角川文庫 - 泣ける作品一覧

  • 西の善き魔女 全8冊合本版
    4.0
    15歳になったフィリエルは、はじめての舞踏会の日、燦然と輝くダイヤと青い石の首飾りを贈られ、幼なじみの少年ルーンに、それがフィリエルの母の形見であると告げられる。青い石は女王試金石と呼ばれ、王国でもっとも大切な宝石であることが明かされていく。それは自らの出生の秘密とつながっていた――。人里離れた北の高地で育った少女の運命が、大きく動きはじめる!! ※本電子書籍は『西の善き魔女』1~8巻を1冊にまとめた合本版です。
  • 三島屋変調百物語 おちか編5冊合本版  『おそろし 三島屋変調百物語事始』~『あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続』
    4.8
    十七歳のおちかは、ある事件を境に、ぴたりと他人に心を閉ざした。ふさぎ込む日々を、叔父夫婦が江戸で営む袋物屋「三島屋」に身を寄せ、黙々と働くことでやり過ごしている。ある日、叔父の伊兵衛はおちかに、これから訪ねてくるという客の応対を任せると告げ、出かけてしまう。客と会ったおちかは、次第にその話に引き込まれていき、いつしか次々に訪れる客のふしぎ話は、おちかの心を溶かし始める。三島屋百物語、ここに開幕。合本版には、宮部みゆきによるあとがきとイラストギャラリーを収録! ※本電子書籍は「おそろし 三島屋変調百物語事始」「あんじゅう 三島屋変調百物語事続」 「泣き童子 三島屋変調百物語参之続」「三鬼 三島屋変調百物語四之続」 「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」を1冊にまとめた合本版です。
  • 姫は、三十一 全7冊合本版
    3.0
    平戸藩の江戸屋敷に住む静湖姫は、微妙なお年頃のお姫さま。 大晦日の夜、おかまの店で飲んだくれていると「来年はもの凄いモテ年になる」と占われる。 年が明け、三十一歳になるのを機に習い始める三十一文字の和歌の会に参加すると、なんと屋根の上に死体が発見された。 この奇妙な謎を解こうと奮闘する姫の前に、素敵な男性が次々と現れて……。恋に事件に、花のお江戸を駆け巡る! 大人気著者が放つ「姫は、三十一」シリーズ、全7冊合本版!
  • RDG レッドデータガール 全6冊合本版
    4.9
    世界遺産に認定された熊野古道、玉倉山にある玉倉神社。そこに住む泉水子は中学三年まで、麓の中学と家の往復だけの生活を送ってきた。しかし、高校進学を機に思いも寄らない事実を突きつけられる。一族にまつわる大きな秘密、姫神と呼ばれる謎の存在とは……? 現代ファンタジーの最高傑作、大人気RDGシリーズ全6巻が合本版になって登場!
  • 芙蓉千里シリーズ【全4冊 合本版】
    5.0
    「大陸一の売れっ子女郎になる」夢を抱いて哈爾濱にやってきた少女フミ。妓楼・酔芙蓉の下働きとなった彼女は、天性の愛嬌と舞の才能を買われ、芸妓の道を歩むことになった。夢を共有する美少女タエ、妖艶な千代や薄幸の蘭花ら各々の業を抱えた姉女郎達、そして運命の男・大陸浪人の山村と華族出身の実業家黒谷…煌めく星々のような出会いは、彼女を何処へ導くのか!?…女が惚れ、男は眩む、大河女子道小説ここに開幕。 ※本電子書籍は「芙蓉千里」「北の舞姫 芙蓉千里II」「暁の兄弟 芙蓉千里III」「永遠の曠野 芙蓉千里IV」を1冊にまとめた合本版です。
  • 最後の晩ごはん【5冊 合本版】 『ふるさととだし巻き卵』~『師匠と弟子のオムライス』
    4.5
    1巻2,398円 (税込)
    若手イケメン俳優の五十嵐海里(いがらし かいり)は、ねつ造スキャンダルで活動休止に追い込まれてしまう。 全てを失い、故郷の神戸に戻るが、家族の助けも借りられず……。 行くあてもなく絶望する中、彼は定食屋の夏神留二(なつがみ りゅうじ)に拾われる。 夏神の定食屋「ばんめし屋」は夜に開店し、始発が走るころに閉店する不思議な店。 そこで働くことになった海里だが、とんでもない客が現れて……。 幽霊すらも常連客な不思議なお店で、海里が出会ういろんな人々、そしておいしいごはんの数々。 美味しく切なくほっこりと、「ばんめし屋」開店! ※本電子書籍は「最後の晩ごはん ふるさととだし巻き卵」「最後の晩ごはん 小説家と冷やし中華」「最後の晩ごはん お兄さんとホットケーキ」「最後の晩ごはん 刑事さんとハンバーグ」「最後の晩ごはん 師匠と弟子のオムライス」を5冊にまとめた合本版です。
  • 継ぐ者
    4.0
    織田信長が今川義元を討ち取った桶狭間の合戦の後、松平元康は今川家からの独立を決意する。家康と改名し、人質になっていた妻の瀬名と嫡男竹千代(のちの信康)を今川家から取り戻した彼は、息子を信長の娘と結婚させて織田家と同盟を結ぶ。そして家康は、遂に遠江の攻略を開始する。だが、今川の血を引く妻と、義父信長に憧憬を抱く息子は、家康の思いとは次第に離れていく……。著者渾身の傑作歴史長篇。解説・細谷正充
  • 刑事マルティン・ベック バルコニーの男
    3.4
    ストックホルム中央の公園で女児の死体が見つかった。彼女は前年、不審な男に話しかけられ、警察に証言を残していた。そのわずか二日後に別の公園で新たに少女が殺害され、ストックホルム市民は恐怖に打ち震えた。連続少女暴行殺人事件に、刑事マルティン・ベックは仲間と事件に取り組むが、手がかりは三歳の男の子のたどたどしい証言と、強盗犯の記憶のみ。捜査は行き詰まる――。警察小説の金字塔シリーズ・第三作!
  • 酒場での十夜 私がそこで見たこと
    3.5
    19世紀禁酒小説を代表するベストセラー、初の文庫化 ラランド ニシダ氏推薦! ソバーキュリアス時代に名著復活! 酒が原因で人間関係、家庭、やがて村全体が崩壊していく10年を描いた怪作。 1800年代アメリカ。小さな村シーダヴィルを訪れた語り手は、居酒屋兼宿屋「鎌と麦束亭」を定宿とする。 村を訪れるたびに、酒によって人々が蝕まれていく様子を目撃し、やがては殺人事件に遭遇。自分の身すらも危険にさらされる。 禁酒法制定前のアメリカの文化を伝える貴重な作品。
  • 映画篇
    4.4
    1巻1,100円 (税込)
    青春を共にし別々の道を歩んだ友人。謎の死を遂げた夫。守りたいと初めて思った女性――。「太陽がいっぱい」「愛の泉」など名作映画をモチーフに、悲しみを抱えた人々が前を向き歩み出す姿を描く全5篇。
  • ロストワールド
    3.5
    1巻1,078円 (税込)
    バブルの寵児ともてはやされた不動産王の夫と八年前に離婚し、現在は脚本家として働く沢野瑞枝。 夫はバブル崩壊後にすべてを失い、失踪してしまったため、一人娘・日花里の養育費も払われないままだった。 あるとき、年下のプロデューサーの奥脇から、瑞枝自身をモデルに「バブル期をドラマに描かないか」という依頼を受ける。 夫との出会いや結婚生活など、自らを切り売りするようなオファーに躊躇っていた瑞枝だが、娘からの励ましを受けて仕事に挑み始める。 執筆中に当時のことを振り返る中で、ずっと会っていなかった元夫の影が現れ、離婚以来音信不通だった夫の親友と再会し、 さらには自身のドラマに出演する人気俳優が接近してきて…。 一人の女性、そして家族の再生を描く傑作長編!
  • 島津豊久 忠義の闘将
    4.5
    絶体絶命の窮地にあり、主君を逃がすため、自らが犠牲となって敵陣に飛び込んだ若き武者。その名は島津豊久。その知られざる半生を、緻密な筆致で描いた書き下ろし長篇歴史小説。
  • ザーヒル
    3.8
    満ち足りた生活を捨てて突然姿を消した妻。彼女は誘拐されたのか、単に結婚生活に飽きたのか。答えを求め、欧州から中央アジアの砂漠へ、作家の魂の彷徨がはじまった。コエーリョの半自伝的小説。
  • 太陽を背にうけて
    4.3
    1巻1,034円 (税込)
    ライフ・イズ・ワンダフル!  「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズの著者による、感動の人間讃歌! 仕事一筋で家庭を顧みなかった報いなのか――。ファミレス経営会社の管理職を勤め上げ、定年退職したその日、里村乙彦を待っていたのは妻からの離婚届だった。絶望の中で酒に溺れた里村は、娘に促されて再起を決意する。場所は日本第二の高峰、南アルプス北岳にある肩の小屋。標高三千メートルの過酷な環境の中、二代で山小屋を守る管理人親子と個性的なスタッフたちに見守られ、里村は苦難の中で人生のやり直しを目指す……。
  • ヒストリア 上
    5.0
    1~2巻1,034円 (税込)
    第二次世界大戦の沖縄地上戦で家族とすべてを失い、魂(マブイ)を落としてしまった知花煉(ちばなれん)。戦後の闇市で一時の成功を収めたのも束の間、米軍のお尋ね者となった煉は、新天地を求めて南米ボリビアへと渡る。しかしそこも楽園ではなかった。移民にあてがわれたのは伝染病が蔓延する未開の地。呆然とする煉に、米諜報機関CICの魔手が迫る。一方、魂が分裂したもう一人の煉は、若き革命家チェ・ゲバラに出会い恋に落ちてしまった……。
  • 戦中派不戦日記 山田風太郎ベストコレクション
    4.7
    激動の昭和20年を、当時満23歳だった医学生・山田誠也(風太郎)がありのままに記録した日記文学の最高峰。いかにして「戦中派」の思想は生まれたのか? 作品に通底する人間観の形成がうかがえる貴重な一作。
  • 愛の国
    3.5
    1巻1,012円 (税込)
    満開の桜の下の墓地で行き倒れたひとりの天使――。昏い時代の波に抗い鮮烈な愛の記憶を胸に、王寺ミチルは聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指す。愛と憎しみを孕む魂の長い旅路を描く恋愛小説の金字塔!
  • 井伊直虎 女にこそあれ次郎法師
    4.0
    戦国の世に、井伊家の領主となり井伊直虎を名乗った女性がいた。天文十三年、井伊家の当主・直盛のひとり娘の祐の運命は、その年を境に激変した。井伊家家老の裏切りにより、今川義元に謀反の疑いを持たれた、井伊直満と弟の直義が、駿府で生害させられたのだ。井伊家は、命を狙われる直満の子・亀之丞の秘匿を決行。許婚の亀之丞と引き裂かれた祐は、出家を決意し、次郎法師を名乗るが──。直虎の生涯を描いた傑作歴史長篇。 ※この作品は、二〇〇六年一月に新人物往来社より刊行されました『女にこそあれ次郎法師』を文庫化にあたり加筆・推敲し、改題したものが底本です。
  • ヴァルキリーズ
    3.5
    『アルケミスト』の執筆後、守護天使に会うという課題を師から与えられたパウロは、天使と会う条件を知る“ヴァルキリーズ”という女性集団と過酷な旅を続け……。『星の巡礼』の続編が山川夫妻訳で登場!
  • メタルギア ソリッド ファントムペイン
    4.5
    ビッグボスは9年間の昏睡から目覚めた。再び集うかつての仲間たちと新たなる敵、そして新型メタルギアとそれを超える謎の兵器。彼はやがて、憎悪のスネークとなり……。解説・小島秀夫
  • 彼らは世界にはなればなれに立っている
    4.0
    「わたしたちの過去も現在も未来も写しとられている。恐るべき傑作だ」(解説より) 翻訳家 鴻巣友季子 「最初のひとりがいなくなったのはお祭りの四日後、七月最初の木曜日のことだった」―― ここは〈始まりの町〉。物語の語り手は四人――初等科に通う十三歳のトゥーレ、なまけ者のマリ、鳥打ち帽の葉巻屋、窟の魔術師。彼らが知る、彼らだけの真実を繋ぎ合わせたとき、消えた人間のゆくえと町が隠し持つ秘密が明らかになる。人のなし得る奇跡とはなにか――。 社会派エンターテインメントで最注目の作家が描く、現代の黙示録! 高知市の「TSUTAYA中万々店」書店員、山中由貴さんが、お客様に「どうしても読んで欲しい」1冊に授与する賞、第4回山中賞受賞作。
  • ポルトベーロの魔女
    3.5
    悪女なのか犠牲者なのか。詐欺師なのか伝道師なのか。実在の女性なのか空想の存在なのか――。謎めいた女性アテナの驚くべき半生をスピリチュアルに描く傑作小説。
  • 生命燃ゆ
    4.0
    1巻924円 (税込)
    大分での巨大石油化学コンビナート建設及び完全制御、中国の大慶との技術交流――。多くのプロジェクトを完成し、45歳で白血病に冒されて散ったエンジニアの生涯を描いた感動の長篇。
  • 不思議の国のアリス+鏡の国のアリス 2冊合本版
    4.3
    ある昼下がり、アリスが土手で見たものは、チョッキを着た白ウサギ――。ウサギは時計を取り出しながら、急ぎ足に通り過ぎ、生垣の下の穴にぴょんと飛び込みました。アリスも続いて飛び込むと、そこはチェシャーネコや三月ウサギ、帽子屋にハートの女王などなど、一癖もふたくせもあるキャラクターたちが繰り広げる夢と幻想の国。ユーモア溢れる世界児童文学の傑作を、原文の言葉あそびの楽しさそのままに翻訳した画期的な新訳決定版『不思議の国のアリス』と、部屋の鏡を通り抜けて、おしゃべりする花々やたまごのハンプティ・ダンプティたちが集う不思議な国で女王を目指すアリスの冒険を描いた『鏡の国のアリス』の2冊をあわせた合本版が登場! ジョン・テニエルの美しい挿絵を収録した、決定版!
  • 箸墓幻想
    4.1
    邪馬台国の研究に生涯を費やした考古学者・小池拓郎が殺される。浅見光彦は小池が寄宿していた当麻寺の住職から事件解決を依頼され、早春の大和路へ。古代史のロマンを背景に展開する格調高い文芸ミステリ。
  • あなたには帰る家がある
    4.0
    平凡な主婦が恋に落ちたのは、些細なことがきっかけだった。平凡な男が恋したのは、幸福そうな主婦の姿だった。妻と夫、それぞれの恋、その中で家庭の事情が浮き彫りにされ――。結婚の意味を問う長編小説!
  • 東大に名探偵はいない
    3.7
    憧憬、嫉妬、期待、失望……あらゆる感情が渦巻く「東大」と いう場所。 憧れの従姉の痕跡を追う新入生。地震研に突然届いた、地震の発生を的中させる予知はがき。 五月祭の準備中にクラスメートの熱烈な初恋を一瞬で冷めさせた「片面」という言葉の意味。 完璧な妻が新居選びで「東大が見えるところ」を条件にした理由。 大学内で起きた奇妙な盗難事件から、法律で裁けない罪まで。 東大出身の6人の推理作家たちがそれぞれの視点で謎を紡ぐ、濃厚で多彩なのミステリアンソロジー。
  • 追想 -「艦これ」艦娘と振り返る-
    4.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 KADOKAWA「艦これ」編集部が制作する書籍。実在した艦艇の写真をまじえ、かつてあったある戦いを艦娘とともに振り返ります。
  • 採薬使佐平次 将軍の象
    3.0
    清国の商人は将軍・吉宗が欲しがっている象を2頭、長崎へ輸入した。しかし献上する前に、1頭の象が死亡。報せを受け不審に思った吉宗は、佐平次を使い、象を死なせた犯人を探り始める。新解釈の時代ミステリ。
  • 妻と飛んだ特攻兵 8・19満州、最後の特攻
    4.2
    「女が乗っているぞ!」その声が上空を旋回する11機の特攻機まで届くことはなかった。白いワンピース姿の女性を乗せた機体を操縦していたのは谷藤徹夫少尉(当時22歳)、女性は妻の朝子(当時24歳)だった。1945年8月19日、満州。20代の青年将校たちは、ある者は許嫁の自決を見届け、ある者は恋人を連れ、そして谷藤徹夫は妻を乗せ、空に消えていった。「妻と飛んだ特攻兵」、その衝撃の事実を追った歴史ドキュメント!!!
  • つばさものがたり
    4.3
    パティシエールの小麦は、ケーキ屋を開くため故郷に戻ってきた。だが小麦の店を見て甥の叶夢は「はやらないよ」と断言する。叶夢の友達の「天使」がそう言っているらしいのだが……感涙必至の家族小説。
  • 友に捧げる哀歌
    4.0
    神尾はるかはM大学の新入生。入学式で、幼なじみの浩子によく似た学生とすれ違い、思わず「浩子?」と声をかけてしまった。しかし、その学生が浩子であるはずはない。浩子は十数年前に故郷の村で行方不明になったままなのだ。その後、村にはダムが建設されることになり、浩子の失踪とともに村全体が湖の底に沈んでしまったのだ――。十数年の時を経て、失われた村の秘密がはるかの前に姿を現しはじめる。哀切なサスペンス・ミステリー。
  • 恋の川、春の町 江戸戯作者事情
    3.5
    駿河小島藩に仕える倉橋寿平には、もう一つの顔がある。「恋川春町」の名前で滑稽本を執筆する江戸で人気の戯作者だったのだ。浮世を楽しむため、さまざまな女性のもとを渡り歩く春町のもとに、突如として幕府の大物・松平定信から呼び出しの文が届く。倹約を旨とする幕府の方針に、春町の著作はそぐわないと判断されたのだ――。戯作者の矜持を胸に、命がけの洒落で権力に挑んだ粋人の生涯を描く軽妙洒脱な時代小説。
  • 翡翠色の海へうたう
    4.6
    1巻858円 (税込)
    派遣社員、彼氏なし、家族とは不仲。冴えない日々を送る葉奈は作家になる夢を叶えるべく、戦時中の沖縄を舞台に勝負作を書くこと決意。しかし取材先で問題の当事者ではない人間が書くことの覚悟を問われ…。
  • 自閉症の僕の毎日
    3.5
    「朝、目覚めたとき、そこにあるのは昨日とは別の世界です」自閉症の作家・東田直樹が25歳のときに綴った一年間の日々の記録。単行本『絆創膏日記』を再編集の上、新しいコラムや詩を増補。
  • 電話交感 私とおばあちゃんの七日間の奇跡
    3.5
    電撃大賞作家が描くタイムパラレルストーリー 泣ける!書店員さんも応援! コロナ禍のなか、パワハラ、クレームで八方ふさがりの紗菜。 死んだはずのおばあちゃんからの奇跡の電話とは? コロナ禍で閉塞感ただようなか、携帯大手子会社に勤める紗菜は、連日会社でパワハラ、客からクレームを受け、ついにコロナにもかかってしまった。八方ふさがりの紗菜に、あるとき非通知の着信が。それは亡くなったはずの祖母からの電話。藁にもすがる思いで、紗菜は悩みを打ち明けるが、祖母の温かい言葉の裏には、戦中戦後を生きぬいた凄絶な経験があった……。現代と過去をつなぐ奇跡の電話交感。電撃大賞作家が描く号泣必至の物語。
  • 風の音が聞こえませんか
    4.2
    もし、愛した人が精神を病んでいたら――。幻聴や妄想に苦しめられ、アパートにひきこもった晃(ひかる)の訪問指導を引き受けた新人ケースワーカーの美知。晃と気持ちを通じあうことは容易ではなかったが、美知のひたむきさに、晃は少しずつ心を開き始める。美知も晃の純粋さに安らぎを見出していく。だが、美知は晃の主治医・佐伯にも惹かれていくのだった…。優しさ溢れる筆致、美しいラストシーンが胸を打つ、究極の恋愛小説。
  • 幽霊座
    4.0
    ※本書は、昭和48年9月に刊行された角川文庫『幽霊座』(電子版発売日:2012年8月3日)を改版した作品となります。重複購入にご注意ください。 人気随一の若手歌舞伎俳優が失踪、17年後の追善興行で、またしても殺人事件が……。梨園にわだかまる因習と確執、激しい親子の愛憎の中に謎が隠されていた! 表題作に「鴉」「トランプ台の首」を収録。
  • ずくなし半左事件簿
    3.5
    父の跡を継ぎ郡方同心見習いになった半左は早くも逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。信越国境の調査に行くことになっただのだ。「ずくなし」(臆病者)のひよっこ同心は、無事に任務を遂行できるのか!?
  • エミリの小さな包丁
    4.5
    恋人に振られ、職業もお金も居場所もすべてを失ったエミリに救いの手をさしのべてくれたのは、10年以上連絡を取っていなかった母方の祖父だった。人間の限りない温かさと心の再生を描いた、癒しの物語。
  • いつかの夏 名古屋闇サイト殺人事件
    4.4
    2007年8月24日、深夜。名古屋の高級住宅街の一角に、一台の車が停まった。車内にいた3人の男は、帰宅中の磯谷利恵に道を聞く素振りで近づき、拉致、監禁、そして殺害。非道を働いた男たちは三日前、携帯電話の闇サイト「闇の職業安定所」を介して顔を合わせたばかりだった。車内で脅され、体を震わせながらも悪に対して毅然とした態度を示した利恵。彼女は命を賭して何を守ろうとし、何を遺したのか。「2960」の意味とは。利恵の生涯に寄り添いながら事件に迫る、慟哭のノンフィクション。
  • 運命の花びら 上
    3.0
    1~2巻836~880円 (税込)
    時代の荒波に揉まれながら、波乱万丈の出会いと別れを繰り返す恋人たちを描いた、おとなのための重層的恋愛小説!
  • 十字の記憶
    3.6
    新聞社の支局長として20年ぶりに地元に戻ってきた記者の福良孝嗣は、着任早々、殺人事件を取材することになる。被害者は前市長の息子・野本で後頭部を2発、銃で撃たれるという残酷な手口で殺されていた。一方、高校の陸上部で福良とリレーのメンバーを組んでいた県警捜査一課の芹沢拓も同じ事件を追っていた。捜査が難航するなか、今度は市職員OBの諸岡が同じ手口で殺される。やがて福良と芹沢の同級生だった小関早紀の父親が、20年前に市長の特命で地元大学の移転引き止め役を務め、その後自殺していたことがわかる。早紀は地元を逃げるように去り、行方不明になっていた……。
  • スタープレイヤー
    3.9
    路上のくじ引きで一等賞を当て、異世界に飛ばされた斉藤夕月(34歳・無職)。そこで10の願いが叶えられる 「スタープレイヤー」に選ばれ、使途を考えるうち、夕月は自らの暗い欲望や、人の抱える祈りの深さや業を目の当たりにする。 折しも、マキオと名乗るスタープレイヤーの男が訪ねてきて、国家民族間の思惑や争いに否応なく巻き込まれていく。 光と闇、生と死、善と悪、美と醜――無敵の力を手に、比類なき冒険が幕を開ける! 鬼才・恒川光太郎がRPG的興奮と神話世界を融合させ、異世界ファンタジーの地図を塗り替える、未曾有の創世記! ※本作品は 2017年4月4日まで販売しておりました単行本電子版『スタープレイヤー』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。
  • 私の大阪八景
    3.7
    〈上の天神さん〉の境内で行われるラジオ体操。カタコラカタコラ下駄履きで集まると、在郷軍人の小父ちゃんが台に上って号令をかけていた。/トコのちぢれ毛をまっすぐにして下さい。中原淳一の絵の女の子みたいにして下さい。/チョロ松と二人で、ゆぶねに腰かけて唱歌をうたった。「旅順開城 約なりて 敵の将軍ステッセル 乃木大将と会見の 所はいずこ水師営」/あとを頼むぞ、とか何とかいって戦地へいくと、若い盛りにパッと桜のように散る。そしてほめられる、新聞にのる、勲章をもらう、みんなに泣かれる、いい気なものだ。男のほうが人生の花を独り占めして、女はカスの部分をつかまされる。/日常のささやかな描写の中にすべて戦争が描き込まれた名連作短篇集。
  • 敗者の告白
    3.6
    とある山荘で会社経営者の妻と8歳の息子が転落死した。夫は無実を主張するも、容疑者として拘束される。しかし、関係者の発言が食い違い、事件は思いも寄らない顔を見せはじめる。遺された妻の手記と息子の救援メール。事件前夜に食事をともにした友人夫妻や、生前に妻と関係のあった男たちの証言。容疑者の弁護人・睦木怜が最後に辿り着く、衝撃の真相とは!? 関係者の“告白”だけで構成された、衝撃の大逆転ミステリ。
  • 信長死すべし
    3.9
    天正十年、甲斐の武田氏を滅ぼし天下統一に王手をかけた織田信長は、正親町天皇に大坂遷都を迫った。このまま信長の思うままにさせていれば、いずれ朝廷は滅ぼされる――不安と忍耐が限界に達した帝は、ついに重大な勅令を下す……。本能寺の変まで、残り三十八日。日本史上最大の謎を、明智光秀をはじめ、近江前久、吉田兼和、里村紹巴、徳川家康ら、信長を取り巻く男達の心理戦から炙り出す、著者渾身の歴史巨編。
  • 栞子さんの本棚2 ビブリア古書堂セレクトブック
    3.7
    「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズ内で栞子さんが紹介している古今の名作13冊を選りすぐって掲載。長編は冒頭や本編で紹介している部分を、短編は全文を掲載。「ビブリア」の世界がより深く楽しめる。
  • 特急「ゆうづる3号」の証言
    2.5
    一人旅中の三浦あや子は田沢湖でベンツに乗った実業家・田代に声をかけられる。気軽に乗せてもらうが、車中で暴行を受けてしまう。その時、傍の線路を特急「ゆうづる3号」が通過する。同日、都内で会社社長が絞殺体で発見される。容疑者として田代の名前が挙がるも、あや子が特急の通過を目撃したことで田代は殺人事件のアリバイが成立することに。十津川警部は狡猾な罠を見破ることが出来るか? 傑作鉄道ミステリー短編集!
  • 青嵐
    4.0
    侠客・清水次郎長一家に2人の「松吉」がいた。一の子分、「森の石松」こと三州の松吉は美男で博打も喧嘩も強い兄貴分、いっぽう並外れた巨体で「豚松」と呼ばれた三保の松吉は女も博打も苦手な愛嬌者。好対照ながら同じように親と別れ、一家に身を寄せた2人は互いに認め合う。幕末の苛酷な運命が、2人と一家を待ち受けていた──。初夏、青葉のころに吹く「青嵐」のように、東海道を駆け抜けた最後の侠客を描く、傑作時代長編!
  • 死の発送 新装版
    4.0
    東北本線・五百川駅近くで死体入りトランクが発見された。被害者は東京の三流新聞編集長・山崎。しかし東京・田端駅からトランクを発送したのも山崎自身だった。競馬界を舞台に描く巨匠の本格長編推理小説。
  • 山峡の章
    3.8
    昌子は、九州旅行で知り合った経済官僚の堀沢と交際、結婚。堀沢は出世を目ざす秀才で神経質、強いエリート意識と、心の底を明かさない冷たさがあった。平穏で空虚な日々ののちに起こった、妹伶子と夫の失踪。宮城県作並温泉の山峡で発見された2人の死体に、新聞は不倫の恋の清算と書きたてたが、妹は夫を好まず、夫もまた彼女を敬遠していた……。若手官僚の死の謎に秘められた、国際的陰謀を描く、巨匠の力作。
  • 青の炎
    4.2
    櫛森秀一は湘南の高校に通う17歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との3人暮らし。その平和な家庭に、母が10年前に別れた男、曾根が現れた。曾根は秀一の家に居座って傍若無人に振る舞い、母の体のみならず妹にまで手を出そうとする。警察も法律も家族の幸せを取り返してはくれないことを知った秀一は決意した。自らの手で曾根を葬り去ることを……。完全犯罪に挑む少年の孤独な戦い。その哀切な心象風景を精妙な筆致で描き上げた、日本ミステリー史に残る感動の名作。
  • 千里眼 トランス・オブ・ウォー 完全版 下 クラシックシリーズ9
    4.1
    独房で瀕死の状態にあった美由紀の前に、命を狙われたあの男が現れた。一方、大統領選を間近に控えたホワイトハウスは、テロ組織との闇のつながりを隠すため、武装勢力の壊滅を画策していた。謀略の手が美由紀に伸びる……。米軍と武装勢力の狂気の戦闘をとめるため、美由紀は旧式のプロペラ機で、たった独り再び戦場へと飛び立つ。驚愕の集団心理を解き明かす、クラシックシリーズ第9弾! 最長作が待望の完全版で登場!
  • 銀の蝶は密命を抱く 翠国文官伝
    3.5
    大陸の西側に位置する国家・翠国。 その一藩の名家の娘・莉恩は、望まぬ縁談を断るため、文官の登用試験を受けることになる。 おとなしく人見知りな性格の莉恩だが、図らずも試験を通過し、信簡局(しんかんきょく)と呼ばれる場所で働き始める。 そこは官吏の私信を検閲する部署。莉恩は初めての文官の仕事に戸惑いながらも、私信を検める業務に明け暮れる毎日を送っていた。 そんなある日、莉恩は一通の私信に、言葉遊びの暗号が込められていることに気づく。 それを解読すると、そこには国への謀反を示すメッセージが浮かび上がった。 不穏なものを感じた莉恩と同僚の文官・劉彗は差出人の元へ向かうが、そこにあったのは惨殺された死体だった――。 内気な文官少女×過去に傷を抱えた青年文官のバディが国家存亡の危機に立ち向かう!
  • 旅する通り雨
    4.0
    1巻792円 (税込)
    「雨がくると、覚悟をしなけりゃいけない。家族がひとり、へることを」。 大人たちの不吉な噂話を聞いたハランの家に、ひとりの男が訪ねてきた。雨をつれて――。 しばらく泊めることになった旅人をハランは警戒し、 噂を知らないはずの兄や姉の態度もどこかおかしい。 祖父と両親は一見いつも通りにふるまっているけれど……。 男の目的が明らかになったとき、家族は何を選び取るのか。 『通り雨は〈世界〉をまたいで旅をする』改題。
  • カインの傲慢 刑事犬養隼人
    3.9
    臓器を抜き取られ傷口を雑に縫合された死体が、都内で相次いで発見された。司法解剖と捜査の結果、被害者はみな貧しい環境で育った少年で、最初に見つかった一人は中国からやってきたばかりだと判明する。彼らの身にいったい何が起こったのか。 臓器売買、貧困家庭、非行少年……。いくつもの社会問題が複雑に絡み合う事件に、孤高の敏腕刑事・犬養隼人と相棒の高千穂明日香が挑む。社会派×どんでん返しの人気警察医療ミステリシリーズ第5弾!
  • 甘夏とオリオン
    3.9
    1巻792円 (税込)
    ※本書は、角川書店単行本『甘夏とオリオン』を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。 人はいつだって、誰かを待っているんやね。 大阪の下町、玉出の銭湯に居候する駆け出しの落語家・甘夏。彼女の師匠はある日、一切の連絡を絶って失踪した。師匠不在の中、一門を守り、師匠を待つことを決めた甘夏と二人の兄弟子。一門のゴシップを楽しむ野次馬、女性落語家への偏見――。苦境を打開するため、甘夏は自身が住んでいる銭湯で、深夜に「師匠、死んじゃったかもしれない寄席」を行うことを思いつく。寄席にはそれぞれに事情を抱える人々が集まってきて――。
  • 彼女が好きなものはホモであって僕ではない
    4.3
    1~2巻792~836円 (税込)
    同性愛者であることを隠して日々を過ごす高校生・安藤純は、BL (ボーイズ・ラブ)好きの同級生・三浦紗枝の告白を受け入れ、付き合うことに。しかし、純には身体を許す既婚の中年男性のパートナーがいて……。純、紗枝を応援するクラスメイト、唯一純の苦悩を受け入れ共有してくれるネット上の友人「ミスター・ファーレンハイト」……周囲との軋轢の中、すれ違う二人が導き出した理想の関係とは? 決して交わることのない少年と少女が、壊れそうな関係を必死に守ろうとする姿を追う感動の青春群像劇。
  • 日本列島七曲り
    3.0
    おれの乗ったタクシーは渋滞に巻き込まれた。今日、大阪で挙げる自分の結婚式に間に合わなくなったら大変だ。仕方ないから、飛行機で大阪まで、と思ったら、その飛行機がハイ・ジャックされて……。
  • 完全版 1★9★3★7 イクミナ (上)
    4.5
    人間の想像力の限界をこえる風景の祖型は一九三七年にあったのではないか。戦後、あたかも蛮行などなかったようにふるまってきた日本人の心性とは何か、天皇制とは何かを突き詰め、自己の内面をえぐり出す。
  • レイルウェイ 運命の旅路
    3.7
    第二次世界大戦のマレー半島。イギリス人のエリックは日本軍の捕虜となり鉄道建設に従事させられ激しい拷問にあう。30年後、エリックは自分を蹂躙した元日本兵が生きていることを新聞記事で知る――。
  • 東田くん、どう思う? 自閉症者と精神科医の往復書簡
    3.0
    自閉症の当事者である〈東田くん〉と、精神科医である〈山登先生〉が約二年半にわたり交わした往復書簡。発達障害や支援についての話題から、記憶や生き方、嘘や愛についてなどの哲学的なテーマまで――時に飛び出る東田くんの革新的な意見に、山登先生も「こりゃ驚いた!」。診察室ではできない率直でスリリングな掛け合いから生まれる発見の数々。生きづらさを抱える全ての人へ伝えたい。『社会の中で居場所をつくる』を改題。
  • こころのつづき
    3.8
    1巻781円 (税込)
    シングルマザーに育てられた奈々は、結婚を翌年に控えた12月、実の父親が軽井沢で働いていると聞き、ひとり訪ねていく。ランタンが灯る教会で聞かされたのは意外な真実だった(「ひかりのひみつ」)。愛犬を亡くし哀しみに暮れる男、ダンナの浮気を疑う妻、義母の介護を献身的に続ける主婦……毎日を懸命に生きながら少しずつ歩みを進める人たち。大切な人との絆を丁寧に描いた、心にじんわりとしみわたる8つの家族の物語。
  • 成り上がり弐吉札差帖
    3.7
    武家社会の中で江戸の裏長屋暮らしだった少年・弐吉は、直参の侍の狼藉がもとで両親を亡くし、札差・笠倉屋で小僧奉公をすることに。逃げ場のない俊吉は、家族を奪った武家への強い恨みを心の底に持ちつつも日々夢中で働いていた。弐吉の一生懸命な働きぶりと持ち前の優しさが伝わり、周囲には少しずつ味方が増えていく。また、札差の仕事を通じて、傲慢で威張ってばかりいるようにしか見えなかった直参御家人のお金事情やそれぞれの家の問題点が見えてくる。「これは、おもしろい」弐吉は、この稼業に一生をかけようと決めた。 その矢先、笠倉屋からの貸金がある札旦那が、辻斬りの嫌疑をかけられて御家断絶の危機に。そうなると貸金は一文の回収もできなくなる。主人から「冤罪を晴らせ」と命じられた弐吉は札旦那の身辺を探り始め……。著者渾身の新シリーズ始動!
  • モノノ怪 鬼
    3.0
    戦乱の時代。常人離れした体躯と武勇を持つが、実際は心優しき乙女の小梅。そのあまりの強さから「鬼御前」と異名をとっている。その小梅と山で恋に落ちたのが、帆足鑑直。玖珠郡帆足郷の若君だ。二人の父親はかつては手を組んでいた当主同志なのだが、訳あってお互いをけん制しあっている。帆足孝直の父は帆足郷の当主で山間の小領主として苦労が絶えない生活を送っており、息子はその苦労を間近で見ていた。小梅の父は古後摂津守で、玖珠郡の盟主として人望はあるが、一方で小賢しい策を弄しがちだ。小梅は鑑直と結婚するが、島津軍が攻めてくる。「鬼道」と自ら呼ぶ妖の術を操る僧は人々を惑わし妖怪たちが跋扈し始めたその時――薬売りが現れ、モノノ怪を斬る! 「モノノ怪」スピンオフ時代ものシリーズ第2弾!
  • 好きでも嫌いなあまのじゃく
    4.5
    『ペンギン・ハイウェイ』『泣きたい私は猫をかぶる』のスタジオコロリド映画ノベライズ! まだ言えないけど、たぶん、ぼくは君が好き――。 誰かに必要とされたいけれど、どこかでいいように使われてしまう繊細な少年・柊。季節はずれの雪が降った夏――夏祭りの帰り道に、柊はバス停で困っている少女・ツムギに出会う。いつものお人よしから行く場所のないツムギを家に招き入れた柊だったが、その夜突然、「鬼」に襲われてしまう。実はツムギ自身も鬼の世界からやってきた少女で、彼女は幼い頃に生き別れた母親に会うために、東北にある神社を目指してやってきたらしい。誰かに必要とされたいと願う柊は、ツムギの旅に同行し……。
  • 時効犯
    4.0
    船橋署の香山刑事は、管内のマンションで起きた不可解な転落死を捜査していた。亡くなったのは大学で美術史を教える非常勤講師の女性。香山は、彼女が大物画家・門脇修太郎の未発表作品を研究していたと知る。その門脇は、25年前の強盗殺人事件で不幸な死を遂げ、犯人が見つからないまま時効を迎えていた。すべての作品が高く評価されていた門脇がたった一枚だけ世間に発表しなかった理由、そして過去と現在をつなぐものとは……。幻の絵が孕む謎に香山が挑む、美しくも壮絶な美術ミステリ。
  • をんな紋 はしりぬける川
    3.0
    家のため郷里のため、芹生の家に嫁いで二十年。柚喜は夫に物足りなさを感じつつも、商家のお家はんとして、四男一女の母として、平穏な日々をおくっていた。そんな中、実家からもたらされた知らせが柚喜の日常に思いがけない波紋を起こす。かつて思いを寄せあい、今は妹の夫である壮児が、思想犯として特高警察に検挙されたという。荘児をめぐる過去の確執に姉妹は苦悩し、激しい修羅の場へ導かれていく……。川の流れに翻弄されながらも懸命に生きる女たちを描く、「をんな紋」第二部。
  • 吉原芸者心中
    3.0
    吉原遊廓の人気花魁・村雨は、厳しい表情で引手茶屋の座敷にいた。初回の客・越前屋又四郎の熱い視線が、座敷を盛り上げるはずの芸者・小染に向けられていたのだ。吉原屈指との呼び声は高いが、小染は芸が売り物の芸者。吉原の主役である遊女を差しおいて客と関係を持つのは御法度だった。が、男の想いに小染の心も揺れ始め…。恋に墜ちた吉原芸者が運命に身を焦がす表題作のほか、江戸の人々の息吹を伝える初文庫化作品集。
  • 群青に沈め
    3.7
    昭和19年、潜水特攻隊伏龍に志願した少年を待っていたのは、予想を超えた戦時の「日常」だった。上官のイジメに怒り、ライスカレーをむさぼり、友人の溺死に涙する――戦時下の青春を描く新世代の戦争文学。
  • 線

    3.6
    飢えとマラリア、過酷な山越えのための想像を絶する疲労の中、困難な道を進む兵隊たち。摩耗する心と体。俺はこのニューギニアの地に捨てて行かれるのか――。味方同士で疑心暗鬼に陥る隊では不信が不正を招き、不正が荒廃をはびこらせる。そんな極限状態で人間が人間らしくあることは果たして可能なのか。第二次大戦の兵站線上から名もなき兵隊たちの人間ドラマを冷徹なリアリズムであぶりだす傑作小説。
  • ベルナのしっぽ
    4.0
    「郡司さん、ベルナです。黒のラブラドール種、メス、一歳六カ月、大型犬です」……27歳で失明した著者は、子育てをするために犬嫌いを克服して盲導犬とパートナーを組む決意をする。苦手な犬との生活にとまどうが、タバコの火をおしつけられてもほえもせず、じっと我慢するベルナとの間に確かな絆が結ばれていく。しかし、家族の大事な一員となったベルナとも、やがて別れの時が……。人間と犬との間に育まれた愛と感動の物語。
  • 千里眼とニュアージュ 完全版 上 クラシックシリーズ10
    3.6
    48番目の都道府県、萩原。そこは史上最大のIT企業が作りあげた最高の福祉都市だった。生活費まで支給される「ニート天国」。しかし、住民は悪夢にうなされる。炎、地獄の骸骨、金縛り。最先端都市の地底には、巨大な利権と陰謀が埋められていた! イラクから戻った岬美由紀に届く不可解な手紙。美由紀は再び飛び立つ! 『蒼い瞳とニュアージュ』の一ノ瀬恵梨香との運命の出会いを描く、クラシックシリーズ第10弾!
  • ひとりぼっちの私は、君を青春の亡霊にしない
    4.0
    高校生の亜胡は、人目が気になるあまり、周囲に合わせることに慣れてしまい、本当の自分がわからなくなっていた。友だちといると、楽しいけど疲れる――。みんなと離れて一人になる時間がほしくて、間違えたふりをしてとった選択授業の書道。そこで、中学時代に片思いをしていた男子・佐木冬斗に再会する。中学時代、明るかった彼だが、「人のストレスが視える」という不思議な能力をからかわれ、人を遠ざけるようになってしまっていた。思い切って話しかけた亜湖は、無口な佐木とぽつぽつと会話をするようになる。そして、過度なストレスが原因で、心と表情を失い、人の目に認識されなくなる“亡霊”という恐ろしい現象の存在を知る。亜胡の友人・えみりの心が危ないと佐木に忠告された矢先、えみりがマッチングアプリで出会った男子に殴られるという事件が起きて、学校は騒然とするが……。
  • 100日後、きみのいない春が来る。
    5.0
    1巻748円 (税込)
    風里は、控えめな性格なのが悩みの高校1年生。同じクラスでひときわ目立っている千冬くんは、幼馴染で今でも同じマンションに住んでいる。昔は仲が良かったが、地味な風里とは違い、千冬くんは中学に入った頃からどんどんカッコよくなって、あっという間に手の届かない存在になってしまった。女の子といるところを見ると胸が痛くなるけれど、この気持ちには気づかないフリをしてきた。ある日、弟の付き添いで病院に行くと、千冬くんの姿を見かけた。その後、学校を休みがちの千冬くんを心配に思い、勇気を出して声をかけてみると、不可逆性体温低下症、通称「100日病」という難病を患っていると言う。彼は、発症したら100日後には低体温で死んでしまうという不治の病だった――。大切な人のために、自分にはなにができるのか。悔いのないように一生懸命生きるとはどうすればよいのか……。風里は必死に考える。ラストは号泣必至!命と勇気の物語。
  • 孤狼の血
    4.2
    1~4巻748~858円 (税込)
    常識外れのマル暴刑事と極道の、プライドを賭けた戦い。作家、マスコミほか多くの賞賛を集めた、圧巻の警察小説。 昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社社員が失踪した事件の捜査を担当することになった。飢えた狼のごとく強引に違法行為を繰り返す大上のやり方に戸惑いながらも、日岡は仁義なき極道の男たちに挑んでいく。やがて失踪事件をきっかけに暴力団同士の抗争が勃発。衝突を食い止めるため、大上が思いも寄らない大胆な秘策を打ち出すが……。正義とは何か、信じられるのは誰か。日岡は本当の試練に立ち向かっていく――。
  • 髪結百花
    3.9
    ※本書は、角川書店単行本『髪結百花』を加筆修正のうえ、文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。 ここまで優れた作品を上梓した作者を、ただただ絶賛したい――。――書評家・細谷正充 ”理不尽”と闘う2人の女意気に、思わず胸が熱くなる! ――書評家・吉田伸子 吉原遊郭を舞台に、女の生き様を描いた人生賛歌。 遊女に夫を寝取られ離縁したばかりの梅は、生家に戻って髪結いの母の手伝いを始める。 心の傷から、吉原で働く女たちと距離を置いていたが、当代一の美しさを誇る花魁の紀ノ川や、 寒村から売られてきた禿のタネと出会い、少しずつ生気を取り戻していった。 そんな中、紀ノ川の妊娠が発覚し――。 男と女の深い溝、母娘の複雑な関係、吉原で生きざるを得ない女たちのやるせなさ。 絶望の中でも逞しく生きていこうとする女たちを濃密に描く。 第1回日本歴史時代作家協会賞新人賞、第2回細谷正充賞受賞作。
  • 義経と郷姫
    4.0
    河越重頼の娘、郷姫は源頼朝の命により、初恋を捨て義経の許へ嫁いだ。周囲は彼女を鎌倉の間者と疑い、義経も次第に愛妾に思いを寄せ、妻を遠ざけるようになる。しかし、彼女は夫を一途に思い続けた。源平の戦いや頼朝・義経兄弟の争いにも巻き込まれていくなか、子を産み、最期は義経と共に壮絶な死を遂げた郷姫。戦乱の世を気高く生きぬいた一人の女性の生涯を描く。歴史に隠された真実が心揺さぶる時代長編。
  • 美しき闘争 上 新装版
    4.0
    1~2巻748~825円 (税込)
    井沢恵子は姑との不和が原因で夫と離婚した。ひとりで生きていくため、文芸評論家・大村の紹介で『週刊婦人界』の記者の職に就くが、それをきっかけに大村は恵子にしつこく迫るようになり……。
  • 私の頭が正常であったなら
    4.1
    最近部屋で、おかしなものを見るようになった夫婦。妻は彼らの視界に入り込むそれを「幽霊ではないか」と考え、考察し始める。なぜ自分たちなのか、幽霊はどこにとりついているのか、理系の妻とともに謎を追い始めた主人公は、思わぬ真相に辿りつく。その真相は、おそろしく哀しい反面、子どもを失って日が浅い彼らにとって救いをもたらすものだった――「世界で一番、みじかい小説」。その他、表題作の「私の頭が正常であったなら」や、「トランシーバー」「首なし鶏、夜をゆく」「酩酊SF」など全8篇。それぞれ何かを失った主人公たちが、この世ならざるものとの出会いや交流を通じて、日常から少しずつずれていく……。そのままこちらに帰ってこられなくなる者や、新たな日常に幸せを感じる者、哀しみを受け止め乗り越えていく者など、彼らの視点を通じて様々な悲哀が描かれる、おそろしくも美しい”喪失”の物語。【解説:宮部みゆき】
  • ナミヤ雑貨店の奇蹟
    4.5
    あらゆる悩み相談に乗る不思議な雑貨店。そこに集う、人生最大の岐路に立った人たち。過去と現在を超えて温かな手紙交換がはじまる……張り巡らされた伏線が奇跡のように繋がり合う、心ふるわす物語。
  • AX アックス
    4.5
    【伊坂幸太郎史上最強のエンタメ小説<殺し屋シリーズ>、『グラスホッパー』『マリアビートル』に連なる待望作!】 <<鳴りやまぬ驚愕と感涙の声!>> ★2020年の年間文庫ランキング4冠達成! ★2018年 本屋大賞 ノミネート作! ★第6回静岡書店大賞(小説部門) 大賞受賞作! ★フタバベストセレクション2017(フタバ図書) 第1位! 最強の殺し屋は――恐妻家。 物騒な奴がまた現れた! 物語の新たな可能性を切り開く、エンタテインメント小説の最高峰! 「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。 一人息子の克巳もあきれるほどだ。 兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。 引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。 こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。
  • をんな紋 あふれやまぬ川
    4.0
    いつの時代も忍耐を強いられるのは女――。昭和十九年。五人の子供に恵まれ、大店のお家はんとして過ごす柚喜だったが、その穏やかな日々にも戦争の暗い影が忍び寄ってくる。太平洋戦争が長引くなか、想いをあきらめ、夢を捨て、家を守るためにだけ懸命に生きた女たち。血脈の愛しさと切なさを赤裸々に描き、母と娘の絆を問う壮大な家族の物語、感動の完結。
  • 蒼海に消ゆ 祖国アメリカへ特攻した海軍少尉「松藤大治」の生涯
    5.0
    米・サクラメントに生まれ、「日本は戦争に負ける。でも、俺は日本の後輩のために死ぬんだ」と言い残して死んだ松藤少尉。生前の松藤を知る一人ひとりを訪ね歩き、その生涯に迫った感動の歴史ノンフィクション。
  • 火花 北条民雄の生涯
    4.5
    ハンセン病の北条民雄は文学を目ざし、川端康成に見出される。やがて『いのちの初夜』が文学界賞を受賞、ベストセラーとなるがペンネーム以外は秘された。差別と病魔と闘い生涯を終えた民雄の生の輝きを克明に綴る!
  • 正義のセ ユウズウキカンチンで何が悪い!
    3.8
    1~4巻737~902円 (税込)
    東京下町の豆腐屋生まれの凜々子はまっすぐに育ち、やがて検事となる。法と情の間で揺れてしまう難事件、恋人とのすれ違い、同僚の不倫スキャンダル……山と谷ばかりの日々にも負けない凜々子の成長物語。 ※本書は、二○一三年二月に小社より刊行された単行本「正義のセ」を、改題のうえで文庫化したものが底本です。
  • 徳川家康 新装版
    4.3
    天文11年、三河国岡崎。周囲を強敵に囲まれた小さな大名家に、ひとりの男の子が誕生した。竹千代と名付けられた少年は、家を守るために幼い頃から人質生活を余儀なくされる。元服を機に故郷への帰還を果たした竹千代だったが、すぐに強敵・織田信長との決戦に巻き込まれて……。天下を併呑し、歴史にその名を刻んだ傑物・徳川家康の波乱と超克に満ちた、獅子のごとき生涯。大作家・松本清張が描く、最も分かりやすい家康伝。
  • 堀部安兵衛(上)
    4.3
    越後、新発田五万石の城下の春。藩士の子息、14歳の中山安兵衛は、路上で会った山伏に「剣の道に進めば短命」と宣告される。はたして、父の無念の切腹という凶事にみまわれ、安兵衛の運命は大きく変わる。父の死の謎を解くために藩を出奔し、江戸へ向かう途中、魔性の剣をふるう中津川祐見と宿命の出会いを果たすが、その後、女をめぐって対立することになる……。江戸、東海道、京都を舞台に安兵衛の青春の彷徨を描く長篇。
  • ヤクザと家族
    3.7
    自暴自棄な生活を送る孤独な少年は、柴咲組の組長の命を救ったことからヤクザの世界に足を踏み入れる。だが、組の存続を巡る抗争の中で14年間服役した彼を待ち受けていたのは、変わり果てた組の姿だった。
  • 自閉症の僕の七転び八起き
    4.5
    障害者だけでなく、人は誰でもどこかに不自由を抱えている――。「自閉症」という障害への思い、会話ができないからこそ見えてくる日常の様々な気づき。自らの「七転び八起き」の歩みが詰まった一冊!
  • エリートの転身
    3.6
    1巻715円 (税込)
    部下の不祥事の責任を取って退職した証券マンは、チョコレート職人への転身を目指し単身スイスで修業を始める(『エリートの転身』)。派閥争いに巻き込まれ、些細な理由で会社上層部から懲戒解雇にすると脅されたサラリーマンが、重役と刺し違える覚悟で会社に闘いを挑む(『エリートの反乱』)。転機を迎えたサラリーマンの生き方を、厳しくも温かい眼差しで描いた珠玉の4編。組織で働く全ての人たちへの応援歌。文庫化にあたり、著者による後日談を含むあとがき解説を収録。
  • アヴェ・マリアのヴァイオリン
    4.5
    14歳のあすかのヴァイオリンに隠された数奇な運命。強制収容所の音楽隊員として生き抜いた少女・ハンナ。家族、仲間、音楽のすばらしさを高らかに歌い上げた感動の名作。第60回全国読書感想文コンクール課題図書。
  • 走ろうぜ、マージ
    4.1
    1巻715円 (税込)
    11年間を共に過ごしてきた愛犬マージの胸にしこりが見つかった。悪性組織球症。一部の大型犬に高発する癌だ。治療法はなく、余命は3ヶ月。マージにとって最後の夏を、馳星周は軽井沢で過ごすことに決めた。
  • 海嶺(上)
    5.0
    天保3年(1832年)熱田から、千石船宝順丸が14人の乗組員を乗せ江戸に向かって出航した。しかし遠州灘で激しい嵐に遭い、船は遭難してしまう。1年2か月後、乗組員の中で生き残った、豪胆な岩松、明朗快活な久吉、心優しい音吉の3人は、奇跡的に北アメリカに漂着した。彼らを待ち受けていたのは、想像を超える数奇な運命だった……。逆境の中、諦めることなく、希望を持って生き抜く男たちを描いた感動の時代巨編、第1巻。
  • 私の途中下車人生
    3.8
    終戦の日も時刻表通り走り続けていた汽車の記憶、月曜朝に夜行列車で帰っては出社した会社員時代、車窓から見たフィヨルドの絶景――。紀行作家・宮脇俊三が語る、味わい深い鉄道人生と旅への想いにふれる。
  • アジアンタムブルー
    4.0
    葉子を癌で失ってからというもの、僕はいつもデパートの屋上で空を見上げていた――。万引きを犯し、衆人の前で手酷く痛めつけられた中学の時の心の傷、高校の先輩女性との官能的な体験、不倫による心中で夫を亡くした女性との不思議な縁、客の心を癒すSMの女王……。主人公・山崎が巡りあった心優しき人々と、南仏ニースでの葉子との最後の日々。青春文学の名作『パイロットフィッシュ』につづく、慟哭の恋愛小説。
  • トンネルの森 1945
    4.0
    太平洋戦争さなか、幼くして母を亡くしたイコは父の再婚相手になじめぬまま、生まれたばかりの弟と三人で小さな村に疎開することに。家のそばにある暗く大きな森がトンネルのようで怖くてたまらなかった。同級生たちはあの森に脱走兵が逃げ込み自殺したのだ、と噂をしていた。ある夜、森の奥からハーモニカの細い音色が流れてくる。数日後、沼で失くしたイコの下駄が森の出口に置かれていた。「あり・が・とう」イコはちいさく呟いた。戦争は激化し、東京大空襲で半死半生の父が見つかる。不安に押しつぶされそうになったイコは森に入る。「兵隊さーん」そこでイコが目にしたものは……。「「魔女の宅急便」の著者が描く少女の戦争。(解説:小川 洋子)
  • 東京‐金沢 69年目の殺人
    3.0
    8月15日。東京・江東区のマンションの一室で死体が発見された。駆けつけた十津川警部は、仏壇に飾ってあった1枚の写真に目をとめる。写真には、海軍のゼロ戦を背に航空隊の中尉と思しき若い男たちが写っていた。写真を手に、十津川はその写真が掲載された昭和20年5月11日の新聞記事に辿り着く。被害者の小暮義男は元海軍中尉だった。十津川は戦後生き続けた小暮の足跡を追い、金沢へ赴くが――晩年の著者による渾身作!
  • 犬ほど素敵な商売はない
    完結
    4.7
    全1巻704円 (税込)
    美貌だが虚ろな人生を送ってきた倖生(ゆきお)は、 知り合いから「割のいい仕事」に誘われる。 それは「犬」として顧客に派遣されるサービスだった。 性的なものだろうと思い込んでいたが、 顧客の轡田(くつわだ)は、倖生に本物の犬として振る舞うことを要求する。 初めのうちは屈辱的な命令に従えなかったものの、 忍耐強く躾けられ、いつしか轡田の犬でいることに 奇妙な充足感を得るようになる倖生――。 歪んだ純愛の行きつく先は……。刺激的BL。

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