国内小説の検索結果

  • 三浦綾子 電子全集 道ありき 青春編
    4.4
    著者の二十歳代前半から療養生活、自殺未遂、光世氏との結婚までを記した自伝的小説。 小学校の教師をしていた綾子は、敗戦を迎え、それまで教えてきたことが間違いだったのではとの思いにさいなまれ、虚無感を覚える。教師を辞め、結婚を決意するが、結納が届くその日に倒れ、その後、肺結核を発病する。長い療養生活の中で婚約解消、自殺未遂などを経験するが、同じ結核患者でクリスチャンの幼なじみ前川正の献身的な支えを得て、生きる希望を見いだしていく。その後、脊椎カリエスを患った綾子は、受洗する。そんな折、前川正が危険な大手術を受けることになり……。 「三浦綾子電子全集」付録として、夫・三浦光世氏による「創作秘話」を収録!

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  • 三浦綾子 電子全集 積木の箱(上)
    3.8
    親と子、教師と生徒の絆を深く描く問題作。 旭川の私立中学校に赴任した教師の杉浦悠二は、生徒のひとり、佐々林一郎の暗い表情が気になっていた。じつは一郎は、実業家の父を持つ裕福な家の息子であったが、姉だと信じていた奈美恵が父・豪一の愛人だったことを知って以来、すさんでいたのだった。悠二は一郎の力になりたいと何かと尽力するが、一郎は全く心を開かない。それどころかますますすさんでいくのだった。 1968年(昭和43年)、1975年(昭和50年)に2度、テレビドラマ化された、昭和を代表する名作! 「三浦綾子電子全集」付録として、新聞連載にあたっての文章(単行本未収録コラム)を収録!

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  • 三浦綾子 電子全集 ひつじが丘
    4.2
    過ちを犯さない人間はいない。だからこそ愛することはゆるすこと。永遠の愛のテーマ。 牧師の家に育った奈緒美は高校卒業後、友人・京子の兄、良一から求婚される。やんちゃな面を持つ良一に奈緒美は惹かれていくが、良一の人間性に不安を感じ取った両親は反対する。一方、奈緒美の高校時代の担任で、良一の女性遍歴を知る竹山もまた、奈緒美への密かな思いを抱くだけに祝福することができなかった。周囲の声に反発する奈緒美は函館に帰る良一を送りに行き、そのまま結婚生活を始めてしまう。だが、そのわずか数か月後には、良一の冷酷な面を知ることになるのだった。 「三浦綾子電子全集」付録として、 夫・三浦光世氏による「創作秘話」などを収録!

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  • 三浦綾子 電子全集 塩狩峠
    4.3
    明治42年に実際に起こった鉄道事故を元にした人間のあり方と愛と信仰の物語。三浦綾子の代表作であり、多くのファンに愛される大ベストセラー作品! 東京で、父と厳格な祖母に育てられた信夫は、祖母の死後、キリスト教徒であったために家を出されていた母親とも暮らすようになる。母と妹、そして父までもが信じるキリスト教に違和感を抱きながらも、まっすぐに成長していく信夫。やがて、少年時代からの友人・吉川に誘われ北海道に渡り、鉄道会社で働くようになる。この地で信仰に目覚めた信夫は自らも洗礼を受け、吉川の妹・ふじ子との結婚を決意する。結納のために汽車で札幌に向かうが、塩狩峠の頂上にさしかかったとき、信夫の乗った客車が突然汽車から離れ、暴走を始めた……。 「三浦綾子電子全集」付録として、夫・三浦光世氏による「創作秘話」などを収録!

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  • 三浦綾子 電子全集 続 氷点(上)
    4.1
    人間にとっての「ゆるし」とは何かを問いかけるベストセラー『氷点』のその後。 自分が殺人犯の娘であると知った陽子は、睡眠薬自殺を図るが、一命を取り留める。意識が戻った陽子に、育ての親である啓造と夏枝は、陽子が殺人犯の娘ではなかったことを告げる。だが同時に、陽子は自分が不義によって生まれた子である事実を知るのだった。潔癖な陽子は、実母への憎しみを募らせていく。そんな陽子に特別な感情を抱く兄の徹は、陽子の実母に接近していき……。 1971年(昭和46年)にテレビドラマ化され話題を呼んだ。 「三浦綾子電子全集」付録として、随筆「『続 氷点』を終って」を収録!

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  • 二匹
    3.4
    「青春。青く未熟な春と書く。しかし現実は冬そのものだ」――明と純一は幼なじみの落ちこぼれ男子高校生。何もできないがゆえに人気者の純一に明はやがて、聖痕を見出すようになるが…。22歳の女子大生ファイターが、クズな日本語を駆使して贈る学園ハードボイルド。“聖なる愚か者”を描き衝撃を与えた抱腹絶倒の作品。『冥土めぐり』で第147回芥川賞を受賞した著者のデビュ-作。

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  • 世界は密室でできている。
    3.9
    15歳の僕と14歳にして名探偵のルンババは、家も隣の親友同士。中三の修学旅行で東京へ行った僕らは、風変わりな姉妹と知り合った。僕らの冒険はそこから始まる。地元の高校に進学し大学受験――そんな10代の折々に待ち受ける密室殺人事件の数々に、ルンババと僕は立ち向かう。鮮烈!新青春エンタ!! (講談社文庫)
  • 三浦綾子 電子全集 銃口 (上)
    4.2
    人間の本質に迫る三浦文学の最高傑作! 昭和元年、北森竜太は、北海道旭川の小学4年生。父親が病気のため納豆売りをする転校生中原芳子に対する担任坂部先生の温かい言葉に心打たれ、竜太は、教師になることを決意する。竜太の家は祖父の代からの質屋。日中戦争が始まった昭和12年、竜太は望んで炭鉱の町の小学校へ赴任する。生徒をいつくしみ、芳子との幸せな愛をはぐくみながら理想に燃える二人の背後に、無気味な足音……それは過酷な運命の序曲だった。 「第1回井原西鶴賞」受賞作品。三浦綾子、生前最後の小説。 1996年(平成8年)、NHKで「銃口 竜太の青春」としてテレビドラマ化され、作品が第14回ATP賞‘97奨励賞を受賞した。

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  • 三浦綾子 電子全集 氷点(上)
    4.0
    北海道旭川市を舞台に人間の「原罪」をテーマにした著者のデビュー作であり、代表作。 ある夏、北海道旭川市郊外の見本林で3歳の女児が殺される。父親、辻口病院院長の啓造は出張中、母親の夏枝は眼科医の村井の訪問を受けている最中の出来事だった。夏枝と村井の仲に疑いを抱いた啓造は、妻を苦しめたいがために、自殺した犯人の娘を引き取ることにする。事実を知らない夏枝はその娘に陽子と名付け、失った娘の代わりにかわいがる。夏枝や兄の徹らの愛情に包まれて明るく素直な娘に成長していく陽子だったが、いつしか家族に暗い影が忍び寄る―。 三浦綾子の朝日新聞の懸賞小説当選作であり、デビュー作。 そして、1969年(昭和44年)、1970年(昭和45年)、1981年(昭和56年)、2006年(平成18年)と昭和から平成にかけて4度にもわたりテレビドラマ化された、空前の名作である。 「三浦綾子電子全集」付録として、懸賞小説の当選発表記事や受賞の言葉などを収録!

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  • ラッキービーンズ
    4.3
    26歳、幸せ絶頂だったはずの芽生は、婚約は破綻、職場は寿退社と、一気にすべてを失ってしまう。そしてヤケ酒を飲みすぎた翌朝、気がつくと隣には高校の同級生の水嶋が寝ていた。このままセフレになるつもりはなく、連絡を絶ったのに再就職の派遣先の広告代理店には、なぜか水嶋の姿が。構ってほしくないのに、冷たくされると胸が痛む。この気持ちをなんというか芽生は知っていた…。オトナ女子が本当に読みたい小説大賞ジャンル賞受賞作。

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  • プライマリーキス
    4.0
    大手下着メーカーの庶務課に勤める美羽は、ある日、めったに行かない社長室を訪れた。そこで、偶然にもずっと憧れている黒河社長に会えたと思ったら、彼にいきなり連れ去られてしまう。「どうして別れようなんて言うんだ?」と強引に迫る社長から逃げられず一夜を共にしてしまったものの、どうやら社長は、美羽と、彼女そっくりの従姉妹で社長専属秘書の久美を勘違いしているようで…。

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  • ソース
    3.4
    美大生の宇野正直は、大学の近くのコンビニでバイトをしている。そこには、毎日なぜかソースだけを買っていく美人がいた。正直は彼女に恋心を抱きつつ、密かに“ソースさん”と呼ぶようになる。そんなある日、深夜の住宅街で女性の悲鳴を聞いた正直が駆けつけると、そこには男に襲われている“ソースさん”の姿があって…。「オトナ女子が本当に読みたい小説大賞」大賞受賞作ついに電子書籍化!

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  • エクスタシー 極上のオトコ?
    -
    派遣CAをしながら条件のいい夫を求めるルックス抜群の姉・美穂が出会うのは合コン帝王、マザコン男、七光りの画廊オーナーなどダメンズだらけ。一方、2次元の男子にしか興味が持てないイケてない腐女子、妹・理沙が恋したのは極上にして極悪のオトコ、借金取りだった…。 はたしてこの姉妹の恋の結末は!?

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  • もも、たま、いろ。
    値引きあり
    -
    高校三年生の安藤珠子のあだ名は「たま」。恋愛未経験で誰も好きになったことがないたまだけど、あることをきっかけに「都会から来た」と評判の転校生・浅野君が、気になるように≪初めての恋≫。ライバルの登場や、お互いのすれ違いから想いをなかなか伝えることが出来ない。さらに、予期せぬ出来事がたまを襲って――。
  • 極上甘々キッス♪〈上〉
    値引きあり
    4.0
    1~2巻550円 (税込)
    超名門お金持ち高校を受験したら、受かっちゃった紗楽。そこで出会ったのは、大企業・花寺グループ御曹司の奏哉。可愛くって気の強い紗楽と、“超我が儘裏表男” の奏哉。素直になれない二人の恋愛ゲームが始まった!?
  • もう二度と流れない雲
    値引きあり
    -
    1~2巻550円 (税込)
    孤独な美少女・高村楊は、北高に入学し、中津春日と出会う。陽気な春日のおかげで友達もでき、周囲に打ち解けるようになる。だが、楊につきまとう不穏な気配を感じ取った春日は、独自に調査を開始。やがてある過去が浮かび上がり、事態は思わぬ深みにはまってゆく……
  • イチゴミルク ビターデイズ
    3.6
    現金3千万円と紫色のちっちゃな下着をトランクに詰めて、高校時代の親友・鞠子が部屋に転がり込んできた。「人を殺したの」と言って……。その日から、普通のOL千種の悪夢が始まる、と思いきや?! 腐れ縁の元カレ・都丸も巻き込んで、3人の過去に一体何があったのか。幼くも一途な恋、将来への期待と不安、そして奇妙な友情。17歳の過去と24歳の現在を交錯させながら描く、異色の青春ストーリー!
  • いちご水
    値引きあり
    4.0
    「恋空」のケータイ小説作家・美嘉が綴る新しいタッチの作品。東高校2年生の陽菜子はささいな事から、親友から嫌がらせをうけるように。それはエスカレートし、やがてクラスを巻き込んでのいじめに発展していった。 一学期の終業式の日、イジメから逃げるようにしてたどり着いた一軒の不思議な露店の前。そこで陽菜子は、別の高校に通う少年・晴と出会う。
  • 風俗行ったら人生変わったwww
    4.1
    1巻550円 (税込)
    ネット上で話題沸騰の純愛ラブストーリー 「2ちゃんねる」に投稿され、ツイッターで大評判となったネット小説の単行本を電子化。あっという間に2000万人が釘付けとなり、ネットユーザーの間で大ブームを巻き起こした。主人公の「遼太郎」は29歳のブサメン童貞男。意を決して、デリヘルに電話するが、そこで出逢った「かよさん」になにもできないまま、一目ぼれしてしまう。男に騙され借金を抱え、風俗嬢として働く「かよさん」。なんとか救おうとネット上で知り合ったデキる男「晋作」に相談する。そして…。ちょっときわどいタイトルとは異なり、泣けて笑えて胸を打つ正真正銘の純愛ラブストーリー。映画化決定!

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  • サマーレスキュー ~天空の診療所~
    3.7
    北アルプスに夏の間だけ開設される診療所がある。40年前、「山で亡くなる人を見たくない」とその開設に奔走した山荘の男と、その思いに応えようと山に入った医師の物語をはじめ、過酷な環境の中で「医療とは」「命とは」という問いを突きつけられて悩み、成長してゆく人々の姿を描く。TBS日曜劇場「サマーレスキュー ~天空の診療所~」7月スタート! ドラマにはない診療所誕生秘話を含む書下ろし!

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  • 結婚恋愛
    3.4
    仕事はできるのに、“超”がつくほど女癖の悪い若社長の彬。そんな彬を冷静かつ的確にフォローする秘書の美世。社長と秘書、それだけの関係だったふたり。しかし、親からしつこく縁談を勧められた彬は、突然、美世に結婚を申し込む。「あなたを絶対愛さない!」そう決めて、形だけの結婚をしたはずなのに、やがてふたりの気持ちに変化が…。

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  • モーニング Mourning
    3.8
    20数年ぶり、親友の葬儀で福岡に集まったのは、大学時代の4年間、共同生活を送った3人の仲間と私。葬儀を終え、1人の仲間が言う。「レンタカーで帰って自殺する」。――思いとどまらせるため、私たちは一緒に東京まで帰る決意をし、あの頃へ遡行するロングドライブが始まった。それは同時に、心の奥底に沈めた出来事を浮上させることになるが……。

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  • 結婚は人生の墓場か?
    3.6
    小早川正人。大手出版社に勤務し、年収は1000万円以上。二人の娘は有名お嬢様学校に通い、可憐な妻はステキな我が家でレースを編む。一見幸せな結婚生活だが、実態は多額のローンに追われ、仕事に追われ、散歩すらままならず――。みんなに祝福されてゴールインしたはずなのに、どこで間違ってしまったのだろう? シニカルで斬新な結婚論が炸裂する、強烈な夫婦小説。
  • 九つの、物語
    4.1
    大学生のゆきなの前に、長く会っていなかった兄がいきなり現れた。女性と料理と本を愛し、奔放に振舞う兄に惑わされつつ、ゆきなは日常として受け入れていく。いつまでもいつまでも幸せな日々が続くと思えたが…。ゆきなはやがて、兄が長く不在だった理由を思い出す。人生は痛みと喪失に満ちていた。生きるとは、なんと愚かで、なんと尊いのか。そのことを丁寧に描いた、やさしく強い物語。
  • シュガーラブ 契約上の婚約者
    3.5
    22歳の一般事務職・下山柚葉は、ある日突然、真宮コーポレーションの副社長、27歳の真宮琉聖から自分と偽装婚約の契約をするよう言い渡される。ある事情からその契約を条件つきでのむことにした柚葉だったが、住む世界の違いすぎるふたりに障害は絶えず、さらに柚葉を思いもよらない病魔が襲い…。ハラハラドキドキの偽りラブ!

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  • プロトコル
    3.3
    ネット通販会社に勤めるOLの絡み合う、仕事・家庭・恋愛事情! 膨大な文字列の中から特定の法則性を見つけだす特異な能力を持つ半面、生真面目すぎて人間関係には不器用な有村ちさと。社内の派閥争いや個人情報漏洩事件に巻き込まれ、仕事や家族、恋人に翻弄されながら彼女が手に入れるものとは? コンピュータ間のデータ授受の約束事を示す用語「プロトコル」を、人間同士の関係へと昇華させて描くキャラ立ち系・neoお仕事小説。

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  • 鳥取砂丘の青い風
    3.6
    美人妻と二人の娘。ちょっとメタボなサラリーマン鳥取五郎は充実した日々を送っていた……つもりだった。だが、夏休みの家族旅行で妻の不満が爆発! おまけにまさかのリストラ宣告にキレてクビ! 翌朝起きると妻子は姿を消していた。激しく落ち込んだ五郎は、東京発・各駅停車の旅に出た。その旅先で出会ったキャバ嬢と天才中学生。彼らもそれぞれに心の傷を抱えていた。

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  • 蜜色オフィス
    4.0
    私が“運命”を感じた相手は…誰だったの? OLの芽衣は、酔った勢いで“お試し期間”として付き合っていた会社の先輩と蜂蜜みたいに甘い夜を過ごした。しかし翌朝、目覚めて隣にいたのは同期の宮坂で。「昨日、お前を抱いたのは、俺だから」と言う彼の言葉を、芽衣は冗談だと思いこもうとする。けれど、それ以来、宮坂は急速に距離を縮めてきて…。いつもはクールな同期が、ふたりきりの時だけとろけるように甘く迫る!蜜色ラブストーリー。

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  • エリートなあなた
    4.0
    外資系メーカーに勤める28歳の吉川真帆は、6歳年上の黒岩修平と入社半年の頃に出会う。修平の的確な指導のおかげで働く喜びを感じ、同時に修平の優しさに惹かれていく真帆。2人が交際を始めるのに時間はかからなかったものの、周囲には秘密の仲が続き、そのうちに修平は取締役に抜擢される。真帆の元カレの出現や修平の米国本社配属など2人を取り巻く環境は次第に波乱を見せて…。エリートな彼との、極上に甘いラブストーリー。

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  • 震災キャラバン
    3.6
    2011年3月11日、東日本大震災が発生! かつて阪神・淡路大震災で被災して、再建を果たした神戸の中華料理店。そのアルバイト店員・清美は気仙沼近くの出身で、実家とまったく連絡がとれない。店主の長男・勇太は、トランペットのオーディションを諦め、彼女を実家に送るため、支援物資を載せたバンを走らせる。なんとか彼女の故郷にたどり着くが…。復興の思いを込めて綴る長編ロードノベル。
  • 恋愛嫌い
    3.7
    女の世界は恋の話題で溢れている。でも、なじめない人間だっている。恋愛願望がなく、感情に溺れられない29歳の喜世美。猫と同居し、ブログでだけ自分を解放できる26歳の翔子。勤続12年、次長の肩書きもあるベテランだが、「前向き」が嫌いな35歳の鈴枝。男とつきあったことがないわけじゃないけれど、恋愛は苦手――。そんな女性たちの本音をリアルに軽やかに描き、明日へのエールをおくる小説集。
  • 七人の敵がいる
    3.8
    育児と仕事を何とか両立してきた、ワーキングマザーの陽子。息子の小学校入学で少しはラクになるかと思いきや、PTA・学童父母会・地域子供会などに悲鳴を上げる、想像以上に大変な日々が幕を開けた……。●入学早々、初の保護者会はPTA役員決めの修羅場に。空気を読めない陽子は、早速、敵を作ってしまう。「女は女の敵である」●仕事と子育ての両立に不可欠な、義母のサポート。“孫のためなら”の影に押しやられた本音は不満だらけ!?「義母義家族は敵である」など、笑いあり、涙あり、前代未聞の痛快ノンストップ・エンターテインメント!
  • ひと呼んでミツコ
    4.1
    彼女はミツコ。私立薔薇十字女子大英文科在籍中。名高い香水と同じ名前を持つ女――。その盲腸の手術痕がうずく時、不埒なやつらに公衆道徳の鉄槌が下る。強力倫理観と超人的能力をあわせ持つスーパー学生ミツコは今日も行く。荒廃する現代社会を憂うすべての市民、まっとうゆえに切歯扼腕している老若男女必読。文学のジャンルを超越した傑作小説。21世紀はミツコの時代だ。
  • 二人の関係は溺愛以上
    -
    三十歳の建築士・織田透子は、十年前に再会したホテルマンの真田濠と交際中。二人の出会いは十五年前のとある病院。その時の出来事から、ある疑念を抱いた透子は今でも濠の本心を聞くことを恐れている。しかし濠は思いもよらぬ方法で、彼女に真実を伝えて…。大人の二人が織り成す、切なく深い純愛物語。

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  • オトナな初恋
    3.0
    新人OLの亜希は、恋愛経験が一切なく、恋の妄想に励む毎日。ある日、傘も持たずに雨の中を歩いていると、見知らぬ車に後をつけられるが、降りてきたのは接点のない会社の先輩、早坂主任だった。いつもは無愛想な早坂主任が傘を貸してくれて…。オトナな先輩に“初めて”をすべて捧げる初恋物語。

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  • オフィスの甘い罠
    -
    23歳の香川梓は、昼は地味な派遣社員、夜は銀座のクラブの売れっ子ホステスで、紫苑という源氏名を持っている。夜の仕事は誰にも秘密にしている梓だったが、ある日、超イケメンな高城柊弥、28歳がクラブの客として訪れる。強引だけどどこか惹かれる彼と、つい一夜を共にしてしまう梓。しかし、彼はなんと、梓が派遣されている勤務先の、社長の息子だった…!?

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  • 社内恋愛注意報!
    5.0
    入社2年目の皆川真琴、24歳、彼氏ナシ。デザイン会社で一生懸命働いてます。元彼でもある主任からはしつこく言い寄られてるけど、元サヤに戻るなんて、断固拒否!そんな時、朝のコンビニで車をぶつけた相手は、新任のイケメン課長だった!?そこから始まる、ナイショの恋はハラハラドキドキ。意地悪に迫る課長のせいで、いっつも社内恋愛注意報が発令中! 気付いたら、課長のこと、すっごくすっごく好きになってたんです――。

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  • 薬指の十字架
    4.5
    食品会社OLの深川美月は、課長の鬼木隼人、通称“鬼の王子”から仕事上で厳しく当たられ、かつ長年交際していた彼氏にも浮気されと、自暴自棄になっていた。ある日美月は、左手の薬指に指輪を光らせる鬼木にひょんなことから言い寄られ、一夜を共にしてしまう。その後、不倫の関係を続ける彼女だったが、実は隼人の指輪は思いも寄らない理由からつけられていたものだと知り…!?

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  • 三月の招待状
    3.6
    8歳年下の彼氏と暮らす充留は、ある日、大学時代からの友人夫婦の「離婚式」に招かれる。昔の仲間が集まるそのパーティで、充留は好きだった男と再会するが、彼は人妻になった麻美とつきあいはじめ…。出会って15年、10代から30代へと年齢を重ねた仲間たち。友情、憧れ、叶わなかった想い――再会をきっかけによみがえるあの頃の記憶と、現在の狭間で揺れる姿を描く、大人の青春小説。
  • 殺し合う家族
    3.2
    浴室に転がった孝の生首が、貴子を見上げていた。「いゃあっ!」。貴子は悲鳴を上げ、生首を蹴り上げた。「お父さん!」。優太が、赤い飛沫を上げながら排水口に転がる生首を慌てて拾い上げた。―死体の解体を終えた貴子は最後の足をゴミ袋に詰めた。手伝わされた優太は完全に壊れていた。この場で繰り広げられている地獄絵図は、富永の存在なしには起こり得るはずがなかった。

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  • ギャングスタ
    4.0
    極悪高校として名高い明王工業。拳に物を言わせたら、規格外の強さを誇る四人が君臨していた。トップの座である「ギャングスタ」をもぎ取ろうと、新入生が動き始める。一人はナンパに明け暮れるイケ面の白石。もう一人は冷静さを失わないクリスチャンの赤星。対照的な二人は一対一の闘いで上級生を潰し、駒を進めていく。最後に勝つのは誰か!? 熱くて笑える青春ケンカ小説の傑作!

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  • 別名は“蝶”
    -
    バタフライ――美貌と知性を合わせ持ち、政財界トップの男たちを手玉にとって世界中を飛び回る女、宇佐美三千代。オリエントデパートの専務・瀬戸は、三千代の助力で海外ブランドの買収を画策するが……。国際的M&Aの裏側を抉る傑作。

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  • 葬った首
    -
    ともえ建設不動産部の及部は、病院を経営する黒田が所有する不動産を巧妙に処分し、儲けた腕を見込まれ、黒田の私腹を肥やす裏金作りの手伝いをすることになったが…。表題作他、経済社会を通し、現代に生きる人間の姿を活写した傑作集。(『財界重鎮』改題)

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  • 頭取室
    -
    四十五歳の若さながら、次期頭取の地位を狙う勧業相互銀行専務・山城。目的のためには手段を選ばぬ彼に、現頭取の殿村は、山城外しを画策する。果たして黒い野望を阻止することができるのか? 金融業界の暗部に迫る告発企業小説。

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  • 未踏峰 上
    5.0
    1~2巻550円 (税込)
    大学最後の夏。雪吹は恋塚ら三人の親友と登った八ヶ岳で四人の女子大生と出会い、財閥令嬢の純子と恋に落ちた。しかしその愛は、同じく財閥の御曹司北上の出現で砕け散った。女子大生の一人京子はホステスとなりパトロンを得たが、何者かが彼を殺害。奇しくも事件を追い始めたのが警官となった恋塚だった。八人の前に立ちはだかる人生という未踏峰!

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  • 人妻だから
    -
    1巻550円 (税込)
    「私ね、バックが好きなの。後ろから、いい?」四つん這いになって無防備な尻を陽一のほうへ突き出してくる。「強烈だな、ママその格好」――喫茶店でアルバイトをしている陽一は、常連客の香奈恵に恋心を抱いていた。しかし、彼女の左手薬指の指輪が恨めしい。周りの人妻たちの肉食攻撃に応じながらも、脳裡には憧れの人妻の姿が。一方、陽一の想いに応えたいと思いながら踏み出せない香奈恵は……。

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  • 原宿団地物語
    3.4
    青山キラー通り沿い。高度成長期に建てられた原宿団地。大都会のど真中に取り残されたオアシスのような集合住宅だ。住人もみんなどこか一風変わっている。変わってはいるが人間同士の絆や温かな心をしっかり持っているひとたちだ。不安や焦りを抱え生きる彼らの、おかしくて泣けて、ちょっぴり勇気をもらえる物語。

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  • 情恋の海
    -
    高校生のあき子は父を亡くし、母と二人暮らし。偶然、母と父の友人・小村との情事の現場を目撃したあき子はショックを受ける一方、初めて触れた性の実態に興味を覚え、母をうらやむ。高校二年の秋、小村と共に母の初体験の話を聞かされたあき子は、自分の処女を小村に捧げたいと考える。母の勧めもあり、ついにその時を迎えたあき子だが……。少女の多感な性を鮮やかに描く長篇官能。(『情炎海峡』改題)

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  • 歪められた初夜
    -
    会社からの帰り、ふと足を向けた新宿の酒場で、大友五郎は許婚者の佳子が、友人の高木と一緒のところを目撃し、そして二人はタクシーで闇に消えた。翌日、高木に凌辱されたと告白して佳子は去った。酒場のママ文子、高木の恋人晴美、佳子の親友の紀子と、次々に肉体関係を結ぶ五郎は、何故か高木とは以前にも増して親密になっていった……。憎しみの炎を燃やす男が見たものは!? 表題作他三篇収録。

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  • おとこぐせ
    -
    これも妖しいこけしのせいなのか。「お義姉さん、好きなんだ」未希雄は突き入れた砲身をさらに深く送り込んだ。「アアいけないわ、こんなこと」…兄の急死で未亡人となった義姉から売却を託されたこけしは、体内にまぐわい人形を持つ不思議な一品だった。やがて招き寄せられるように、ふしだらな処女や魔性の性癖の美女が次々未希雄の前に…。

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  • 秘密の恋日記 わたしたちの歓びと哀しみ
    -
    私も濡れかけたと言いそうになる。指がするりと私の足の間に入ってきた。すぐに濡れているとわかるだろう。中指を目の前に出した。ねっとりと濡れて糸を引いている。彼は「見て」と、舌を出して糸を引いている指を舐めてみせた。どのくらい時間が経ったかわからない。身体も頭も、快感で麻痺している。妖艶な人妻の心のゆらめき。

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  • 真夜中の使者
    -
    1巻550円 (税込)
    満ち足りた新婚生活を送っていた英子は、一本の電話によって運命を激変させられた。札幌の元ソープ嬢という忌まわしい過去をネタに、二千万円を強請られたのだ。幸福の破壊者を相手に、女の武器を駆使した復讐が始まる。長篇官能サスペンス。

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  • 魅惑の年齢
    -
    はじけるような、みずみずしい恋はできない年齢になったけれど、まだまだときめく心は変わらない。中年過ぎの男女が織りなす渋くて甘い恋模様。成熟した大人の官能と哀切が心にしみる。哀愁の性、九篇。

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  • 恋文・私の叔父さん
    4.1
    結婚10年目にして夫に家出された歳上でしっかり者の妻の戸惑い。しかしそれを機会に、彼女には初めて心を許せる女友達が出来たが…。表題作をはじめ、都会に暮す男女の人生の機微を様々な風景のなかに描く『紅き唇』『十三年目の子守歌』『ピエロ』『私の叔父さん』の5編。直木賞受賞。

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  • 札幌刑務所4泊5日
    3.5
    ハードボイルド作家は考えた。「一度は刑務所というものに入ってみたいものだ……」。かくして、ちょっとした交通違反の反則金をテッテイ的に踏み倒し続けた著者は、念願の押しかけ入所を果たしたのであった――。入ってみてわかった、塀(へい)の中の不可思議なオドロキに満ちた実態とは? 読めば読むほどしみじみと可笑(おか)しい、傑作ドキュメンタリー!(『札幌刑務所4泊5日体験記』改題)

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  • 古傷
    3.3
    ヨイショをさせたら天下一品。人呼んで「ホウカン探偵」法間(のりま)に、街の大立者(おおだてもの)から依頼が舞い込む。「わが社の機密が漏洩しているようなので調べてくれ」というのだ。が、真の依頼は別なところにあった。物語は、一気に「日本の戦後史の闇」の告発へとつながっていく気配が……。ホウカン探偵恐るべし! ユーモラス、そして深い哀感を胸に残す、探偵小説の傑作!

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  • 八月のシャネルスーツ
    3.0
    シャネルスーツで身を飾り、一流の男たちとつかの間の悦びを得ながら、ちっぽけなマンションのため生活を切り詰める。矛盾した生活を送る沙羅の抱えた虚無は、その比重を増していく。二重生活の果てに待っているのは、天国なのか地獄なのか――。幸せの意味を求め、彷徨い、傷ついた分だけ輝きを増す女たち。痛々しいほど輝く、5つの恋愛模様。
  • 女の螺旋階段(上)
    -
    1~2巻550~605円 (税込)
    短大を卒業してPR雑誌の編集部に勤めた美人OL道子は、ある日、大富豪に取材を理由に旅行に誘われた。仕事なら、と気軽に旅立った彼女だったが、旅館で不意を襲われ、興奮のあまり富豪が急死。騒ぎの渦中、富豪の宝石が紛失し、彼女に容疑がかかった…。娘心を弄ぶ大人たちの狭間で、懸命に生きる女性を描く傑作小説。

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  • 日曜日には鼠(ラット)を殺せ
    -
    とある恐怖政治国家。その統首の誕生パーティーが始まり、政治犯が檻から解き放たれた。1時間以内に恐怖城から脱出できたら特赦が下りるのだ。元公安刑事、テロリスト、主婦、ニュースキャスターなど8人の男女の究極バトル・レースの火蓋が切って落とされた!

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  • 黄金狩り
    -
    大河アマゾンに眠る黄金200キロを引き揚げる――現地日系人の誘いに乗った放浪の旅人星川は、ピラニアの群棲する河底へ決死のダイビングを開始した。だが複雑に絡み合う人々の欲望、そして死の罠。はたして黄金狩りは成功するのか!?著者自ら踏破したアマゾン流域を舞台に描く傑作冒険小説!

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  • 南極。1/2
    -
    1~2巻550円 (税込)
    丸い肉塊に黒い縦筋が十数本。その不気味な肉質が蛇腹のように縮んで、にゅう、と眉毛が八の字になった──人気最低の四流小説家、南極夏彦(通称・簾禿げ)と編集者たちが繰り広げるナンセンスギャグの極致が、ついに電子化。秋本治とのコラボレーションなど、豪華連作の前半4編を収録。悶絶必至、京極先生のギャグ小説が読めるのは集英社だけ!
  • わたしと、わたしの男たち
    3.0
    四十七歳、バツイチで娘と暮らし、経営する雑貨店も順調な瞳子は、ふと、過去の恋愛を振り返る。二十歳での演劇かぶれ男との初体験。駆け出し社会人のときのマザコン男との恋。転職し、仕事に燃えながらももどかしい不倫。出産後の夫への不満とダブル不倫。様々な出会いと別れを経て、今、恋も仕事もまだ途上――。人生が愛おしくなる長篇小説。
  • 族譜の果て
    3.0
    印刷会社を経営する高泰人は、不況に喘ぎながらも自宅を新築し、借金地獄に陥った。しかも高利貸しや知人たちに返済を迫られて自転車操業を繰り返し、すでに金銭感覚が麻痺していた。ようやく二千万円をかき集めて危機から脱出できるはずだった高は、思わぬ窮地に追い込まれ……。飽くなき欲望の魔力に呑まれた人間の恐怖と運命の意外な陥穽とは?
  • 海兵四号生徒
    -
    1巻550円 (税込)
    デモ隊の喧騒をよそに、足どり重く街路をぬう中年の男。同窓生の集まる母校へと向かう彼の脳裡をよぎるのは、少年時代の不器用でひたむきなおのれの姿だった。苛酷な鍛錬に堪え、田舎中学の柔道部優勝に貢献した盛田修平は、みずからを律するものを求め、それに堪え、そしてそれを越えることにより他をも律し得る存在たらんとして、海軍兵学校を志願した。再び続く厳格な規律と鍛錬の日々、個性豊かな同期生との友情を得、やがて戦場へと向かう。太平洋戦争前夜の青春群像を描く力作。
  • 極楽トンボ
    -
    親父はな、作家なんてお前には無理だよ、出来もしねぇヤクザな夢を追ってねぇで、まともな商売でもやれってんだよ、ひでぇこと言うじゃねぇか……。あるときは下町のトリスバー経営者、あるときは人気抜群の放送作家、またあるときはカンヌ映画祭で激賞を受けた映画監督、直木賞受賞の人気作家。さらには俳優、雑誌社オーナー、そしてアイディア商品の開発に売り込みと、多芸多才、あふれる才気をほしいままにする著者自身の人生の忘れがたき思い出をベースに描いた自伝的連作小説。
  • をんなの意地
    -
    コスメ・ライターの加奈とファッション誌編集者・美也子。互いに三十代後半を迎え、徐々に強まる相互依存、そしてプライドの応酬。お互いオトコがいないわけではないが、結局セフレ止まり、結婚願望も薄れゆく。いつしか彼女たちはそこらのオトコたちでは及びもつかぬ、手強い“をんな”となっていた!?

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  • 四畳半色の濡衣
    -
    〈……方丈より一尺せまき九尺四方すなわち四畳半はいにしえより色のにぎわい。香りゆかしき閨のうち、いくよの夢は宝舟、立てし帆柱いとめでたきありさま、つたなき筆に写して、雨の振袖しっぽりと、濡色みするよしなしごと書きつづらんと、珍腐山人しるす……〉雑誌「面白半分」編集長として伝・永井荷風作の名作「四畳半襖下張」を再録し、刑法一七五条わいせつ文書販売人の判決を受けた著者が、憤然、筆のかぎりを尽くして男女の営みを活写し、わいせつとは何かを世に問う問題作。
  • 人殺し(上)
    -
    1~2巻550~660円 (税込)
    糖尿病検査に家から遠く離れた京都の病院を選んだのは、作家、井崎の計算である。古い友人が勤務ばかりでなく、からだの関係がある酒場の女、瑛子が、入院する前の日を私にちょうだいと言ったのも理由のひとつだった。青年でもなく老年でもないというのは、何か中途半端である。井崎は疲れていた。疲れているという感じは他人には説明のしようのないものだった……。年齢の重みが人の心に与える苦渋と、香ばしい人生の漿果の甘露を思う存分啜り味わう快楽の交差する著者会心の傑作。
  • 上海ララバイ
    -
    「私は、一瞬ともいえるあいだに見せた母の強いけはいにたじろいだ。そして、自分と母とのあいだにピンと張られた糸が、巨大な指の爪先にビンとはじかれたような幻想におちいった――」母と私がはじめて会ったのは高校卒業の直前だった。新聞の上海特派員だった父は私の誕生前に腸チフスで死に、母は祖父・村松梢風の意志で、祖父の籍に入れられた私を残して他家へ嫁いだのだ……。不安定な思いを抱きながら母とともに、幼児期を過ごした千駄ヶ谷の家を探し、上海を訪ねる自伝的長篇。
  • 赤い夜
    -
    「弥生の体は、日々燃える度合いを強めていた。芸者をして、しょっちゅうその体を客に抱かれて男の肌に慣れ過ぎていたせいか、それとも、彼女の中になにかの理由で、感じまいとする防禦の姿勢があったためか、弥生は、初めの頃は深い反応を示さなかった。浦川の方は、そんな弥生にいつか悦びを思い知らせてやるという意気ごみがあった」女体遍歴に熱心な流行作家にとって、不思議な魅力をもつ弥生との生活は充実したものだったが、あるきっかけから女への不信と疑惑はふくらんでいく。
  • 捕手はまだか
    -
    福岡に住む遠山は東京からの手紙を受け取った。差出人は、昭和二十二年の夏、最後の旧制中等野球南九州大会の決勝戦を戦った相手校のキャプテン、木谷。三十三年目の敗戦記念日に再戦を挑んできたのだった。人生の明暗をそれぞれの過去に背負いながら、両校ナインは同じメンバーで試合に臨んだが……。人生の哀歓を野球に託す表題作ほか、終戦直後の草野球チームの友情、みずからのコールに野球の夢をかけた審判の心意気など、野球を愛する人々の人間模様を描く傑作二篇を収録。
  • ドアの遠近法
    -
    東京、広島、仙台のFM局でDJをしている混血美人歌手・理津子。ぼくは、彼女の美しくひきしまった心と体のストーリーを書いてみることにした…ガラス細工のようにあやうい恋模様を描く片岡義男の新しい物語世界。

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  • 赤い靴が悲しい
    -
    恋人からのプロポーズを「今のままがいい」と断わった綾子。二人の関係はやがて男の結婚によって終わりを迎える。だが……。快適な恋愛関係を求める恵まれた女たちのさまざまな在り方を、鮮やかな筆致で描く恋愛小説短編集。

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  • 瑠璃でもなく、玻璃でもなく
    3.7
    美月・26歳・未婚・OL・妻がある会社の同僚と不倫中。英利子.・34歳・既婚・専業主婦・子供なし。バリバリ働く友人を最近眩しく感じている。将来像を描けない不安を抱える美月と、単調な毎日に漠然とした不満を覚える英利子。恋も家庭も仕事も自由な時間も、他人にあって自分にないものは妬ましい。女はどこまで欲張りなのか。結婚という選択はどれだけ女の人生に影響を与えるものなのか。
  • 銀行籠城
    3.1
    うだるような猛暑の七月十五日午後三時、あさがお銀行中野支店で惨劇は起こった。閉店寸前の行内に押し入った男が、男性客と案内係を次々に射殺。人質にとった行員と客を全裸にし、籠城した。何ら具体的な要求をせず、阿鼻叫喚の行内で残虐な行為を繰り返す男。その真の目的とは何なのか? 現代社会の歪みを描ききったクライムノベルの最高傑作!
  • 恐婚
    -
    「私たちはまず離婚し、いや、まず結婚してから離婚し、それでお互い気楽になって同棲をしましたが、現在はそれも打ち切って別居し、彼女は別の男のものになっているのですから。してみれば私とは全然無関係の女であるわけで、無関係な女と痴話喧嘩をするほどばかばかしいことはありません」……奇妙な元夫婦の“家庭”に不思議な縁で怪しい男女が集まって織りなす、なんとも風変わりな雑居生活。直木賞の名作「離婚」のその後をユーモアとペーソスで軽妙に描く出色の佳篇ほか、四篇。
  • 私生活
    -
    「都会生活の哀愁を、巧みに切りとってみせた」と高く評価された第90回直木賞受賞の短篇集である。この世の中、どこの誰にも一枚めくれば、あやしげな私生活があるものだ。人それぞれにおなじ悩みも濃くまた淡く……いささか暗い人生の哀歓と心理の機微を、登場人物それぞれの何気ない会話のうまさと洗練の筆で、さりげなくしかし奥深く捉えた名人芸。「つぎの急行」「たねなし」「丘の上の白い家」「ご利用」「六日の菊」など17の「私生活」を描く。
  • 岬

    4.0
    作家の郷里・紀州の小都市を舞台に、のがれがたい血のしがらみに閉じ込められた青年の、癒せぬ渇望、愛と憎しみ、生命の模索を鮮烈な文体でえがいて圧倒的な評価を得た芥川賞受賞作。この小説は、著者独自の哀切な主題旋律を初めて文学として定着させた記念碑的作品として、広く感動を呼んだ。『枯木灘』『地の果て 至上の時』と展開して中上世界の最高峰をなす三部作の第一章に当たる。表題作の他、初期の力作「黄金比の朝」「火宅」「浄徳寺ツアー」の三篇を収める。
  • 花のさかりは地下道で
    -
    戦後の混乱期、上野駅の地下道に行き場もなく住みついた人たちの中に、当時グレてばくちの世界で生きていた「私」も、時折加わった。そこで一人の娼婦と出会った。数年後に再会した彼女との淡くそして深いつきあいを描いた表題作をはじめ、「私」の胸のうちに熱い思い出を残して通りすぎていったさまざまな男と女たち──人との出会いのふしぎさをみごとに描く短篇集。「赤い灯」「星の流れに」「夜明け桜」「幻について」など十二作を収録した。
  • 金星 相撲小説集
    -
    事故で急逝した相撲の親方と、残された金星(きんぼし=美人)のおかみさんのそれぞれに意外な秘密が……。表題作「金星」をはじめとして、定年退職したのに相撲部屋に通う元記者のせつない思いを描く「擦り足」、盛りを過ぎた関取が部屋にたったの一人、もうやめたいのだが後継者もなく……「十両十三枚目」、巨大な肉体のゆえの悲惨な晩年に耐え続けた出羽ケ嶽……「相撲の骨」など、相撲の世界に材をとって、人生の哀歓を浮き彫りにした出色の七篇。
  • 炎の陰画
    4.0
    1巻550円 (税込)
    昭和二十年三月十日、空襲の劫火をくぐりぬけた戦災孤児の健は、いつしかすべてをなめつくす美しい炎の妖しい魅力にとり憑かれていた……。戦争の傷痕を背負った人間の哀しみと異常な心理を描く表題作、夜になると家族が次々に箪笥に上って座りこむ、能登の民話にヒントを得た奇譚「箪笥」ほか、摩訶不思議な世界への扉を開く異色短篇「白鳥の湖」「森の妹」「ちゃあちゃんの木」「逃げる」「散歩道の記憶」を収録。自らの体験を背景に据えて、短篇の名手が紡ぐ妖(あやか)しの世界。
  • 油断!
    3.0
    ある日、突然、中東からの石油が断たれた! エネルギー源の多くを石油に頼り、その石油のほとんどを輸入に頼る日本は、なすすべもなく崩壊してゆく……。日本のたどる道を生々しく描写してセンセーションを巻き起こした本書は、現実の政府プロジェクトによる調査レポートの結果を踏まえて書かれている。今でもわが国のエネルギー供給構造は当時と変わらず、石油が政治的にも地域的にも著しく偏在した資源であることにも変わりはない。……欠乏の恐怖は依然として身近にある。
  • Piss
    3.3
    あたしはボーイフレンドの伸ちゃんと一緒に小料理屋を持ちたい。もし夢が叶ったら嬉しい……そんな想いを胸に秘めて、見知らぬ男たちに性を売り、おしっこまで飲ませるみゆきの心が、次第に壊れていく――。リアルな表現で発表時に話題を呼んだ表題作など、狂気を孕んだ「愛」と「性」を描いた6つの作品集。
  • 潮風の町
    -
    永かった家業の豆腐屋をやめて、ひっそりした家籠りの生活のなかで綴った18の掌編。潮風ただよう中津の町に住まう一家の抒情が、しっとりと心に伝わる。あわせて行き交う人々や風景に、暖かい眼が気負いもてらいもなく注がれて、生きとし生けるものの鼓動が、誰の胸にも爽やかな響きを残してやまない。
  • 運転士
    3.3
    時刻ヨーシ、方向切替ヨーシ、発車。電車はスピードを急速に上げ、間もなく軌道が緩やかに下り始め、徐々に傾斜がきつくなっていく。傾斜角1000分の35。都市と都市生活者の様々な貌(かお)をトンネルの闇と駅の輝きが妖しく繋ぐ。カミソリのように光る二本のレールの上に現代を官能的に描く。第107回芥川賞受賞。
  • にぎやかな悪霊たち
    -
    新婚夫婦のベッドで、夫の背越しに妻の表情をのぞく幽霊、入浴中の女子大生を凝視してる幽霊、水洗トイレで女性の髪を引っぱる幽霊等々。出雲オカルト研究所に持ち込まれたこれら幽霊騒動を、出雲と助手の鶴来とが次々に工夫、解決してみせる。奇抜な設定と素材で軽快に描くスラップスティック風のお化け物語。
  • 十四歳のエンゲージ
    3.7
    たった一人のともだちだったルー。優しかったルーが妊娠して傷ついて死んだ。日の輝く晩、三角山の頂きに集うシュウや冴子さん、カツヤたちで静かに雪の中、ルーの埋葬が始まった。愛情に満ちあふれた家庭を捨てきれず、不良仲間にも入り切れない少女の14歳の心のふるえをみずみずしく描いた青春小説。
  • もと夫婦
    3.0
    何気ない日常生活にひそむ、おかしさ、愚かしさ、そして愛の喜びと悲しみを、関西弁の味を心憎いまでに駆使して描く田辺聖子独自のユーモア世界……別れた夫婦が喧嘩をくり返しながら、いつのまにか元のさやにもどった「もと夫婦」、他に「求婚」「あじさい娘」「あめりか・じゃがたら文」「金蒔絵の雲」等9編を収録。
  • 宮本武蔵をくどく法
    -
    遠大な計画は胸に隠して、《かわゆい》魅力を大きく育て、上手に誘って楽しみましょう。きっと結婚につながる恋の秘術が、確かに身につくとっておきの話。家つき男をくどく法、女闘士をくどく法、年下男をくどく法、二十五の女をくどく法……かしこい人も、ふつうの人も、皆幸せになる、甘く多彩な、傑作短編集。
  • 私本・イソップ物語
    3.0
    奸智にたけながら結局不如意な狐、愚かで粗暴で純情な狼、立派すぎる正義漢の犬、甘くてかわいい娘兎、臆病な権力者の獅子、何でも商売の狸……動物好きの著者が生き生きと語る、抱腹絶倒の現代版イソップ話。動物たちのいじらしさが滲む姿を描いて、人間という生き物を深く考える、知恵と笑いの傑作小説集。
  • 無常ソング
    -
    母親の葬式で、和讃にギター伴奏をつける若者。その奔放さに中年男は苦々しい顔をする。「まあ、ええやないか」と分りがいいのは坊さん。その若者も最後にはご詠歌、つまり無常ソングを合唱しつつ涙を流し、中年男をホッとさせる。冠婚葬祭をテーマに、巧みなユーモアで人生の哀歓を盛り上げた、独得の小説世界。
  • 秘伝
    4.0
    巨魚に挑む男たちを描いた直木賞受賞の大ロマン。長崎県西彼杵半島の西海岸を舞台に、二人の釣り名人と怪魚イシナギの死闘劇の幕は切って落とされた。まるで潜水艦のような黒い影が潜む海中に、特殊な工夫を施した必殺の仕掛けが送り込まれていった……。他に中編「赤い海」を収録。
  • 花はくれない 小説 佐藤紅緑
    3.0
    佐藤紅緑――俳人・劇作家・小説家・児童文学者。「ああ玉杯に花うけて」(少年倶楽部連載)などの大衆的な少年少女小説を執筆し、短篇童話中心だった日本の児童文学に長篇小説の礎石をすえる――ひたむきな激情に生きた、明治の男、紅緑の波瀾の青春からその死までを娘の眼から赤裸々に描く感動の長篇。
  • コマのおかあさん
    3.3
    みすぼらしい雑種の捨て犬を自宅に引き取った日、私は「おかあさん」になった。だが、コマと名づけた愛犬が大人しかったのはその日だけ。盗み食いはする、抜け毛による大気汚染は深刻、いろんな言いつけが守れない。恩知らずな我が子とのバトルな日々は、けれどこんなにも素晴らしい喜怒哀楽に満ちている。
  • 中国笑話集
    -
    昼間、子供を隣家へ追いやっての房事。ところが、子供がすぐに帰ってきたのであわてて叱ると……。健康で、エロティックで、辛辣で、小気味よく、痛快。豊かな歴史に育まれたさまざまの笑いと知恵が、色とりどりに渦巻く。「笑林」等の原典から訳出され、笑いの醍醐味を満喫させる600編のコント集。
  • 中国妖姫伝
    -
    中国の歴史を華麗に彩った美姫たち。驪姫(晋)、無残な末路を呼ぶ妖しい情炎。夏姫(陳)、吸精導気の房術が保つ永遠の美貌。朱太后(秦)、邪婬と陰謀に生きた始皇帝の母。呂太后(漢)、殺戮に明けくれた血塗りの女権。甄フク(漢)、権力抗争の陰に咲いた一途な女心。則天武后(唐)、恐怖政治と巨陽に徹した妖帝。楊貴妃(唐)、玄宗皇帝をまどわせた凝脂の肌。
  • 一条さゆりの性
    3.0
    ほかの踊り子には真似のできない“演技”を彼女は見せた。舞台のはしにしゃがんだ彼女の花弁のあいだから、ひとすじの流れがするするとあふれ出す。照明の光をあびて、それは感動的な光景だった。……ストリッパー一条さゆりの性と生を、舞台と日常を、暖かいまなざしで共感こめて描く異色の傑作小説集。
  • 旅券のない旅
    3.0
    風雲急を告げる中国大陸で、美しい亡命ロシヤ人の娘ソニヤと燃えるような恋に落ちた青年の夢は、“組織”の巨大な魔手によって無残にも打ち砕かれた。青年の手元に残ったのは黒龍江岸の崖に建つ古い碑から取った謎の碑文の拓本のみ。その秘密と失われた愛しい女性の跡を求めて、四十年後、異国へ旅立った男は意外な人物と再会したのだった。
  • 恋情
    -
    70歳を目前にして、突然離婚を迫られた主人公が人生を振り返ると、いつも脳裏に浮かぶのは、炭坑で出会った彼女の姿だった。海岸や木々に隠れて逢瀬を繰り返していたのに突然去った君枝。あれから50年、思わぬドラマが、主人公を待ち受けていた。自伝的要素を含むエロチックで叙情的な勝目文学の真骨頂。
  • 李朝残影
    -
    昭和十五年の京城。日本人画家野口は、李朝時代の宮廷舞踊を舞う美しい妓生を知り、大作のモデルにしたいと懇望するが、彼女の応対は冷たい。彼女の過去に日本軍を憎悪せざるをえない或る出来事が強く刻みこまれていたのだ。元軍人を父にもつ野口の衝撃は大きかった。京城に愛惜の念深い著者の代表作。(103版より、表題作と、同じく朝鮮に材をとった「族譜」の二作品を収録。)

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