中公文庫 - 切ない作品一覧

  • 黄色い家(上)
    3.9
    1~2巻924円 (税込)
    人はなぜ、金に狂い、罪を犯すのか――。 ニュース記事で知人女性による監禁・傷害事件を知った花。 彼女たちと疑似家族のように暮らした20年前の記憶が甦る。 本屋大賞ノミネート。読売文学賞受賞作。
  • 気がつけば、終着駅
    5.0
    世の中が変われば、考えも変わる。『婦人公論』初登場の「クサンチッペ党宣言」「再婚自由化時代」から、最新の対談まで、エッセイ、インタビューを織り交ぜて、この世の変化を総ざらい。39歳から100歳の今日に至る波瀾万丈の人生を振り返る、選りすぐりの一冊。巻末に、単行本刊行を受けての五木寛之氏との対談を初収録。
  • 貴族の階段
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    西の丸公爵の娘・氷見子は、父の秘密の記録係として客人の会話を筆記している。陸軍大臣との密談から、青年将校たちの蹶起計画を知った氷見子は……。公爵の息子でありながら蹶起に加わろうとする陸軍士官の兄、自ら悲劇の道へと身を投じる陸軍大臣の娘。二・二六事件前夜の貴族と軍人の暗闘を、不羈奔放な氷見子の目を通して描く。〈解説〉奥泉 光
  • 教室の亡霊
    3.0
    群馬県の公立中学校の教室で、かつてその学校で教鞭を執っていた男性の死体が見つかった。毒殺された被害者のポケットには、新人教師・梅原彩とのツーショット写真が。さらに、彩が顧問を務める陸上部員の父親が殺され――。次々と事件に巻き込まれる彩を助けてほしいと依頼された名探偵・浅見光彦が、現代の教育問題に迫る!
  • 共鳴
    4.0
    大学にも行かず、家に引きこもっている孫・将を強引に自宅へ連れてきた、元刑事の麻生。持ちこまれる近所の事件を調べるため、将を「相棒」に任命した麻生だったが、前途は多難で――。警察小説の旗手が贈る、あたらしい「家族」小説。
  • 黄金色の祈り
    3.5
    母校の天井裏で見つかった、盗まれたはずのアルトサックスと、天才プレイヤーの白骨死体。僕は旧友の不審死を題材に小説を書き、人生の一発逆転を狙うが……。成功者に憧れ、理想と現実の間をさすらい続けた末に僕が見出す、最も知りたくなかった真犯人とは? 自意識の闇を精緻なトリックに昇華させた、極上の青春ミステリー。〈解説〉佳多山大地
  • 逆境ハイライト へこたれずに生きています。
    3.0
    1巻726円 (税込)
    商社に就職した朋文は、それなりに順調な人生を歩んでいた。そんな中、直属の上司が横領事件を起こし、濡れ衣を着せられることに。その上、父親が失踪したという連絡も入る。慌てて大学卒業以来一度も帰っていなかった実家――銀座の《元》人気店である老舗和菓子屋に戻ることになり……!?
  • 暁天の夢(上)長安異神伝
    4.0
    長安で美女翠心と暮らす半神半人の二郎真君のもとへ、妹の慧瑛があらわれた。長安に異変の予兆あり、翠心を安全な天界へ保護すると言うのだが……。
  • 口奢りて久し
    5.0
    「私が大食漢であるかどうかは知らないが、食べることに人一倍熱心で、年期の入っていることは確かであろう」──五十年間、一食たりともおろそかにせず、食事中も次の食事の事を考える。名著『食は広州に在り』から半世紀。世界中の美味を求めて歩き回った著者の、珠玉の食エッセイ。
  • 國破れて マッカーサー
    3.7
    1巻1,414円 (税込)
    アメリカによる「占領」は未だ終わらざる日本の惨敗物語だ。米政府の極秘資料をもとに、占領政策の欺瞞を暴き、日本人の変節を問う。平和と民主主義の代償として憲法第九条の中に埋葬された日本人の誇りを取り戻すために、いま明かされる「占領の真実」。
  • 暗い落日
    4.0
    私立探偵の真木は、実業家・磯村の依頼を受けて、十九歳の劇団研究生・乃里子の行方を捜し始めた。調査が進むに従って、バーの女、ボーイフレンドの父と関係者が相次いで殺され、一族の暗く重い過去が真木の前に現れる。
  • グレイのものがたり
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 絵描き一家にシベリアンハスキーの子犬がやってきた。愛くるしくも一家をふりまわす子犬時代、成長したある日の突然の発作、そして末期ガンを宣告されて……。絵描きとして、その「死」から眼をそらさない決意をした著者が、風のように駆け抜けた5年の生活をスケッチと文章とで綴る――大人気グレイシリーズ三部作、合本により待望の復刊。 〈解説〉小川洋子
  • 軍国日本の興亡 日清戦争から日中戦争へ
    3.0
    明治維新後、日本は数十年にして近代民族国家としての自立に成功した。この近代化は同時に軍国化にほかならず、日本は帝国主義の時代に参加して日清・日露戦争に勝利した。 しかし、国際社会の一員として世界各国と協力し、互いに主権と独立を守という精神は次第に忘れられ、日本は軍国主義化の色彩を強めていく。軍部は立憲国家の枠を越えて独走、日本は国際的孤立化に陥った。施政者と世論を巻き込んで、大東亜戦争あるいは太平洋戦争へ至った経緯を詳説する。 巻末に著者の回想「軍国日本に生きる」を併録 目次 第一章 近代化と日清戦争/第二章 北清事変と日英同盟/第三章 日露戦争(Ⅰ)/第四章 日露戦争(Ⅱ)/第五章 韓国の併合/第六章 日米関係の緊張と軍国化/第七章 明治から大正へ/第八章 第一次世界大戦とロシア革命/第九章 軍縮と大正デモクラシー/第一〇章 金融恐慌と張作霖爆殺/第一一章 ロンドン会議と〝金解禁〟/第一二章 陸軍の発酵/第一三章 満洲事変/第一四章 五・一五事件と国際連盟脱退/第一五章 ヒトラー政権/第一六章 軍国主義化/第一七章 広田内閣/第一八章 自爆戦争へ/付録 「軍国日本に生きる 猪木正道回顧録」
  • 慶応水滸伝
    4.0
    幼少期、両親を火事で亡くした新門辰五郎は、町火消十番「を」組の頭取・町田仁右衛門に引き取られる。火消や喧嘩の仲裁で男を上げ、遂に「を」組を継承。その名を慕い国定忠治ら名だたる侠客が草鞋を脱ぐ。そんな辰五郎を見込んだ勝海舟は、のちに第十五代将軍となる一橋慶喜に引き合わせるが!? 文庫書き下ろし。〈解説〉細谷正充
  • デス・パレード 警視庁組対特捜K
    4.5
    死のドラッグ「デイアドロップEXE」誕生の秘密を握るのは、N医科歯科大学アメフト部関係者と睨んだ捜査本部。だが、捜査対象者のひとりが殺害されてしまう。犯人を追う東堂絆は、挑むように現れた、新たな暗殺者と激突する!  一方、五条宗忠が率いる竜神会内部では密かに、小さな亀裂が表れ始めていた――。文庫書き下ろし
  • 刑事さん、さようなら
    3.8
    「結婚したい女ができた」と明かした十日ほど後、警官が自宅で首を吊った。その二日後、河原で風俗ライターの死体が見つかる。後輩の自殺に疑問を抱き独自に聞き込みを続けていた警部補・須貝は、二つの不審死をつなぐ“女A”の存在に行き着くのだが――。「善人の罪科」と「悪人の正義」が交錯する、美しくも哀しき愛の物語。33万部突破『ピース』の著者が警察組織の歪みに迫る傑作ミステリー、待望の文庫化!
  • 新装版 雪虫 刑事・鳴沢了
    3.9
    1~11巻825~935円 (税込)
    「仏の鳴沢」と呼ばれた祖父。 「捜一の鬼」の異名を持つ父。 その二人を継ぐ、「刑事として生まれた男」――。 堂場瞬一史上人気NO.1警察小説! 祖父・父を継いで新潟県警捜査一課の刑事となった鳴沢了は、晩秋の湯沢で殺された老女が、かつて宗教教団の教祖で、五十年前に殺人事件に関わったことを突き止めた。了は二つの事件の関連を確信するが、捜査本部長の父はなぜか了を事件から遠ざけるのだった。正義は、そして歳月は、真実を覆い隠すのか? 堂場瞬一の原点にして、警察小説の潮流を創り出した大傑作。 新装版 刑事・鳴沢了シリーズ毎月刊行予定!
  • 献心 警視庁失踪課・高城賢吾
    3.7
    綾奈の死の真相を知る――決意した高城に長野が目撃者情報を持ち込む。十数年を経て得られた新しい証言。しかし会社員だというその男は一転証言を曖昧にした上で、弁護士を通じて抗議をしてくる強硬さだった。不可解な態度を不審に思いつつ、地道に当時の状況を洗い直す高城は、綾奈の同級生母子を追って一路東北へ向かう。長き旅の果て、高城が掴んだ真実とは? シリーズ、堂々完結!
  • げいしゃわるつ・いたりあの
    4.0
    若き日の有吉佐和子が、実際に花街を取材して書き上げた渾身の一作。 陰りを見せ始める花柳界の問題を鋭く示しながら、 当時の煌めきをユーモラスに活写した“幻の快作”が、 66年の時を経て初の文庫化! 【内容】 1950年代、東京の花街。 置屋「綾津川」の女あるじ・綾千代のもとに、 正体不明のイタリア系アメリカ人・フランチョリーニから、 芸者遊芸ブロードウェイ公演の話が舞い込んだ。 綾千代はライバル・亀千代とタッグを組み、 芸妓組合での根回しや渡航の金繰りに奔走するが、徐々に暗雲が立ち込める。 売れっ妓・千々代と花奴、 縁あってフランチョリーニの秘書となった 国際電話交換手の能村勢子とその同僚・横井新也、 日本舞踊の家元・梶川猿寿郎らが巻き起こす騒動と恋のさや当て――。 混迷を極める“ゲイシャガール・ダンシング・ティーム”は、 果たしてアメリカへ行けるのか!? 〈解説〉岩下尚史(作家・國學院大學客員教授)
  • 幻想即興曲 響季姉妹探偵 ショパン篇
    3.7
    夫の刺殺容疑で逮捕された美人ピアニスト。じつは殺害時刻に別の場所でショパンを弾いていた!?――四十年前の事件の手がかりは、それを題材として書かれたミステリー小説のみ。担当作家から原稿を預かった編集者の響季智香子は、新米ピアニストの妹の協力を得て超絶推理に挑む。天然姉妹の会話と推理が光るシリーズ第一弾。
  • コイコワレ
    3.8
    1巻880円 (税込)
    大戦末期。東京から宮城の田舎へ集団疎開した浜野清子は、そこで那須野リツと出会った。対立する「海」と「山」の呪縛か、無意識に忌み嫌い合うふたりの少女。だが、戦争という巨大で最悪の対立世界は、彼女たちから、大切な存在を奪ってゆく……。宿命に抗いはじめた少女たちが願う、美しき未来とは――。 特別書き下ろし短篇収録。〈解説〉瀧井朝世 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みを読むことができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』(本作) 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』
  • 恋ほおずき 完全版
    3.7
    女ゆえに、女たちを苦しみの淵から救いたい―― 時は天保、江戸は浅草田原町。恋の痛みをいやしてくれる若き「女医者」がいた。自身も切ない過去を抱え、この道へ進んだ彼女だが、叶わぬ恋に落ちてしまう。あろうことか、子堕ろしを取り締まる同心と……。女たちの悲哀と恋模様を巧みに織りなした時代長篇。新たに最終章を書き下ろした完全版。
  • 芝浜の天女 高座のホームズ
    3.2
    天女のように美しく、質素で健気な若い妻。その完璧な笑顔の裏に隠された秘密とは!? テレビやラジオで落語が大人気だった、賑やかなりし昭和五十年代。女に金に、そして芸の道に悩める噺家たちが、今日も探偵・林家正蔵(のちの彦六)の住む長屋へとやってくる。笑いと人情にあふれた無類の落語ミステリー第四弾。文庫書き下ろし〈解説〉広瀬和生
  • 公主帰還
    4.3
    北方の脅威・女真族の金国に皇帝らが連れ去られて十年。太平を貪る南宋の都に北から逃れ来た帝姫と名乗る美女があらわれた。主だった皇族は北に囚われたまま、現皇帝とは面識がなく、帝姫との確証がない。その見極めと隠れさた真相とは――? (表題作)。繁栄する中国宋代を舞台に描く佳作七編を収録。
  • 黄金餅殺人事件 昭和稲荷町らくご探偵
    3.3
    時は昭和五十年代、八代目林家正蔵(のちの彦六)の住む長屋には、密かに難事件の相談が持ち込まれていた……。「やかん」「中村仲蔵」「伽羅の下駄」など、正蔵十八番の名作落語の数々が現実の事件と複雑に絡み合う。落語界の大看板にして名探偵・正蔵が謎に挑む、痛快無比の異色落語ミステリー第二弾! 〈目次〉より エピローグ 第一話 黄金餅「殺人」事件 幕間 第二話 広い世間に プロローグ 特別鼎談 父・林家正蔵の流儀(藤澤多加子・林家正雀・愛川晶)
  • 告白
    4.5
    1巻1,257円 (税込)
    人はなぜ人を殺すのか――。河内音頭のスタンダードナンバーにうたいつがれる、実際に起きた大量殺人事件「河内十人斬り」をモチーフに、永遠のテーマに迫る著者渾身の長編小説。第四十一回谷崎潤一郎賞受賞作。
  • ここに住みたい
    3.0
    安ブドー酒を呑むと少くとも僕は真実に出会った気がするのだ――絵本作家・アートディレクターとして一時代を築いた著者が描く、旅の文とスケッチ。フランスで安宿グルメにハマり、メキシコでおもちゃに散財、ある日はスペインで巨匠ダリとふいに遭遇! 知らない町をぶらぶら歩く楽しさが染みわたる。新たなイラスト・コラムも満載し、初文庫化。
  • 告解者
    3.9
    あなたが殺したのですか――? 強盗殺人で二十三年の刑期を勤め、仮出所した久保島。更生保護施設職員のさくらは、入寮してきた彼の誠実な人柄に強く惹かれる。そんな折、殺人事件が発生し、寮生が疑われる事態に。久保島がまた罪を犯したのだろうか? 犯罪者の更生と償いをめぐる、感動の社会派ミステリー。
  • 骨肉
    3.8
    ある日、稲本家の三姉妹に父親から「実家に来い」と招集がかかった。すでに大人として、別々の人生を送っている娘たち。困惑しつつも、実家に集合した彼女たちを待っていたのは父と四女だった! 突然の隠し子登場に、唖然とする三姉妹だが……。家族関係の異変をユーモラスに描いた傑作。
  • ことば汁
    4.0
    モノクロームの日常から、あやしく甘い耽溺の森へ。恋多き詩人に三十年以上仕えてきた女、孤独なカーテン職人が依頼をうけた屋敷の不気味なパーティー、魅入られた者たちがケモノになる瞬間……短篇の名手が誘う六つの幻想譚。
  • この色を閉じ込める
    3.4
    恐怖度&驚愕度No.1 『ため息に溺れる』大幅超えのラストがあなたを待ち受ける。 立川署の刑事である薫と赤川は、管轄内で死亡した神田歩美の日記を見つける。そこに記されていたのは我が子の成長記録。歩美の息子・春樹は、日記が書かれる十年前に死んだはずなのに――。不審に思った二人は、歩美が暮らしていた二荘村を訪れる。だが滞在中、村内で殺人事件が発生。住人たちからは「犯人は春樹だ」という声が……。
  • こんにちは刑事ちゃん
    3.7
    ベテラン刑事・羽田隆信は後輩の鈴木慎平と殺人事件の捜査中、犯人に撃たれ殉職した――はずだった。目がさめると、なんと鈴木家の赤ちゃんに生まれ変わっていた!? 最高にカワイイ赤ちゃんの身体と、切れ味鋭いおっさんの推理力で、彼は周囲で巻き起こる難事件に挑む! 笑って泣ける衝撃のユーモア・ミステリー、誕生!
  • 郷四郎無言殺剣 百忍斬り
    4.0
    郡上の照月寺に匿われていた初美が出奔した。濤海と休雲が急ぎ後を追う。一方、奈良に向かう“黙兵衛”と伊之助は、伊賀国に入った。背後に得体の知れない気配を感じながら道中は続く。はたして二人は、幻術師・春庵を擁する伊賀者の本国を突破できるのか。「無言殺剣シリーズ第二部」第二弾。書き下ろし。
  • 誤断
    3.3
    長原製薬の広報部員・槙田は、副社長から極秘任務を命じられる。相次ぐ転落死亡事故に自社製品が関わっている可能性があり、被害者家族の口を金で封じろというのだ。外資企業と合併交渉中の会社にとって、この時期の不祥事は致命的だ。同時に過去の公害事件にも直面した槙田は、激しく動揺する。社会正義と企業利益の間で揺れ動く男たちの物語!
  • 御馳走帖
    4.1
    朝はミルクにビスケット、昼はもり蕎麦、夜は山海の珍味に舌鼓をうつ。ご存じ食いしん坊百間先生が、幼年時代の思い出から戦中の窮乏生活、また知友と共にした食膳の楽しみに至るまで、食味の数々を愉快に綴った名随筆。
  • 最後のひと
    3.8
    75歳になって、86歳のひとを好きになって、何が悪いの? 燿子がついに出会った「ぴったりな人」。 人生仕上げの情愛がもたらすものは――。 ベストセラー『疼くひと』で70代女性の性愛を描いた著者が、 実感を込めて後続世代に送る、希望の物語 奇跡の出会い、周囲の偏見、肉体的交わり、終活への備え…… 「人は老いても、毎日を幸せに生きる権利がある」を合い言葉に、 燿子と理一郎がとった選択は?
  • 斎藤一 新選組最強の剣客
    3.5
    新選組でも一、二を争う剣客・斎藤一。激動の幕末維新を経て大正時代まで命をながらえながら、遺された史料はほとんどない。度重なる改名の理由、なぜ会津藩士として生きたのか……「自らの過去を封じた」ともいえる謎に満ちたその生涯を、新選組の組織や掟という視点から読み解く斬新な書き下ろし評伝。
  • 冴子の東京物語
    3.6
    長距離の長電話が好きな著者が「電話代より部屋代が安い」と気づいて始めた東京でのひとり暮らし。 コールサインが鳴り響き、楽しくも賑やかに過ぎていく。 将来を案ずる両親への葛藤、友人との尽きない話。 本を読んでひとり芝居し、天井を帚で突き破って方違え……。 才気溢れる若き小説家が愛と怒りと笑いを交えて綴る傑作エッセイ。 〈解説〉青山美智子
  • 嵯峨野明月記
    3.9
    変転きわまりない戦国の世の対極として、永遠の美を求め〈嵯峨本〉作成にかけた光悦・宗達・素庵の献身と情熱と執念。壮大な歴史長篇。
  • ササッサ谷の怪 コナン・ドイル奇譚集
    3.0
    シャーロック・ホームズはここから始まった? 幻のデビュー作「ササッサ谷の怪」から、最後の小説となった「最後の手段」まで。探偵小説のみに留まらない希代のストーリーテラー、ドイルの魅力を再発見する名短篇全十四編を収録。〈解説〉北原尚彦
  • 彷徨える英霊たち 戦争の怪異譚
    5.0
    戦場で命を落とした者たちはなぜ、霊魂となってもなお祖国へと帰ろうとするのか。ガダルカナル、ニューギニア、フィリピン、硫黄島、朝鮮半島、そして沖縄。さまざまな場所で、戦死者たちを、その家族たちを長年にわたり取材してきた著者が〈怪異譚〉を通して綴る鎮魂の記。
  • さむらい道(上) 最上義光 表の合戦・奥の合戦
    完結
    3.0
    最上義光、山形に立つ。父・義守との家督相続争いや天童・白鳥氏、そして伊達氏らとの峻烈な内憂外患をいかに乗り越え、山形に君臨することができたのか!? 伊達政宗との抗争から上杉軍と激闘を繰り広げた一六〇〇年九月の〝北の天下分け目の戦い〟まで、義光の「負けまい、勝つまいの戦」を見よ! 山形在住の直木賞作家による渾身の長編歴史小説。 (本文より)  遠国の大名を滅ぼして天下統一をくわだてるのは覇道であって、義光の考えるさむらい道とはあい容れない。武辺にのみ頼る武士は、それによって身を滅ぼす。義光はそう思っていた。 (目次より) 一章 小僧丸/二章 人質/三章 本懐/四章 御所の方/五章 四面楚歌/六章 天童合戦/七章 宿敵/八章 その君の名を
  • さよなら獣
    4.0
    美しく野性的な野々花、聡明でプライドの高い阿佐、繊細ゆえに孤絶しがちな咲。 小学5年生の春、三人はそれぞれの理由でクラスで浮いてしまう。 共通点も一切ない彼女たちだったが、二十歳になり、 それぞれモデル、大学生、ショップ店員と大きくなり、ふしぎな交流をもつ。 三人は少女時代の獣道をくぐりぬけながら、 野々花は〝ヤリマン〟とメディアで叩かれ、 阿佐は恋愛経験ゼロの自分を恥じ、性と生をこじらせていく。 そこで、不器用な咲が意外な行動を起こし…… 『少女は花の肌をむく』より改題。
  • 三度目の恋
    4.2
    結婚したのは、唯一無二のはずだったひと。高丘さんに教えてもらった「魔法」で、むかしむかしの世に旅に出るようになるまでは。あるときは江戸吉原の遊女、さらには平安の世の女房として、梨子はさまざまな愛を知り……。『伊勢物語』をモチーフに、夢とうつつ、むかしと今のあわいをたゆたい、恋愛の深淵をのぞく傑作長編。〈解説〉千早 茜
  • Theコンプレックス 幸せもキレイも欲しい21人の女
    3.0
    1巻691円 (税込)
    肌、年齢、体形、セックス、親子関係……女は誰しも“思い通りにならない自分”を抱えている! 美容ジャーナリスト・齋藤薫が、女たちの本音をリアルに抉る。

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  • 残奏
    4.0
    人気ロックバンドのメンバーが、何者かに殺害された。殺人事件として、警察は捜査本部を設置。捜査一課刑事の音喜多弦も、特別招集された音楽隊採用の変わり者刑事・鳴海桜子ともに捜査に加わる。北海道苫小牧へ飛び、被害者の母校吹奏楽部を訪れたふたりはそこで、事件の背後に隠されていた驚愕の事実を知る……。慟哭のミステリ。文庫書き下ろし。
  • 詩人の旅 増補新版
    3.3
    小海線の車窓の眺め、若狭の水、奥津の温泉……。荒地の詩人は、ウイスキーを道連れに日本各地に旅立った。「ぼくの感情旅行」と雑誌『旅』の作品を中心にユーモラスな十二の紀行文とエッセイ「ぼくのひとり旅論」を収める。〈ニホン酔夢行〉。単行本未収録の北海道紀行を増補。〈解説〉長谷川郁夫 ■目次 隠 岐/若 狭―小浜/伊 那―飯田・川路温泉/北海道―釧路/ 奥 津/鹿児島/越 前―越前町・三国町/越 後―新潟/ 佐 久―小海線/東 京―浅草/京 都/ 沖 縄 ぼくのひとり旅論 あとがきにかえて 解 説 長谷川郁夫
  • 舌 天皇の料理番が語る奇食珍味
    3.5
    舌は味覚の器であり愛情の触覚でもある。半世紀以上を天皇の料理番として様々な食材を知り尽くした著者が、古今東西の箴言や寓意を織り交ぜながら、秘食・強精について大いに語り、イカモノ談義に華を咲かせる。また味と香りだけではなく歯切れや舌触りなどの触感に焦点をあてた名著。半世紀を経て復刊・初文庫化。
  • 周極星(上)
    完結
    4.0
    全2巻586~649円 (税込)
    世界中の野望、金、人を強烈な引力で引き寄せる巨大市場・中国。その磁場の中心に自ら飛び込んでいく若きファンドマネージャーと美貌の投資会社社長。桁外れのビジネスチャンスに懸ける二人の野心と燃えたぎる復讐心は強力な渦となり、邦銀支店長らを巻き込んで混迷する未来に突き進む。既に10年以上前に、中国経済に真っ向から取り組んだ著者渾身の経済小説。
  • 修理 仏像からパイプオルガンまで
    3.0
    使い捨ての時代が長く続いているが、物を直して使うというかつての日本の精神と技術は、いまでもきっちりと受け継がれている。書籍、眼鏡、靴等の実用品から古文書、茅葺き屋根、赤レンガ建築等の文化財にいたるまでの三十を越える日本各地の修理現場を徹底取材。修理店等の連絡先付き。
  • 宿敵
    3.4
    尽くし続ける女が鬼になる瞬間。誰にもかえりみられぬ女がほくそ笑む理由。美貌と富に恵まれた貞淑な妻の素顔――社会の狭間で生き抜く女たちは、今日もしたたかに、密やかに闘い続ける。『汝の名』『女神』の明野照葉がスリリングに描く五つの物語。
  • 出張料亭おりおり堂 ほろにが鮎と恋の刺客
    3.8
    見た目も腕も抜群の料理人・橘仁から、訪問先で料理を提供する「出張料亭」の助手に誘われた山田澄香。仕事も結婚もこれで安泰と働き始めたが、仁との距離は縮まらぬまま。そこへある日、可憐な娘が現れ仁の胸に飛びこんだ――!? ライバルの出現、そして澄香の知らない仁の過去。早くも波乱のおいしいラブコメ第二弾! 『出張料理おりおり堂』改題
  • しょうがない人
    3.6
    「私はいつも誰かに振り回される」と嘆く河埜日向子は、友人が代表を務める会社でパートとして働く43歳の主婦。実家の相続や姑と の同居、娘の反抗期、理解し合えない夫……と、次から次に降りかかってくる災難を互いに慰め合うため、ベテランパート仲間と今日もしゃべりまくる。いくつになっても、女の行く先は険しくて――。
  • 少将滋幹の母
    4.0
    左大臣時平のおもわれ人となった北の方は年老いた夫や幼い子と引き離され、宮中奥深くに囲われてしまう。母を恋い慕う幼い滋幹は母の情人がしたためた恋文を自らの腕にかくし、母の元に通う。平安文学に材をとった谷崎文学の代表作。
  • 少女Aの殺人
    3.6
    深夜の人気ラジオで読まれた手紙は、ある少女が養父からの性的虐待を訴えたものだった。その直後、三人の該当者のうちひとりの養父が刺殺され……。
  • 少女架刑 吉村昭自選初期短篇集I
    4.1
    1巻924円 (税込)
    徹底した取材と綿密な調査に基づく重厚な歴史小説で知られる作家・吉村昭。その文学的出発点を示す自選短篇集(全二巻)。第Ⅰ巻には表題作のほか、三島由紀夫が激賞した「死体」、初の芥川賞候補作「鉄橋」など、一九五二年から六〇年までの七編を収める。巻末にエッセイ「遠い道程」を付す。 【収録作品】 死体/青い骨/さよと僕たち/鉄橋/服喪の夏/少女架刑/星と葬礼
  • 小説の誕生
    4.5
    「小説論」というのは思考の本質において、評論でなく小説なのだ。(まえがきより) 小説的思考とは何か? 小説が生成する瞬間とはどういうものか? 小説的に世界を考えるとどうなるのか? 前へ、前へと思考を進める小説論。
  • 少年記
    4.3
    五銭で買った「レントゲン」、父から寄宿舎へ届く候文の手紙、教練でとった通信簿の「でんしんぼう」、匍匐練習中になくした万年筆、恩師と食べたまんじゅうの涙、若くして戦争で亡くなった友だちのこと――ものを書くようになってから五十年。その間、ずっと文章のなかで”私”を使わないよう心がけてきた著者が、思い出すまま綴った少年記。
  • 高座のホームズみたび 昭和稲荷町らくご探偵
    3.8
    真打ち昇進を目前に控えた二つ目・佃家花蔵が、高座で「犬の目」を口演中に、酔客に左眼を殴打され殴打され、廃業の危機に。佃家傳朝と梅蔵は長年の不仲を改め、弟弟子を援助することを誓うが、その直後、夜道で傳朝が命を狙われる。相次ぐ噺家受難の陰には思いもよらぬ真実が……。名探偵・八代目林家正蔵の推理がまたもや冴え渡る、痛快落語ミステリー第三弾! 文庫書き下ろし。
  • 昭和23年冬の暗号
    4.0
    昭和二十三年十二月二十三日、東條英機をはじめA級戦犯が処刑された。なぜ皇太子明仁の誕生日、のちの「天皇誕生日」が選ばれたのか。そこにアメリカが仕掛けた「暗号」から敗戦国日本の真実を解き明かす、『昭和16年夏の敗戦』完結篇。 再刊にあたり書き下ろし論考「予測できない未来に対処するために」を収録。 〈解説〉梯久美子 (『ジミーの誕生日』『東條英機 処刑の日』改題)
  • 昭和の戦争を読み解く 戦争観なき平和論
    5.0
    20世紀は昭和の時代であった。戦後に刻印された我々の記憶は本当に正しい20世紀像を結んでいるのであろうか。昭和史研究の第一人者である著者が、昭和の戦争、エポックメイキングな事件を再検証し、昭和という時代と昭和を生きた日本人の実像を、独自の視点から読み解く。
  • 昭和の名短篇 戦前篇
    4.0
    激動の昭和・戦前戦中期、作家たちはみずからの限界点を見つめながら、文学を愛する人たちの期待に応えようとした。そこから忘れがたい多くの名編が生まれた――。芥川龍之介から中島敦、織田作之助まで現代詩作家・荒川洋治が厳選した全十三篇を発表年代順に収録。解説では昭和の名長篇も紹介する。文庫オリジナル。〈編集・解説〉荒川洋治 【目次】 玄鶴山房/芥川龍之介 冬の日/梶井基次郎 橇/黒島伝治 風琴と魚の町/林芙美子 和解/徳田秋声 一昔/木山捷平 あにいもうと/室生犀星 馬喰の果て/伊藤整 満願/太宰治 久助君の話/新美南吉 コブタンネ/金史良 名人伝/中島敦 木の都/織田作之助
  • 「死霊」殺人事件 警視庁捜査一課・貴島柊志
    3.6
    家に送り届けた後、「金を取ってくる」と言ったまま戻らない男性客。しびれを切らしたタクシー運転手が家の中で目撃したのは、二人の男の死体だった。さらに二階からは泥まみれの女の死体も発見され……。密室状態で起きた不可解な殺人に貴島刑事が挑む、本格推理+怪奇の傑作、貴島シリーズ第三作。
  • 死をどう生きたか 私の心に残る人びと
    3.8
    著者が主治医として死をみとった六百人を越える人びとの中から、十六歳の女工、外交官夫人、石橋湛山、正力松太郎など二十数名の最後の時間を真摯に描いたロングセラーの文庫化。生きることはどういうことか、また死を受容するとは何かについて深く考える、感動の書。新版にあたり、亡き妻への想いを初めて文章にして収めた。
  • 新装版 お腹召しませ
    3.9
    えっ、その責任おれがとるの!? 仕事と、家庭と、世の中と――戦う男の本分とは。 司馬遼太郎賞・中央公論文芸賞受賞。 『一路』『流人道中記』の浅田次郎が贈る、笑って泣ける傑作時代小説。 婿養子が公金を持ち出し失踪。不祥事の責任を取りお家を守るため、妻子や部下に「お腹召しませ」とせっつかれる高津又兵衛が、最後に下した決断とは……。武士の本義が薄れた幕末期。あふれ出す男の悩みを、侍たちはどう乗り越えたのか。表題作ほか全六篇に書き下ろしエッセイを特別収録。
  • 新装版 御免状始末 闕所物奉行 裏帳合(一)
    -
    ※<ご注意ください> 本書は、二〇〇九年十一月に刊行された作品を改版して電子書籍化したものです。 遊郭の打ち壊しが起こり、闕所物奉行、榊扇太郎は競売の入札権を持つ天満屋とともに後始末にあたる。事件を発端に不可解な殺人が続発、そこには水戸藩の思惑と幕府の陰謀が入り乱れていた。やがて吉原にも魔の手がのび、扇太郎にも危険が迫る! 痛快時代小説新シリーズ、待望の新装版!
  • 新装版 五郎治殿御始末
    4.1
    あの爺様はの、みなに笑うてほしかったのだ――。 人生に、そして時代に決着をつけた侍たちの「終活」とは? 『一路』『流人道中記』の浅田次郎が贈る、感動の時代小説短篇集。 激動の明治維新期。突如「武士」という職業がなくなり、行き場所をなくした岩井五郎治は、遺された孫のために命も誇りも投げ出す覚悟を決める。やがて訪れる最期の時。町人として明治を生きる孫に、五郎治がのこしたある遺品とは。人生、そして時代に始末をつけた、侍たちの物語。表題作ほか全六篇に書き下ろしエッセイを特別収録。
  • 新装版 静かな爆弾
    3.9
    音の無い世界で暮らす君に、届く言葉は見つからない――。 『怒り』『悪人』の吉田修一が贈る、感動の恋愛小説。 「君を守りたいなんて、傲慢なことを思っているわけでもない」「でも」「何もできないかもしれないけど」「そばにいてほしい」。テレビ局に勤める俊平は、公園で耳の不自由な女性・響子と出会う。穏やかな日々を重ねる二人だが、ある日、彼女は姿を消した。音によって住む世界を隔てられた二人に起きた奇跡とは?
  • 新装版 スカイ・クロラ The Sky Crawlers
    4.3
    1巻814円 (税込)
    永遠の生命を持つ子供たち「キルドレ」が地上で暮らす大人のために、戦争を請負う社会。新任地に配属された戦闘機乗りのカンナミは指令を受け空へ出勤し、夜は同僚たちと歓楽街へ出かける。彼らにとって生死とは、そして自我とは――著者最高傑作シリーズ、新装版刊行開始!〈解説〉鶴田謙二 巻末著者インタビュー〈聞き手〉清涼院流水
  • 新装版 長き雨の烙印
    4.0
    寂れゆく故郷で生まれた犯罪。 友情と正義、そして復讐がぶつかり合う。 小説だからこそ描ききれた、圧倒的人間ドラマ 堂場瞬一、もうひとつの代表作〈汐灘サーガ〉第1弾 地方都市・汐灘の海岸で起きた幼女殺害未遂事件。容疑者として浮上したのは二十年前に同様の犯行を自供し、服役した過去を持つ庄司だった。庄司の親友だった刑事、冤罪を訴える弁護士、そして娘の復讐を誓う父親。三者の思惑が交錯する時、予想だにしない真実が姿を現す。
  • 城下の人 新編・石光真清の手記(一)西南戦争・日清戦争
    4.0
    明治元年に生まれ、日清・日露戦争に従軍し、満洲やシベリアで諜報活動に従事した陸軍将校の手記四部作。第一部は、故郷熊本で西南戦争に遭遇した後、陸軍士官学校に入り、日清戦争に従軍するまでを綴る。未公開だった手記『思い出の記(抄)』及び小説『木苺の花』を併せて収録する。
  • 新編 現代と戦略
    4.3
    日本の国家戦略はいかにあるべきか――。政治的リアリズムの立場から戦後の経済重視・軽武装路線を「吉田ドクトリン」と定義づけ、軍事的リアリストへの批判を展開した戦略論の名著。『現代と戦略』第一部に岡崎久彦による反論、永井・岡崎対論「何が戦略的リアリズムか」を併録し、白熱の論争を再現する。文藝春秋読者賞受賞。〈解説〉中本義彦 【目次】 Ⅰ 防衛論争の座標軸 Ⅱ 安全保障と国民経済――吉田ドクトリンは永遠なり Ⅲ ソ連の脅威――軍事バランスという共同幻想 Ⅳ 有 事――日米運命共同体の幻想がくずれるとき Ⅴ 戦略的思考――死こそ赤への近道 Ⅵ 摩擦と危機管理   *      永井陽之助氏への〝反論〟   岡崎久彦 対論・何が戦略的リアリズムか 永井陽之助×岡崎久彦 解説 誤読を避けるために 中本義彦
  • 時刻表昭和史 完全版
    5.0
    昭和二〇年八月一五日正午という、予告された歴史的時刻を無視して、日本の汽車は時刻表通りに走っていたのである(本文より)。昭和八年、ハチ公がいた渋谷駅、一六年、「不急不要」の旅が禁じられた中学生の夏、そして二〇年八月、駅で聞いた玉音放送――歴史の節目はいつも鉄道とともにあった。関連エッセイ、北杜夫との対談を増補した完全版。 (目次より) 第1章 山手線――昭和8年 第2章 特急「燕」「富士」「櫻」――昭和9年 第3章 急行5列車下関行――昭和10年 第4章 不定期231列車横浜港行――昭和12年 第5章 急行701列車新潟行――昭和2年 第6章 御殿場線907列車――昭和4年 第7章 急行601列車信越本線経由大阪行――昭和16年 第8章 急行1列車稚内桟橋行――昭和17年 第9章 第1種急行1列車博多行――昭和19年 第10章 上越線701列車――昭和19年 第11章 809列車熱海行――昭和20年 第12章 上越線723列車―一昭和20年 第13章 米坂線109列車――昭和20年 増補(戦後篇) はじめに 第14章 上越線708列車――昭和20年9月 第15章 弘前駅、一ノ関駅――昭和20年秋 第16章 熱海にて――昭和21年 第17章 松江へ――昭和22年8月 第18章 東北本線103列車――昭和23年4月 増補版・あとがき 巻末付録 古い時刻表を読む 自作再見『時刻表昭和史』 それぞれの汽車旅 北 杜夫/宮脇俊三 時刻表昭和史関連年譜
  • 自殺論
    4.6
    自殺は個人的気質の結果か、それとも社会的事実か? 十九世紀ヨーロッパにおける自殺率の統計を仔細に分析し、自殺を「自己本位的」「集団本位的」「アノミー的」「宿命的」の四タイプに分類。 生の意味喪失や疎外感など、現代社会における個人存在の危機をいち早く指摘した、近代社会学の礎となる古典的名著の完訳。
  • 持続可能な魂の利用
    4.1
    「毎日会社に行くたびに思うんです、わあ、なんだ、このおっさん地獄は、って」。 会社に追いつめられ、無職になった三十女が、女性アイドルに恋して日本の絶望を粉砕!? 新米ママや会社員も連帯し、「地獄」を変える賭けに挑む。世界幻想文学大賞受賞の著者がおくる、最強レジスタンス小説。 〈解説〉松尾亜紀子
  • 実感的人生論
    4.0
    不断の向上心、強靭な精神力で自らを動かし、つねに新たな分野へと向かって行った清張の生き方の根底にあったものは何か。自身の人生を振り返るエッセイ集。
  • じぶんというもの 金子光晴老境随想
    3.5
    じぶんの歩いてきた路すじのあやまちを、それそこに石がある、こちらに木の根があると、知らせたい気持ちでいっぱいだからである(「青春について」)。恋愛について、反抗について…漂泊の詩人が波瀾万丈の来し方をふり返り、人生の後輩に向けて贈る人生指南。  〈巻末イラストエッセイ〉ヤマザキマリ
  • 女性に関する十二章
    4.0
    戦後出版界にいわゆる“十二章ブーム”を巻き起こした本書は、伊藤整の卓抜な批評眼が最も鋭く示された名エッセイとして名高い。第一章「結婚と幸福」 第二章「女性の姿形」 第三章「哀れなる男性」 第四章「妻は世間の代表者」 第五章「五十歩と百歩」 第六章「愛とは何か」……など。1954年度出版界ベストセラー第1位に輝いた名著。
  • 女帝の歴史を裏返す
    3.5
    女帝とは、しょうがなくの中継ぎではなく、政治力・外交力にも長けた国の大黒柱だった――従来の男中心史観の常識を鮮やかに裏返して、歴史小説の第一人者がその実態を描き出す。推古天皇から後桜町天皇まで、古代から江戸に生きた八人の女帝たちを通観し、隠された権力者たちの素顔に迫る。
  • 人格者
    3.8
    都内で殺人放火事件が発生した。被害者は著名な男性ヴァイオリニスト。捜査一課の音喜多弦は、音楽隊志望の変わり者刑事・鳴海桜子と、再びペアを組んで捜査を開始する。怨恨が犯行動機と睨んだ捜査本部だが、関係者は皆、被害者への敬愛追慕を語るのみだった。誰からも愛された彼は、なぜ殺されたのか?そして、犯人の正体とは!?
  • スティル・ライフ
    4.0
    しなやかな感性と端正な成熟が生み出した唯一無二の世界。 生きることにほんの少し惑うとき、 何度でもひもときたい永遠の青春小説。芥川賞受賞作品。
  • ステップ
    4.2
    1巻691円 (税込)
    結婚三年目、突然の妻の死。娘と二人、僕は一歩ずつ、前に進む――娘・美紀の初登園から小学校卒業まで。「のこされた人たち」の日々のくらしと成長の物語。
  • 崇徳伝説殺人事件
    4.5
    崇徳天皇に傾倒する男が経営する特別養護老人ホームで働く看護師・滋美。施設では入居者の不審な死が相次ぎ、滋美は内部告発の証拠となるフィルムをジャーナリストに渡そうとする。だが、ちょっとした手違いから、取材で崇徳天皇ゆかりの神社を訪ねる最中の浅見光彦に託してしまい――福祉事業の暗部に浅見光彦が迫る!!
  • 隅田川暮色
    4.0
    呉服問屋生まれの冴子は、内縁の夫の実家が営む組紐づくりに魅せられ手伝う日々。職人として技量は認められるものの、肩身は狭い。そんなある日、八百年前の厳島組紐復元計画に誘われる。手仕事の歓び、前妻の影、幼なじみとの再会……。隅田川端に暮らす人びとの心の襞を哀歓込めて描く、日本文学大賞受賞作。〈解説〉堀川理万子
  • すみだ川物語 宝善寺組悲譚
    3.0
    江戸の片隅で肩を寄せ合う、父・慎吉とお結・善太の姉弟。極貧の中で精一杯生きる三人には隠された大きな秘密があった……。子供達の儚い夢に容赦なく襲いかかる酷い現実。上納金を貪る、岡っ引き七蔵の企みが、姉弟の幼なじみ達を、そして慎吉を追い詰めていく──。鬼才待望の文庫書き下ろし第一弾!
  • スミルノ博士の日記
    3.5
    天才法医学者ワルター・スミルノはある晩、女優アスタ・ドゥールの殺害事件に遭遇。容疑者として、かつての恋人スティナ・フェルセンが挙げられる。名探偵レオ・カリングの手を借り、不可解な謎に挑むのだが……。 本作はかつて小酒井不木訳で「新青年」に掲載されるや、江戸川乱歩・横溝正史ら戦前の日本人作家にも多大な影響を与えた。世界ミステリ史上にその名を刻む、探偵小説ファン必読の傑作本格推理長篇。 〈解説〉戸川安宣 【目次】 第1章 発端 第2章 糊づけにされたページ 第3章 警官第三一七号 第4章 偶然 第5章 尋問 第6章 「あなたの奥さんです」 第7章 犯行の時刻 第8章 三人目の客 第9章 新しい事実 第10章 レオ・カリング援助を求める 第11章 第二の銃弾 第12章 犯人の名 第13章 意外な展開 第14章 深夜の冒険 第15章 厚かましい侵入者 第16章 新しい証拠 第17章 手紙 第18章 犯人はだれか? 第19章 告白 第20章 レオ・カリングの付記 ドゥーセ今昔(宇野利泰)
  • 「青春小説」
    3.0
    三億件事件の現場にタイムスリップした男たちを描く「三億の郷愁」、地方からおっかなびっくりに上京してきた青年を描く自伝的作品「灰色のノートから」収録。青春の愚かしさと喜劇性を巧みに描く。
  • 静謐 北杜夫自選短篇集
    4.0
    1巻990円 (税込)
    文学とユーモアエッセイ、二つのジャンルで人気を博した作家・北杜夫。その一九五六年から六八年の間に発表された作品群から作者自身のセレクトによる全一〇篇を収める。三島由紀夫賞賛の表題作や、「岩尾根にて」ほか初期の純文学作品、SF作品「不倫」、随筆「死」まで多才な作家のエッセンスが一望できる自選短篇集。〈巻末エッセイ〉今野 敏
  • 戦争童話集 完全版
    4.0
    「あの夏から80年。野坂さんの思いを、私は語り継ぐ」  吉永小百合さん推薦 昭和20年、8月15日―― すべて同じ書き出しで始まるのは、忘れてはならない物語。 空襲下の母子を描く「凧になったお母さん」をはじめ、鎮魂の祈りをこめて綴られた12篇に、沖縄戦の悲劇を伝える「ウミガメと少年」「石のラジオ」を増補した完全版。 野坂昭如没後10年。 【目次】 小さい潜水艦に恋をしたでかすぎるクジラの話 青いオウムと痩せた男の子の話 干からびた象と象使いの話 凧になったお母さん 年老いた雌狼と女の子の話 赤とんぼと、あぶら虫 ソルジャーズ・ファミリー ぼくの防空壕 八月の風船 馬と兵士 捕虜と女の子 焼跡の、お菓子の木 改版のためのあとがき 沖縄篇 ウミガメと少年 石のラジオ
  • 禅とは何か それは達磨から始まった
    3.3
    栄西、道元、大応、大燈、関山、一休、正三、沢庵、桃水、白隠、盤珪、良寛などの禅僧の生涯と思想について語る。世俗を否定し、超越する本来の禅を「純禅」とする著者が、「純禅」に生きた先達の生き様を描く。達磨以来の中国禅の系譜に始まり日本で独自に発展した禅の歴史を一度に知ることができる名著を初文庫化。 第一章 それは達磨から始まった 第二章 臨済禅を築いた祖師たち 第三章 反時代者道元希玄の生き方 第四章 曹洞大教団の誕生 第五章 一休宗純の風狂破戒 第六章 三河武士鈴木正三の場合 第七章 沢庵宗彭体制内からの視線 第八章 雲渓桃水と白隠禅師の自由自在 第九章 日本禅の沈滞を破る明国からの波 第十章 大愚良寛「無住の住」の生涯 終章 民衆が純禅を支える
  • 相剋 警視庁失踪課・高城賢吾
    3.6
    捜査一課から失踪課に来た協力要請。情報提供して消えた目撃者捜しだという。筋違いと主張する高城を制し、阿比留は法月と明神に捜査を命じる。時を同じくして、少女が失踪。友人が訴え出るものの、中学生からの捜索願は受理できない。だが、少女の家族の態度に違和感を感じた高城は、醍醐と共に非公式に調べ始めるが……。
  • 総司はひとり
    5.0
    文久二年、春のことだった。眼前に迫るひとりの武士……。沖田総司は初めて人を斬った。苦悩の運命に翻弄される、天才剣士の生涯を渾身の筆で描く。
  • 蒼色の大地
    3.9
    1巻924円 (税込)
    薬丸岳の新境地。 壮大なスケールで贈るエンタメ巨編! 〈螺旋プロジェクト〉明治編。 時は明治。幼なじみであった新太郎、灯、鈴の三人はそれぞれの道を歩んでいた。新太郎は呉鎮守府の軍人に、灯は瀬戸内海を根城にする海賊に、そして鈴は灯を探し、謎の孤島「鬼仙島」に辿り着く。交わることのない運命に翻弄され、三人はやがてこの国を揺るがす争いに巻き込まれていく。 友情、恋慕、嫉妬、裏切り――戦争が生む狂気の渦の中で、三人の運命が交錯する。 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みを読むことができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』(本作) 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』
  • 漱石の読書と鑑賞
    3.0
    僕の門下生からこんな面白いものをかく人が出るかと思うと先生は顔色なし。――新刊の感想から、門下生の作品添削、雑誌への売り込みまで。漱石の書簡に現れる同時代文学評を、佐藤春夫が編年でまとめ、解説を付し、「書簡中に見る諸家作品選集」を編集する。 〈巻末付録〉エッセイ=内田百閒/漱石宛て書簡=芥川龍之介・久米正雄
  • 疎開日記 谷崎潤一郎終戦日記
    3.0
    第二次世界大戦下、激しい空爆をさけて疎開した文豪が、きれぎれに思いかえす平和な日の記憶。表題作と、戦後すぐに発表した随筆を収めた『月と狂言師』をもとに、文庫初収載になる戦時下の永井荷風、吉井勇との往復書簡などを増補した谷崎版「終戦日記」。 〈註解〉細川光洋〈解説〉千葉俊二
  • そこに無い家に呼ばれる
    3.8
    もし何かが「一つずつ減っている」または「増えている」と感じたら、この読書を中止してください。 作家・三津田と編集者の三間坂は、これまで家についての禍々しくも興味深い五つの話を知り、次いで〈烏合邸〉で記された四つの体験談にかかわってきた。 そして今回、三間坂の家の蔵から新たに発見されたのが、厳重に封印が施された三つの記録――それらはすべて「家そのものが幽霊」だという奇っ怪な内容で……。 最凶「幽霊屋敷」シリーズ最新作! 〈解説〉芦花公園
  • 空旅・船旅・汽車の旅
    4.0
    愛車のルノーを駆って都内を走行中、雨やどりをする女子高校生に「乗りませんか?」と声を掛けてしまう著者。デコボコの国道、国鉄の花形・蒸汽機関車、振り袖のスチュワーデス……。1950年代の交通文化が甦る、乗り物の楽しさ満載の爽快なエッセイ。文庫化にあたって、悪路の東北を自動車で一周した「一級国道を往く」の後日談、「二十二年目の東北道」も収録。
  • それを愛とまちがえるから
    3.7
    ある朝、伽耶は匡にこう告げる。 「あなた、恋人がいるでしょう」――。 結婚十五年、セックスレス。 妻と夫の思惑は どうしようもなくすれ違って……。 愛しているなら、できるはず?  女がいて、男がいて、 心ならずも織りなしていく、 やるせない大人のコメディ。
  • 怠惰の美徳
    4.0
    大学にはほとんど出席せず、志望した新聞社は全滅。やむなく勤めた役所で毎日ぼんやり過ごして給料を得る。一日十二時間は眠りたい。できればずっと蒲団に居たい……。戦後派を代表する作家が、怠け者のまま如何に生きてきたかを綴った随筆と短篇小説を収録。真面目で変で面白い、ユーモア溢れる文庫オリジナル作品集。〈編・解説〉荻原魚雷
  • たおやかに輪をえがいて
    3.7
    1巻880円 (税込)
    結婚二十年。娘は大学生に育ち、住宅ローンもほぼ完済し、主婦・絵里子の人生は穏やかに収束するはずだった。夫の風俗通い、娘の危険な恋愛、愛した父の不実など、思いがけない家族の秘め事が明らかになるまでは……。妻でも母でもない道が、鮮やかに輝き出す長編小説。解説・島本理生

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