吉田康弘の作品一覧
「吉田康弘」の「かぞくいろ ―RAILWAYS わたしたちの出発―」「バースデーカード」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
亡くなった母から20歳になるまで誕生日に届くバースデーカード。
幼い時は待ち遠しくて嬉しく、思春期には少しばかり鬱陶しい。そして大人に近づいた時期は、素直に母が恋しい。
まるで、生きている母と子の関係のようで。
手紙の中の母の思う様な自分になれているのか、自分と違う母を羨んで、卑屈になってしまう紀子の気持ちもよく分かる。10歳の自分を知る母は、どんな私に成長して欲しかったのだろう?聞きたくても、もう母はこの世にはいない。きっとその現実に寂しい思いをしてきたはず。
母の立場になって、死が目前に迫った時に二人の子供に何かを遺してあげたい、言葉を届けたいという気持ちは痛いほど分かる。きっと手紙を書きながら「この歳のこの子に会いたい、この目で成長を見たい」と思わない時は無かっただろう。楽しい時は一緒に喜び、苦しい時は1番に味方になって支えてあげたい、母としての当たり前の事をずっとしてあげたかっただろう。小さなバースデーカードに想いを綴りきれず、ママは辛かったろうな。