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昌子は、九州旅行で知り合った経済官僚の堀沢と交際、結婚。堀沢は出世を目ざす秀才で神経質、強いエリート意識と、心の底を明かさない冷たさがあった。平穏で空虚な日々ののちに起こった、妹伶子と夫の失踪。宮城県作並温泉の山峡で発見された2人の死体に、新聞は不倫の恋の清算と書きたてたが、妹は夫を好まず、夫もまた彼女を敬遠していた……。若手官僚の死の謎に秘められた、国際的陰謀を描く、巨匠の力作。
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山狭の章
昌子は夫の堀沢と妹の伶子が時を同じくして行方不明となり、安否を気づかう。2人は、作並温泉の「山狭」で帰らぬ姿となって発見される。
経済計画庁に勤ていた堀沢は、有能な人物のようにみえるのだが、日々課長らに付随するのにあくせくしているようであった。昌子は、このような夫にしっくりしない想いを抱くようになっていた。
一方、妹の伶子は、堀沢を避けていた、このような失態を犯すはずがない、と晶子は確信していた。
昌子の真相究明がはじまる、堀沢の上司の課長ら、伶子の付き合っていた年配者や女性に面談し、思考をめぐらす。
東和財政研究所に勤める吉木は、昌子がずっと気になる存在だった。物語の後半で、昌子と吉木は、やっと再会し、さまざまな謎が解けていく。
そして事件が解明される。堀沢と伶子を殺害したのは、誰か、そして事件の真相はいかに!
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