国内小説の検索結果

  • 春雨物語(電子復刻版)
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    叔父の死によって養家を出た孤児の倉林美津子は、銀座の一流画廊の社長蓮正寺藤右衛門に目をかけられ、その画廊に勤めるようになった。蓮正寺の薫陶を受け、自らもこの世界に生きる決意を固めた美津子だが、心の寂しさは癒せなかった。そのうち同じ店員の尾形正臣の孤独な横顔に強く惹かれる自分に気づきだす……。運命に翻弄される孤独な女の恋と性をあますところなく描きつくす長篇ロマン。

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  • 時の旅(電子復刻版)
    -
    南アルプスの麓で、相続税に苦しむ佐竹恒春が自分の山に火を放ち失踪した。妻は首吊り自殺。十一歳の息子・樹里は、父を捜すと手紙を残し山に入った。いつか父に教えられた鹿の聖地“時の海”。そこに父がいる気がした。一方、樹里の捜索を開始した特別環境警備監の戸部新介は、豊かな自然の背後に巣くう巨大な政治の姿を目の当たりにする。無施策に自然を枯渇させてゆく国家に警鐘を打ち鳴らす迫真のハードロマン。

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  • 荊冠の耀き(電子復刻版)
    4.0
    1巻550円 (税込)
    その夏、姫ヶ崎の浜辺に藤屋優介、竹原国友、松田凛の三人は連日のようにやってきた。彼等は女を食べた。かといって好色というわけではない。海とも、太陽とも、夏とも分け隔てなく遊んだのである。彼等は人が浜に集まるから、出かけてゆくのだ。計り知れない未知への好奇心からだ。ある日、岩場ぞいを潜っていた国友が拳銃を見つけた……。青年期のあやうい美を描く表題作ほか、赤江美学の結晶九篇を収録。

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  • 銀座ナミダ通り(電子復刻版)
    -
    ホステス“三、七、十三”説を御存知か。ホステスになって三年なら結婚でやめていく。マダムに納まるのはだいたい七年目。十三年に及ぶホステスは、結婚運にもマダム運にも恵まれない、というのだ。銀座のクラブに勤める長沼陽子は、この説どおり、この道七年目にして、店を持たないかと誘われた。しかもナミダ通りの別名をもつ銀座の一等地・並木通りの新築ビルに、だ。女の手練手管の出世譚。

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  • 極道虫一匹(電子復刻版)
    -
    情婦の浮気相手を刺し、六年半の刑期を終えて娑婆に出た辰は、女郎の足止め稼業を紹介され大坂・飛田遊郭に流れ込んだ。そこは、親の借金のかたに体を売らねばならない女たちの地獄だったが、地獄にあっても人の情を失わぬ女・千龍を知って、辰は変った。米騒動後の大阪を舞台に極道虫“だるまの辰”が体を張って娼婦のために奔走する姿を直木賞作家が哀歓を込めて描く。

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  • 逆襲! リストラ軍団(電子復刻版)
    3.0
    平成十一年八月、厚生省の発表では、日本人の男性平均寿命が前年を下回り、77.16歳になった。中高年の自殺激増が平均寿命を押し下げている一因という。高給与、高学歴で一種の花形だった百貨店業界も世のリストラの波をもろに蒙りかねない体質がある。七十歳を過ぎた松崎秀樹にとって、それは他人事ではなかった。自分が骨を埋めた百貨店業界、それは人事の修羅場だったのだ……。書下し企業小説。

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  • 議員詐欺師(電子復刻版)
    -
    世間を騒がせたみのり共済事件で、現職参議院議員でみのり共済の理事長花垣内章夫が詐欺事件で逮捕された。史上空前の超低金利時代といわれる現在に高金利を餌に引きつけ、被害総額は百億円を越した。しかし、稀代の詐欺師として、世間の指弾を浴びる花垣内の妻は、夫は政治の犠牲者だといってはばからなかった。出世を夢見る貧乏官吏の息子が、取り巻きに騙され行く構図……。政界の裏を読む書下し。

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  • 蟻の構図(電子復刻版)
    -
    1巻550円 (税込)
    恒例の人事異動の日、森秀夫は愕然として激しい失望に襲われた。能力を買われていると思っていたのは間違いだったのか! その日を境に、愛すべき会社は憎悪と不信の渦巻く修羅場と化した。会社への愛着を絶たれた森は、己の誇りを守るため巨額のリベートを奪い取って退職しようと決意した。“会社人間”の怒りと虚しさを直木賞作家が渾身の力で描く、表題作ほか二篇収録。

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  • 兜町の狩人(電子復刻版)
    -
    1巻550円 (税込)
    流れをさかのぼる鯉のような上げ相場に大金を張り、天井直前に売っては莫大な儲けをつかんだといわれる倉田六平が、七年ぶりに兜町に姿を現して、奇妙な行動をとりはじめた。相場の占師とまで謳われた伝説の男は、なぜ、“戦場”へ帰ってきたのか?(「金の踊り」)株の世界に虚々実々の駆引きを展開し、栄枯盛衰を繰り返す“つわもの”どもが夢のあとを活写する傑作珠玉集。

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  • 海贄考(電子復刻版)
    4.0
    1巻550円 (税込)
    十三年の結婚生活の後、愛のなくなった妻とわたしの人生は終っていた。死出の旅の途中で行きあった名も知らぬ土地、鐘ヶ関。日暮れの海に身を投じた二人だが、わたしだけが漁船に救われてしまった。鐘ヶ関では溺死者をエビス様と崇め、これを拾うと漁にありつけるという。わたしも「エビっさん」と呼ばれ、村に住みつくのだが……。民間伝承に材をとった表題作のほか、生と死の幻想が交錯する傑作短編七篇を収録。

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  • 会社を喰う(電子復刻版)
    5.0
    京都で売上げ三位にある地元・山城デパートは、老舗の藤吉デパートの急追をうけていた。無能な大貫社長は、甲斐専務の口車に乗せられて、正面から堂々の商戦を闘うよりも、自社の組合を御用組合化して業績を上げる道を選んだ。甲斐は、ヤクザをも手足に使う革新党代議士・嵯峨の力を借りて、組合つぶしには成功するのだが、思わぬスキャンダルが……。社内イジメの実体験者が描く迫真の長篇企業小説。

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  • 一億円の死角(電子復刻版)
    -
    ”販売の神様”といわれる田部井彦太郎は、ダイドー自販を日本一の自動車販売会社に育て、名誉会長となっていたが、彼には大きな心痛があった。長男の圭司が乱発した15億円の手形回収のため宗島連合に渡す資金1億円が忽然と消えてしまったからだ。そのころ、トラック運転手の小島正吉は、銀座の歩道で1億円の札束を拾った……。記憶に新しい〈1億円事件〉に材をとり、大企業内に渦巻く野望と謀議を描く力作!

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  • どんとこい(電子復刻版)
    -
    1巻550円 (税込)
    島村光一は大手商社をやめ、あえて経営難に苦しむ既製服製造卸問屋・小松屋の店員になった。それは、小松屋の先代の妾だった母親の懇請にほだされたからだが、光一を待ち受けていたのは、敵意と策略の渦だった。しかし、今は亡き父親から受けた唯一の遺産“どんとこい”精神で、商人として逞しく成長して行く……。妾の子という宿命を逆バネに成り上がった男の感動の商魂ドラマ。

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  • どないしたろか《上》(電子復刻版)
    -
    1~2巻550円 (税込)
    「よし、石の上にも三年、男なら弱音を吐くな!」昭和三十年の不況時、小さな薬品工場『五十嵐薬工』に就職した庄司道夫は、薬品問屋街・大阪道修町に乗り込んだ。ど素人扱いされた数カ月後、廃棄処分になった洗剤原料をもとに莫大な利益をあげた庄司は一躍、男をあげ、凋落しかかった会社を急上昇の波にのせたのだ。だが、新工場建設の銀行融資がなぜかおくれ、順風の庄司にも暗雲が……。異色のど根性出世譚。

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  • いつになく過去に涙を(電子復刻版)
    -
    大学出のくせに自由を求めて労務者暮らしをつづける魂の叛逆者・千波哲也は飯場で事故にあい、九死に一生を得る。そのとき、彼の身替りになって死んで行ったのが《東大出の新さん》だった。新さんは今はの際に「父親を殺した犯人を捜してくれ」と頼んだ。犯人は札幌に立ち寄ったらしい。新さんの形見の文鳥を掌に、千歳空港に降りたった千波を待っていたのは、5千万円強盗犯に対する警備陣だった……。

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  • ゴールデンキッズ1
    -
    1~8巻550円 (税込)
    一度も勝ったことのない少年サッカーチーム『ゴールデンキッズ』。あまりの弱さに、ゴールキーパーでキャプテンの北川剛流はチームの解散を迫られ…。シリーズ第1弾!
  • ホームドラマ≪完全版≫
    3.4
    「本作品の、極々平凡な人物の、極々平凡な日常生活は、私のいままでのアンダーグラウンド作品の何倍もの恐怖をあなたに与えることだろう」(著者談)

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  • 履き忘れたもう片方の靴
    3.0
    1巻550円 (税込)
    「ヒカルは売春する少女たちよりさらに強烈な存在だ。なぜなら彼は、犯される者であると同時に、ペニスを持った犯す者でもあるからだ。」(佐藤亜有子) 華やかな夜の街で、金持ちの男女に求められるまま、体を売るヒカル。大石圭、衝撃のデビュー作! 

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  • いつかあなたは森に眠る
    3.5
    1巻550円 (税込)
    最愛の息子を失い、生きる希望を失った女は、夫と別れ、快楽と禁断の性で溢れた深い森の館を訪れる…。特別な時間が流れるその館で、艶めく服を身に纏い、若く美しい男との情交を重ねてゆく――。杉本彩氏絶賛!

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  • ボディ・レンタル
    2.8
    女子大生マヤはリクエストに応じて身体をレンタルし、契約を結べば顧客まかせのモノになりきる。あらゆる妄想を呑み込む空っぽの容器になることを夢見る、彼女の禁断のファイルとは? 文藝賞優秀作となった話題作!

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  • 象の背中 完全版
    4.1
    著者初の新聞連載、映画もヒットした長編小説の電子化。肺ガンで余命半年と宣告された48歳の男は残された時間を何に費やすか―。死ぬことより忘れられることが怖いと考えた男は、思いを伝えられなかった初恋の人や、ケンカ別れした旧友をはじめ過去の忘れがたい人々を訪ねてゆく。主人公を亡くした家族らの心情を産経紙上に書き下ろした短編6編を特別収録。

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  • 空-ラスト・フレンズ、その後
    4.0
    1巻550円 (税込)
    ~瑠可とタケルは結ばれるのか/みちるは何処へ向かうのか~ドラマでは描けなかった、みちる、瑠可、タケルの「新たな旅立ち」と「真の答え」。08年に放映され大きな反響を呼んだ、ドラマ「ラスト・フレンズ」。衝撃のラストから4年。問題作のその後を、脚本家・浅野妙子みずからが書き下ろした、更なる問題作。

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  • 幕末神妙記1 両国の笛吹きと占い師
    値引きあり
    3.7
    想い人を亡くして江戸に来た翠は、楽才で身を立ててきた。時が経ち、大家の仁之助と婚姻も考えるが決心できない。そんな時、二人の従兄弟を連れた美しい少女・環と出会う。環は過去も未来も見通す、占い師。失くした笛が見つかる日を予言し、怪異好きの仁之助が持ち込む事件も占いで解決する。謎の少女の正体とは――。不思議で切ない人情時代小説。
  • 商人殺し はぐれ武士・松永九郎兵衛
    値引きあり
    -
    浪人の九郎兵衛は商人を殺した疑いで捕まるも、身に覚えがない。否定し続けてふた月、真の下手人が見つかる。酔って殺しを吹聴した男を料理屋の権太夫が奉行所に密告したのだ。九郎兵衛は自由の身に。だが恩着せがましく近づいてきた権太夫に籠絡されて......。腕が立ち、義理堅い一匹狼がその剣で江戸の悪事を白日の下に晒す、新シリーズ第一弾!
  • コンサバター 大英博物館の天才修復士
    値引きあり
    3.6
    1~6巻548~815円 (税込)
    世界最古で最大の大英博物館。その膨大なコレクションを管理する修復士、ケント・スギモトのもとには、日々謎めいた美術品が持ち込まれる。すり替えられたパルテノン神殿の石板。なぜか動かない和時計。札束が詰めこまれたミイラの木棺。天才的な審美眼と修復技術を持つ主人公が実在の美術品にまつわる謎を解く、豊潤なるアート・ミステリー。
  • わたしの結び目
    値引きあり
    3.5
    転校生の里香は、クラスで浮いていた彩名と仲良くなるが、徐々に彼女の束縛がエスカレートする。彩名の親友が事故死したことを知った里香だったが「あの子を殺したのはわたし」と彩名に告白され、それを境に不穏な出来事が続く。「あの子の時と同じ」と噂するクラスメイトたち。友情という〝結び目〞は絡まり、解け……。歪な青春小説。
  • 情事と事情
    値引きあり
    4.3
    装幀家の愛里紗は今日も浮気する夫の修のため料理を作る。一方仕事に燃える親友の彩江子はフェミニストと煙たがられ、修の遊び相手のまりもは若さと美しさを持て余している。単調で退屈な日常と甘い情事の先には、不都合な修羅場が待ち受ける――が、それより怖いのは大人たちの本性。恋愛小説の名手による、上品で下品な恋愛事情。その一部始終。
  • [新装版]リオ 警視庁強行犯係・樋口顕
    値引きあり
    3.8
    荻窪で起きたデートクラブのオーナー刺殺事件。警視庁の捜査本部には現場から逃げる美少女がいたという情報が入る。そして第二、第三の殺人が起き、そこにも彼女の姿が。警察幹部がその少女=里央の容疑を固める中、捜査一課の樋口警部補だけが直感から潔白を信じる。彼女は殺していない――。等身大の刑事が奮闘する本格警察小説シリーズの原点。
  • [新装版]華の下にて
    値引きあり
    4.0
    国際生花シンポジウムの開催地・京都で雑誌記者が謎の死を遂げた。五百年の歴史を誇る華道家元の座をめぐり、様々な思惑が絡み合うなか、第二の犠牲者が。連続殺人の裏には伝統と格式ゆえに明かされない秘密があった。桜が咲き乱れる古都で、名門一家の哀しき暗部に挑む浅見光彦。昭和、平成を代表する旅情ミステリー作家の名作が令和に蘇る。
  • マボロシの鳥
    値引きあり
    4.5
    魔女として磔にされているタバサ。同じく処刑された母の「好きなものは好きって言っていいの」という言葉を胸に微笑みながら炎に包まれる(「魔女」)。〝マボロシの鳥〟を失い、芸ができなくなった魔人チカブーが二十年後、バーで出会った男に言われた言葉は……(「マボロシの鳥」)。厄介で、面倒で、ドタバタな世界への、祈りに満ちた小説集。
  • メガバンク起死回生 専務・二瓶正平
    値引きあり
    3.3
    役員初となる育児休暇を取得中の二瓶正平。初めての育児と家事に、充実した毎日を過ごしていた。ある日、頭取に呼び出され、専務への昇格と融資責任者への大抜擢を告げられる。嫌な予感しかない二瓶だったが、それがまんまと的中。長年黙殺されてきた破綻寸前の帝都グループの整理を押し付けられて.....。二瓶の度量が試される人気シリーズ第五弾。
  • ウォーターゲーム
    値引きあり
    4.1
    突如ダムが決壊し、濁流が町を呑み込んだ。水道民営化の利権に群がる政治家や企業による爆破テロ!? 秘密組織エージェントの鷹野一彦と田岡亮一は次の爆破計画を阻止するために奔走するが、事件の真相に迫るスクープ記事が政財界を揺るがす大スキャンダルを巻き起こす。テロの首謀者は、そしてこの情報戦を制する者は誰か。シリーズ三部作完結!
  • 土方歳三事件簿6 真景壬生心中。30分で読めるシリーズ
    -
    さっと読めるミニ書籍です(文章量24000文字以上 32,000文字未満(30分で読めるシリーズ)=紙の書籍の50ページ程度) 【書籍説明】 元治元年(1864)六月五日の池田屋騒動で、新選組は一躍名を上げた。 翌七月、前年文久三年(1863)の政変で御所を追われた長州藩が、「冤を禁闕で雪ぐ」と称して軍を率いて上洛した。 会津・桑名・薩摩藩をはじめとする幕府軍と御所の蛤御門(禁門)付近で衝突し、激しい戦闘となった。 新選組も出動し、軍功を立てた。 長州軍は幕軍に大敗し、新選組の武名は世に轟き渡った。 だが、倒幕浪士の過激な活動は止まなかった。 新選組は連日連夜京都市中を巡察し、倒幕浪士の取締りに奔走した。 倒幕浪士が集会する料理茶屋を襲撃した時、全く無関係な浪人が新選組に斬られて死んだ。 浪人を斬った隊士は謝罪に出向いたが、浪人の妻の美貌に目がくらんだ。 壬生界隈で、隊士と浪人の妻の仲が噂されるようになった。 新選組副長土方歳三に糾弾され、隊士は浪人の妻と心中した。 だが、歳三には心中事件に裏があるように思われた。 歳三は「壬生心中」の真相を探り当てることができるのか?
  • 階段途中のビッグ・ノイズ
    値引きあり
    4.4
    軽音楽部の廃部を取り消せ!優柔不断が玉にキズの神山啓人は、猪突猛進型幽霊部員の九十九伸太郎に引きずられて行動を開始する。目指すは文化祭での一発ドカン!!のはずが…。周囲の冷たい視線、不協和音ばかりの仲間達、頼りにならない顧問。そこに太ももが眩しい同級生への恋心も加わって―。啓人達は見事にロックンロールできるのか。
  • 弟
    値引きあり

    4.0
    自由に生きた小樽、湘南の少年時代。海との出会い。父の死と経済的逼迫。無軌道な青春時代を経て、一躍映画界の大スターへ。そして憧れの女優、北原三枝との結婚と独立プロの設立。栄光と比例するように襲いかかる病魔との闘いの日々。たった一人の弟・石原裕次郎の生と死を透徹した眼差しで描き出す感動のミリオン・セラー小説、待望の文庫化。
  • 魔女は謎解き好きなパン屋さんー吉祥寺ハモニカ横丁の幸せな味ー
    値引きあり
    4.0
    1~2巻546~562円 (税込)
    【電子版巻末には細居美恵子先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】 大学生の凛弥は、ある日吉祥寺のハモニカ横丁で「ベーカリー・ソルシエール」というパン屋を見つける。 ほんのり甘苦いミルクティーブリオッシュや、カリカリのカレーパンの魅力的な香りに誘われ思わず中に入ると、 透明感のある綺麗な店主・加賀見が接客をしていた。加賀見はお客さんの悩みを何でも解決してしまう、 巷で噂の「パン屋の魔女」だった。 そんな魔女との出会いから、二人の周りで起こる日常の謎を一緒に追うことになる――。 「ベーカリー・ソルシエール」で巻き起こる、吉祥寺の謎とあたたかい人との繋がりの物語。
  • 水族館ガール
    完結
    4.0
    市役所勤務のOLから水族館イルカ課に出向!?――市役所に勤めて三年、突然水族館「アクアパーク」への出向を命じられた由香。イルカ課に配属になるが、そこには人間とのコミュニケーションは苦手な男・梶とイタズラ好きのバンドウイルカがいた。数々の失敗や挫折を繰り返しながらも、へこたれず、動物たちと格闘する女子飼育員の姿を描く笑いと感動の青春お仕事ノベル。ペンギン、ラッコら水族館の人気者たちも多数登場、水族館の舞台裏がわかる! 「アクアリウムにようこそ」改題。
  • ナナイロノコイ
    3.4
    愛をおしえてください――恋の予感、別れの兆し、はじめての朝、最後の夜……。恋愛にセオリーはなく、お手本もない。だから恋に落ちるたびにとまどい悩み、ときにおおきな痛手を負うけれど、またいつか私たちは新しい恋に向かっていく。この魅力的で不思議な魔法を、いまをときめく七人の女性作家がドラマティックに贅沢に描いた大好評恋愛小説アンソロジー。
  • ゆうべ、もう恋なんかしないと誓った
    3.6
    それでも、恋を信じますか-。 幸せになれないとわかっているのに駄目な男に魅かれてしまう麻子、男に妻と離婚させ結婚したが、生活に疲れてゆく宏美、別れた男にストーカーしてしまう誠子、「男なんて、みんなみんな嘘つき」と思わず叫んでしまう私……すれ違い、傷つけ合っても求め合わずにはいられない、男と女のさまざまな愛の形を描く24のショートストーリー。 きっとあなた自身に出会えます。 (解説・鎌田敏夫)
  • 美神
    3.4
    阿佐子は、背中に薄いピンク色の羽を隠し持っているような子供だった。少女から女へ。儚いほど完璧な美、存在自体が放つ官能の気配、そのすべてが周りの人々を狂わせる。男たちは、峰蜜色にきらめく肌に惑い、阿佐子の表現する愛情はなんであれ、彼らの猜疑心を刺激した。あまりにも美しき破滅の愛の物語。
  • 帰路
    -
    初体験の感傷的な記憶、書いても書いても売れなかった時代に飲んだ酒の味、殺されるのを覚悟した学生運動の日日……売れっ子作家としてTVで顔も知られるようになって、問い続ける青春の意味。友情、恋愛、家族のいったい何が変わり、どこへ行こうとしているのか?走り続ける作家のハードボイルド連作。
  • 夜かかる虹
    3.2
    ひとり暮らしの私を突然男連れで訪ね、男を置いて帰ってしまった妹リカコ。外見はそっくりで性格は正反対、甘い声で喋り、男に囲まれ、私を慕いながら、一方で恋人まで奪おうとする妹。痛くて切ない姉妹関係をリアルに描く表題作をはじめ、人とのつながり、自分の居場所を誠実に問う作品集。
  • でりばりぃAge
    3.8
    夏期講習を抜け出した14歳の真名子は、広い庭のある古びた家が気になって、入り込んでしまう。そこでは青年がひとり静かな時間を過ごしていた。彼と話していくうちに、真名子の悩みが少しずつ明らかになる。友情、家族、進路、誰もが共感する、思春期の苦悩を瑞々しい筆致で描いた講談社児童文学新人賞受賞作。
  • レッスンズ
    3.3
    動物生態学を専攻している大学院生のマリエは、中学三年の少女リコの家庭教師になった。情緒不安定な母と家庭を顧みない父の狭間にあって、リコの心はいつも揺れ動いていた。高校受験を目指して始まった授業は、いつしかマリエにとっても大切な時間となる。人との出会いが奇蹟をもたらす、感動の長編小説。
  • ワーホリ任侠伝
    3.7
    週末は六本木でクラブ活動にいそしむ商社OLのヒナコ。念願のワーキングホリデー資金捻出のために始めたキャバ嬢バイトが、彼女の波瀾万丈の始まりだった。運命の出会いと絶望、そしてヤクザに追われて海外脱出……。純情&エロティックに全力疾走する、パワフル青春小説。(講談社文庫)
  • ウーマンズ・アイランド
    3.7
    一人のスターの噂がスキャンダラスに語られる街。そこには、最先端の都市で生きる女たちの恋と野望が渦巻いていた…。テレビ局、広告代理店、コスメ会社、出版社…新しい街で颯爽と生きる11人の本音と思惑がリアルに交錯する連作短編集。TVドラマ化もされた林真理子の超話題作、待望の文庫化!
  • 慈悲をめぐる心象スケッチ
    4.5
    「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」。はたしてそうなのか。著者は反芻(はんすう)し、問い直す。しかし賢治はそう確信して「慈悲」を希求し、それゆえ自らに怒りを向ける。「世界のぜんたい」に人生を捧げる。痛ましいほど美しく清らかな賢治の想いを、同じく文学と宗教に生きる著者が描く。(講談社文庫)
  • 蒼いみち
    -
    南青山でのPRの仕事や、幼馴染み・フユちゃんと出かける金曜日の夜。充実しているはずの毎日に、なぜか励奈は何かが欠けているように感じていた。そんなとき間違い電話で偶然聞いた英語のメッセージが、思いがけなく新しい自分に出会う旅へ彼女を誘う。著者の作品世界の原点となる意欲作が待望の文庫に! (講談社文庫)
  • 青森ねぶた殺人事件
    2.5
    十津川警部「祭り」シリーズ、遂に電子化! 化粧をほどこされた美女の死体が、ねぶた祭りの大太鼓の中から発見された。青森県警が逮捕した容疑者に、十津川警部は首を傾げる。公判では若い女性弁護士が「真犯人は別にいる」と追及したが、審理は難航。そしてねぶた祭りの夜に起きる第3の殺人事件! すべてを操った本当の犯人は誰か? その恐るべき動機は何か?
  • 鬼

    3.5
    平安の都で起こる怪事件の影で跋扈(ばっこ)する道鏡、菅原道真らの怨霊、邪鬼。弓削是雄、安倍晴明ら陰陽師の系譜を辿り、歴史の暗部から世界を読み解いていく。藤原氏支配の礎を築いた政変〈応天門の変〉の謎を陰陽術で解き明かす「髑髏鬼」他、秀逸な怪異譚全5編。『白妖鬼』へ連なる妖かしの物語の原点がここにある。(講談社文庫)
  • 不発弾
    3.6
    今度はあなたが、爆発させてみる? 退屈な日常から逃れられるきっかけなんて、どこにでも転がってる。デパート勤務の的場智明は、地味な売り場での仕事に耐える日々を過ごしていた。そんな折、息子や娘の、“秘密”を妻までが一緒になって隠していたことに気づく。たまりにたまった憂さをはらすために彼がとった行動とは……。表題作など、現代人の爆発寸前の心境を的確に捉え、見事な筆致で描く、秀逸短編集。(講談社文庫)
  • 中指の魔法
    3.8
    黒皮の長手袋をはめ、威風堂々としている「おおばあ」こと、ぼくのおばあちゃん。父さんのいないぼくは、おおばあと母さんに育てられてきた。おおばあの古い一軒家。おおばあが飼っている黒い日本犬、ぼくの親友のヤジロベエ。おおばあに教わった「呼吸(いき)合わせ」。眠り続ける少女。中学生になってからの少女と「再会」。ぼくは本当に「呼吸を合わせる」こと「生と死」の意味を知る。色鮮やかな「ぼく」の成長物語。(講談社文庫)
  • 存在の美しい哀しみ
    3.8
    死の床に臥した母から異父兄の存在を知らされた榛名(はるな)は、母が亡くなったのを機に、兄の住むプラハに向かった。妹であることを隠し、ガイドとして兄を雇って、初めての対面を果たす。そこで初めて知ったのは、両親の過去であり家族の真の姿だった──。榛名、母、異父兄といくつも視点を変えながら、家族の歴史と真の姿を万華鏡のように美しく描き出す、感動の長編。
  • ヴァイブレータ 新装版
    3.5
    ヴァイブレータ――振動するもの。あたしの中身は震えつづけている。アルコールと食べ吐きで辛うじて自分を支えているライターのあたしは、コンビニで知り合った男のトラックに乗りこみ、航路の道連れとなる。肌の温もりとセックス、重ね合う言葉。四日間の「旅」を描く、痛いほどに切実な、再生の物語。『東京プリズン』で母と娘の物語を完成させた赤坂真理の代表作。映画も多くの賞を受賞。(講談社文庫)
  • キャベツ
    3.8
    中二でおやじを亡くしてから、母と妹のために、ぼくは毎日せっせとご飯をつくる。冷蔵庫を開けたら戦闘開始! 切ない日も、けんかしたってこの味が家族の幸せを守ってるんだから。そうして十八にしては所帯じみていたぼくに、突然の恋が訪れた。児童文学の名手が繊細に描く、少年の恋と、日常のきらめき。(講談社文庫)
  • 鉄で海がよみがえる
    4.0
    “鉄炭ダンゴ”でメバルや海藻が劇的に増えた! 磯焼けで荒れ果てた海も、鉄の力で生命力溢れる海の森へと生まれ変わる。海洋の豊かな森はCO2を固定化し、地球温暖化対策の切り札となる可能性をも秘めている。世界的な海洋学者ジョン・マーチンの鉄仮説を、新たな視点で検証し、実践した異色の本。震災後、大注目を集める著者の新たなる挑戦! 「一漁師の真摯な探求心に脱帽! 生命の大循環をつかさどる鉄の話はぞくぞくするような興奮に満ちている」──養老孟司
  • 夜のだれかの玩具箱(おもちゃばこ)
    3.8
    温厚な父が秘めていた40年前の不思議な恋、江戸から消えた女房が見せる奇妙な夢、少年時代の後悔を振りきれない男の帰郷──切ない恋愛から艶めく時代小説まで自在に描きだす、著者の才が冴えわたる6篇。恐怖や迷いに立ち止まってしまった大人たちの、切なくて、ちょっと妖しい世界から多彩なストーリーが弾け出す。姉妹篇『朝のこどもの玩具箱』と併せて、幅広い作風のあさのあつこワールド入門にも最適な短篇集。一話ごとに寄せる想いを綴った【自作解説】付き。
  • 朝のこどもの玩具箱(おもちゃばこ)
    3.9
    父を亡くし若い継母と2人暮らすことになった高校生、目覚めたらシッポがはえていたイジメられっ子の小学生、人間界へ潜入中に女性と恋仲になってしまった雄キツネ──希望がきらめく瑞々しい少年少女の気持ちがギュッと詰まった、まさに小説の“玩具箱”。新聞連載された12話の中から6話を採録。もう6話を収録する姉妹篇『夜のだれかの玩具箱』と併せて、幅広い作風のあさのあつこワールド入門にも最適な短篇集。一話ごとに寄せる想いを綴った【自作解説】付き。
  • オブ・ザ・ベースボール
    3.8
    1巻544円 (税込)
    「道化師の蝶」で第146回芥川賞を受賞した円城塔氏のデビュー作が登場。ほぼ一年に一度、控えめに見ても百人を下ることのない人間が空から降ってくる町、ファウルズ。単調で退屈な、この小さな町に流れ着き、ユニフォームとバットを身につけ、落ちて来る人を「打ち返す」レスキューチームの一員になった男の物語。奇想天外にして自由自在な文学空間。表題作は文學界新人賞受賞。
  • ロコモーション
    3.3
    小さなまちで、男の目を引くからだを持て余しつつ大人になった地味な性格のアカリ。静かな生活を送りたくて大きな街に引っ越し、美容関係の仕事を見つけた。しかし、親友、奇妙な客、奇妙な彼氏との交流が彼女の心の殻を壊していく――。読む者の心をからめとる、あやうくて繊細でどこか気になる一人の女性の物語。『田村はまだか』に続く珠玉の一冊!

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  • 寝ずの番
    3.8
    希代の咄家・橋鶴が最期までオチをつけてオッチンだ。今宵は弟子たちが集まる通夜だけに艶っぽい逸話(エピソード)も飛び出す無礼講。笑って死ぬか、死ぬまで笑うか、どっちもどっち? 粋でホロリとさせる咄家模様を描く『寝ずの番』3部作ほか、読み出したら止まらない、Hで笑撃的な“らもテイスト”満喫の短編集。
  • 東京DOLL
    3.6
    マスター・オブ・ゲーム=MGと呼ばれる天才ゲームソフト制作者・相良は、新作のモデルに翼のタトゥを背負った少女・ヨリを選ぶ。映像モデルとして完璧な「人形」ぶりを発揮するヨリに、MGの孤独は癒されていく。だが、彼女には愛する男の不幸が見えるという異能があった。東京の今を描いた長編恋愛小説。
  • 夜明けのカノープス
    4.3
    まだ見ぬ星に願いを込めて――落涙必至。共感度100%の感動ドラマ。天文学者・渡部潤一氏、激賞! 教師への夢を諦あきらめ、小さな出版社で契約社員として働く映子。仕事は雑用ばかり、憧れの先輩への恋も叶わない――。自分を持て余す日々を送る映子が、生き別れた父親との再会をきっかけに得たものは……? 一等星なのに、日本では限られた条件でしか見えない星「カノープス」をモチーフに、不器用な女性の逡巡と成長を、『これからの誕生日』『むすびや』の新鋭が温かく紡ぎだす珠玉長編。天文学者の渡部潤一氏も激賞!
  • 彼女について
    4.2
    由美子は久しぶりに会ったいとこの昇一と旅に出る。魔女だった母からかけられた呪いを解くために。両親の過去にまつわる忌まわしい記憶と、自分の存在を揺るがす真実と向き合うために。著者が自らの死生観を注ぎ込み、たとえ救いがなくてもきれいな感情を失わずに生きる一人の女の子を描く。暗い世界に小さな光をともす物語。
  • 年の残り
    3.8
    69歳の病院長が最近しきりに思うのは、遠い若き日々と自らの老い、そして死んでしまった友人知人たち。患者の少年を診るにつけ、その昔縁談のあった少年の美貌の伯母を思い出す。死が淡く濃く支配する、人生の年輪が刻み込んだ不可知の世界を、丸谷才一ならではの巧緻きわまりない小説作法と仄かなユーモアで描き出す、第59回芥川賞受賞作の表題作。他に、「川のない街で」「男ざかり」「思想と無思想の間」の佳作三篇を収録。いずれも小説の醍醐味を味わえる、珠玉の短篇集。
  • 僕は結婚しない
    3.5
    僕は34歳、独身の建築家。つき合う女はいるし、周囲からのプレッシャーもあるけれど、結婚はしない──。湘南でのヨット事故、売春シンジケイトを巡る事件、スポーツクラブで出会った美しい母子……。元祖・青春小説『太陽の季節』の著者が、息もつかせぬ展開で描く現代の恋と性。性的に放縦でありながら、倫理的とはどういうことか? 「人間がセクスにソフィスティケイションを持ちこんじまったせいで性愛の堕落が始まったんだ」。官能的でゾクリと怖い傑作中篇小説。
  • 夜を着る
    3.4
    結婚しても女の影を感じさせるミュージシャンの夫が、地方営業に出かけるという。妻は、スイミングスクールで知り合った隣家の男と“スパイ旅行”を試みる。そこで目にした意外な夫の姿とは…(表題作「夜を着る」)。2度目の堕胎後、当てもなく車を走らせ海沿いの町へ。大人になりきれない恋人同士の、やるせない気持ちと無力感が切ない「アナーキー」。父の葬儀に現れた愛人との奇妙な記憶を描く「よそのひとの夏」など、8篇を収録。想像力をかきたてられる恋愛短篇集。
  • 春、バーニーズで
    3.6
    妻と幼い息子を連れた筒井は、むかし一緒に暮らしていた男と、新宿バーニーズのスーツ売り場でばったり再会する。懐かしいその人は、花柄の派手なシャツを着て、指には大きなエメラルドの指輪、相変わらずの女言葉で、まだ学生らしき若い男の服を選んでいた。当惑した若い男の姿は、まるで10年前の自分だ。日常のふとしたときに流れ出す、選ばなかったもうひとつの時間。デビュー作「最後の息子」のその後が語られる表題作にはじまる、磨きぬかれた連作短篇集。
  • 恋愛王国オデパン
    4.3
    ハイ・ファッションに身を包み、シャンパンと地上の快楽がご馳走というセレブな男女たち、それが社交クラブ「オデパン」。さて今回のお楽しみは、下心むき出しで「オデパン」の女王・真織に言い寄る個人ファンドの経営者・木挽宗和とのスリリングな駆け引き。“パピヨン・ルージュ(赤い蝶)”という渾名をもつこの男の目的は何? 真織の父親が経営する高宮グループの乗っ取りか、それとも…。ゴージャスな恋愛ゲームがパワーアップして登場! シリーズ第2弾。
  • 永遠のとなり
    3.8
    部下の自殺をきっかけにうつ病に罹り、損保会社を辞め、妻子とも別れ、何もかも捨てて故郷・博多に戻った青野精一郎。煙草も吸わないのに40歳の若さで肺がんを発病し、死の恐怖から逃れようとするかのように、結婚と離婚をくりかえす、津田敦。48歳になって故郷の町で再会し、せいちゃん、あっちゃんと呼び合う小学校以来の親友のふたり。人生の幸せとは、本当にかけがえのないものとは何なのか? やるせない人生を、共に助け合いながら歩んでいく、感動の再生物語。
  • 泣かないで、パーティはこれから
    3.8
    1巻540円 (税込)
    27歳の琴子は、勤務先の貿易会社が倒産、失業する。このまま結婚して家庭に入ろうか、と心が揺らいだ矢先、恋人からも振られてしまう。やっとの思いで始めた再就職活動。しかし望むような就職先はなく「もう限界。このまま田舎に帰ろうか」と思うように。そんな折、友人からパーティへの誘いが舞い込む…。世界をかけまわる仕事につきたい、よい結婚をしたい、という夢を諦めず、失敗しても前向きに進む琴子が、最後に見つける「私の居場所」とは?
  • 水底(みなそこ)の光
    3.7
    不倫の相手と別れ、心の痛手を抱える奈々子に、蛍を見に来ないかと京都の義姉から誘いが届く。そこである秘密を告白され…(「闇に瞬く」)。成功した写真家の夫との間に娘のある絵美子。6歳年下の画家の浩之と、ともに家庭のある者同士が溺れる、刹那の恋(表題作)。そのほか、不条理な恋の闇の中で、一筋の光を見出しながら歩む女性たちと、断ちきれない男女の関係を、「光」の風景を織り交ぜて描く。大人でなければできない恋愛の小品集、全6篇。
  • 真空管
    -
    よごれた愛、でもこれは純愛…緑川有里は、女性誌におしゃれな自動車試乗記を書くモータージャーナリスト。ある日、有里はモデル事務所を経営する横溝と知り合う。いきなりパリからの電話で「あのさ、エルメスで欲しいものある?」と聞くような男。金を持て余し、人生に飽いた横溝に、有里は深いあわれみを感じ、心を縛られていく。「他の男とセックスして、おれに報告してくれよ」。横溝の屈折した要求に、有里はあらがえない。迷走するこの愛の行方は?
  • 雁(新潮文庫)
    3.8
    1巻539円 (税込)
    貧窮のうちに無邪気に育ったお玉は、結婚に失敗して自殺をはかるが果さず、高利貸しの末造に望まれてその妾になる。女中と二人暮しのお玉は大学生の岡田を知り、しだいに思慕の情をつのらせるが、偶然の重なりから二人は結ばれずに終る……。極めて市井的な一女性の自我の目ざめとその挫折を岡田の友人である「僕」の回想形式をとり、一種のくすんだ哀愁味の中に描く名作である。(解説・竹盛天雄)
  • ろまん燈籠(新潮文庫)
    4.0
    1巻539円 (税込)
    小説好きの五人兄妹が順々に書きついでいく物語のなかに、五人の性格の違いを浮き彫りにするという立体的で野心的な構成をもった「ろまん燈籠」。太平洋戦争突入の日の高揚と虚無感が交錯した心情を、夫とそれを眺める妻との画面から定着させた「新郎」「十二月八日」。日本全体が滅亡に向かってつき進んでいるなかで、曇りない目で文学と生活と戦時下の庶民の姿を見つめた16編。(解説・奥野健男)
  • 津軽(新潮文庫)
    4.2
    1巻539円 (税込)
    太宰文学のうちには、旧家に生れた者の暗い宿命がある。古沼のような“家”からどうして脱出するか。さらに自分自身からいかにして逃亡するか。しかしこうした運命を凝視し懐かしく回想するような刹那が、一度彼に訪れた。それは昭和19年、津軽風土記の執筆を依頼され3週間にわたって津軽を旅行したときで、こうして生れた本書は、全作品のなかで特異な位置を占める佳品となった。(解説・亀井勝一郎)
  • 名人(新潮文庫)
    4.4
    かつて囲碁の「名人」は、最強の棋士ただ一人に与えられる終身制の称号だった。昭和十三年、最後の終身名人にして「不敗の名人」と呼ばれた本因坊秀哉は、自身の「引退碁」として、若手の大竹七段から挑戦を受ける。秀哉名人は六十五歳、病を押しての対局は半年に及んだ。緊迫した応酬が続く闘いに、罠を仕掛けたのは……。命を削って碁を打ち続ける、痩躯の老名人の姿を描いた珠玉の名作。(解説・山本健吉、新井素子)
  • 伊豆の踊子(新潮文庫)
    4.1
    旧制高校生の「私」は、一人で伊豆を旅していた。途中、旅芸人の一行を見かけ、美しい踊子から目が離せなくなる。大きな瞳を輝かせ、花のように笑う踊子。彼女と親しくなりたい。だが、「私」は声をかけられない……。そんなとき、偶然にも芸人たちから話しかけられ、「私」と踊子との忘れられない旅が始まった――。若き日の屈託と瑞瑞しい恋を描いた表題作。ほかに「温泉宿」「抒情歌」「禽獣」を収録。(解説・竹西寛子、重松清)※三島由紀夫による解説は収録しておりません。
  • バスケ小僧たち
    -
    1巻539円 (税込)
    過疎化が進み、来年には近隣の町に吸収合併されてしまうことが決まった山間の小さな村。その村にある中学校のバスケ部は、5人の部員たちが名指導者の下、練習に明け暮れていた。5月、県内の強豪校との練習試合中に、選手が1人負傷し、代わりに入ったのは、天才バスケ選手の妹であるマネージャーだった──。魅力的な指導者たち、真摯で懸命な中学生たちを描くバスケ青春劇。
  • 三つのチーク県の民謡
    -
    1巻539円 (税込)
    東日本大震災が発生した時、富樫は若い頃に一年間交際した女性の安否を気遣った。富樫にとって、彼女は震災を生き抜いたかけがえのない存在だった。その女性が、実は……。かつて愛した女性に会うために、バルトークのピアノ曲の楽譜をリュックに入れて、震災後の東北を目指す男の物語。人として生きることの意義を深く考えさせる小説、短編併録。
  • 桜の実の熟する時(新潮文庫)
    3.3
    明治20年代に高輪台の学舎に学んでいた主人公岸本捨吉は、年上の繁子との交際に破れ、新しい生活を求めて実社会へ出て行く。しかし、そこで遭遇した勝子との恋愛にも挫折した捨吉は西京への旅に出る――。作品の行間には少年の日の幸福の象徴である桜の実にも似た甘ずっぱい懐かしさが漂い、同時に恐ろしい程に覚醒した青春の憂鬱が漂う。「春」の序曲をなす、傑れた青春文学である。(解説・三好行雄)
  • 藤村詩集(新潮文庫)
    3.9
    〈まだあげ初めし前髪の/林檎のもとに見えしとき/前にさしたる花櫛の/花ある君と思ひけり(初恋)〉〈とほきわかれにたえかねて/このたかどのにのぼるかな(高楼)〉他に『千曲川旅情の歌』『椰子の実』等々、青春の日の抒情と詠嘆を、清新で香り高い調べにのせ、一読忘れがたい印象を残す近代浪漫詩の精華。本書をひもとくことは、在りし日の青春と邂逅することにほかならない。(解説・伊藤信吉)
  • 菜の花畑の向こうには
    -
    1巻539円 (税込)
    「お前はダメだ」と言われ続け、コンプレックスの塊だった少女が、さまざまな出会いを通して「愛」と「優しさ」を知り、少しずつ大人に成長していく物語。戦後、人々がやっと夢を見ることができるようになった時代。「自分で歩く道は光で満ち溢れている」「悩みながら人は育つ」「苦しみながら得た幸せは、より深い」……。時代を超えたメッセージが、ここにあります。
  • 紅嵐×渡雲
    -
    1巻539円 (税込)
    学園ドラマ+心霊ファンタジー+思春期恋愛もの=至高のエンターテインメント。小さい頃から「本来見えないらしいモノ」が見える特異体質を持っていた「僕」こと笙太と、中年幽霊キワさんが紡ぎだす摩訶不思議なお話。普通に学園生活をおくっていたが、笙太のクラスメートの話がきっかけで、2人(!?)は思わぬ事件に巻き込まれ――そして意外な結末を迎える!
  • 若い君が教えてくれたこと
    -
    1巻539円 (税込)
    経済的な理由から、新聞奨学生として大学に通う和男。ほとんど休みがない朝晩の配達、チラシの折り込み、そして集金……。体力的につらくても、自分には決して負けまいと奮闘する姿を見守る心優しき人達、ユニークな同僚達、そして和男が抱くほのかな恋心の行方など、誰もが大切に胸にしまっている「あの頃」の日々か甦ってくるドラマです。何かに行き詰った時読みたい1冊。
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)
    3.8
    大きな藤の木のある、壊されつつある家。真夜中に忍び込んだわたしは、そこに暮らした老女、ウィステリアの生を体験する。かつて存在した愛を魔術的に蘇らせる表題作。思いがけぬ大金を得、デパートで連日買い物を続ける女性の虚無を描く「シャンデリア」。いくつかの死、失った子ども、重なり合う女たちの記憶……研ぎ澄まされた言葉で紡がれる、美しく啓示的な四作を収録した傑作短編集。
  • ハレルヤ(新潮文庫)
    4.2
    五月の晴れた日に、お饅頭のようなかわいらしい子猫と出会った。親猫はおらず、病院に連れて行ったところ、特別な猫であることがわかって――。花ちゃんと名付けられた子猫が、元気に走り回るようになるまでを描いた「生きる歓び」。それから十八年八カ月後、花ちゃんとの別れが語られる「ハレルヤ」。青春時代を振り返った川端康成文学賞受賞作「こことよそ」など愛おしさに満ちた傑作短編集。(解説・湯浅学)
  • 少年(新潮文庫)
    3.6
    お前の指を、腕を、舌を、愛着した。僕はお前に恋していた――。相手は旧制中学の美しい後輩、清野少年。寄宿舎での特別な関係と青春の懊悩を、五十歳の川端は追想し書き進めていく。互いにゆるしあった胸や唇、震えるような時間、唐突に訪れた京都嵯峨の別れ。自分の心を「畸形」と思っていた著者がかけがえのない日々を綴り、人生の愛惜と寂寞が滲む。川端文学の原点に触れる知られざる名編。(解説・宇能鴻一郎)
  • サムのこと 猿に会う
    3.6
    西加奈子初期名短編を乃木坂46でドラマ化。  午後から雨になった。東海道五十三次の絵なんかに出てきそうな、斜めに降る、細い細い雨だ--そんな書き出しから始まるそぼふる雨のなか。様々なことが定まらない、二十代男女5人が、突然の死を迎えた仲間の通夜に向かう「サムのこと」。  二十代半ばの、少し端っこを生きている仲良し女子3人組が温泉旅行で、「あるもの」にたどり着くまでを描いた「猿に会う」。  小説家志望の野球部の友人と、なぜか太宰治の生家を訪ねることになった高校生男子が、そのまま足を伸ばした竜飛岬で、静かに佇む女性に出会う「泣く女」。  人生の踊り場のようなふとした隙間に訪れる、「何かが動く」ような瞬間を捉えた初期3作を新たに編んだ短編集。 (底本 2020年3月発行作品)
  • 白いしるし(新潮文庫)
    3.8
    女32歳、独身。誰かにのめりこんで傷つくことを恐れ、恋を遠ざけていた夏目。間島の絵を一目見た瞬間、心は波立ち、持っていかれてしまう。走り出した恋に夢中の夏目と裏腹に、けして彼女だけのものにならない間島。触れるたび、募る想いに痛みは増して、夏目は笑えなくなった──。恋の終わりを知ることは、人を強くしてくれるのだろうか? ひりつく記憶が身体を貫く、超全身恋愛小説。(解説・栗田有起)
  • 窓の魚(新潮文庫)
    3.7
    温泉宿で一夜を過ごす、2組の恋人たち。静かなナツ、優しいアキオ、可愛いハルナ、無関心なトウヤマ。裸の体で、秘密の心を抱える彼らはそれぞれに深刻な欠落を隠し合っていた。決して交わることなく、お互いを求め合う4人。そして翌朝、宿には一体の死体が残される――恋という得体の知れない感情を、これまでにないほど奥深く、冷静な筆致でとらえた、新たな恋愛小説の臨界点。(解説・中村文則)
  • 1R1分34秒(新潮文庫)
    3.9
    デビュー戦を初回KOで華々しく飾ってから、3敗1分けと敗けが込むプロボクサーのぼく。そもそも才能もないのになぜボクシングをやっているのかわからない。ついに長年のトレーナーに見捨てられるも、変わり者の新トレーナー、ウメキチとの練習の日々がぼくを変えていく。これ以上自分を見失いたくないから、3日後の試合、1R1分34秒で。青春小説の雄が放つ会心の一撃。芥川賞受賞作。(解説・町田康)
  • 好き、だからこそ(新潮文庫)
    3.4
    画廊勤めの風子の前に台風のように現れ、19歳の身体を心ごと奪った大岸豪介。不器用で情にもろい豪介に深く刻まれた風子の愛の記憶は、幼い娘を抱えスナック勤めをした洋子との暮らしを彼が選んだあとも甘く、苦しいほどに切ない。元妻を自殺で失った河野至高と風子が結ばれた20年後のいまも……。70年代フォークの調べにのせ、秘めた想いを、肉体の歓びへと解き放つ大人の愛の物語。
  • シズコさん(新潮文庫)
    4.0
    四歳の頃、つなごうとした手をふりはらわれた時から、母と私のきつい関係がはじまった。終戦後、五人の子を抱えて中国から引き揚げ、その後三人の子を亡くした母。父の死後、女手一つで家を建て、子供を大学までやったたくましい母。それでも私は母が嫌いだった。やがて老いた母に呆けのきざしが──。母を愛せなかった自責、母を見捨てた罪悪感、そして訪れたゆるしを見つめる物語。(解説・内田春菊)
  • 日々の祈り キリストの約束―今日からは あなたも神の子になります
    -
    「こども」のときにも「大人」になったときにも、病気になったときにも、認知症になった時にも、死んだあとでも、一番大事なものは何でしょうか それこそが、「真理」というものであり、神の愛というものであり、清い心であり、復活といういうものである、とイエス様は、言われました。そういう「真理」というイエス様の「お祈り」と、キリストの神の愛。今日にも、あなたが、神の子になる、キリストの「約束」を紹介してみます。
  • 百年泥(新潮文庫)
    3.8
    豪雨が続いて百年に一度の洪水がもたらしたものは、圧倒的な“泥”だった。南インド、チェンナイで若い IT 技術者達に日本語を教える「私」は、川の向こうの会社を目指し、見物人をかきわけ、橋を渡り始める。百年の泥はありとあらゆるものを呑み込んでいた。ウイスキーボトル、人魚のミイラ、大阪万博記念コイン、そして哀しみさえも……。新潮新人賞、芥川賞の二冠に輝いた話題沸騰の問題作。(解説・末木文美士)
  • しんせかい(新潮文庫)
    4.0
    十九歳のスミトは、船に乗って北へ向かう。行き着いた【谷】で待ち受けていたのは、俳優や脚本家を志望する若者たちと、自給自足の共同生活だった。過酷な肉体労働、同期との交流、【先生】の演劇指導、地元に残してきた“恋人未満”の存在。スミトの心は日々、揺れ動かされる。著者の原点となる記憶をたぐり、等身大の青春を綴った芥川賞受賞作のほか、入塾試験前夜の希望と不安を写した短編も収録。(解説・朝吹真理子)
  • 朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)
    3.8
    火葬したはずの妻が家にいた。「体がなくなったって、私はあなたの奥さんだから」。生前と同じように振る舞う彼女との、本当の別れが来る前に、俺は果たせなかった新婚旅行に向かった(「ゆびのいと」)。屋上から落ちたのに、なぜ私は消えなかったのだろう。早く消えたい。女子トイレに潜む、あの子みたいになる前に(「かいぶつの名前」)。生も死も、夢も現(うつつ)も飛び越えて、こころを救う物語。(解説・名久井直子)
  • 巡礼(新潮文庫)
    3.8
    1巻539円 (税込)
    男はなぜ、ゴミ屋敷の主になり果てたのか? いまはひとりゴミ屋敷に暮らし、周囲の住人達の非難の視線に晒される男・下山忠市。戦時中に少年時代を過ごし、昭和期日本をただまっとうに生きてきたはずの忠市は、どうして、家族も道も、見失ったのか――。誰もが顔を背けるような現在のありさまと、そこにいたるまでの遍歴を、鎮魂の光のなかに描きだす。橋本治、初の純文学長篇。
  • オレの愛するアタシ(新潮文庫)
    3.0
    32歳の売れっ子作曲家(♂)と、24歳の美貌の作詞家(♀)――二人の身体が、ある日突然、なぜか入れ換わってしまった。お化粧の仕方は? 下着のつけ方は? トイレの使い方は? そして、周囲に悟られずに生活を続ける方法は? ハチャメチャなやりとりに始まり、めでたき結婚、感動的な出産にいたるまでの、コミカルで、ちょっぴりポルノチックな、センチメンタル純愛ストーリー。

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