小説作品一覧

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  • そらそうや
    3.3
    1巻1,980円 (税込)
    黒い川を渡って博打に行く……。 本格警察小説や、ハードボイルド作品で人気の著者が綴った、作家になるまでの日々、執筆を支える日常のこと、麻雀や将棋、競輪や競馬と運について、そして友人たちとの交流… 40年間の作家生活をぎゅっと詰め込んだエッセイ集。 巻末に、自作解説、東野圭吾との対談「僕は運が強いんです」を収録。
  • 不機嫌な青春
    4.2
    切なくてまぶしい、残酷でもどかしい、思春期(あのころ)のすべてが詰まった胸疼く青春×SF短編集。 アニメ化もされた大人気スポーツ小説『2.43 清陰高校男子バレー部』著者、デビュー20周年記念作! 病院から飛んできた青い風船に結ばれていた手紙によって、思いがけず始まった文通。そこから芽生える、淡い恋と切ない嘘の行方。「零れたブルースプリング」 全ての感覚を周囲に拡散してしまう特殊能力を持ったヒツギ。彼がボランティアとして連れてこられたのは、生まれつき、痛みや温度を感じられないイオリの屋敷だった。「ヒツギとイオリ」 誰かに「ウザい」と思われると、その場から強制的にテレポートしてしまう。中学2年生のナオは、望まない超能力に苦しんでいた。「flick out」 妻を失い、心を閉ざして生きる宮内の前に突然現れたソバージュヘアの不良少女。彼女は亡き妻の名を名乗る。「ハスキーボイスでまた呼んで」 上記4編収録。
  • ロブスター【電子版特典付き】
    3.5
    【電子版特典】として、創作の源泉に触れる「あとがきミニエッセイ」を巻末に収録 === おちこぼれの女性ジャーナリストが異国の砂漠の地で掴んだ、 自分しかできない仕事、そして、人間のほんとうの幸せとは フリージャーナリストとしての活躍の道が拓けずくすぶっていた寿美佳(すみか)は、摂氏六十度を軽く超える砂漠の地で、鉱石を運ぶトラックに乗っていた。 ここはオーストラリアでも「デッドエンド」と呼ばれる地帯。この先の鉱山で、元引きこもりの日本人労働者や、海外の政治犯が強制労働に従事させられているという疑惑を聞きつけて、記事を書いて一山当てようと潜入取材に乗り込んだのだ。金がない寿美佳のスポンサーとなったのは、夫の研究者・クセナキス博士がここに閉じ込められていると訴える博士の夫人だった。 博士を救い出すという任務も帯びながら、命からがら苛酷な砂漠を越え現地にたどり着いた寿美佳だったが、そこで出会った博士をはじめとする3人の労働者が語ったのは、寿美佳が全く思いもよらない背景だった……。 ここは見捨てられた場所、そして、途方もなく自由な土地―― 「他の場所では生きられなくても」、今、自分の身体が、能力が、拡張していく。 人生の本質や、生と死の尊厳を、外から判断できるのか。 ほんとうの幸せとは何かに迫る著者の真骨頂。
  • 彼女が探偵でなければ
    3.6
    森田みどりは、高校時代に探偵の真似事をして以来、人の〈本性〉を暴くことに執着して生きてきた。気づけば二児の母となり、探偵社では部下を育てる立場に。時計職人の父を亡くした少年(「時の子」)、千里眼を持つという少年(「縞馬のコード」)、父を殺す計画をノートに綴る少年(「陸橋の向こう側」)。〈子どもたち〉をめぐる謎にのめり込むうちに彼女は、真実に囚われて人を傷つけてきた自らの探偵人生と向き合っていく。謎解きが生んだ犠牲に光は差すのか。痛切で美しい全5編。
  • やっぱり好き! 京極夏彦サーガ
    3.8
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 デビュー30周年を記念した京極夏彦のファンブック。『このミス』やキャラクター文化を通じて振り返る百鬼夜行シリーズの徹底解説、ホラーの新鋭・梨も魅了する「談」シリーズなどの京極作品の紹介に加え、綾辻行人×京極夏彦、水木しげる×京極夏彦といった超貴重な対談資料も再録! ファン必携の一冊です!
  • アサシン クリード フラグメント 会津の刃
    3.0
    「アサシン クリード」に新たな歴史を刻む 幕末日本を舞台にした完全オリジナル小説 〈あらすじ〉  一六歳の司馬篤湖は会津藩士の父を持ち、侍として将来を嘱望される兄に憧れている。嫁いでいてもおかしくない年頃の篤湖だが、侍を夢見て刀を振り、稽古に明け暮れる毎日を過ごしてきた。かつて女侍は存在していたが、篤湖にとっては雲の上の出来事。その夢は決して叶わぬはずだった。  1867年11月9日、江戸幕府第15代将軍、徳川慶喜が大政奉還を表明。続く王政復古の大号令によって、1603年から続く江戸幕府はその幕を閉じた。しかし、慶喜の処遇に不満を募らせた旧幕府勢力と新政府が京都で激突。日本史上最大の内戦とされる戊辰戦争が勃発する。  やがて父に、そして兄にも徴集がかかる。戦場に赴くふたりに家を託された篤湖だったが、大人しくふたりの帰りを待てるはずもない。己の刀の才を証明する好機とばかり、自らの意思で戦いの場に身を投じる。  だが、篤湖を待ち受けていたのは、黒き思惑が錯綜する陰謀だった。国内情勢が急速に悪化していくその背後で、天皇に与するテンプル騎士団と幕府を支持するアサシン教団が鎬を削っていたのだ。国を蝕む野望を眼前にした篤湖は、己の天命を理解した。  家族を、そしてこの国を守る。決意を胸に篤湖は立ち上がる。手にした刀、勇気、そして兄妹の絆を武器に--。
  • 荒れ地の種
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    2011年の東日本大震災で津波による被害を受け、福島で二百年以上続く、日本酒「福の壽」を造る矢吹酒造所も何もかもすべてが流された。地震後の原発事故により、町に住むことさえできなくなった八代目の蔵元・光は、酒蔵の再建を断念していた。そんななか、津波に襲われたときに一人の少女を救えなかったことを今でも悔やむ光が、テレビ番組の取材を受ける。その映像をきっかけに次々と若き協力者が現れ、光は再び酒造りに挑む!
  • さくらのまち
    3.8
    1巻1,980円 (税込)
    二度と戻らないつもりでいた桜の町に彼を引き戻したのは、一本の電話だった。 「高砂澄香が自殺しました」 澄香――それは彼の青春を彩る少女の名で、彼の心を欺いた少女の名で、彼の故郷を桜の町に変えてしまった少女の名だ。 澄香の死を確かめるべく桜の町に舞い戻った彼は、かつての澄香と瓜二つの分身と出会う。 あの頃と同じことが繰り返されようとしている、と彼は思う。 ただしあの頃と異なるのは、彼が欺く側で、彼女が欺かれる側だということだ。 人の「本当」が見えなくなった現代の、痛く、悲しい罪を描く、圧巻の青春ミステリー!
  • 11月そして12月
    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    22歳の初恋、永遠の2か月―― 高校も大学も中退したぼくは、カメラを手に都会の生き物を撮り歩いている。退屈な人と言われ続けた22年の人生は、少し生意気な明夜と出会った頃から変わりはじめた。 父親の不倫、姉の自殺未遂、そして「明夜とは二度と関わるな」という男の出現――。続発するトラブルと背景にある真実に触れた主人公・柿郎が、確かな一歩を踏み出していくまでの2か月を鮮やかに描いた、ほろ苦くも爽やかな青春恋愛小説。 ゲームクリエイター・小島秀夫氏、推薦! 『ぼくと、ぼくらの夏』など、数々の傑作青春ミステリーを残し、惜しまれつつ亡くなった著者のリリカルな青春ストーリー。
  • 深海のスノードーム
    4.2
    1巻1,980円 (税込)
    幼い頃から、ピンクもリボンも恋愛も好きではなかった。 だから私は、世界から逃げ出した――。 「やさしい死に方」を教えてくれるという喫茶店に集まった三人。 「女」であることへの違和感を押し殺してきた沙保。 家の関係で、ゲイであることを誰にも言えなかったミナト。 そして、なぜここにいるのかわからないほど、全てから自由に生きる律。 奇妙な共同生活の中で、沙保はこれまでの「当たり前」から解き放たれて――。
  • 可及的に、すみやかに
    3.6
    1巻1,980円 (税込)
    大人だって道に迷うことあるよ――。 離婚を機に実家へ戻ったシングルマザーの詩織は、両親や友人たちとゆるやかに繋がりながら、七歳になる息子・翔との日々を積み上げていく(『可及的に、すみやかに』)。引きこもりの息子・蒼汰を案ずる幸子は、些細なきっかけから万引きに溺れていく。罪を重ねていく幸子を待つものとは(「掌中」)。ままならぬ日々を、それでも進むひとたちへ。純文学界注目の書き手が母と子を描く中編二編。
  • 舞台には誰もいない
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    舞台のリハーサル中、不可解な死を遂げたひとりの女優。 事故なのか、自殺なのか、それとも――。 女はみんな、誰かを演じて生きている。 舞台の上でも、日常でも、 演じることをやめられなかった女優を描く、 今、大注目の著者があぶり出す女のリアル。 他人を演じている間だけは、ここにいていいんだと思える。 ゲネプロの最中に一人の女優が命を落とした。彼女の名は遠野茉莉子。開幕を直前に控えた舞台で主役を演じる予定だった。舞台演劇界で高い評判を得て、名声をほしいままにしていた茉莉子。彼女をその地位に押し上げたのは、劇作家の名倉敏史だった。 茉莉子の死からほどなくして、舞台の関係者が一堂に会するなか、名倉は重い口を開く。「遠野茉莉子を殺したのは、ぼくです」。やがて関係者たちも次々に、彼女について語りだす。茉莉子の「死」の真相を探るほどに、次第に彼女の「生」が露わになっていき――。
  • 龍ノ眼
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    砥石で潤う豊かな村には、禁忌の“掟”が存在した―― 隠密同心が御神体の正体と村の悪事を暴く!  因習に囚われた人間の愚かさと哀しさを描く傑作時代小説。 これは龍神の眼じゃ。富を生む砥窪の安寧と長命になる蓬をくださる。 隠密同心の長澤多門は、小日向藩石場村へ赴いた。そこは上物砥石を産する豊かな地。奉行所から、翡翠のごとき美しい砥石の闇取引根絶のため、探索を命じられたのだ。 砥改人に扮して潜入するや、多門は次々と奇妙な風習に遭遇する。信仰を集める「おりゅうさま」と絶対に入ってはいけない禁足地の存在、男たちが二十五歳で長寿の祝いをすること、夜中にしか表に出ない不思議な兄弟――。 だが、ある女の死によって、多門の前に村ぐるみの罪業が浮かび上がる……。
  • 【全3冊合本版】住野よる『君の膵臓をたべたい』+『また、同じ夢を見ていた』+『よるのばけもの』
    -
    1巻1,980円 (税込)
    本電子書籍は、住野よるのベストセラー小説3冊(『君の膵臓をたべたい』『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』)を1冊にまとめた合本版です。 【収録一覧】 ・『君の膵臓をたべたい』:ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それは、クラスメイトである山内桜良が密かに綴っていた日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。 ・『また、同じ夢を見ていた』:友達のいない少女、リストカットを繰り返す女子高生、アバズレと罵られる女性、一人静かに余生をおくる老女。彼女たちの“幸せ”は、どこにあるのか。「やり直したい」ことがある、“今”がうまくいかない全ての人たちに贈る物語。 ・『よるのばけもの』:夜になると、僕は化け物になる。それは深夜に突然やってくる。ある日、化け物になった僕は、忘れ物をとりに夜の学校へと忍びこんだ。誰もいない、と思っていた夜の教室。だけどそこには、なぜかクラスメイトの矢野さつきがいて――。
  • 彼方此方の空に粗茶一服
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    東京・本所で、弓道、剣道、茶道を伝える〈坂東巴流〉。貧乏流派を継ぐのを厭い京都に出奔した過去を持つ嫡男・友衛遊馬を取り巻く人々も、様々な想いを抱えながら、ままならない毎日を送っていて――。佐保が出会った呉服屋に隠された「秘密」、翠と哲哉の恋模様、カンナと幸麿の娘・希の小学校サバイバル術、三十路を迎えた遊馬の日々。豊かな日本文化に育まれた人間関係の妙と粋に心が温かく満たされる珠玉の人情譚七編。
  • 偽りの貌 警視庁監察ファイル
    3.8
    1巻1,980円 (税込)
    歌舞伎町トー横キッズの闇を追え! 警視庁生活安全部少年事件課の山内が暴力団員に捜査情報を流しているとの密告が人事一課監察係に届く。 同僚の佐良、皆口とともに監察官の能馬から事前監察を命じられた若手の毛利。 行確に向かった新宿歌舞伎町にはトー横キッズが集まり、 中学二年の孤独な少年・三崎は偶然預かった錠剤を闇で売ろうと謎の少女・美雪に持ち掛けられていた…ジンイチ、新たな戦いへ! WOWOW 連続ドラマW 「密告はうたう2 警視庁監察ファイル」 ドラマ化シリーズ最新作!
  • 死体で遊ぶな大人たち
    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    取扱注意! 変な死体×本格ミステリ 作家デビュー30周年記念作品 不謹慎だがガチ本格の死体ミステリ! 「本格・オブ・ザ・リビングデッド」 夏の山荘で起きた惨劇。殺人犯はゾンビ!? 「三人の戸惑う犯人候補者たち」 「人を殺したかも」相談の内容は殺人で… 「それを情死と呼ぶべきか」 〈死者が生者を殺した〉密室心中の真相は!? 「死体で遊ぶな大人たち」 なぜ腕だけ別人に“すげ替え”られたのか? 「死体を有効活用すれば、ここまで奇怪な状況をロジカルに成立させられるのか!  著者が示した4態(シタイ)に驚嘆!」――村上貴史氏(書評家)
  • 酔い醒めのころに
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    YouTubeにて人気のお笑い芸人・エレガント人生のコンビ共著による初書き下ろし小説!! 「わたしたちの愛はみっともなくて、痛い。 頭にネガティブな言葉がつまっている夜。 焦りや不安で息苦しくなるけれど、 あなたはあなたのルールで自分の物語を生きたらいいと受け入れてくれる。 この小説は温かい逃げ場。」 一木けい(作家) 『なにごとも一旦取り繕うことを覚えると、 素の自分に戻るのが怖くなってしまう。 それまで当たり前に“素面”で生きていたとしても』 『全てはしあわせになるために。  しあわせに見せるために』 『俺は何のために頑張ってるんだろう。 誰のために頑張ってるんだろう。 自分のためにってどうすればいいの?』(以上、本文より) Z世代の6人の男女が集まり、飲み会で繰り広げられる人間模様。一見、お気楽に見える彼らが見せるオモテの顔とウラの顔。酔っている自分と素面な自分、本当の自分とはなんなのか? チャンネル登録者数50万人超え! ホストとホス狂カップルからおばあちゃんと孫娘、はては地下アイドルとそれを推すファンなど、多彩で幅広いキャラクターを確かな演技力と深い洞察力で切りとった動画で、若い世代からの支持を集めている男女コンビ「エレガント人生」。 動画配信を主戦場にするシン・芸人とも言える彼らがコンビ共著という形で、動画の世界観とは一線を画した珠玉の初小説を上梓。パパ活、インフルエンサー、メンズメイク、ヌイ活、学歴マウント、モブなど今の時代のキーワードがちりばめられ、Z世代のリアルを感じさせる傑作がここに誕生。
  • 塔のある図書館にて
    -
    1巻1,980円 (税込)
    「科学」に不信を抱き大学を休学した池田哲のもとに、かつての同級生・藤崎雪葉が訪ねてきた。彼女は池田に一本の鍵を預け、謎の解明を依頼して去る。謎がある場所は雪葉の祖父が建てた、時計塔のある図書館だった。そして喪失と再生の物語が始まる!
  • 愛するということは
    3.0
    1巻1,980円 (税込)
    里美は、娘の汐里と2人で暮らしている。若い頃の前科が原因で家族からは疎遠になり、やがて生活に困窮した里美は罪を犯してしまう……。愛を夢見て、妬んだ里美と、愛を求めて諦め、姿を消した汐里。一度は訣別したふたりだが、再び巡りあい、そして……。あらゆる母娘に、愛は存在するのか。
  • 彼我試文
    -
    1巻1,980円 (税込)
    わたしには、安息=平和が無い、つまり思想が無い、わたしには、想念が無い、つまり世界が無い、わたしには、記憶が無い、喩えれば白、黒、灰色の、自己、色の無い世界つまり、人間で無い、(中略)わたしには、食要求が無い、食べるべき、偽の、義務しかない、義務、義しい務め、わたしには、楽しみにおいて、満足感が無い、つまり満たされた充足感、つまり幸福が無い(「序」より)
  • 灯

    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    「なんて綺麗な灯りだろう。これが私の友達」。 わかり合えない母親や、うざいクラスメート。 誰とも関わらずひとりで生きたい。 人生の〝スヌーズ〟を続ける相内蒼、高校二年生。 その出会いは、彼女の進む道を照らしはじめた――。 北の街・札幌を舞台に、臨場感溢れる筆致で激しく記憶と心を揺さぶり、光溢れる傑作青春小説!
  • ちゃっけがいる移動図書館
    4.1
    1巻1,980円 (税込)
    「ちゃっけさん、初めまして」 小田桐実、三十五歳。 図書館に非正規職員として勤務。 将来の夢はない、貯金もない、結婚もできない。 そんな、ないない尽くしの毎日が、子犬を拾った日から激変する!? 青森×図書館×可愛いわんこの感動物語!
  • 常夏荘物語
    4.3
    1巻1,980円 (税込)
    遠州峰生の名家・遠藤家の邸宅として親しまれた常夏荘。10歳の時にこの屋敷に引き取られた耀子は、寂しい境遇にあっても周囲の人々の優しさに支えられて子ども時代を生き抜いてきた。 時を経て38歳になった耀子は、ある日、夫の龍治から突然離婚を切り出される。その思いもよらない理由に耀子は驚くが、それを機に自分にとって本当に大事な人が誰だったのか、思いを巡らし始める―。 耀子の葛藤、娘・瀬里の巣立ち、義母・照子の愛。 激動の時代に遠藤家の三代の女たちが守り抜いた家と暮らしは、峰生に暮らす人々にとってもかけがえのない居場所になっていく。 伊吹有喜デビュー15周年記念作品。
  • あの空の色がほしい
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    お絵描きが大好きなマコは小学四年生。ある日、風変わりな家に住む、近所で変人と噂される芸術家に、絵を習いたいと頼み込むが !? 二人の奇妙な交流を描く落合恵子さん絶賛の感動小説! ※紙書籍に掲載されている本文中のイラストは、本電子書籍版には収録されておりません。
  • 幸福の森
    -
    1巻1,980円 (税込)
    尊敬する幻想文学の巨匠から娘の家庭教師として職を得た、小説家志望の青年・卓也。深い森の奥の屋敷に通い、幼く美しいその少女・幸子との交流がはじまってから卓也の運は確かに開けはじめ、作家への糸口も掴むことができた。しかし同時に、卓也は正体不明の不穏に苛まれるようになる。あたかも森の木々が伸ばした枝や蔦に絡め取られるかのように、幸福に侵食され「いま」を見失う卓也。引き換えのように蘇る「過去」。そして最後の記憶を取り戻した卓也に、幸子が微笑む――私を幸せにして、と。 「第二回ステキブンゲイ大賞」準大賞に輝いた超自然的ホラー、ついに刊行!
  • 奇蹟のピアニスト フジコ・ヘミングのことば エンジェルはそばにいる
    4.3
    1巻1,980円 (税込)
    2024年4月21日にピアニストのフジコ・ヘミングさんが永眠されました。幼い頃から才能を発揮し、高く評価されていたにもかかわらず、不遇の時代をすごしてきた天才ピアニスト。 激動の時代を乗り越え、ピアノとともに壮絶な人生を歩んできたフジコさん。彼女が語った多くの言葉はたくさんの人の気持ちを楽にさせ、励ます、優しくて強いメッセージばかりです。 本書では、写真とともにフジコ・ヘミングさんを振り返り、彼女の残した言葉に焦点をあてました。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 鷹の飛翔
    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    「俺は少し休む。少しだけ。でもそれは、また飛ぶための休みだ」 「俺たちを超えて飛べ。鷹の休息が終わったその日に」 平成を駆け抜け、警察官人生の晩年を迎えた二人の刑事が挑む、最後の事件。 捜査一課と公安一課。二人の目で戦後警察の歩みを浮き彫りにする大河サーガ「日本の警察」ついに最終章! 東日本大震災の翌年、2012年夏。都内で起きた四件の殺人。被害者は全員、四半世紀前の都内飛翔弾事件の容疑者だった。 同一犯か、別個の事件なのか。そして犯人の動機は? 捜査一課理事官の高峰、目黒中央署署長の海老沢。病を得、妻との別離の予感を抱え、激変する時代に翻弄される二人の刑事は、それでも警察の未来を見据え、後進に背中を見せ、最後の戦いに挑む。
  • 月とコーヒー
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    人気作家が腕によりをかけて紡いだ、 24篇の「とっておきのお話」。 生きていくためには 必要ではないかもしれない。 でも、日常を繰り返していくためには はならないものたち。 喫茶店〈ゴーゴリ〉の甘くないケーキ。 世界の果てのコインランドリーに通うトカゲ男。 映写技師にサンドイッチを届ける夜の配達人。 トランプから抜け出してきたジョーカー。 赤い林檎に囲まれて青いインクをつくる青年。 三人の年老いた泥棒。空から落ちてきた天使。 終わりの風景が見える眼鏡──。 全作品、原稿用紙10枚程度。 寝る前の5分間、この本をめくってみてください。 必ずお気に入りの1篇が見つかるはずです。
  • 地面師たち ファイナル・ベッツ
    3.9
    シンガポールのカジノで元Jリーガーの稲田は全財産を失い失意のどん底にいた。一部始終を見ていた大物地面師・ハリソン山中は、詐欺メンバーの一員として稲田に仕事を依頼する。日本に戻り、ディベロッパーの宏彰、支援者の菅原と共に準備に入るが、予定していた苫小牧のプランが突然白紙となり、代案として北極海航路開通を見込んだ釧路へ変更を余儀なくされる。しかし、成功すれば200億円超えの大金が見込まれる前代未聞の大仕事。ハリソン山中が狙いをつけたターゲットは、シンガポールの大手不動産ディベロッパーの御曹司・ケビン。在留メンバーの一人、マヤによる色仕掛けの罠に嵌ったケビンは、逡巡しつつも、日本人の親友・リュウの後押しもあり、釧路の用地購入に乗り出す。一方、警視庁捜査二課のサクラは、不動産詐欺の捜査過程で地面師一味の関与を疑い、ハリソン山中が趣味の狩猟で頻繁に北海道を訪れていたとの情報を得て渡道するのだが――。 前作『地面師たち』がNetflixにてドラマ化! 2024年7月25日(木)より世界独占配信スタート。
  • 城砦〈上〉
    4.7
    忘れられた名著であるJ.A.クローニンの「城砦」が夏川草介氏の新訳でよみがえりました。英国の医師であり小説家だったクローニンと、日本の医師である「神様のカルテ」シリーズの著者である夏川草介氏。この時代を越えたコラボで新たに誕生したのが「新訳 城砦」です。  本書は、医師の仕事に情熱を燃やす若き医師アンドルーが様々な苦難に立ち向かう半生を描いたものです。ある時は、医療制度に立ち向かい、ある時は、富や名声への渇望という自らの欲望に足をさらわれそうになりながら、希望の灯を絶やさない心の軌跡が描かれています。「何のために生きるのか?」「何のために働くのか?」そんな人生の難問に出逢った際、きっと本書から得るものがあるはずです。いつの時代であっても生きていればかならず遭遇する苦難や人生の落とし穴。あなたはどう対応しますか。
  • 自分の眼でみる日本の刀剣 鑑賞入門
    -
    1巻1,980円 (税込)
    武器であり、また美術品であり、歴史的遺産でもある日本の刀剣の鑑賞法を、写真やイラストなどで紹介。数年前に興ったブームで、日本刀は少しずつ馴染み深いものになってきました。しかし知識はあっても、実際に前にすると、どのように鑑賞すればいいのかわからない、という声もあります。本書は、長年、幾多の日本刀をかたわらにして歩んできた著者自身の体験をもとに、「自分の眼でみる」という視点から日本刀の世界を語った、鑑賞の手引書です。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 私の小説
    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    破壊的じゃない「私」の人生はつまんない――? 芥川賞をとってなお自分に自信が持てない作家が、この世界を言葉で立て直す。第48回川端康成文学賞受賞作を含む〈新しい私小説〉連作集。
  • めでたし、めでたし
    5.0
    1巻1,980円 (税込)
    鬼ヶ島から持ち帰った宝物、あれって結局どうなったんだっけ? 兄弟ユニット作家「大森兄弟」が贈る、唯一無二の胸きゅんホラーコメディファンタジー!? 「宝物の元の持ち主は名乗り出よ。」 鬼ヶ島から凱旋した桃次郎は、宝物の持ち主を国中から集めておきながらいっこうに返す気配がなく……。どこか様子のおかしい桃次郎に、忠義の犬は右往左往、お人好しの猿は呻吟苦悶、雉は毎日どこかの空へ―― 「日本一の快男児」のおとぎ話は、めでたしめでたしでは終われない!
  • 「和歌所」の鎌倉時代 勅撰集はいかに編纂され、なぜ続いたか
    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    500年以上続いた未曾有の国家事業ーー勅撰和歌集 天皇の命を受けて編纂された歌集ーー勅撰和歌集は、乱世のなか500年以上にわたって生み出されてきた。古今和歌集をはじめ、初期の勅撰集に注目が集まりがちだが、勅撰和歌集が権威を持つようになったのは鎌倉時代以降のことである。しかし、それぞれの勅撰集がいかに編纂されたかは意外なほど知られていない。本書では鎌倉時代の勅撰集がいかに編纂されたかを、新史料も交えてつぶさに描き出す。それによって見えてくるのは、単なる文学史を超えた、和歌と政治の相互補完関係という中世という時代の特質である。 【内容】 はじめに 序章  和歌所とその源流 第一章 開闔・源家長と歌人たち―新古今和歌集 第二章 撰者の日常―新勅撰和歌集 第三章 創られる伝統―続後撰和歌集 第四章 東西の交渉と新しい試み―続古今和歌集 第五章 和歌所を支える門弟―続拾遺和歌集 第六章 打聞と二条家和歌所―永仁勅撰企画・新後撰和歌集 第七章 おそろしの集―玉葉和歌集 第八章 法皇の長歌―続千載和歌集 第九章 倒幕前夜の歌壇―続後拾遺和歌集
  • プラチナハーケン1980【電子特典付き】
    3.8
    1巻1,980円 (税込)
    TBS系日曜劇場 2024年7月スタート 『ブラックペアン シーズン2』原作シリーズ最新刊! 昭和の終わりの足音が聞こえる中、東城大学医学部総合外科の佐伯教授は、若きヒラ医局員・渡海征司郎を大抜擢した。彼は周囲の医局員の反感を買いながらも次々に高度な手術を成功させる。やがてオランダの国際学会に教授の名代として送り出された渡海は、その地で新たな因縁と巡り会う。 そして帰国後、ある患者のカルテに不審を抱いた彼は、佐伯外科の深い闇へ足を踏み入れていく……。 『ブラックペアン1988』『ブレイズメス1990』『スリジエセンター1991』、そしてその後の「桜宮サーガ」のすべてはここから始まった! メディカル・エンターテインメントの最高到達点!
  • 科捜研の砦
    4.0
    科捜研トップと言われる鑑定技術力と幅広い知識、そして、信じられないほどの愛想のなさで警察内部でも有名人の土門誠。科学鑑定に並々ならぬ熱意を捧げ、「科捜研の最後の砦」と呼ばれる土門は、遺体や現場に残された、少しの違和感も見過ごさない。そこに隠されているのがどれほど残酷な事実だったとしても、土門は必ず真実を追究する――。 『楽園の犬』『われは熊楠』など、次々と話題作を刊行し続ける気鋭の作家が描く、鑑定ミステリ。
  • 貴女。
    4.3
    “百合”って、こんなにも自由。 新時代の名手が魅せるさらなる高み。 全編新作アンソロジー! あなたの気持ちが知りたい。喜びも苦悩もその先も。 珠玉の六編とそれを彩る六点のイラスト。 究極のコラボレーションが実現! 青崎有吾「首師」/扉イラスト いくたはな 織守きょうや「いいよ。」/扉イラスト むっしゅ 木爾チレン「最前」/扉イラスト タカハシマコ 斜線堂有紀「最高まで行く」/扉イラスト あきやまえんま 武田綾乃「恋をした私は」/扉イラスト くわばらたもつ 円居挽「雪の花」/扉イラスト 高河ゆん カバーイラスト るぅ1mm カバーデザイン 円と球
  • 彼女が生きてる世界線!
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    交通事故に遭い、アニメの悪役に転生した「僕」には、ある計画があった。ヒロインを、死ぬエンディングから救うのだ。生前このアニメのファンであり、シナリオを知り尽くした「僕」なら、その運命も変えられるはずだと考えていた。だが、シナリオ通りに病気は進行しはじめ――。「僕」は「神(シナリオライター)」が残した生存ルートを探し出せるのか。人気作家・中田永一が、創作へのリスペクトと怒りを込めて描く感動の大長編!
  • 朴さんと吉田さん
    -
    1巻1,980円 (税込)
    森達也氏推薦! 少数者に対して無慈悲な国家と冷酷な集団。 ここに描かれるのはまさしく現在のこの国のメタファーだ。 話題必至、超近未来ディストピア小説――この馬鹿馬鹿しくも空恐ろしい物語は、どのような結末を迎えるのか? あなたの国家観が試される?! 東京オリンピックが2020年に何事もなく成功裏に幕を閉じた後、日本とロシアは国境の領有を指相撲の勝敗で決める平和の祭典を開催した。8年後、今また韓国と日本の間で平和の祭典が開催される。 戦うのはアスリートではない。韓国の代表選手に選ばれたのは、幼少期に共和国へ渡った在日コリアンで、後に脱北した朴光雄。日本代表選手は、両親が中部アフリカからの難民である、日本生まれの吉田ユニス。 それぞれに事情を抱え、国家に翻弄される難民であり移民でもある二つの家族が、押し寄せる現実の荒波の先に見たものとは? 本書の映画化も当然期待できる。
  • 首木の民
    4.2
    1巻1,980円 (税込)
    大学の客員教授、久和が窃盗と公務執行妨害の容疑で逮捕された。運転する車の中から、血の付いた他人の財布が発見されたのだ。久和は内閣府が設置する経済財政諮問会議に参加したこともある経済政策通だが、警視庁志村署の佐久間に対し「公務員を信用していない」と言い、取調べは進まなかった。一方、財布の持ち主を捜していた志村署の中田は、フリーライターの菊池に行き着く。菊池は交通事故を探っていたが、その事故には財務省のある人物が絡んでいた。
  • 乃井探偵社は今日も倫理観ゼロ
    -
    1巻1,980円 (税込)
    「警察より先に犯人を探して」――娘を殺された母から乃井探偵社に依頼が入る。高額な成功報酬で調査を引き受ける女探偵3人。探偵の初音は報酬として所長の乃井から自分の出自を聞くつもりだった。そして連続殺人が始まった。鮎川哲也賞受賞作家の最新作!
  • Across the Universe
    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    「哀しいな」「え? 私、幸せですよ?」「知ってるよ。俺は、それが哀しいんだ」――人の心を蝕むのは、悪意か、愛か。渋谷爆弾テロ事件から3年。世界は、ついに、変わる……。最新作!
  • 六色の蛹
    4.2
    1巻1,980円 (税込)
    昆虫好きの心優しい青年・エリ沢泉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)。行く先々で事件に遭遇する彼は、謎を解き明かすとともに、事件関係者の心の痛みに寄り添うのだった……。ハンターたちが狩りをしていた山で起きた、銃撃事件の謎を探る「白が揺れた」。花屋の店主との会話から、一年前に季節外れのポインセチアを欲しがった少女の真意を読み解く「赤の追憶」。ピアニストの遺品から、一枚だけ消えた楽譜の行方を推理する「青い音」など全六編。日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞を受賞した『蝉(せみ)かえる』に続く、〈エリ沢泉〉シリーズ第3作!/【目次】白が揺れた/赤の追憶/黒いレプリカ/青い音/黄色い山/緑の再会/あとがき
  • 町なか番外地
    3.6
    1巻1,980円 (税込)
    マッチングアプリで知り合った二人目と別れたばかりの佐野朋香。妻とも娘ともうまくいかず、仕事も行き詰まる片山達児。むかしの仲間を若くして喪った青井千草。後輩の陰口にショックを受けて会社を辞め、半年が過ぎた新川剣矢――。平凡な暮らしが揺れ始め、岐路に立つ四人。小さなアパートの住人たちが紡ぐ愛しい日々の物語。
  • 定命
    -
    1巻1,980円 (税込)
    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 死後見つかった心に響く「いのち」の遺句集。 「死ぬまでにもう一冊出したい」生前こう語っていた瀬戸内寂聴氏。 死後、寂庵の書斎からおびただしい数の句稿が見つかった。  “小説とちがい、私にとっては俳句は無責任な愉しみだけを与えてくれるので今では無二の友になりました。死ぬまでつづけるつもりです。” (95歳のとき知人にあてた手紙より) 晩年の心の友であり、創作に注力していた俳句。万人の心に響く「いのち」の遺句集。 “先生が亡くなった後に、書斎を片付けていると原稿用紙のすみっこ、ノート、切り抜いた新聞の端っこ、メモ用紙に先生の文字で俳句がかかれていた。こうして、先生は仕事の合間や、ふといい俳句がうまれたときに書き残していた。” (瀬尾まなほ 瀬戸内寂聴元秘書)
  • ルーマーズ 俗
    3.4
    1巻1,980円 (税込)
    人気俳優、心中か?――衝撃的なニュースが世間を駆け抜けた。白熱するマスコミのスクープ合戦、SNSに溢れる噂話(ルーマーズ)……無法地帯のメディアを舞台に贈る堂場瞬一、最新長編!
  • 東京ハイダウェイ
    4.1
    ようこそ、心休まる「隠れ家」へ。 東京・虎ノ門の企業に勤める桐人は、念願のマーケティング部に配属されるも、同期の直也と仕事の向き合い方で対立し、息苦しい日々を送っていた。 直也に「真面目な働き方」を馬鹿にされた日の昼休み、普段は無口な同僚の璃子が軽快に歩いているのを見かけた彼は、彼女の後ろ姿を追いかける。 辿り着いた先には、美しい星空が描かれたポスターがあり――「星空のキャッチボール」 桐人と直也の上司にあたるマネージャー職として、中途で採用された恵理子。 しかし、人事のトラブルに翻弄され続けた彼女は、ある日会社へ向かう途中の乗換駅で列車を降りることをやめ、出社せずにそのまま終着駅へと向かう。 駅を降りて当てもなく歩くこと数分、見知らぬとんがり屋根の建物を見つけ、ガラスの扉をくぐると――「森の箱舟」 ……ほか、ホッと一息つきたいあなたに届ける、都会に生きる人々が抱える心の傷と再生を描いた6つの物語。
  • ミステリー小説集 脱出
    3.5
    あなたはここから出られるか?  5人の人気作家が仕掛けた、謎だらけの物語から脱け出せ 全編書き下ろしの没入感溢れる小説集! <収録作> ・阿津川辰海「屋上からの脱出」 閉じ込められた深夜の学校の屋上から抜け出す方法を探せ ・織守きょうや「名とりの森」 入ると自分の名前を奪われる森から、親友を助け出せ ・空木春宵「罪喰(つみばみ)の巫女」 不可解な仕掛けに囲まれた神社の秘密を解き明かせ ・斜線堂有紀「鳥の密室」 魔女として処刑される前に、塔の最上階から逃げ出せ ・井上真偽「サマリア人の血潮」 謎の研究所の出口を目指し、失った記憶を取り戻せ
  • ギリシア神話小事典
    -
    カサンドラ、アテナ、アプロディテ、ヘクトル、ダイダロス…こんな名前に興味を覚えたときの便利な事典。ギリシア神話の題材を、主として登場人物とその物語を中心に事典風にまとめたものであるが、情報、知識を平板に羅列したものではなく、あちらこちらと気軽にひろい読みしながら、知らぬまにギリシア神話の世界に親しみ、遊ぶことができるような構想になっている。楽しく読める事典というのが本書の最大のねらいで、座右に置くに適切な本。
  • 燃えるラグーン
    -
    1巻1,980円 (税込)
    夢のエネルギーに群がるスパイたちの攻防! 覇権国の利害をめぐる情報戦を描いた実力派作家の渾身作! ロシアの物理学者アレクセイは何者かに襲われ、拉致される。半年間の軟禁状態から救出されたものの、CIA、モサド、中国工作員らが入り乱れて動き出す。
  • 椿飛ぶ天地
    -
    1巻1,980円 (税込)
    俳句趣味の人「必見の小説」――詩人・エッセイスト古屋久昭氏推薦。漱石の俳句〈落ちざまに虻を伏せたる椿かな〉をめぐり、椿は上向きか下向きかを寺田寅彦は検証する。一句を軸にした実験小説。紀行小説「平壌号」を併せて掲載!
  • 中国行きのスロウ・ボート
    3.8
    1巻1,980円 (税込)
    夏の芝生、雨の午後。その手触りは決して褪せることがない―― 〈これが記念すべき、安西水丸さんとの初仕事〉 村上春樹の最初の短編小説集を当時の装幀のまま単行本で復刻。 復刊に寄せて、著者による序文を新たに収録。
  • 羅刹国通信
    4.2
    1巻1,980円 (税込)
    叔父を殺したことは固く秘しておくべきだった。自殺するなんてと母が泣き続けるものだから、本当はわたしが崖から突き落としたのだとわかれば、すこしは気が楽になるかと思ったのだ。震災で妻を失いPTSDに苦しむ叔父との同居に疲弊する家族のために、小学六年生の左右田理恵(そうだりえ)は叔父を殺した。その四年後、理恵は奇妙な夢を見るようになる。荒れ果てた灼熱の地で岩蔭と食糧を求める「鬼」の集団。かれらは二つの勢力に分かたれ争い殺し合う――その法則を理恵に教えたのは、同じ夢を共有する一人の少年だった。鬼才の幻視文学の頂点となる幻の傑作、初単行本化。/【目次】羅刹国通信/続羅刹国報/続々羅刹国――雨の章――/続々羅刹国――夜の章――/解説=春日武彦/津原国通信=北原尚彦
  • 地底の大冒険―タケシと影を喰らう龍魔王
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ■■バルザック研究の第一人者・私市保彦がおくる、 現代と過去を融合させた冒険ファンタジー■■ つらいイジメに悩んだ過去を今も引きずる高校生・タケシ。あるときから、彼の住む町では<影が薄くなる>という不思議な病が蔓延しはじめる。影が薄くなった人は、しまいには亡くなってしまうのだ。 タケシの妹・マリーは、「豊年満作」を祈願する祭で、金のバチで太鼓を打つ聖女に選ばれていた。ある日突然、金のバチが盗まれ、マリーも姿を消す。実は、これらはすべて、地底の龍魔王の仕業だった。龍魔王は、聖女・マリーに霊力のある金のバチで太鼓を打たせ、地底と地上の世界を悪で支配することを企んでいたのだ。 タケシはマリーを救うため、ふしぎなきっかけで自分と合体した先祖の「三郎蛇」とともに、地底の龍魔王を倒す旅に出ることになる。地底では、霊力をもった鹿族の長老「鹿男」や、三郎の地底での妻の妹「月姫」と出会い、助けられながら龍魔王の潜む地底の奥深い地へ向かうが、途中、龍魔王の手下たちからさまざまに攻撃をうける。 また、龍魔王のせいで大切な資源を失い、災厄に襲われている「桶造りの里」と「紙漉きの里」を訪れ、その被害を目の当たりにして、タケシは怒りを募らせる。 龍魔王のもとへ行くには、三つの厳しい山、「炎の山」、「氷雪の山」、「〈大化け〉の山」を越えねばならなかった。臆病で、自分に自信を持てないタケシだったが、妹・マリーのため、自分を信頼し、助けてくれる地底の人々のため、それぞれの山に挑み、龍魔王に立ち向かうことを決意する――。
  • 斬首の森
    3.9
    1巻1,980円 (税込)
    わたしは今すぐ逃げなければならない。あいつらから、この森から。なのに――。暗い森の中に建つ合宿所。ある団体の“レクチャー”を受け洗脳されかけていたわたしは、火事により脱出する。5人で町へ逃げだそうとするが、不可解な森の中で迷ってしまう。翌朝、5人のうちのひとりの切断された頭部が発見される。頭部は、奇怪な装飾を施された古木の根元に、供物のように置かれていて――。戦慄のノンストップ・ホラーミステリ!
  • おっさんずラブ-リターンズ- シナリオブック
    完結
    -
    大人気純愛ドラマ『おっさんずラブ-リターンズ-』のシナリオブック!! テレビドラマ全話&配信オリジナルドラマのシナリオを収録! 放送にはないシーンや台詞も楽しめる! 脚本・徳尾浩司による各話コメンタリーも掲載! オンエア版と見比べて何度も楽しんでほしいお♪ ※電子版には巻頭の人物相関図が含まれません
  • 雀荘迎賓館最後の夜
    4.8
    1巻1,980円 (税込)
    雀荘「迎賓館」には並外れた技量の打ち手が集まる。枯淡の老経営者、飲食チェーン取締役、広告会社局長代理、記憶システムが異様な高校教師。仲間内のゲームに飽き足らず、敢えて鉄火場に挑んだ国立大生・結城は、強者達の雀卓を凌げるのか。勝負の果てに、彼らは何を失い、何を得るのか。ギャンブル小説の新たなる金字塔。
  • 夢酔独言他
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 小吉は海舟の父で,幕末の貧乏御家人のひとり。幕府の衰退期を奔放不羈に生きた小吉の生涯は泰平の化政時代が生みだした倦怠と虚無感をもたたえている。『平子龍先生遺事』を併録。
  • 夢の七十余年
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 大正6年(1917),寺内正毅内閣の私設公使と称して,段祺瑞との間に1億4500万円の借款を結んだ西原亀三。国際的な問題となった「西原借款」の裏面を明らかにする,波瀾にみちた生涯の記録。
  • ロブとマリアン
    4.0
    『キットとパーシー』に登場した男女キャラクターによるヒストリカルクィアロマンス。 18世紀のロンドンを舞台に、異性との恋愛にトラウマを持つ公爵夫人・マリアンと、彼女を脅迫する男・ロブが惹かれ合っていく様子を描く。 【あらすじ】 キットとパーシーによる強盗計画が失敗に終わったその夜。 夫を銃で撃った公爵夫人――マリアン・ヘイズは、今の自分が唯一頼ることのできる相手であり自分を脅迫してきた張本人でもある赤毛の男――ロブ・ブルックスを連れ、ロンドンをあとにする。 脅迫する者とされる者。 いびつな形で始まった関係だったが、旅をするうちに少しずつ二人は互いに心を交わしていく。 しかしマリアンには、異性と関係を持つことにある懸念があり……。
  • イライラ文学館
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    イライラしたときには、イライラした物語を。物語によるアンガーマネジメントが誕生! 最近、イライラしませんか? そんなときこそ、イライラした物語を。本書は小説からエッセイ、マンガまで、古今東西の〈イライラ文学〉を集めたアンソロジーです。「イライラしたときには、イライラ文学館を訪れて、イライラ文学にふれて、イライラに共感することで、イライラを相殺してもらいたい」(イライラ文学館館長より)。筒井康隆や内田百閒、チェーホフ等、バラエティ豊かな9つの物語が楽しめる、読むアンガーマネジメント。ぜひお試しあれ。
  • 松井須磨子物語
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 近代劇の扉をこじ開けた炎の女優。 (※本書は2013/7/1に2013/7/1より発売された書籍を電子化したものです)
  • 22歳の扉
    4.1
    【小説すばる新人賞、史上最年少受賞から8年】 三重で育ち、京都の大学に入学した数学好きの田辺朔。 大学生活に馴染めず、漫然と授業に出て、バイトをしているうちに一回生前期は終わってしまった。 後期に入り、旧文学部棟の地下、通称「キューチカ」でひっそりと経営されているバーのマスターである先輩の夷川と出会い、朔の大学生活は一変した。 夷川につれられ、初めてのウイスキー、タバコ、そしてバーやクラブなど、これまで見たこともない世界を知っていく。 しかし、ある日をさかいに、何の前触れもなく夷川はナイジェリアへ留学に行ってしまった。「バー・ディアハンツはお前に任せる!」の一言を残して。 そこからマスターとしてバーに立つことになった朔は、その大学内の不思議なバーで数々の出会いと別れを経験する――。自由奔放な女の子に振り回されたり、学生運動紛いに巻き込まれたり、自分の行く末に悩んだり…… 二十代前半の「不変」と「今」が詰まった圧倒的青春小説!
  • ミレニアム7 鉤爪に捕らわれた女 上
    3.2
    娘の結婚式に出席するため、スウェーデン北部に向かうミカエル。しかし、町の有力者の結婚相手には好ましくない噂が付きまとっていた。そして、田舎町に潜んでいた陰謀が凄惨な暴力となって噴出したとき、彼とリスベットは再会を果たす。人気シリーズ再始動!
  • 海を覗く
    3.2
    1巻1,980円 (税込)
    海を見た人間が死を夢想するように、速水圭一は北条司に美を思い描いた。高校二年の春、同じクラスの北条の「美」の虜になった美術部の速水は、彼の肖像画を描き始めた。二人の仲は深まっていくが、夏休みのある出来事が速水の心を打ち砕き――少年の耽美と絶望を端正かつ流麗な文体で描き、選考会でも激論を呼んだ話題作。
  • 就活闘争 20XX
    3.8
    1巻1,980円 (税込)
    こんな地獄を乗り越えないと就職できない世の中、間違ってないか――? 20XX年の近未来、「ウルトラベビーブーム世代」の大学生たちが、今とは比べ物にならないほど激化した就職活動に挑む――。 主人公の太田亮介は、就職活動に熱が入っていない京都大学三回生。日本を牛耳る巨大企業「Z社」に入社するため、ようやく重い腰を上げて就活に臨むが……。 銃撃をかわしながら出身大学OBを探す「OB訪問」やSNSでの10万人フォロワー獲得をめざす「インターンシップ」、歴戦の就活猛者たちと激論をかわす「グループディスカッション」、そして多くの就活生が命を落とす「面接試験」。生死を賭けた選考に挑む就活生たちの悲劇を克明に描き、現代の新卒一括採用システムに一石を投じる、“就活エンターテインメント”登場!
  • ピン芸人、高崎犬彦
    4.3
    1巻1,980円 (税込)
    『芸人雑誌』の太田出版が送る、『おもろい以外いらんねん』大前粟生による世界初“ピン芸人”小説! Aマッソ加納の紹介(『アメトーーク!!』)によって業界の話題をさらった『おもろい以外いらんねん』に続く大前粟生「芸人本」の最新作は、これまで描かれることの少なかった“ピン芸人”にフォーカスをあてる。主人公・高崎犬彦とそのライバル・安西煮転がしの約20年もの人生を追いかけることで、芸人にまとわりつく「売れること」と「消費のされやすさ」の葛藤を描く。 「本気でネタを見てくれてる人って、売れれば売れるほど少なくなっていくんか? 売れるほど芸人らしくなくなっていくんか? せやったら、売れるってなに? 僕は、僕らは、なんのために芸人しとるん?」 ――本文より
  • ゴミの王国
    3.6
    1巻1,980円 (税込)
    父の影響で過剰にきれい好きになった日下部朝陽は、東京の民間清掃会社で契約社員として様々悩みを抱えながら働いている。ある日、隣の部屋に住む佐野友笑の部屋がゴミで溢れかえっていることに気がつき、驚く朝陽。物を捨てられない友笑は、ゴミを集めてはアート作品を作っていた。二人の距離はいつしか縮まり、目の前に立ちはだかる壁をひとつひとつ乗り越えていくが――。片付けたい男と片付けられない女。正反対の二人の、未来に希望がじんっと灯る成長物語。
  • 夏空 東京湾臨海署安積班
    3.7
    ドラマ化もされた大ロングセラー「安積班」シリーズ熱望の最新刊! 外国人同士がもめているという通報があり現場に駆けつけると、複数の外国人が罵声を上げて揉み合っていた。ナイフで相手を刺して怪我を負わせた一人を確保し、送検するも、彼らの対立はこれでは終わらなかった……。(「略奪」より) 高齢者の運転トラブル、半グレの取り締まり、悪質なクレーマー…… 守るべき正義とは何か。揺るぎない眼差しで安積は事件を解決に導いていくーー。 おなじみの安積班メンバーに加え、国際犯罪対策課、水上安全課、盗犯係、暴力犯係など、ここでしか味わえない警察官たちのそれぞれの矜持が光る短編集。
  • 遠い町できみは
    4.1
    1巻1,980円 (税込)
    母を亡くした小学校六年生の鳴海翔は、遠い町の祖母の家に預けられた。寂しさをこらえて新しい暮らしに慣れようとするが、そこには一筋縄ではいかない大人の世界があった――。万引きを奨励する母と暮らす大也、狭い家のなかで暴れる父に苦しむ美波、そして親から離れて暮らす翔。大人たちの身勝手さにもみくちゃにされながらも、三人はしだいに心を近づけていく。第12回ポプラ社小説新人賞特別賞受賞作。
  • 赤の女王の殺人
    3.1
    1巻1,980円 (税込)
    島田荘司氏絶賛! 第16回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作! 市役所の市民相談室に勤務する六原あずさは、ある日、相談者の妻が密室から墜落死する現場を目撃してしまう。 被害者が死の間際に残した「ナツミ」という人物を追って、刑事である夫の具樹は操作を開始するが、その行方は杳として知れなかった。 一方で、あずさの元には不可思議な相談が次々と舞い込む。 施錠された納骨堂でひとつ増えた骨壷。高齢男性ばかりをつけ狙う怪しげなストーカー。 重なる謎の裏には、驚きの真相があったーー。
  • だから殺し屋は小説を書けない。
    4.1
    1巻1,980円 (税込)
    飛び散る骨、舞い上がる車、迫りくる刺客 「もう、たくさんだ」 美しき男たちが血で描く”愛の神話” 伝説の殺し屋・和尚に拾われ、自らも殺し屋となった青年・雨乞。 和尚への服従を誓う雨乞だが、唯一誰にも打ち明けていない隠し事があった。 それは、小説を書くこと。 初夏のある日、駐在警官・藪池清を始末する命を受け、瀬戸内海の小島へと向かった雨乞は、小さな違和感を抱く。 依頼人の正体は?この男を殺す目的は?なぜこの場所で? 雨乞は真相を探るため、24時間の猶予を貰った。 人生を変える1日が始まるーー。
  • サンドリヨンの扉
    5.0
    1巻1,980円 (税込)
    美しくも最凶の女刑事、爆誕! 事件は殴って解決、頭が切れて口達者!腕力無双、喧嘩上等のニューヒロイン!! 美しすぎる女子アナとして地元テレビ局で有名な広瀬愛理。彼女の挙式目前に起こった殺人事件。捜査を担当する友永は「狂犬」と呼ばれる女性刑事だった。
  • 小田くん家は南部せんべい店
    3.8
    1巻1,980円 (税込)
    絶賛の声続々! 幸せとはこういう日常が続いていく事なのかもしれない。 (有隣堂町田モディ店 原田明美さん) 伝統の南部せんべい店を営む一家の心優しい人間ドラマに、全身がぽかぽかと温かくなりました。 (紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さん) 家族のこと、友達のこと、生死や、家業のこと。それらを見つめ、考え、少しずつ自分なりに気付き成長していく弘毅の姿に、大人の私も新鮮な気持ちを取り戻していくようでした。 (東京旭屋書店 新越谷店 猪股宏美さん) 激動の日本を優しく癒してくれる格好の特効薬になるのかも。 (テレビ東京 深谷守さん) 「さあ、焼くぞ。大切な人のために、そして自分のために」 青森県の片田舎にある「小田せんべい店」。小学四年生の弘毅は嫌だった。課外授業でクラスのみんなが家に来ることになったのだ。南部せんべいなんか、バカにされるに決まってる。しかし当日、不登校の同級生・潤が来たことで弘毅は南部せんべいを焼くことになり……。六十九年間せんべい一筋の祖父・よっしーを始め、家族みんなに見守られて弘毅は少しずつ大人になっていく。 ひと口かじると涙がほろり あなたの心を優しく癒すぽかぽか家族小説 【著者コメント】 青森県の片田舎で南部せんべい店を営む六人家族の物語です。 南部せんべいは、青森県南から岩手県にかけて昔から食べ続けられてきました。今ではピーナツやゴマを混ぜ込んだり、クッキーっぽく焼いたりしていますが、基本は、塩と小麦粉と重曹のみの素朴で真っ白な塩味のせんべいです。飽きがきません。鉄型にはさんでサクサクに焼き上げます。特徴的なのが耳。型からはみ出た部分を耳と呼び、地元では人気があります。 南部せんべいのように飽きがこずに、いつまでも続いていきそうな小田せんべい店の泣いたり笑ったりの日常。一つの家族の在り方と、伝統食の行く末、友情、少年の健やかな成長を見守っていただけましたら幸いです。 【目次】 一章 せんべい焼き窯の熱 二章 甘く香ばしいチョコクランチの冬 三章 飴と耳と、手紙 四章 薄胡麻と白 五章 せんべい型
  • 方舟を燃やす
    3.6
    1巻1,980円 (税込)
    口さけ女はいなかった。恐怖の大王は来なかった。噂はぜんぶデマだった。一方で大災害が町を破壊し、疫病が流行し、今も戦争が起き続けている。何でもいいから何かを信じないと、今日をやり過ごすことが出来ないよ――。飛馬と不三子、縁もゆかりもなかった二人の昭和平成コロナ禍を描き、「信じる」ことの意味を問いかける傑作長篇。
  • 浅草蜃気楼オペラ
    3.1
    1巻1,980円 (税込)
    『このミステリーがすごい!』大賞作家が描く、大正浪漫あふれる「浅草オペラ」の世界。第一次世界大戦後の好況を背景に、関東大震災までの大正年間、日本国内におけるオペラ・西洋音楽の大衆化に大きな役割を果たした浅草オペラ。帝劇洋劇部に所属していた少女・妙子が、興隆する浅草オペラで活躍していく様と、夢、友情を描きます。
  • そして誰かがいなくなる
    3.6
    1巻1,980円 (税込)
    大雪の日、大人気作家の御津島磨朱李が細部までこだわった新邸のお披露目会が行われた。招かれたのは作家と編集者、文芸評論家と……。最初は和やかな雰囲気だったが、次第に雲行きが怪しくなっていく。奇想天外、どんでん返しの魔術師による衝撃のミステリー!
  • 詩集  知るということ
    -
    集大成となる詩創作25周年記念詩集ついに完成! 「知ること」とは言葉を体験することだ あえて言わせていただくと、私の詩集というものは、どちらかというと哲学的なにおいのするものが多いということがあって、まあ哲学という世界観は、大変に好きな観念なのであるから仕方がないのだが、今回もそういった世界観で構成されたものである。(「あとがき」より) (※本書は2018-06-26に鳥影社より発売された書籍を電子化したものです。)
  • 密航のち洗濯 ときどき作家
    4.4
    1巻1,980円 (税込)
    〈密航〉は危険な言葉、残忍な言葉だ。だからこれほど丁寧に、大事に、すみずみまで心を砕いて本にする人たちがいる。書き残してくれて、保存してくれて、調べてくれて本当にありがとう。100年を超えるこのリレーのアンカーは、読む私たちだ。心からお薦めする。 ――斎藤真理子さん(翻訳者) 本書を通して、「日本人である」ということの複雑さ、曖昧さ、寄る辺のなさを、多くの「日本人」の読者に知ってほしいと切に願います。 ――ドミニク・チェンさん(早稲田大学文学学術院教授) 【本書の内容】 1946年夏。朝鮮から日本へ、 男は「密航」で海を渡った。 日本人から朝鮮人へ、 女は裕福な家を捨てて男と結婚した。 貧しい二人はやがて洗濯屋をはじめる。 朝鮮と日本の間の海を合法的に渡ることがほぼ不可能だった時代。それでも生きていくために船に乗った人々の移動は「密航」と呼ばれた。 1946年夏。一人の男が日本へ「密航」した。彼が生きた植民地期の朝鮮と日本、戦後の東京でつくった家族一人ひとりの人生をたどる。手がかりにしたのは、「その後」を知る子どもたちへのインタビューと、わずかに残された文書群。 「きさまなんかにおれの気持がわかるもんか」 「あなただってわたしの気持はわかりません。わたしは祖国をすてて、あなたをえらんだ女です。朝鮮人の妻として誇りをもって生きたいのです」 植民地、警察、戦争、占領、移動、国籍、戸籍、収容、病、貧困、労働、福祉、ジェンダー、あるいは、誰かが「書くこと」と「書けること」について。 この複雑な、だが決して例外的ではなかった五人の家族が、この国で生きてきた。 蔚山(ウルサン)、釜山、山口、東京―― ゆかりの土地を歩きながら、100年を超える歴史を丹念に描き出していく。ウェブマガジン『ニッポン複雑紀行』初の書籍化企画。 【洗濯屋の家族】 [父]尹紫遠 ユン ジャウォン 1911‐64年。朝鮮・蔚山生まれ。植民地期に12歳で渡日し、戦後に「密航」で再渡日する。洗濯屋などの仕事をしながら、作家としての活動も続けた。1946-64年に日記を書いた。 [母]大津登志子 おおつ としこ 1924‐2014年。東京・千駄ヶ谷の裕福な家庭に生まれる。「満洲」で敗戦を迎えたのちに「引揚げ」を経験。その後、12歳年上の尹紫遠と結婚したことで「朝鮮人」となった。 [長男]泰玄 テヒョン/たいげん 1949年‐。東京生まれ。朝鮮学校、夜間中学、定時制高校、上智大学を経て、イギリス系の金融機関に勤めた。 [長女]逸己 いつこ/イルギ 1951年‐。東京生まれ。朝鮮学校、夜間中学、定時制高校を経て、20歳で長男を出産。産業ロボットの工場(こうば)で長く働いた。 [次男]泰眞 テジン/たいしん 1959‐2014年。東京生まれ。兄と同じく、上智大学卒業後に金融業界に就職。幼い頃から体が弱く、50代で亡くなった。
  • 夢分けの船
    3.9
    1巻1,980円 (税込)
    映画音楽の勉強のため四国から上京してきた修文。幽霊が出ると噂される風月荘704号室を舞台に、「音楽」という夢の船に乗り合わせた人が奏る、切なくも美しい、著者最後の青春小説。
  • 革命の血
    3.3
    1巻1,980円 (税込)
    ハードボイルドは死なず! 「裏切りと破壊、薄汚れた時代をぶったぎる瞠目のハードボイルド」  “レジェンド”志水辰夫氏も認めた新時代のエンタメ超大作! 平成末期の2019年、神奈川県警の元公安刑事・吾妻仁志が爆殺された。吾妻が生前追い続けていた過激派組織“日反”の関与が濃厚だという。爆弾闘争を繰り広げた日反は幹部らの中東逃亡や内部分裂を経て、事実上の休眠状態だった。なぜ今になって?  平成元年の1989年、横総大の学生・沢木了輔は、吾妻の命を受ける形で、同大の日反組織に潜入していた。接近したのが日反幹部の娘とされる月原文目だ。沢木は文目とともに警視庁と合同で立案されたプロジェクトに深入りしていくも、悲劇とともに計画は頓挫した。 改元前夜、血塗られた30年前の計画に、公安刑事となった沢木が分け入ると官邸、警察、過激派、それぞれの思惑が絡まった国家の陰謀が見えてきた。相次ぐ関係者の死、行方をくらました日反幹部の出現、そして裏切り…ノンストップで展開する新時代のハードボイルド、ここに完成!
  • 無限の正義
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    娘が人を殺した。父親は……警察官だった。家族を守る。それに勝る「正義」はあるのか? 罪が罪を呼ぶ。ドラマ『パンドラの果実』の原作者が贈る、怒涛のエンターテインメント大作!
  • 水車小屋のネネ
    4.2
    1巻1,980円 (税込)
    ――――――――――――――― ●第59回「谷崎潤一郎賞」受賞! ●「本の雑誌」が選ぶ2023年上半期ベスト 第1位! ●「キノベス!2024」第3位! ――――――――――――――― 誰かに親切にしなきゃ、 人生は長く退屈なものですよ 18歳と8歳の姉妹がたどり着いた町で出会った、しゃべる鳥〈ネネ〉 ネネに見守られ、変転してゆくいくつもの人生―― 助け合い支え合う人々の 40年を描く長編小説 毎日新聞夕刊で話題となった連載小説、待望の書籍化!
  • 北海道警察 11 警官の酒場
    4.0
    捜査の第一線から外され続けた佐伯宏一。だが能力の高さは重大事案の検挙実績では道警一だった。その佐伯は、度重なる警部昇進試験受験の説得に心が揺れていた。その頃、競走馬の育成牧場に強盗に入った四人は計画とは異なり、家人を撲殺してしまう。強盗殺人犯となった男たちは札幌方面に逃走を図る……。それぞれの願いや思惑がひとつに収束していく時、警官の酒場にある想いが満ちていく――。
  • クリスティを読む! ミステリの女王の名作入門講座
    3.6
    数々の名作が世界中で読まれ、翻訳され、映像化・舞台化され、没後48年を経ても変わらぬ人気を保ち続ける──まさしくミステリの女王、アガサ・クリスティ。大人気カルチャー講座「アガサ・クリスティを読む」の講師を務める書評家が、〈探偵〉〈舞台と時代〉〈人間関係〉そして〈騙(だま)しのテクニック〉に焦点を当て、各章でテーマに沿ったおすすめ作品を紹介しながら魅力を丁寧に語ります。最終章〈読者をいかにミスリードするか〉では、女王の驚くべきテクニックをじっくり解説。クリスティのすごさを実感できる、入門に最適な一冊!/【目次】まえがき/第1章 探偵で読む/1 異邦人としてのエルキュール・ポワロ/▼ポワロを知る二冊――『スタイルズ荘の怪事件』『ポワロの事件簿1』/2 時代の証人としてのジェーン・マープル/▼ミス・マープルを知る二冊――『ミス・マープルと13の謎』『書斎の死体』/3 年齢を重ねるトミー&タペンス/▼トミー&タペンスを知る二冊――『秘密組織』『二人で探偵を』/4 渋さが光る捜査官・バトル警視/▼バトル警視を知る一冊――『ゼロ時間へ』/5 個性的な短編の探偵たち/▼パーカー・パインを知る一冊――『パーカー・パインの事件簿』/▼ハーリー・クィンを知る一冊――『ハーリー・クィンの事件簿』/第2章 舞台と時代で読む/1 古き良きメイヘム・パーヴァ/▼メイヘム・パーヴァを知る二冊――『アクロイド殺害事件』『ミス・マープル最初の事件 牧師館の殺人』/2 ヒット作の鉱脈、中東ミステリ/▼中東ミステリを味わう二冊――『殺人は癖になる』『ナイルに死す』/3 動く殺人現場――旅と乗り物/▼旅と乗り物を味わう二冊――『オリエント急行の殺人』『カリブ海の秘密』/4 戦争がもたらしたもの/▼戦争を知る二冊――『ABC殺人事件』『NかMか』/5 変わりゆく大英帝国/▼イギリスの変化を知る三冊――『予告殺人』『葬儀を終えて』『鏡は横にひび割れて』/第3章 人間関係で読む/1 ロマンス! ロマンス! ロマンス!/▼ロマンスに浸る三冊――『謎のエヴァンス』『忘られぬ死』『ホロー荘の殺人』/2 三角関係の使い方/▼三角関係のバリエーションを知る二冊――『杉の柩』『白昼の悪魔』/3 いろいろな家族の形/▼家族のドラマを味わう三冊――『ポアロのクリスマス』『ねじれた家』『無実はさいなむ』/第4章 騙しのテクニックで読む/1 童謡だけじゃない“見立て”/▼見立て殺人におののく二冊――『そして誰もいなくなった』『ポケットにライ麦を』/2 二種類ある、回想の殺人/▼回想の殺人を味わう二冊――『五匹の子豚』『スリーピング・マーダー』/3 ミステリの華、意外な犯人/▼意外な犯人に驚く二冊――『三幕の悲劇』『カーテン』/第5章 読者をいかにミスリードするか/▼『シタフォードの謎』『殺人は容易だ』/参考文献/作品名一覧/人名一覧/アガサ・クリスティ著作一覧
  • シャーロック・ホームズの凱旋
    3.9
    1巻1,980円 (税込)
    「天から与えられた才能はどこへ消えた?」 舞台はヴィクトリア朝京都。 洛中洛外に名を轟かせた名探偵ホームズが……まさかの大スランプ!? ----- この手記は脱出不可能の迷宮と化した舞台裏からの報告書である。 いつの間にか迷いこんだその舞台裏において、私たちはかつて経験したことのない「非探偵小説的な冒険」を強いられることになったわけだが、世の人々がその冒険について知ることはなかった。スランプに陥ってからというもの、シャーロック・ホームズは世間的には死んだも同然であり、それはこの私、ジョン・H・ワトソンにしても同様だったからである。 シャーロック・ホームズの沈黙は、ジョン・H・ワトソンの沈黙でもあった。 -----(本文より) 謎が謎を呼ぶ痛快無比な森見劇場、ついに開幕! 目次 プロローグ 第一章 ジェイムズ・モリアーティの彷徨 第二章 アイリーン・アドラーの挑戦 第三章 レイチェル・マスグレーヴの失踪 第四章 メアリ・モースタンの決意 第五章 シャーロック・ホームズの凱旋 エピローグ
  • ニュー・サバービア
    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    洪水が来たのにすべては洗い流されず、原発の町には方舟も来てくれなかった。そして華奢な未来が残った。――樋口毅宏推薦! 「私は変わりたかったよ。変えなきゃいけないところを変えられないまま、いろんなものを失っちゃった。この町と同じだね」(本文より) 原発のある片田舎の町で、小説家を夢見ながら友人たちと退屈な日々を送っていた馬車道ハタリ。高校卒業を機に上京し数年が経ったある日、彼女のもとに見知らぬ作家の私小説の原稿が届く。そこには原発事故で壊滅した故郷にまつわる、彼女たちの重大な秘密が描かれようとしていた。大洪水、原発事故、カルト教団、未確認生物……次々と襲い掛かる脅威に、怒れるギグワーカー・馬車道ハタリは血気盛んに立ち向かう。現代の閉塞感を打ち破る、新世代ハードボイルド小説。
  • 推理の時間です
    3.5
    あなたにはこの謎が解けるか――。 法月綸太郎と方丈貴恵がフーダニットで、我孫武丸子と田中啓文がホワイダニットで、北山猛邦と伊吹亜門がハウダニットで、読者皆様に挑戦します。
  • 風に立つ
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    問題を起こし家裁に送られてきた少年を一定期間預かる制度――補導委託の引受を突然申し出た父・孝雄。南部鉄器の職人としては一目置いているが、仕事一筋で決して良い親とは言えなかった父の思いもよらない行動に戸惑う悟。納得いかぬまま迎え入れることになった少年と工房で共に働き、同じ屋根の下で暮らすうちに、悟の心にも少しずつ変化が訪れて……。家族だからこそ、届かない想いと語られない過去がある。岩手・盛岡を舞台に、揺れ動く心の機微を掬いとる、著者会心の新たな代表作!
  • 錠剤F
    3.4
    ひとは、「独り」から逃れられない。 著者史上最もグロテスクで怖い10の物語から成る、最高精度の短編小説集。 バイト先のコンビニに現れた女から、青年は「ある頼みごと」をされて――「ぴぴぴーズ」 男を溺れさせる、そんな自分の身体にすがって生きるしかない女は――「みみず」 刺繍作家の女は、二十数年ともに暮らした夫の黒い過去を知ってしまい――「刺繍の本棚」女たちは連れ立って、「ドクターF」と名乗る男との待ち合わせに向かうが――「錠剤F」 ……ほか、あなたの孤独を掘り起こす短編10作を収録!
  • 労働系女子マンガ論!
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    労働系労働をめぐる女子の悩みの数だけ、応答を試みるマンガが存在する- 愛、結婚、出産、といった人生のイベントを迎えるたび、続けるか辞めるかの選択を迫られるのは、たいてい女子の側。労働環境はここ数十年で大きく変化し、どうするのがベストなのか判断がつかない…「女子×労働」の視点で読む女子マンガに人生をサバイブするヒントがある!誰もが知っている王道作品から、知る人ぞ知る隠れ名作まで、web連載を大幅加筆修正。「女性と労働」表象を読み解く、気鋭の研究者トミヤマユキコの女子マンガ論、決定版です。
  • 暗い引力
    3.8
    1巻1,980円 (税込)
    わたし、悪くない。ひとりで破滅なんて絶対しない。妻に先立たれ養子の息子と向き合う老人。仕事が忙しい妻を支える気弱な夫。地方の美術館でくすぶり続ける学芸員。倒産や理不尽なリストラで無職となった同級生たち。借金苦から逃れようともがく老女。会社ぐるみで不正を隠蔽する社畜たち。彼らに正論は通じない。ひとつの嘘から、転がりだす悪意の連鎖。強がり、もがき、這い上がろうとする嘘つきたちが最後につかんだものは?
  • バイバイ、サンタクロース~麻坂家の双子探偵~
    3.4
    1巻1,980円 (税込)
    「本格シーンの次世代を担う逸材だ。確かな論理と刺激的な結末をご堪能あれ!」(東川篤哉)/「彼が狙っているのは強行突破だ。しかし、そこにこそ快楽がある。」(石持浅海)/この謎を解いたら、もう子どもではいられない。Z世代による、これが本格ミステリのネクストステージ!
  • 四重奏
    3.9
    1巻1,980円 (税込)
    チェリストの黛由佳が放火事件に巻き込まれて死んだ。由佳の自由奔放な演奏に魅了され、彼女への思いを秘めていたチェリストの坂下英紀は、火神の異名をもつ孤高のチェリスト鵜崎顕に傾倒し、「鵜崎四重奏団」で活動していた彼女の突然の死にショックを受ける。由佳の死に不審を感じた英紀は鵜崎に近づき、死の真相を知ろうとする。音楽に携わる人間たちの夢と才能と挫折、演奏家たちの〈解釈〉と〈物語〉に迫る、長編ミステリー。
  • 父がしたこと
    3.8
    目付の永井重彰は、父で小納戸頭取の元重から御藩主の病状を告げられる。居並ぶ漢方の藩医の面々を差し置いて、手術を依頼されたのは在村医の向坂清庵。向坂は麻沸湯による全身麻酔を使った華岡流外科の名医で、重彰にとっては、生後間もない息子・拡の命を救ってくれた恩人でもあった。御藩主の手術に万が一のことが起これば、向坂の立場は危うくなる。そこで、元重は執刀する医師の名前を伏せ、手術を秘密裡に行う計画を立てるが……。御藩主の手術をきっかけに、譜代筆頭・永井家の運命が大きく動き出す。
  • ラストエンペラー
    3.9
    EV(電気自動車)全盛の時代が目前に迫っていた。大手自動車メーカー・トミタの社長、村雨克明は、後世に残るガソリンエンジン車として、トミタの最高級車種「エンペラー」の新型モデルの開発を決意する。村雨は、イタリアの老舗自動車メーカー・ガルバルディで働く篠宮凛にプロジェクトリーダーを打診するが、凛からはある条件が。それは新型車の開発のみならず、EV時代のトミタを救うことになるかもしれない、前代未聞の提案であった。 日本車の輝かしい歴史の記念碑として、そしてその未来のために、自動車に人生を捧げた者たちの挑戦が始まる。
  • あけくれの少女
    3.9
    「どこで、どうやって生きていくのか、うちは自分で決めたい」12歳の少女・真記は上京を目指すも、80年代後半の狂騒に翻弄され……親世代にも子世代にも読んでほしい、宝石のような20年間を描いた佐川光晴の最新長編小説。 広島は尾道の小学五年生・真記は、1970年生まれ。子供のいない伯父夫婦からかわいがられ、養女になるかもと心配事は絶えない。中学では英語部の朗読劇が大成功をおさめ、英語を一生の仕事にしていこうと決意する。念願の学生生活は、80年代後半のバブル経済のただなかで、順調そうにみえたのだが……。 当時の時代背景や男女の考え方を、時に繊細に、時にユーモラスに描出する。真記と同時代を生きた人にも、そしていま同世代の人にも読んでほしい青春小説。
  • 仕事のためには生きてない
    4.0
    『ミカゲ食品は「スマイルコンプライアンス」の精神で、信頼回復に努めてまいります』 異物混入騒動への社長の発言が炎上した翌日、35歳の多治見勇吉は、〈スマイルコンプライアンス準備室〉に異動となる。実体不明の社長の言葉を形にしろというのだ。 社長に忖度する役員の無茶ブリ、会議のための会議、終わらぬ資料作り。趣味のバンド活動が最優先だった勇吉も、仕事漬けの毎日に。そんな中、バンド仲間が余命宣告を受ける。 「自分はどうして、こんなに働いているのだろう」 よりよく働ける職場を目指し、勇吉の奮闘が始まる。
  • 幻日/木山の話
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    コロナ禍を含め、4年の歳月をかけ書き継がれた、オーガニックな魅力の連作小説「木山」の話。自然のまま、言葉の流れるまま、音楽に身を任せるように、耽溺し没入する小説体験。自然への、生命への、名もなき人への「眼差し」。人と動植物、水と土と空気、社会が影響し合って成り立つこの世界を生き、過ぎ行く時間をそのままに描き出す。 「早春」「入船」「遡」「ブラスト」「日なた」「朝霧の」「カタリナ」「ながれも」計八本収録。

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