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御手洗潔シリーズ書き下ろし長編。伊根湾に「龍神」が出たという噂を受けて、石岡は伊根に赴こうとするが、御手洗はなぜか驚いて行かせまいとする。「大怪我するよ」と。その後の大事件と御手洗が伝えた「昏い真実」に震撼する。
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Posted by ブクログ
つい先日、あるTV番組で伊根の舟屋を観た。 今の日本にもこんな舟屋があるなんて知らなかった。 伊根ブルーと言われる海の透明さに驚き、舟屋の並んでいる光景に何故か郷愁を感じた。 …で、この「伊根の龍神」が積読になっているのを思い出し速攻で読む。 石岡先生と麗羅が、伊根の舟屋に泊まりUMAだろうと思...続きを読むわれる怪物を見ようとするまでは軽快な感じで進むのだが、この伊根に伝わる海の守り神が龍神という伝説だろう…と思われたが。 1970年のよど号ハイジャックや拉致事件などに触れつつ進んでいくのは、工作員絡みでもあったのだが、最後の最後になり御手洗登場でさらさらっと全ての謎を解いてしまう。 南吉さんの人生は、本人にとってどうだったのかと考えてしまった。 妻の嘉さんと一緒にいるときは幸せだったと思いたい。
ミステリーというと密室トリックなどの王道が好きなので、石岡くんの冒険的な内容で最初はあまりのめりこめなかったが、大風呂敷のしまい方は見事。 大物ミステリー作家が、現役で長編をお届けしてくれるのが何より嬉しい。 御手洗も日本に戻って来るようだし、(もう現在の御手洗の交友関係を知るとひっそりとは暮らせな...続きを読むいだろうけど)次作に大期待。
新人の作品であれば、メチャメチャに貶されるのかも知れないが、島田荘司先生の作品なら、コレが読みたいのでOKだというパターン 愛憎漂う哀しいストーリーを背景に、怪奇なエピソードと大胆な物理トリックが炸裂する 今回は、石岡君の巻き込まれ型冒険ストーリーでした
学生の頃に出会って以降、ずっと新刊を追い続けてうん十年、出るたびに嬉しく読んでます。 今回は社会的な色が濃く、リアルと重ねて色々考えてしまう話でした。後半に行くにつれ面白くなってきて、最後は一気に読んでしまいました。久しぶりに御手洗に会えた事も嬉しかったです。 次はどんな話になるのか、まだまだ新刊読...続きを読むみ続けたいので先生には頑張ってほしいです。
ミステリーというか、トリックというか、そこに重点を置けばいささか荒唐無稽な感は否めない。龍神に纏わる描写やエピソードもかなり恣意的なもので、さすがにやりすぎな感はある。わざとなのか無意識なのか、石岡氏と麗羅2人の行程はあまりにだらだらと書きすぎな気もする。 だがしかし、島田さんの確かな構成力と独特の...続きを読むロマンチシズムに溢れ、何よりここに及んで新しい御手洗物が読める喜びが勝ってしまった。 怪獣伝説で終わるはずがないとわかってはいたものの、徐々にあまりに思いがけない方向へ話が進み、読後には人生や時代への皮肉と悲哀と追憶を感じさせられた。石岡氏の独り語りからのこの流れは「異邦の騎士」を思い出した。 感傷的な気分にもなったけれど、この題材をここまで真っ正面に書いた島田さんの気概にもまた感動してしまったのである。
ある意味社会派というか、現在進行形の世界を取り入れつつ島田荘司らしい派手なことをしてるって甘めだけど、面白かった。 2899冊 今年127冊目
伊根湾にUMAの龍神が出現した?! 石岡君が現場に向かうと… 御手洗潔シリーズ最新作 #伊根の龍神 ■あらすじ 伊根湾に龍神が出現した? UMA研究会である女子大生の麗羅から噂話を聞きつけていた石岡は、一緒に現地に赴こうと計画していた。石岡が御手洗に相談すると、生命の危険があるから絶対に行ってはな...続きを読むらないと咎められてしまう。 麗羅と石岡が伊根湾に到着するも、物々しい自衛隊に近づいてはいけないと制止を受け… ■きっと読みたくなるレビュー 御手洗潔シリーズの最新作、久しぶりに拝読するので楽しみだったんです。UMAものですか? と、思いながら読み進めるも、なるほどこういうお話なんですね。さすがは島田荘司先生、今まさに我々が一番考えないといけないテーマでしたね。 まず序盤、女子大生の麗羅と石岡君のかるーーい会話が緩くて好き。麗羅のキャラが天然で無鉄砲なところが可愛い、なかなかどうして惹かれてしまうんです。 まさかこのノリで最後までいくんじゃねぇだろうなと若干不安になりましたが、決してそんなことはありません。振り返ってみれば小気味いい導入、するするさくさく読めてGOODですね。 龍神が出現するいう伊根湾に到着してからがミステリーの本番。舟屋があるような観光地だし、なんとなく旅情気分で読み進める。しかしこんな田舎なのに自衛隊がいたり、村民たちは何かを隠しているようだし、そしてついにはあらぬものまで発見してしまう。 龍神って何なのかというより、この村や人々がミステリーなんですよね。頭の上に?マークがいっぱい浮かぶんですよ、それが突然、ある人物の視点で物語が語られていくと… 後半にはその人物による心の叫びが放たれるのですが、おそらくここが本書一番の読みどころなんでしょう。 本作はもちろんフィクションです、でもこれと同じようなことはいっぱいあったのでしょう。えらい大人たちは、決して本当のことは言いません。都合のいいことだけに聞く耳を立てるのではなく、現実を知ろうとするということが大切なんですよね。 そして物語を読み終わった時、ファンとしては幸せな気持ちでいっぱいになれました。 ■ぜっさん推しポイント もはや孫と爺さんという年齢差の麗羅と石岡のコンビが思った以上に良かった。名コンビ! 特に本作のテーマ性を描く背景には、この社会問題に対する世代を超えた意識が重要だと語っているんでしょう。年齢を重ねてきたこそ人生を振り返り、未来世代の幸せに貢献したくなりますね。
仲良くなった女子大生に半ば拉致(!)される形で伊根に現れるという龍神を見に行くことになった石岡さんがメインの話。なので彼のファンは必見。 最初は単なるUMA探しみたいな感じだけど、伊根に滞在中、不穏な出来事が起こり始める。 決してクローズドサークルではないんだけど、登場人物が少ないことと、行動範囲が...続きを読む狭いこと、悪天候などが相まって、閉じた世界で起こる非現実的な出来事という雰囲気がすごかった。 個人的には龍神の真相より、ある人物の人生に胸を打たれた。
そういや暫く御手洗シリーズの新刊探してないなっておもって調べたら出てたので勢いでゲット。 読み始めてすぐ、最近の作品は社会派・政治色強めなの思い出し「しまったなあ〜今重い話読みたくないな〜…」と思ってたらやっぱりその流れでしたわ。 ラスト1/3くらいから。ずっと。あ、ミステリー部分はもう私みたいな何...続きを読むも考えない読者ですら、それまでになんとなく「あ〜こういう事なんだろうなあ」程度には答えが分かってしまう……。 そして御手洗はやはり空気。 それでも喜んじゃうファン心理……。 エンタメ本格ミステリー御手洗石岡くんものが読みたいよ〜! ははあ!って言って一人テンションぶち上がる御手洗とそれに若干引く石岡くんコンビが読みたいよ〜! やっぱ読ませる力はあるしさあ!なんか都市伝説的な、因習村的なロマンあって良かったよ最初の方!もう絶対これ絶対政治的なやつやーって思いつつもワクワクしたよ! メッセージ性強いのはもう良いよ〜しんどいよ〜フィクション本くらい楽しく読みたいよう
御手洗シリーズ相変わらず面白かった。 今回はちょっと毛色が変わっていたなぁ~ ストーリーテラーは変わらずグイグイと読ませるのが上手ですな。
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伊根の龍神
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島田荘司
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