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邪馬台国の研究に生涯を費やした考古学者・小池拓郎が殺される。浅見光彦は小池が寄宿していた当麻寺の住職から事件解決を依頼され、早春の大和路へ。古代史のロマンを背景に展開する格調高い文芸ミステリ。
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Posted by ブクログ
内田康夫作品を読んで思うのは、内容が濃いということ。 今回の作品もまた濃いなぁと思いました。 そして楽しめました。 浅見光彦の推理は当たり前に、女性との絡みもまた 楽しみのひとつ。 今回の舞台は、奈良。 古墳、邪馬台国、卑弥呼などとても興味深い内容でした。
男女の妄執 ー それは太古の昔も、戦中戦後の乱世も、そして現代も変わることなく繰り返される。まるで輪廻の如く… 箸墓古墳を舞台に繰り広げられる壮大な古代ロマンとミステリー。 「格調高い文芸ミステリー」と銘打ってあるだけのことはあります。
ビジネス本という訳ではないですが、推理小説で「連想力」と「考える力」が鍛えられるのでは?と感じました。 まぁ、内容が好きな歴史に絡ませて書かれていたのですんなり読みやすかったのもありますが(笑)
個人的に文章が大好きな作家さんです。 私はいつも最後の方まで犯人がわかりません。笑 なんだかんだでもてている主人公浅見がいいキャラしてます。
「この『神の手』の評価に翳りが生じた。『神意』どころか『人為』を疑われたのである。」 箸墓幻想は毎日新聞日曜版に平成十二年四月二日から六十三回にわたって連載された新聞小説です。 単行本としては平成十三年八月三十日に毎日新聞社から刊行されました。 発売日当日には、新聞全国紙各紙に全面広告というミ...続きを読むステリー小説としては異例のプロモーションがあったように記憶しています。 センセーショナルな出来事は、小説連載中の平成十二年十一月に発覚した旧石器捏造事件(神の手事件)発覚の事実と、フィクションの箸墓幻想の古墳偽装があまりにも似通っていて予言めいていたからでしょう。 また旧石器捏造事件のスクープをしたのが毎日新聞、連載小説も毎日新聞という符合も出来過ぎとの疑念もありました。 著者と新聞記者との世間話のなかで、藤村新一氏のことや毎日新聞が藤村氏を追跡しているなどの話題があったかもしれません。 ただ、物語は悲恋の様相に移り変わっていき、たくみに幻想化されます。 このあたりの技が内田康夫さんの真骨頂でありました。 藤村氏の事件とは別に、 この小説をきっかけに卑弥呼大和説が強まったといわれています。 (ものがたり) 卑弥呼の墓とも言われながら、実際はベールに隠された奈良・箸墓古墳。 その謎を追求していた、敏傍考古学研究所の元所長・小池拓郎が殺される。 真相を追う浅見光彦を待ち受けていたのは、 歴史を超えた暗い情念だった。 闇は御霊たちの呪いのように、冷たく、深い 。 やがて起きた第二の殺人に、浅見は・・・・・・・・。 (じけん) 旧石器捏造事件(きゅうせっき ねつぞう じけん) は、考古学研究家の藤村新一が次々に発掘していた、日本の前期・中期旧石器時代の遺物や遺跡だとされていたものが、全て捏造だったと発覚した事件である。中学校・高等学校の歴史教科書はもとより大学入試にも影響が及んだ日本考古学界最大のスキャンダルとされ、2000年11月5日の毎日新聞朝刊で報じられたスクープによって発覚した。
奈良を主な舞台にした浅見シリーズの歴史ミステリー、と言うべきか。 一言で言えば、邪馬台国を研究していた学者の死の謎と背景を探し解いていく話。 話自体は面白いが、話のラストが、ちょっと私好みのものではなく、歴史的な部分で明らかにおかしい点が存在し、何より被害者の周りの人間関係が複雑すぎること極まりない...続きを読む。
TVで沢村一樹さんが演じる浅見光彦が最後だと知ってドラマを見た後に、原作を買いました。 やはりこの長編をTVドラマに納めるのはかなり無理があるなぁと。たまに原作よりドラマや映画の脚本の方がよい場合がありますが、今回はやはり原作の方が良かったです。 作者もこの話を連載している時に箸墓古墳などにまつわる...続きを読むニュースがあって不思議だと感じていたらしいですが、私も読み出した途端、箸墓古墳に関連する記事が新聞に載ったのを見て、急に身近に感じました。 この本で、箸墓古墳などに興味を持ったので自分なりに空想を広げたあと、再読しようと思います。 純粋にミステリーを読みたい気持ちが勝っている分、浅見光彦の色恋沙汰は面白く無いなぁと個人的に思いました。
5月-18。3.5点。 古墳発掘と、戦中戦後の悲恋の物語。結構面白かった。邪馬台国論争に興味が湧いた。哀しい結末。
浅見光彦の苦手な理由がわかった。 美形でやたらモテる上に、女性にひどいことをしている。 実家も権力持ってるし、上流階級な上に、コンプレックス持っているというのは口だけで、実際の発言や行動を見ているとまったくそれが見えない。 そして、犯人を心配するフリをしながら、決して救わないこと(行動する優先順位...続きを読むが低すぎる)なんだろうな。 冷たいよね浅見光彦。 うんちく小説であり、面白いとは思うんだけどね。
自作解説によれば、新聞連載した小説だそうで、連載途中に、考古学界で、例の大スキャンダル事件が発覚した。そのおかげで本書のトリックというかシナリオにリアリティが付加された。。。的なコメントがありました。その時点では発覚していないまでも、そういう空気があったんでしょうかね。これも著者に言わせれば、予感の...続きを読むようなもので、だんだんそっちのほうに話が偏向したかのようで、最初のあたりで、折口信夫の「死者の書」からの引用やら、大津皇子の怨霊のお話がやたら印象的だったのが、後半では、アレは一体なんだったのかという、無理やりこじつけの感ができてしまった。 ま、著者一流のプロットなしで書いていることを考えれば、これも面白いので、まぁいいか。。。です。 2004/11/17
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