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Posted by ブクログ
マルティン・ベックシリーズの3作目。レギュラーキャラが増えて、ますますベックチームに厚みが増してきました。
今回はストックホルム市内で幼い少女が何人も犠牲になってしまう、なんとも胸の痛い展開が続きます。市内にホームレスが溢れる様子も描かれ、まさに「福祉大国スウェーデン」の影の部分にまざまざとスポットライトが当たることに。
その点で読んでいて気持ちのいいものではないのですが、全体の構成がとても美しい。
冒頭に「バルコニーの男」が登場し、メインの事件と並行して捜査する他の事件が解決の糸口となる。なんだか映画の『踊る大捜査線THE MOVIE2』を思い出してしまいました。レインボーブリッジのやつです。
人事面では、前作でちらっと出てきたグンヴァルド・ラーソンがいつの間にかベックの配下に。続く『笑う警官』では憎めない印象だったのですが、今作はまだだいぶアクが強く、ベック達からも白い目で見られる始末(^^;しかし、ベックの頭にずっとあった「なにか」を思い出すシーンはとてもよかった!メランダーすごい。
それにしても、あれだけストックホルム中を混乱に陥れた犯人を捕まえるのがあの二人でよかったのでしょうか……?彼らを一体どんな立ち位置にしようとしているのか、それがシリーズ最大の謎かもしれません。笑
リアルタイムで進行していく捜査、緊張感が高まる市民たち、そして警察の執念とチームプレイ。
マルティン・ベックシリーズは、警察小説のお手本として、いずれも満足度の高い読書を楽しむことができます。次は『笑う警官』を再読しようかな……。
Posted by ブクログ
マルティン・ベックシリーズ第三弾は、1963年に起きた実際の事件が背景になっている。ストックホルムに住む人々の、短い夏を楽しむ独特の季節感が流れる中、事件の発生は厳密に時間を追って展開され、ほぼ殺人事件のみに焦点が当てられ、説明に不要な言葉はない。
警察小説の魅力と言う点では、マルティン・ベック・チームの顔ぶれと、彼らのチームワークも魅力的。彼らは平凡な生活を送り、平凡な考え、平凡な問題を抱えた現実味のある刑事ばかり。決して一枚岩ではないが、何だかんだ言い合いながらも捜査のポイントは外さない。
今回も手掛りのない厳しい捜査だが、結果的に見るとチームワークの勝利とも言える。事件は読んでて辛かったが、キャラが立ってきたので、続編へ向けて楽しみが増えた読後感でした。
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