作品一覧

  • 新編・石光真清の手記(四作合本)
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    1巻4,642円 (税込)
    中公文庫『新編・石光真清の手記』全四巻を合本したものです。既刊電子版と内容に変更はありません。 明治元年に生まれ、日清・日露戦争に従軍し、満洲やシベリアで諜報活動に従事した陸軍将校の手記四部作。新発見史料と共に新たな装いで復活。 (一) 西南戦争・日清戦争 故郷熊本で西南戦争に遭遇した後、陸軍士官学校に入り、日清戦争に従軍するまでを綴る。未公開だった手記『思い出の記(抄)』及び小説『木苺の花』を併せて収録する。 (二) 義和団事件 明治三十二年、諜報活動に従事すべく、ロシアの進出著しい満洲に入った石光陸軍大尉。そこは、中国人、ロシア人、韓国人、コサック、そして日本人など多彩な民族の坩堝であり、日本人娼婦を妻とする中国人馬賊が疾駆する大地だった。未公開手記『得体の知らぬ日本人』『因果物語ほか』等を収録。 (三) 日露戦争/長編小説・曹長の妻 日露開戦。陸軍少佐となった石光は第二軍司令部付副官として出征する。終戦後も大陸への夢醒めず、幾度かの事業失敗を経て、ついに海賊稼業へ。やがて明治という時代は終焉を迎える……。 新編刊行に際し、未公開の手記『思い出の記 放浪生活時代』、短編小説『惨劇の夜の思い出』や秘蔵写真多数、そして電子版のみ、著者唯一の長編小説『曹長の妻』を収録。 (四) ロシア革命 世田谷で三等郵便局長を務めていた石光元陸軍少佐は「大地の夢」さめがたく、再び大陸に赴き満蒙貿易公司を設立する。そしてロシア革命が勃発、密命を受けた石光はアムールへと赴く。一方日本軍は革命に干渉し、シベリアに出兵する。時代を裏側からささえていた一軍人の手記、完結。
  • ある明治人の記録 改版 会津人柴五郎の遺書
    4.5
    1巻880円 (税込)
    明治維新に際し、朝敵の汚名を着せられた会津藩。降伏後、藩士は下北半島の辺地に移封され、寒さと飢えの生活を強いられた。明治三十三年の義和団事件で、その沈着な行動により世界の賞讃を得た柴五郎は、会津藩士の子であり、会津落城に自刃した祖母、母、姉妹を偲びながら、維新の裏面史ともいうべき苦難の少年時代の思い出を遺した。『城下の人』で知られる編著者が、その記録を整理編集し、人とその時代を概観する。
  • 城下の人 新編・石光真清の手記(一)西南戦争・日清戦争
    4.0
    1~4巻1,012~1,320円 (税込)
    明治元年に生まれ、日清・日露戦争に従軍し、満洲やシベリアで諜報活動に従事した陸軍将校の手記四部作。第一部は、故郷熊本で西南戦争に遭遇した後、陸軍士官学校に入り、日清戦争に従軍するまでを綴る。未公開だった手記『思い出の記(抄)』及び小説『木苺の花』を併せて収録する。

ユーザーレビュー

  • ある明治人の記録 改版 会津人柴五郎の遺書

    Posted by ブクログ

    江戸から明治という、現代からすれば教科書の世界に生きた、しかも官軍側ではなく会津側の武士の子の記録。

    涙なしに読めないと帯にあるが嘘はない。
    通常薩長による明治維新から西南戦争までを英雄たちの話のように語るがそれは勝者の糊塗された歴史であり、その過程で敗者となり祖母、母、姉妹全て自刃しながらも、生き延びる姿が想像を超える苦難。
    のちに義和団の乱の指揮をとり、陸軍大将にまで昇る柴五郎という人の内面がとても興味深い。

    明治人の特性なのか、武士道の名残なのか、多くは語らず人の道を外れることはしない。

    もちろん薩長への復讐たるはあるが、その恩讐を超えて生きる姿に感銘を受けた。

    0
    2025年10月03日
  • ある明治人の記録 改版 会津人柴五郎の遺書

    Posted by ブクログ

    明治維新前後からの、会津藩の辛苦を、被害者でありその場で遭遇・直面した柴五郎の経験から知る。

    歴史は勝者のための、当時の今の政治体制のためのものだと改めて認識する。
    藩の若輩の暴走によって起こった明治維新。旧藩主や重臣たちは、彼らを危惧し、漸進改革を考えていた。軽輩は、統治してきたものとは考え方が違うが、本人たちはそれに気付かず、自分たちが正義と思い込む。謙虚さや誠実さを感じない。

    会津藩が藩として流刑のように下北半島に移封されてたことは初めて知ったことであり、その他にも薩長土肥藩の占有や立場の違いなど、直面した人の目と耳を通じて、初めて知ることばかり。

    能力無き者が軍に多くなり、中国通

    0
    2025年09月22日
  • ある明治人の記録 改版 会津人柴五郎の遺書

    Posted by ブクログ

    幕末のことはほとんど知らないし、そこまで興味もない。なんのきっかけでこの本を知ったのかも忘れた。ただ、壮絶な環境を生き抜いた人の記録という点に興味を持った。

    自分自身いろいろ辛いことがあるが、他の人に比べれば、自分はまだまだ甘いのだろうと思っていた。実際読んで、さぞ大変だったろうと想像する。そんな言葉さえぬるいかもしれないが。家族が自害する、飢えと寒さに耐え犬肉さえ食べる、武士の子でありながら様々な人に下僕同然に仕える。その屈辱感は、計り知れない。それでも懸命に生き抜く。いつかは春が来る、生きて薩長に一矢報いると言い聞かせて。

    これだけの強さが自分にあるかどうか自信はない。振り返れば、自分

    0
    2024年03月10日
  • ある明治人の記録 改版 会津人柴五郎の遺書

    Posted by ブクログ

    僕にとって格別な一冊になりました。

    常日頃、

    大切なことは得手して伝わらない、
    と痛感していますが、

    これほどの偉人と、それが形成された背景(歴史)を知らないことは日本人にとって、

    元来の日本持ちうる理想を逸しているようで、

    今回、柴五郎翁を知れた喜びと同時に、少し残念な気持ちする抱きました。

    兎にも角にも、僕の憧れの人に出会えた気持ち。

    0
    2022年01月26日
  • ある明治人の記録 改版 会津人柴五郎の遺書

    Posted by ブクログ

    メチャクチャ面白かったし、現代の自分の生活の幸福を感じる事ができた。そして祖先に誇りを持つ事ができた。とても感動した。全ての日本人に読んでほしい。

    0
    2022年01月06日

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