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Posted by ブクログ
心理描写が生々しすぎて、読んでてしんどい。
強すぎる自意識、若い頃特有の万能感、他人への嫉妬と羨望、挫折感や絶望感、それを隠し通すための自己欺瞞。
たぶん誰もが若い頃に感じたことのある感覚で、大半の人はこういう感覚となんとか折り合いを付けて大人になったんだと思うけど、ここまで精緻に、執拗に描き出せる作家はほとんどいないと思う。
だからこそ、読んでてしんどいし、痛いんだけど。
ただ、同時に、ここまで徹底して描かれることで、「でも、自分はここまでひどくないから大丈夫」とも思うわけで、そういう意味では、恐怖を提供すると同時に安心も提供していて…マッチポンプwww
まぁ、その安心もまた、自己欺瞞なわけだけどw
と、まぁ、ふつうの小説として読んでもかなり面白いけど、
ミステリーとしても、やっぱり面白いです。
…中公文庫版でないなら。
***以下、中公文庫版以外の人にとってはネタバレを含みます***
中公文庫版には、帯がついていて、そこに「一行目から、だまされる!」って書いてあるんだけど…いやいやいやw
乾くるみの『イニシエーション・ラブ』の文春文庫版の裏表紙にあった「最後から二行目で、本書は全く違った物語に変貌する」もそうだったけど、ミステリ・ファンにとっては、ネタバレ甚だしいから!
読み終わっても、ミステリ部分に関しては、「ですよねー」っていう感想しか出ないから!
西澤保彦はミステリー部分だけが持ち味ではないのでまだ救われるけど、他の作家だったらと思うと…。
売り出す側がネガティブ・キャンペーンをしている気がしてならない。
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