女性警部補が、痴漢容疑をかけられた同期警部補について再捜査を行う決意を。 ・ ●第四話 人事の波紋 女性がストーカーに襲われたらしき事件。監察官警視が、所轄の事前対応状況を鏡に報告すると思わぬ答えが──。 ・ ●第五話 番人の番人 鏡の直属部下である女性巡査部長は、彼の失脚を狙う。〈あの事件〉の真実を隠蔽させないために。 ・ 眼前の“真実”は、必ず第五話でくつがえる。 -
暗夜に君と星をたどる
母が遺したおとぎ話には、謎がある――。 中高一貫の女子高に通うわたしは、数ヶ月前に事故で母を亡くした。生前、あまり本音を語らなかった母は「砂の国」や「雪の里」などを舞台にした、神秘的で不可思議なおとぎ話を書き遺していた。 しかし、これらは母の単なる趣味の創作ではなかった。 ――物語を正しく読み解けば、母の過去を映し出す断片に変貌する。 高校一年生になった私は、才色兼備のクラスメイト・海瀬由埜と二人で、それらの物語を読み解くことに。母は、生前何を考えていたのだろうか。そして母が亡くなったのは、本当に事故だったのだろうか……。 -
その霊、幻覚です。
視える臨床心理士×心霊探偵コンビによる新シリーズ! 臨床心理士の泉宮一華(いずみや・いちか)は、霊が視えることを隠しながら、渋谷の宮益坂メンタルクリニックで働いている。そんな一華の平穏な日常は、彼女の秘密を握る謎の青年・翠(すい)の登場によって崩壊の危機に! 半ば脅される形で、一華は翠に同行し、心霊スポットの「調査」をすることになる。渋谷のスクランブル交差点に、山奥のトンネル、閉鎖した診療所……。キジトラ猫の式神・タマを従えて、二人の怖くて賑やかな幽霊退治がスタートする。 『丸の内で就職したら、幽霊物件担当でした。』『大正幽霊アパート鳳銘館の新米管理人』著者による、書き下ろし新シリーズが開幕! -
女王陛下に捧ぐ、王家の宝の在処
★★★第66回メフィスト賞受賞作★★★ 「あなたに、この本を」 消えた秘宝と、 五層の物語が織りなす巨大迷宮。 主人公は「本」そのもの。 * * * * * * * * * 【あらすじ】 戦争が国土を焼いた。 大学生の青年エリメは戦火に巻き込まれ傷を負い、 遠い故郷の実家で目を覚ました。 療養で暇を持て余し、手に取った一冊の本。 それは「女王陛下に捧ぐ、王家の宝の在処」という むかし実在した宰相の筆による小説なのだという。 軽い気持ちで読み始めたエリメを待っていたのは、 九天九地に比類なき物語の迷宮。そして、 歴史の砂に埋められた国家の秘密だった。 最奥へと誘う〈声〉がこだまする。 「あなたに、この本を」── * * * * * * * * * -
此の世の果ての殺人
第68回江戸川乱歩賞受賞作。 史上最年少、選考委員満場一致。 「大新人時代」の超本命! 本格ミステリーの骨法もよく心得ている――綾辻行人 特A、もしくはA+、もしくはAA――月村了衛 二人の女性のバディ感が最高に楽しい――柴田よしき 極限状況で生きてゆくひとが、愛しくなる――新井素子 非日常を日常に落とし込む、その手捌きは実に秀逸である――京極夏彦 ―滅びゆく世界に残された、彼女の歪んだ正義と私の希望 正義の消えた街で、悪意の暴走が始まったー 小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女性の死体を発見する。教官で元刑事のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始める――。 -
南アルプス山岳救助隊K-9
大藪春彦賞作家の好評山岳ミステリー最新刊! ≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒ 北岳でもクマ騒動!? 人を憎み、森を徘徊する 隻眼のクマを確保せよ! ≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒≒ 山岳救助隊員&救助犬、名バディの活躍! クマたちは私たちに今後どうするつもりなのかと、問いかけているのかもしれない。 ――山﨑晃司氏(東京農業大学教授) 全国で起きているクマ騒動。 北岳でも被害が出ており、WLP(野生鳥獣保全管理センター)八ヶ岳支所の 七倉支所長と管理官の関千晶が調査にやってきた。 一方、北岳では幕営地でテントやアウトドア用品の盗難事件が頻発して、 山岳救助隊の夏実たちが対応に追われていた。 そこにクマに襲撃されたとみられる遺体発見の報告が入り……! 山岳救助隊員と救助犬、名バディの活躍を描く、大藪春彦賞作家の好評山岳ミステリーシリーズ最新刊。 【文庫書下し】 -
微笑み迷子
サイコパスより、遥かに危うい。日本初、「ダークエンパス」の深淵を描く衝撃作。 世の中には、他人の痛みを感じ取れない「サイコパス」よりも、さらに狡猾で、さらに残酷な存在がいることをご存知でしょうか。 相手の感情を手に取るように理解し、その共感能力を「武器」として、標的をマインドコントロールし、徹底的に食い物にする。 それが、2021年に提唱された新たな人格概念、「ダークエンパス(闇の共感者)」です。 本書『微笑み迷子』は、この最先端の心理学概念を日本で初めて真正面から扱い、その戦慄の生態を暴き出した衝撃の物語です 。 主人公・三枝流星は、他人の感情を完璧に理解し、その共感能力を「武器」として標的をマインドコントロールする男です。 彼は自分の世界を持たず、他人の評価を通してのみ自己の存在意義を確認できるという深い虚無を抱えています。 家庭では理想の息子を、職場では野心的な編集者を演じ分け、計算し尽くされた「微笑み」でターゲットの懐に滑り込む流星。 国民的スター・南郷秀樹の自叙伝出版を巡る大博打、そして邪魔な上司を排除するための冷徹な罠など、ハラハラする心理戦が連続します。 しかし、嘘を重ねるたびに陥る自己嫌悪と、出口のない「生き地獄」のような孤独。人を食い物にする「闇の共感」の果てに、彼を待ち受けるのは栄光か、それとも破滅か。 あなたの隣で優しく微笑んでいるその人は、本当に善意で笑っているのでしょうか。 それとも、あなたの心の中を巧みに覗き込み、人生を操る機会を伺っているのでしょうか。 -
教場Ω 刑事・風間公親
“千枚通し”の男、初見参!シリーズ最新刊! T県警富葉署の刑事・石貫尊利は、若い女性が殺害された現場に臨場し、新人刑事の風間公親に再会する。風間は警察学校を首席で卒業、異例のスピードで県警捜査一課の刑事となっていた。T県ではさらにもう一件、若い女性が殺害される事件が発生。石貫と風間は、二つの事件の凶器に類似性があることに着眼し、容疑者・十崎波瑠を特定。十崎は一時行方をくらませたが、後日、万引きの罪で小規模署の五百川署に勾留されていることが判明する。 風間公親ד千枚通し”の男、ファーストコンタクト! (底本 2026年2月発売作品) -
伯爵と三つの棺
ミステリーランキングを席巻した超話題作が文庫化! 「このミステリーがすごい!」5位、「本格ミステリ・ベスト10」4位、「ミステリが読みたい!」6位 ミステリー界最注目! メフィスト賞作家の勝負作 読後必ず誰かと語り合いたくなる、多重解決謎解き長編ミステリー!! フランス革命が起き、封建制度が崩壊するヨーロッパの小国で、元・吟遊詩人が射殺された。容疑者は「四つ首城」の改修をまかされていた三兄弟。 五人の関係者が襲撃者を目撃したが、犯人を特定することはできなかった。三兄弟は容姿が似通っている三つ子だったからだ。 DNA鑑定も指紋鑑定も存在しない時代に、探偵は、純粋な論理のみで犯人を特定することができるのか? -
赤い博物館
『密室蒐集家』で第13回本格ミステリ大賞を射止めた著者がミステリ人生のすべてを賭けて贈る渾身作! 松下由樹主演ドラマ「犯罪資料館 緋色冴子シリーズ『赤い博物館』」原作。 キャリアながら《警視庁付属犯罪資料館》の館長に甘んじる謎多き美女・緋色冴子警視と、一刻も早く汚名を返上し捜査一課に戻りたい寺田聡巡査部長。 図らずも「迷宮入り、絶対阻止」に向けて共闘することになった二人が挑む難事件とは――。 予測不能の神業トリックが冴え渡る、著者初の本格警察小説! 〈収録作品〉 パンの身代金 復讐日記 死が共犯者を別つまで 炎 死に至る病 解説・飯城勇三 -
海蝶 沈黙のヨダ
相模湾沖で爆発炎上しながら全速航行する漁船が発見された。 このままでは沿岸に激突するーー阻止すべく、巡視船ひすいは緊急出航する。 あの漁船はどこから来たのか。なぜ海上で炎上したのか。操船しているのは誰なのか? それらの謎はすべて、かつて被災地で起きた悲劇とつながっていた。 痛ましい過去、おそましい罪。あらゆるものを奪い去り、再び沈黙する海。 無慈悲な天災の傷跡は、時に思わぬ刃となる。 無力でなにもできない自分が、いま何をすべきか。日本でただ一人の海上保安庁女性潜水士が問う“人間の業”。 「海蝶」シリーズ最新作! ※海猿にならい、海上保安庁の女性潜水士は「海蝶」と呼ばれる。 -
暗闇法廷
全盲の依頼人 聞こえない証人 失語症の少女 前代未聞の裁判で超絶どんでん返しがドカン! 『同姓同名』『逆転正義』驚天動地のトリックを連発する著者の衝撃ミステリー! 後天的な障害を抱える人々の支援をするNPO『天使の箱庭』の施設長が殺された。殺人の容疑者は全盲の入所者・美波優月。だが美波は、深夜に施設長に呼び出されて襲われたが殺してはいない、と主張している。弁護依頼を受けた刑事弁護人の竜ヶ崎恭介は絶対不利な状況のなか、真相解明のために奔走する。検察側証人は耳が聞こえず、弁護側からは喋れない少女が出廷。竜ヶ崎は無罪判決を勝ち取れるのか。法廷に待ち受ける奇跡の結末は!? -
有能助手は名探偵を操る
その探偵、ポンコツにつき。 世紀の名探偵には、秘密があった―― 連続模倣殺人の謎を〈探偵×助手〉バディが追う! これまでに数々の難事件を解決し、その見た目の良さもあいまって時代の寵児と謳われる名探偵・志谷禄郎。だが、実は推理をしているのはもっぱら助手の和戸村丈で、志谷自身は〝へっぽこ探偵〟であることは一握りの人間しか知らない。そんななか、志谷と和戸村のもとに新たな事件が立て続けに舞い込む。それは、二人が過去に解決した殺人事件をあからさまに模倣したもので……〈探偵×助手〉最強バディ誕生! -
愚か者の疾走
~~~~~~~~~~~ 祝!釜山国際映画祭2025 最優秀俳優賞受賞! ~~~~~~~~~~~ ============= 北村匠海×林 裕太×綾野 剛 魂の競演! 映画化され話題の 『愚か者の身分』待望の続編刊行 ============== 「この金で生まれ変われ」 半グレ組織から奪い取った大金を マモルに託し、タクヤは姿を消した。 あれから三年。 マモルは真鶴で静かに暮らしていた。 そんなある日、思わぬメールが届く。 「俺はもう限界かもしれない」 差出人はタクヤだった――。 生きていたのか? それとも追っ手が仕掛けた罠なのか? 映画化で話題沸騰! 『愚か者の身分』のその後を スリリングに描く待望の続編! -
兇人邸の殺人
“廃墟テーマパーク”にそびえる「兇人邸」。3月の深夜、班目機関の研究資料を探すグループとともに、その奇怪な屋敷に侵入した葉村譲と剣崎比留子を待ち構えていたのは、無慈悲な首斬り殺人鬼だった。逃げ惑う狂乱の一夜が明け、同行者が次々と首のない死体となって発見されるなか、比留子が行方不明に。惨劇を眼前にしても、思惑を抱えた生存者たちは、この迷路のような屋敷から脱出する道を選べずにいた。さらに別の殺人者がいる可能性が浮上し……。葉村は比留子を見つけ出し、ともに謎を解いて生き延びることができるのか?! 『屍人荘の殺人』の衝撃を凌駕するシリーズ第3弾。/特別対談=綾辻行人×今村昌弘 -
朽ちゆく庭
かつてのセレブタウンに引っ越してきた山岸家。中学生の真佐也は、転校前に部活をやめ、以来、学校をサボり、部屋にこもるようになる。けれど、その部屋には小学校からの友人・純二がこっそりと遊びに来ている。心配する母親・裕実子と対照的に、父親・陽一は不在がちであまり関心を示さない。真佐也はある日、家の向かいの公園でうずくまっている少女・あかりを見かける。その少女には怪しげな噂がつきまとっていた。一方、陽一は急に在宅勤務だと言って会社に行かなくなり、裕実子は勤務先の税理士事務所の上司と密会を続けており・・・・・・。壊れゆく家庭を描く“危険”なサスペンス長編。 -
双死相殺 腕貫探偵リバース
公務員探偵、時空を超える名推理! 妻を殺してしまった。なぜ自分がこんなことを? 茫然自失の男の前に、別の縊死体が出現。 これは偶然の連鎖か、それとも――。“相殺”されたはずの罪が、再び目を覚ます……!?(「双死相殺」)。 アフターコロナの櫃洗市で発生する複雑怪奇な事件の謎を、腕貫を嵌めた公務員探偵が鮮やかに解決。 女子大生・住吉ユリエ、安達真緒、氷見&水谷川の刑事コンビetc.……お馴染みの面々も健在。作家デビュー30周年&シリーズ誕生20周年。人気ミステリシリーズ最新作! 佳多山大地氏(ミステリ評論家)興奮! 「歴死は繰り返される! 西澤ワールド最新版 円熟の論理の切れ味、ますます妖し」 -
図書室のはこぶね
10年ぶりに返却された本の謎―― 「はこぶね」のような図書室がつなぐ〈本と人〉の物語 10年前に貸し出されたままだったケストナーの『飛ぶ教室』は、なぜいま野亜高校の図書室に戻ってきたのか。 体育祭を控え校内が沸き立つなか、1冊の本に秘められたドラマが動き出す。 未来はまだ見えなくても歩みを進める高校生たちと、それぞれの人生を歩んできた卒業生たち――海を見渡せる図書室を舞台に描く、感動の青春小説! 第71回「青少年読書感想文全国コンクール」課題図書『銀河の図書室』の原点の物語 解説/松井ゆかり 装画/カシワイ -
県警の守護神 ~警務部監察課訟務係~
新ジャンルを生んだ話題の警察小説、文庫化! この新人がデビューしたら私の立場が危なくなるんじゃないか、と思うくらい評価した。 ──今野 敏氏 異色の警察小説ながら、元警察官の私も思わず「あるある!」と感じるリアリティな描写が光る作品です。魅力ある登場人物たちが織りなす緊迫のドラマ、ぜひご覧ください! ──販売担当N 憧れの警察官に転職した元競輪選手の桐嶋千隼は、ある日、バイクの自損事故現場で轢き逃げに遭ってしまう。病院で目を覚ますと、バイクに乗っていた少年は死亡していた上、桐嶋はその責任を巡る 訴訟を起こされていた。途方に暮れる桐嶋を訪れたのは、弁護士資格を持つ異色の巡査長・荒城──通称「県警の守護神」だった。真実よりも勝利を求めるやり方に反発するも、訴訟に巻き込まれていく桐嶋。さらに調査を進めるうち、訴訟は同日に起きていた警察官発砲事案にも繋がっていき……。 警察官を護り、国民を護る。警察×民事訴訟、小説界に新風が吹く! 第二回警察小説新人賞受賞作。堂場瞬一氏との特別対談も収録。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『県警の守護神 ~警務部監察課訟務係~』 の文庫版となります。 -
バンクハザードにようこそ
司法書士の東雲は、箱根銀行に勤める友人、燎原が多額の金を横領して自殺したと、燎原の妹の杏子から聞く。二人は燎原が死ぬ前に残した、「箱根銀行は二百億もの金を粉飾しており、その責任を自分一人に押し付けようとしている」というメッセージを見つけ、燎原の自殺の謎を探ること、また、箱根銀行に復讐し、必ず潰すことを誓う。東雲は、実は詐欺師であることを杏子に打ち明けた。予算未達に追い込まれ融資先を必死に探す本店営業部、インサイダー取引の惧れのある未公開株に手をかける運用部、マスコミ対策に追われる広報部、赤字決算の粉飾をした経理部……。不正と陰謀にまみれた悪徳銀行を、天才詐欺師が鮮やかに追い詰める、痛快エンターテインメント! -
南アルプス山岳救助隊K-9
南アルプス山岳救助隊K-9シリーズ、 徳間文庫10巻目! 南アルプスを飛び出し、静奈、アメリカへ! 山小屋のアメリカ人スタッフが秘めた暗い過去とは? 好評山岳ミステリー最新作! いつも陽気な北岳白根御池小屋のアメリカ人スタッフ、ニック・ハロウェイの元気がない。 親友のピーターがアメリカ・ヨセミテのスルーハイク途中で亡くなり、 アメリカに戻らなければならないという。大学時代、二人は国家機密にかかわる国防関係の組織に所属していた。 だが組織は抹消、メンバーの大半が不審死を遂げる中、 ニックとピーターだけが国外に脱出できたのだ。 ピーターは夢だったヨセミテからマウント・ホイットニーまで続く 「ジョン・ミューア・トレイル」単独制覇のためアメリカに戻り、 旅の途中で”事故死”したという。 アメリカに戻れば命の危険にさらされる。 それでも親友に代わりスルーハイクを成し遂げたいというニックに、 山岳救助隊の神崎静奈は同行を申し出る……。 【文庫書下し】 -
こうふくろう
社会派ミステリの名手によるクライム巨編! 後味最凶の作家デビュー20周年記念作品! 2020年5月、大学生の芹沢涼風はコロナ禍の影響で息が詰まりそうになる毎日を過ごしていた。ある日、彼女が池袋の公園を訪れると、そこには同じように孤独に苛まれ、行き場をなくした者たちがいた。 血がつながっていなくても、戸籍上は同じ家族でなくても、強い絆で結ばれた「本物の家族」を作りたい――。涼風は親しくなった者たちと「こうふくろう」を立ち上げる。 しかし、いつしか想像を超えて巨大になった集団の内部では、日常的に犯罪行為が繰り返されるようになっていく。 不穏な日常、酷薄な悪い奴ら、鳥肌必至のラストシーン……これはあなたのすぐ隣にある物語。 人々の心に巣くい、世に蔓延る「闇」の根源を炙り出す、戦慄のクライム巨編! 「今までで一番ダークな作品になったかもしれません」(著者) (底本 2025年6月発売作品) -
栞と嘘の季節
高校で図書委員を務める堀川次郎と松倉詩門。ある放課後、図書室の返却本の中に押し花の栞が挟まっているのに気づく。小さくかわいらしいその花は――猛毒のトリカブトだった。持ち主を捜す中で、ふたりは校舎裏でトリカブトが栽培されているのを発見する。そして、ついに男性教師が中毒で救急搬送されてしまった。誰が教師を殺そうとしたのか。次は誰が狙われるのか・・・・・・。「その栞は自分のものだ」と嘘をついて近づいてきた同学年の女子・瀬野とともに、ふたりは真相を追う。ベストセラー『本と鍵の季節』(図書委員シリーズ)待望の続編! 直木賞受賞第一作。 -
抵抗都市
日露戦争に「負けた」日本。終戦から 11 年たった大正 5 年、ロシア統治下の東京で、身元不明の変死体が発見された。警視庁刑事課の特務巡査・新堂は、西神田署の巡査部長・多和田と組んで捜査を開始する。だがその矢先、警視総監直属の高等警察と、ロシア統監府保安課の介入を受ける。どちらも、日本国内における反ロシア活動の情報収集と摘発を任務とする組織だった。やがて二人は知る。ひとつの死体の背後に、国を揺るがすほどの陰謀が潜んでいることを・・・。警察官の矜持を懸けて、男たちが真相を追う! 不動の人気を誇る警察小説の旗手が、魂を込めて描いた圧巻の歴史改変警察小説! -
青い鳥、飛んだ
大手フランチャイズ加盟のコンビニ店主・柳田克己は、「万引き犯など最低の人間」という信念を持ち、「万引きをさせない」のではなく、決して見逃さず「捕まえる」ことにしていた。ある日、克己は菓子パンを万引きした男を捕まえようとしたが、もみ合ううちにその男を死亡させてしまう。そして克己は逮捕され、人生は暗転していく。一方、児童養護施設で暮らしていた頃に万引きで捕まった過去を持つミチル。彼女はバイトを掛け持ちしながら必死に一人で生きていたが、コロナ禍の「シーセッション(女性不況)」で仕事を次々に失い、現在は違法メンズエステ店で働いていた。必死に生きながら、自分の夢の実現を目指す彼女は時折思うことがある。あの日、捕まっていなければ。そんな二人が、ある事件を契機に巡り会うことに……。 -
倉島警部補シリーズ
これが、公安の仕事。シリーズ第8弾! 公安のエース、倉島警部補の活躍を描く「公安外事・倉島警部補」シリーズ第8弾! 知られざる公安の日常、他部署の公安警察官、あるいは刑事との関係性を知ることができる【ザ・公安小説入門編】にして、チーム倉島の冴えた躍動に鼓動高鳴る短篇集。 表題作「ニンジャ」を含む全8篇を収録。 「アテンド」 美貌を誇る台湾の公安捜査官・林春美(リン・チュンメイ)が来日するとの報せが。彼女に惚れ込む西本はアテンドに手を挙げるが、彼女相手にそう簡単に事は進まず――? 「ケースオフィサー」 最近赴任したばかりのロシア大使館駐在武官・ゴーゴリの行確(行動確認)を指示された倉島。張り込みを続けると、彼はある日本人女性と接触していて――? 「ニンジャ」 「洗いたいロシア人がいる」白崎の提案からチームを編成、公安総務課の伊藤と公安機動捜査隊の片桐を借り出すことに。対象はあるパーティーに参加するようだがいかに潜入すべきか。そのとき〈ニンジャ〉が動き出す。 他5扁。 シリーズ第8弾ですが、この一冊から読んでも大丈夫。 -
悲母
天才少女はなぜマンションから転落したのか。 世田谷区のマンションから小学六年生の少女・青島まどかが転落し、意識不明の重体となった。そのニュースは、世間を震撼させる。 なぜなら彼女は、中学受験に向けた模試で全国1位を取り続ける天才少女だったからだ。事故か、あるいは受験生を狙った何者かによる犯行なのか。日ごろ、高慢な態度で周囲の反感を買っていたまどかを疎ましく思う人間は多く、彼女が所属する塾・新光学院の保護者たちは噂話に余念がない。 そんななか、唯一まどかの心の内を知る大学生チューターの玲奈は、保護者たちの言動に怒りを覚え、事件の真相を探る決意をする。塾の室長に睨まれながらも、まどかについての情報を収集する玲奈。やがて不審な行動をする保護者が目に着くようになる。 ある日、塾に刑事たちがやってきた。室長に跳ね返されるように出ていった彼らを、玲奈はこっそりと追う。次に刑事たちが向かった先は、新光学院の塾生が住むマンションだった――。 受験という、人生の転機に翻弄されるいくつもの家族と母たちの業。そしてその先にある再生の光を描き出す。家族に真に必要なものは何かを見つめる、中学受験ミステリー。 -
戦国転生同窓会
自分は戦国武将の生まれ変わりなの? 織田信長の生まれ変わりが開いた「前世同窓会」前世の旧交を温めるため―― とはいうものの、裏切りや奇襲当たり前、戦乱の世の恨みつらみは転生後も忘れてはいないはず。参加者の前世を推理して、危険な同窓会を生き抜け! 平凡な男子大学生・水野真広に届いたのは謎の同窓会案内。「本能寺の変440年を記念して前世の旧交を温めましょう」というもので、織田信長の生まれ変わりも出席するという。冗談みたいな案内で、幹事も誰だかわからない。だが、京都の高級旅館で旅費は幹事持ちという好条件なので、真広は出席することに。女子高生から銀行員まで、多種多様の参加者8人。真広には前世の記憶はないのだが、他の参加者にはあるようだ。明智光秀や豊臣秀吉、浅井長政、滝川一益など名だたる戦国武将が参加していて、どうやら同窓会は本物。いったい何のために、誰が開いたのか、自分は誰の恨みを買っているのか――真広は参加者と自分の前世を推理しながら、不穏な同窓会を乗り切れるか!? -
葉村晶シリーズ
ミステリ作家やミステリファンに熱い支持を受ける“葉村晶”が帰ってきた──! タフで不運すぎる女探偵・葉村晶。 吉祥寺のミステリ専門書店〈MURDER BEAR BOOKSHOP〉でアルバイトとして働きながら、〈白熊探偵社〉のただ一人の調査員として働いている。 「さよならの手口」(2014年4位)、「静かな炎天」(2016年2位)、「錆びた滑車」(2019年3位)、「不穏な眠り」(2021年10位)と「このミス」上位常連の人気シリーズ、5年ぶりの書き下ろし長編が文庫で登場です。 「鼻からポタポタと血を垂らしながら考えた。いったいどこのどいつだ、わたしを殺そうとしているのは……。 心当たりは、ありすぎるほどあった」(本文より) 葉村晶も五十代に突入し、老眼に悩まされるお年頃。 魁皇学園の元理事長でミステリのエッセイストとしても名を馳せた乾巌、通称カンゲン先生に、<秘密厳守>で「稲本和子」という女性の行方を捜してほしいと頼まれた晶。 彼女の一人娘は学園の理事だったが、本屋で万引きしたとして留置中に急死していた……。 高級別荘地の<介護と学園地区構想>など、さまざまな思惑が絡み合い、 やがて誰もが予想のしない結末へ! 前回の書き下ろし長編「静かな炎天」は「このミス」2位、「読書芸人」のカズレーザーさんや、のんさんも絶賛、2020年には、NHK総合で「ハムラアキラ~世界で最も不運な探偵~」として連続ドラマ化もされています。 クールでドライでシニカルで、唯一無二の強烈な魅力を放つ葉村晶が、緑の古い小型車“毒ガエル”を駆って真実に迫ります。 -
星くずの殺人
クローズドサークル新時代! 最後の一行まで驚きの連続、限界突破ミステリー!! 3000万円の完全民間宇宙旅行のモニターツアーで、念願の宇宙ホテル『星くず』についた途端見つかった死体。それも無重力空間で首吊り状態だった。添乗員の土師穂稀は、会社の指示に従いツアーの続行を決めるが――。 一癖も二癖もあるツアー客、失われる通信設備、逃げ出すホテルスタッフ。さらには第2の殺人まで起きてしまう。帰還を試みようとすると、地上からあるメッセージが届き、それすら困難に。『星くず』は、宇宙に漂う巨大密室と化したのだった。 ★令和のディクスン・カー(候補)が打ち上げる“天上”最高のゲーム!/法月綸太郎さん ★天上に打ち上げられた「推理」という名の実験室!/阿津川辰海さん ★不可思議も不可解もねじ伏せるアイディア量に、圧倒されました。/五十嵐律人さん ★地球を見下ろす、宇宙的ホワイダニットに震えた。/大森 望さん ★どうやって? なぜここで? が一気に解明されるラストが爽快!/潮谷 験さん ★すべてが壮大。舞台も、事件も、真相も。最後の一文が好きです。/辻堂ゆめさん ★周回軌道を漂う極上の謎。大気圏突入(クライマックス)の衝撃に備えよ。/結城真一郎さん -
教誨
女性死刑囚の心に裡に迫る長編犯罪小説! どうすれば、事件は防げたのか。すべての者の鎮魂を願う。 ――柚月裕子 吉沢香純と母の静江は、遠縁の死刑囚三原響子から身柄引受人に指名され、刑の執行後に東京拘置所で遺骨と遺品を受け取った。響子は十年前、我が子も含む女児二人を殺めたとされた。事件当時、「毒親」「ネグレクト」と散々に報じられた響子と、香純の記憶する響子は、重なり合わない。香純は、響子の教誨師だった下間将人住職の力添えを受け、遺骨を三原家の墓におさめてもらうために、菩提寺がある青森県相野町を単身訪れる。香純は、響子が最期に遺した「約束は守ったよ、褒めて」という言葉の意味が気になっていた――。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『教誨』 の文庫版となります。 -
〈乙姫警部〉シリーズ
あなたのことは、最初から疑っていました──大人気漫画家を殺してしまった週刊漫画誌の担当編集者、悪徳芸能プロモーターを手にかけた歌謡界の“元”スター、裏切った腹心の部下に鉄槌を下した人気タレント文化人、過去を掘り返そうとする同僚の口を封じた美大予備校の講師……。彼らは果たして、いつ、何を間違えてしまったのか。罪を犯した者たちを、死神めいた風貌の乙姫警部がじわりじわりと追い詰めていく。〈猫丸先輩〉シリーズや『星降り山荘の殺人』の倉知淳が挑む、〈刑事コロンボ〉の衣鉢を継ぐ大人気倒叙ミステリシリーズ!/【目次】愚者の選択/一等星かく輝けり/正義のための闘争/世界の望む静謐/解説=千街晶之 -
鬼哭 ~帝銀事件異説~
12人が毒殺された帝銀事件、実行犯の告白。 昭和23年、12人が毒殺された「帝銀事件」。 実行犯が告白する驚愕の真実! 亡くなった祖母の遺品整理のため訪れた父の実家で、穂月沙里は近所の古書店主から「穂月広四郎記」と題された奇妙な手帳を預かった。祖母から、沙里が来たら渡すよういわれていたらしい。 店主の話によると、祖母はその店で、昭和23年に帝国銀行椎名町支店で発生したいわゆる「テイギンジケン」関連の資料を多く購入していたという。 謎の手帳には、地元の石井という有名人が創設した部隊に入るため満州に渡った広四郎なる人物の、壮絶な体験が記されていて……。 「昭和100年」となる2025年、戦後最大のミステリーとされる未解決事件に挑む。 実行犯は? 真犯人は? 果たして冤罪か? 遠い過去の出来事が「今」につながる驚くべき結末とは? 衝撃のサスペンス! (底本 2025年1月発売作品) -
草の陰刻
松山地方検察庁地方支部の第二倉庫から出火。当直の事務官平田が焼死体で見つかった。平田の誘いで飲み屋で呑んでいた事務員竹内の記憶は曖昧で、気がつくと40キロ離れた町の旅館にいたという。検事の瀬川良一は、喪われた資料の復元を試みるが、昭和25年から26年の事件簿が持ち去れていたことに気づく。当時の担当検事大賀庸平に内容を問い合わせる手紙を送るが、覚えていないの一点張りで、まもなく大賀庸平は交通事故で死んでしまう。 放火の疑いを拭いきれず、酔った平田を連れ去った女たちの背後に暴力団の影を感知した瀬川は、何者かからの脅迫電話を受ける。 若い検事の瀬川には、縁談話が持ち上がっていて、その用を果たすため東京の実家に戻ったときに、大賀庸平の死を知らせてくれた娘の大賀冴子と会い、過去の事件の探索協力を頼み込むが、冴子は父の遺志とのはざまにいた。 失火事件の管理責任を問われ失職こぞ免れた瀬川だが、四国を離れ、前橋地方検察庁への転勤が命じられる。 限られた時間の中で瀬川は、検察と捜査権のある警察との反撥の中で、喪われた資料が昭和25年の大島信用金庫理事殺人事件の記録であること、冴子から「S」という有力者が関わっていることをつきとめる。 そして前橋赴任への途中、広島県福山に立ち寄り、信用金庫の事件当時、被疑者とされた山口重太郎という男と会うことはできた。「S」は信用金庫の山口重太郎の同僚だった……。 巨匠松本清張ミステリーの代表作、読みやすい新装版に! -
コージーボーイズ、あるいは消えた居酒屋の謎
昨日行った居酒屋が消えた? 引き出しのお金が四万七千円も増えていた? だれも死んでいないのに姉が四方八方に喪中はがきを送りつけていた? ミステリ談義の集まりにひとりゲストをお呼びして、毎回カフェ〈アンブル〉でゆるゆると行う推理合戦。それなりにみんながんばるのだけど、いつも謎を解き明かすのは店長の茶畑さんなのだった。──もっと気軽に謎解きを楽しみたいと思っていた皆さんへ贈る、ほがらかなパズル・ストーリー7編。期待の新鋭がデビューを果たした安楽椅子探偵シリーズ第1弾。/【目次】コージーボーイズ、あるいは消えた居酒屋の謎/コージーボーイズ、あるいはありえざるアレルギーの謎/コージーボーイズ、あるいはコーギー犬とトリカブトの謎/コージーボーイズ、あるいはロボットはなぜ壊される/コージーボーイズ、あるいは謎の喪中はがき/コージーボーイズ、あるいは見知らぬ十万円の謎/コージーボーイズ、あるいは郷土史症候群/単行本版あとがき/文庫版あとがき -
翳りゆく午後
「人を轢いたかもしれない」 厳格な父親からの一本の電話。それが悪夢の始まりだった―― 80歳目前の武は、教職退任後、市民講座で教える地元の名士。父の武と同じ教職に就く敏明は、妻の香苗と反抗期の息子・幹人との平凡な生活を送っていた。 このところ父の愛車に傷が増え、危険運転が目に余るようになってきたため、敏明は免許返納を勧めるが武は固く拒絶する。 さらに、市民講座の生徒である西尾千代子と武との親密な関係を怪しむ噂が広がり、敏明は悩みを深めていた。 そんなある日、近隣で悪質な轢き逃げ事件が発生。 「あれって――まさか」 疑念に駆られ、事件の真相を探る敏明が辿り着いた“おぞましい真実”とは? 『悪寒』『不審者』『朽ちゆく庭』に続く、不穏で危険な家族崩壊サスペンス! -
黒い樹海 新装版
新聞社の文化部で各界の著名人たちと交流し、活躍していた姉信子に憧れていた妹の笠原祥子。楽しみにしていた東北旅行に出発した信子だが、行き先の仙台ではなく浜松で踏切事故に巻き込まれ亡くなったという、衝撃の知らせを祥子は受ける。確かに遺されたトランクは姉のもの。だが仕事の手帳がなくなっていた。二人きりの姉妹で、姉は今まで祥子に嘘はつかなかった。誰か同行者がいて、社会的立場上、事故現場から姉を見捨てて逃げ出したのではないか。運よく姉と同じ職場に勤務することになった祥子は、姉の仕事相手のクセの強い著名人たちに、疑いの目を向けていく。そんな中、先輩社員の野口知枝が多摩川川畔で何者かに殺された。この事件を機に社会部の青年記者吉井の協力も得て、姉の死の真相を追いかける祥子だが、手がかりとなる関係者が次々に不審死を遂げる。祥子の見立ては正しいのか? そして姉の死の驚くべき真相とは? 巨匠松本清張の正統派ミステリー、読みやすい新装版に! -
ゾンビ3.0
日韓同時刊行された話題のホラー・ミステリーが文庫化。予防感染研究所に閉じ込められた若き研究者たちがゾンビ化の原因究明に挑む! 香月百合は新宿区戸山の予防感染研究所に休日出勤する。研究熱心で優秀な下村翔太や、医学博士で女性所員憧れの加瀬祐司も出勤していた。日曜なのに全所員の8%ほどの計40人が研究所にいるようだ。席に着いてWHOのサイトに接続すると、気になる報告があった。アフガニスタンやシリアなどの紛争地域で人が突然気絶し、1分前後経つと狂暴になって人を襲い始めるという。しばらくすると研究所内の大型テレビに、現実とは思えないニュース映像が流れた。人が人を襲う暴動が日本各地で起こっているというのだ。いや、世界中で。画面に向かって所員が呟いた。「これゾンビでしょ」。──外が騒がしくなってきた。研究所は2メートルの塀で囲われているが、このままではやがて所内もゾンビに襲われるかもしれない。脱出するには、ゾンビ化の原因を究明するしかないのだ。立ち上がる、百合たち若き研究者。そして、予防感染研究所に閉じ込められた四十人の戦いが始まった……。 -
フェイクフィクション
東京・五日市署管内の路上で、男性の首なし死体が発見された。刑事の鵜飼は現場へ急行し、地取り捜査を開始する。死体を司法解剖した結果、死因は頸椎断裂。「斬首」によって殺害されていたことが判明した。一方、プロのキックボクサーだった河野潤平は引退後、都内にある製餡所で従業員として働いていた。ある日、同じ職場に入ってきた有川美祈に一目惚れするが、美祈が新興宗教「サダイの家」に関係していることを知ってしまい……。警察組織vs悪魔と呼ばれる男vsカルト教団vs元キックボクサー。囚われた“彼女”の奪還。愛する人を失った者たちの復讐劇。疑いなき信仰心に警鐘を鳴らすセンセーショナルな最新長編。 -
こぼれ落ちる欠片のために
真実を見抜き、罪を償わせる。 たった、それだけ。それだけのことが、なぜこんなにも難しい――? マンションの一室で発生したある殺人事件の現場に向かった、県警捜査一課の和泉。 そこで出会った女性警官・瀬良の第一印象は、簡単に言えば「最悪」だった。 しかし、上の命令で瀬良とタッグを組み殺人事件を捜査することになり、 和泉は彼女の類稀な観察力を知ることになる。 二人の懸命な捜査により、事件のかたちが徐々に輪郭を帯びていくが、 待ち受けていたのは「正しい刑罰」の在り方を問う、予想外の真相だった――。 和泉と瀬良が立ち向かった最初の事件「イージー・ケース」ほか、 事件に関する証言を頑なに拒み続ける容疑者の謎を追う「ノー・リプライ」、 解決の糸口が見えない誘拐事件を描く書き下ろし中編「ホワイト・ポートレイト」を収録。 心揺さぶる結末に息を呑む、圧巻の傑作警察ミステリー! -
写楽百面相
時は寛政の改革の頃。川柳句集の板元の若旦那・花屋二三(はなやにさ)は、馴染みの芸者・卯兵衛との逢引の折に見た、謎の絵師が描いた強烈な役者絵に魅入られる。二三は絵に残された落款を頼りに、その絵師・写楽の正体を探っていくと、卯兵衛の失踪など身辺で次々と奇怪な出来事が起きてしまう。二三はそれらの謎も追う中で、蔦屋重三郎、十返舎一九、葛飾北斎、松平定信たち有名人と関わっていく。やがて、幕府と禁裏を揺るがす大事件に巻き込まれることに……。浮世絵、川柳、黄表紙、芝居、手妻、からくりなど江戸の文化や粋に彩られた、傑作長編ミステリ。/解説=澤田瞳子