小説 - 講談社作品一覧

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  • ママ、ごはんまだ?
    3.8
    1巻1,463円 (税込)
    母の人生に派手な物語はありませんでした。でも、母は料理によって彼女の深い愛情を娘たちに伝えようとしていたのでしょう。偶然見つかったレシピにとっておきの家族愛と想い出がつまっていた。若くしてこの世を去った母が料理に込めた優しさとは。
  • 蜘蛛と蝶
    3.5
    1巻1,463円 (税込)
    多岐川瑠璃子は実家住まいの歯科衛生士、33歳。家と職場を往復する単調な日々を過ごしている。離婚した妹が実家に子供連れで戻り、自分が出て行かなければならないのか……と考えていた時に、同僚から聞いた出会い系サイトにアクセスした。同僚はそこで結婚相手を見つけたという。気になる男に勇気を出してメールを送った瑠璃子。程なく、相手から返信がきて、瑠璃子は舞い上がる。何度かやりとりした後、二人は会うことになる。
  • 如何なる星の下に
    3.3
    昭和十三年、自ら浅草に移り住み執筆をはじめた高見順。彼はぐうたらな空気と生存本能が交錯する刺激的な町をこよなく愛した。主人公である作家・倉橋の別れた妻への未練を通奏低音にして、少女に対する淡い「慕情」が謳い上げられるのだった。暗い時代へ突入する昭和初期、浅草に集う人々の一瞬の輝きを切り取り、伊藤整に「天才的」と賞賛された高見順の代表作にして傑作。
  • 私の命はあなたの命より軽い
    3.7
    1巻1,463円 (税込)
    東京で初めての出産をまぢかに控えた遼子。夫の克哉が、突如、ドバイへ赴任することになったため、遼子は大阪の実家に戻り、出産をすることに。実家に帰ると、両親と妹・美和の間に、会話がないことに気がつく。そして父は新築したばかりの自宅を売却しようとしていた。実家で何があった? 明らかになっていく家族を襲った出来事とは――。 『サクリファイス』の著者が「命の重さ」を描く渾身ミステリー!
  • 狐さんの恋活
    3.4
    1巻1,463円 (税込)
    狐面に着流し姿の「狐さん」は、奈良公園で会った春菜に恋心を抱くが、春菜のメイド七瀬から「無職男性との交際など認めません!」と罵倒され、就活を決意。幼馴染みの烏からレクチャーを受ける。一方、以前、狐さんを振った女子大生ビンバは、その理由が勘違いだったと知り、またしても狐さんへの想いをふくらませていく。二人の女性の間で恋路は如何に? メフィスト賞作『恋都(こと)の狐さん』シリーズ完結!
  • さようなら、ギャングたち
    4.1
    詩人の「わたし」と恋人の「S・B(ソング・ブック)」と猫の「ヘンリー4世」が営む超現実的な愛の生活を独創的な文体で描く。発表時、吉本隆明が「現在までのところポップ文学の最高の作品だと思う。村上春樹があり糸井重里があり、村上龍があり、それ以前には筒井康隆があり栗本薫がありというような優れた達成が無意識に踏まえられてはじめて出てきたものだ」と絶賛した高橋源一郎のデビュー作。
  • 小旋風の夢絃
    4.0
    1巻1,463円 (税込)
    春秋末期の衛国。小柄な十五歳の少年・小旋風(しょうせんぷう)は、盗掘を生業とする養父に育てられた。あるとき彼は、墳墓の棺の中から華麗な琴を発見するが、養父は落盤事故で死んでしまう。小旋風は琴を売ることで貧困から脱し、のし上がろうと考える。彼の野心はやがて、衛国全体を巻き込んでいく。小旋風は自分の唯一の武器である言葉だけを使って、大金を手に入れることができるのか――。第9回小説現代長編新人賞受賞作。
  • 赤の他人の瓜二つ
    4.0
    1巻1,463円 (税込)
    血のつながっていない、赤の他人が瓜二つ。そんなのはどこにでもよくある話だ。しかしそう口にしてみたところで、それがじっさいに血のつながりのないことを何ら保証するものでもない。――私が初めてその男と会ったとき、そんな自問自答が思い浮かんだ。それほど男は私にそっくりだった、まるで記憶の中の自分の顔を見ているかのようだった。
  • 一日 夢の柵
    4.0
    日常の内奥にひそむ光と闇。――人々が暮らしてゆく、生々しい奇妙な現実。生きることの本質と豊穣。著者60代半ばから70代半ばにかけて書かれた短篇群、野間文芸賞受賞の12の人生の断片。「夢の柵」「影の家」「眼」「浅いつきあい」「電車の中で」「隣家」「丸の内」「記録」「一日」「危うい日」「久介の歳」「要蔵の夜」収録。
  • 群棲
    4.0
    向う三軒両隣ならぬ“向う二軒片隣”の四軒の家を舞台とし、現代の近郊の都市居住者の日常を鋭く鮮かに描き出す。著者の最高傑作と評され、谷崎潤一郎賞も受賞した“現代文学”の秀作。
  • 死霊I
    4.2
    晩夏酷暑の或る日、郊外の風癲病院の門をひとりの青年がくぐる。青年の名は三輪与志、当病院の若き精神病医と自己意識の飛躍をめぐって議論になり、真向う対立する。三輪与志の渇し求める<虚体>とは何か。三輪家4兄弟がそれぞれのめざす窮極の<革命>を語る『死霊』の世界。全宇宙における<存在>の秘密を生涯かけて追究した傑作。序曲にあたる1章から3章までを収録。日本文学大賞受賞。
  • ファウスト(上)
    4.3
    1~2巻1,463~1,771円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 (ファウスト)俺の喜びはただこの大地から生まれこの世の太陽だけが俺の悩みを照らすのだ。(メフィスト)それならためらうことはない。さあ契約だ。……地上にある限りの日々……人間がまだ見ぬものを見るのです。神ならぬ人間の身で世界のすべてを究めたい欲求に憑かれたファウストは、悪魔メフィスト―フェレスと契約を結ぶ。文豪ゲーテ畢生の対策が柴田翔の躍動する新訳で甦る。
  • 恋人
    3.0
    1巻1,463円 (税込)
    「もし生きていたら、30年後のクリスマスに会いましょう。必ずよ」、それが彼女の別れの言葉だった。「ずっと憶えている」「そうしましょうよ」――人生は孤独に耐える修練かもしれない。淋しさは突然さざ波のように心の中を走る。その波が通りすぎるのを待ち、また恐る恐る歩きだす。噛みしめるほどに味わいが深まっていく文学の言葉で綴られる胸底に響く物語。
  • 不束な君と素数な彼女
    3.3
    1巻1,463円 (税込)
    東京・新宿区の外れにある総合大学の機械工学科、別名「大久保男子鑑別所」に入学した「君」は、女子学生のあまりの少なさに、入学したばかりから、どこか歪んだ学生生活を謳歌している。ところが、2年生になった春、あまりに自分好みの可愛い女子が同じ学科に入学してきたことで、「君」の生活は大きく変わっていく――。
  • ゴットハルト鉄道
    4.4
    “ゴット(神)ハルト(硬い)は、わたしという粘膜に炎症を起こさせた”ヨーロッパの中央に横たわる巨大な山塊ゴットハルト。暗く長いトンネルの旅を“聖人のお腹”を通り抜ける陶酔と感じる「わたし」の微妙な身体感覚を詩的メタファーを秘めた文体で描く表題作他2篇。日独両言語で創作する著者は、国・文明・性など既成の領域を軽々と越境、変幻する言葉のマジックが奔放な詩的イメージを紡ぎ出す。
  • LIFE
    3.0
    1巻1,463円 (税込)
    【第150回芥川賞候補作】猫木豊、31歳。脳内で「365日毎日“だらだら且ぶらぶら”できる国の王」として暮らす、ダメ男。ある日、パートナーの宝田から妊娠を告げられ、“だらだら且ぶらぶら”に未練を残しつつ、現実の生活と向き合い始める。しかし出産後、こどもの先天的障害が判明し、宝田は動揺を隠せない。いっぽう猫木は、ダメ男のくせにそんな宝田への不満を隠せない――。二人は互いに見当違いの三くだり半をつきつけ合うのだった。
  • 隣人
    3.6
    1巻1,463円 (税込)
    いつ部屋に呼んでくれるの? それがここのルールなんだけど――。一児の母でもある注目の女流作家が描き出す衝撃作!! 平凡な幸福に潜む、恐るべき主婦たちの真実。夫を東京に残し、息子と共に札幌に移った菊川操。3LDKの高級マンションで出遭ったのは、地域独特のコミュニティを形成する主婦たちだった。異様なご近所付き合いは家族の生活を脅かしていき、やがて、引き返すことのできない過ちへと、操を誘っていく……。
  • なかで、ごめんね
    3.0
    1巻1,463円 (税込)
    私、文香17歳。親友のスケバン(死語)・玲子は、女癖の悪い父(小説家)と熱愛中。夏休み、女ふたりの北海道ドライブで出会ったのは、童貞の性民俗学者・榮輔さん。野外で混浴、クサい車中泊、雷雨の中の処女喪失、彼の実家は公家ヤクザ(?)主人公は女子高生(JK)!? 爽やか&ポジティブ!! あの花村萬月が辿り着いちゃった新境地。「ねえ、玲子。私たち、すごいところを走ってるんだね」
  • 静かな生活
    3.9
    精神の危機を感じて外国滞在を決意した作家の父に、妻が同行する。残された3人の兄弟妹の日常。脳に障害を持った長男のイーヨーは"ある性的事件"に巻き込まれるが、女子大生の妹の機転でピンチを脱出、心の平穏が甦る。家族の絆とはなんだろうか――。〈妹〉の視点で綴られた「家としての日記」の顛末に、静謐なユーモアが漂う。大江文学の深い祈り。
  • 暗室
    3.9
    屋根裏部屋に隠されて暮す兄妹、腹を上にして池の底に横たわる150匹のメダカ――脈絡なく繋げられた不気味な挿話から、作家中田と女たちとの危うい日常生活が鮮明に浮かび上る。性の様々な構図と官能の世界を描いて、性の本質を解剖し、深層の孤独を抽出した吉行文学の真骨頂。「暗い部屋」の扉の向こうに在るものは……。
  • ボロ家の春秋
    4.5
    「桜島」「日の果て」などの戦争小説の秀作をのこした梅崎春生のもう1つの作品系列、市井の日常を扱った作品群の中から、「蜆」「庭の眺め」「黄色い日日」「Sの背中」「ボロ家の春秋」「記憶」「凡人凡語」の計7篇を収録。諷刺、戯画、ユーモアをまじえた筆致で日常の根本をゆさぶる独特の作品世界。
  • 君のために今は回る
    3.2
    1巻1,463円 (税込)
    わたしが観覧車の幽霊になって随分時間が経ちました。この観覧車には変わった人がいっぱい乗ってきます。盗聴魔、超能力を持つ占い師、自信喪失した女記者、ゴンドラでお見合いをする美人医師……みんな必死にくるくる生きてる。だから今、わたしは人を思う力を信じてる。そうしたらいつかもう一度、あなたに逢えるかな?これはすれ違う人々の人生と運命を乗せて、回り続ける観覧車の物語――。
  • 半グレ
    3.3
    1巻1,463円 (税込)
    母子家庭に育った苦学生、真は、働き続けの母に恩返しするために、新卒で企業就職しようと必死になっていた。就職氷河期のなか、彼は社員5人のイベント会社にわが身を引き請けてもらう。しかしサーファーのような風貌の社長、真冬なのに日焼けをした専務、ホスト風の先輩社員からは社会人らしさが感じられない。真が入社した会社は、暴走族のOBたちが経営する、マネー・ロンダリング会社だった!
  • 盗作の報酬
    4.0
    1巻1,463円 (税込)
    「この作品を盗作してください。さもなければ、あなたの小説はもう刊行しません」謎の原稿を送りつけてきた担当編集者の口から信じられない言葉が飛び出した。江戸川乱歩賞受賞から10年になるミステリー作家は頑なに断るが、編集者は次から次へと忌むべき提案をしてくる。いったい、この男の目的は何なのか、この原稿は何なのか、そして私は何者なのか。デビュー10年の江戸川乱歩賞作家が、小説を書くことを突き詰めた問題作。
  • 廃工場のティンカー・ベル
    3.8
    1巻1,463円 (税込)
    廃工場、廃線、廃校……etc.人けなくうち捨てられた廃墟には、何かの気配が残っている。いつまでも消えることなく、時間を経るほどにむしろそれは強く漂う。人生に疲れたら、うら寂しい場所に行ってみよう。その何かが足下を照らし、背中を押してくれる。閉じこもりOL、家出少年、行きづまった事業主──彼ら彼女らの今を劇的に変化させる6つの物語。心に響く短編集。
  • 旅する女
    3.4
    1巻1,463円 (税込)
    個人旅行のコーディネイトを手がけていた集子(あつこ)が死に、依頼中の4人の女が彼女の部屋に集まる。編集者、主婦、学生と、職業はまちまちの4人は、自分に用意された旅にも興味はあったが、集子の自分のための「最後の旅」にも魅かれる。キューバ、ポルトガル、南フランス、インドと、4人は集子が残した資料を受け取り、それぞれの生活に戻ってゆく。集子の死は、残された女たちを自由な旅へと連れ出そうとしていた。
  • 秋田さんの卵
    3.6
    1巻1,463円 (税込)
    K病院・内科病棟の十号室。謎の血尿で入院中、しかしそれ以外に取り立てて不健康なところのない木戸俊二は、同じようにヒマを持て余している内科病棟の患者たちと、他愛も無い世間話をして過ごしていた。そんな彼らの専らの話題と言えば、いまはもう廃止された“付添婦”の〈秋田さん(本名不明)〉のこと……。生と死が通り過ぎていく場所の、刹那的な日常を軽妙に綴った表題作ほか、幻の傑作「ボギー、愛しているか」を併録。
  • 吉本隆明初期詩集
    4.4
    東京下町の少年時代、山形米沢の高工時代――「巡礼歌」「エリアンの手記と詩」など習作期の詩作と第1詩集「固有時との対話」第2詩集「転位のための十篇」を収める。敗戦後の混乱した社会に同化できない精神の違和と葛藤を示し、彷徨する自己の生存をかけた高い緊張度により支えられる自選初期詩集54篇。
  • ダンス・ダンス・ダンス
    4.3
    『羊をめぐる冒険』から4年、激しく雪の降りしきる札幌の町から「僕」の新しい冒険が始まる。羊男、美少女、そしていくつかの殺人ーー。渋谷の雑踏からホノルルのダウンタウンまで、「僕」は奇妙で複雑なダンス・ステップを踏みながら、暗く危険な運命の迷路をすり抜けていく。70年代の魂の遍歴を辿った著者が80年代を舞台に、新たな価値を求めて闇と光の交錯を鮮やかに描きあげた話題作。
  • 悲鳴伝
    4.8
    少年よ、逃げろ。新たなる英雄譚、開幕! 彼の名は空々空。 どこにでもいない十三歳の少年。 風変わりな少女、剣藤犬个が現れたとき、日常かもしれなかった彼の何かは終わりを告げた。 ひどく壮大で、途轍もなく荒唐無稽で、しかし意外とよく聞く物語は、そんな終わりを合図に幕を開ける。 人類を救うため巨悪に立ち向かう英雄は、果たして死ぬまで戦うことができるのか!?
  • ディズニープリンセス 夢の扉をひらく言葉
    5.0
    1巻1,430円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 この夢は叶う時がくるのかな。 好きなことがいつか見つかるのかな。 この恋はどこに行き着くんだろう。 がんばっているけどこれでいいのかな………。 そんなふうに迷ってしまった時には、 ぜひこの本を手にとってみてください。 ディズニープリンセスたちの言葉と名場面がヒントとなって あなたの進むべき道を照らしだしてくれます。 読んでみてはじめて、自分の気持ちに気づくこともあるかもしれません。 プリンセスたちといっしょに、前へ進んでみませんか。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • ひげが ながすぎる ねこ
    4.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 みゃあは ひげが ながすぎる ねこだ。 きみは しらないと おもうけれど、 ひげが ながすぎるって たいへんな ことなんだ。 いい ことなんて なにひとつ ない。 まいにち ほんと いやなこと ばかりだよ。 え? どういう いやな ことが あるかって? たとえば…… 不平だらけのみゃあの毎日に、ひそんでいたのは、小さなしあわせでした。 かわいいみゃあのひとりごと、きいてあげてね。 *5歳から大人まで ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 愛、執着、人が死ぬ
    4.1
    1巻1,430円 (税込)
    「あなたが死んでくれたら、きっと私は安心すると思う」 あの日、遺書を残して先生は死んだ。 僕の人生において、極めて稀で、最も危険な恋。 「愛してほしい」よりも強い感情。 それは 「嫌われたくない」という執着。 アタロー、夏夜、先生、椎子。 支配、逃避、希望、愛の果てに4人が見たものは。
  • 講談放浪記
    4.7
    1巻1,430円 (税込)
    独演会チケットは即日完売! 講談普及の先頭に立つ稀代の講談師 六代目 神田伯山の著書、いよいよ登場!! 講談ゆかりの地を訪ねて、 講談の魅力を発見するーー。 伯山が名作講談の舞台となった場所を訪ねて、 講談の持つ物語としての魅力を紹介します。 また、他芸能・他ジャンルの城ともいうべき場所を訪ねて、 講談という芸能の未来について再考しています。 現場に行っての論考だからこその臨場感が迫ってきます。 2021~2022年の1年間にわたった 文芸誌「群像」連載を大幅加筆。 加えて、師匠・人間国宝の神田松鯉氏との 師弟対談も収録! 目次 第一部  講談の舞台を訪ねる 第一章  『赤穂義士伝』泉岳寺が伝える四十七士の虚実 第二章  『天保水滸伝』房総に遺された侠客たちの息吹 第三章  『源平盛衰記』壇ノ浦で死して生きる源氏と平家の物語 第四章  『出世の春駒』愛宕神社の石段数とリアリティ 第五章  『四谷怪談』お岩さまと伊右衛門夫婦のフィクション性 第六章  『寛永宮本武蔵伝』巌流島に伝わる決闘の真実 第二部  来るべき講釈場のために 第七章  国技館と相撲幻想 第八章  歌舞伎座での新たな邂逅 第九章  いまを生きる寄席の魅力 第十章  日光東照宮で想う江戸の講釈 第十一章 失われた講談の城、本牧亭の面影 特別師弟対談 人間国宝・神田松鯉に講談の神髄を聞く
  • ゾンビ3.0
    3.9
    1巻1,430円 (税込)
    研究所に取り残された所員たちが次々に狂暴化。思わぬ展開を見せる「新たなゾンビ理論」とは! 日韓同時刊行の書下ろしホラー長編! 香月百合は新宿区戸山の予防感染研究所に休日出勤する。研究熱心で優秀な下村翔太や、医学博士で女性所員憧れの加瀬祐司も出勤していた。日曜なのに全所員の8%ほどの計40人が研究所にいるようだ。席に着いてWHOのサイトに接続すると、気になる報告があった。アフガニスタンやシリアなどの紛争地域で人が突然気絶し、1分前後経つと狂暴になって人を襲い始めるという。しばらくすると研究所内の大型テレビに、現実とは思えないニュース映像が映った。人が人を襲う暴動が日本各地で起こっているというのだ。いや、世界中で。WHOの報告と関係があるのだろうか。研究所は2メートルの塀で囲われているが、外が騒がしくなってきた。テレビ画面に向かって所員が呟いた。「これゾンビでしょ」。
  • すらすら読める今昔物語集
    5.0
    1巻1,430円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 選りすぐりの元気の出る話!――自分の生命(いのち)は自分の知力と胆力で守る。最も原初的な真理を思い起こさせる、かずかずの「今は昔」の物語。総ルビつき原文、著者オリジナル現代語訳つき。 ●今をさかのぼること900年前に生きた人々から、たくましく生きる力を吸収しようというのがこの本の目的なのだ。生きるか死ぬかの瀬戸際で知恵と勇気を振り絞って生きのびていく話、苦しみあがいているうちに光明を見出す話、日常のしくじりを好転させる話、降りかかった災難を弁舌や夫婦の力で払いのけていく話などを読むと、不思議に癒され、生きる力がわいてくる。(本文より)
  • 泣き虫プロデューサーの遺言状~TVヒーローと歩んだ50年~
    -
    1巻1,430円 (税込)
    京都時代劇の黄金期を生き、テレビ部で「悪魔くん」「仮面ライダー」「秘密戦隊ゴレンジャー」など、大人気特撮ヒーロー番組を数多く製作した東映の名物プロデューサー・平山亨自伝奮闘記。
  • ホワイトカメリア
    4.4
    1巻1,430円 (税込)
    SNSで話題のWEB小説家・MIYAMUが2022年2月ついに初の小説を出版決定! 「寝息を感じられる距離にいられた、束の間の朝を 揺れる日々の中、震える指先で求めてくれた夜を 冷たい朝露に濡れて、麗しく咲いていたあなたを 愛しています。心から。 あなたが私の最後の人」――――『ホワイト・カメリア』 SNSにて話題を集めるWEB小説家のMIYAMU×人気イラストレーターyasunaが共作で贈る 2022年最初のラブストーリー。 6人の男女のもどかしく、やるせない恋模様。 私たちは、それぞれに傷を負っている。 その傷を見せないよう、隠しながらもがいている。 誰かを本気で愛した途端、誰かの物語では悪者になる。 正論はときに暴力になる。 恋愛に、正しいも正しくないもないのだ。 これが、複雑すぎる現代を懸命に生きる若者たちのリアルな恋愛のカタチ。
  • 体育会系探偵部タイタン! 全2巻合本版
    -
    中学最後の試合で惨敗、二度と野球はしないと誓った白石球人。高校入学後、自分の居場所を探す彼は体育会系探偵部(タイタン)へ連れていかれ、仲間にされてしまう。文化系探偵部(ブンタン)との戦いに巻き込まれる中、学園内で連続盗難、校内新聞猟奇的模倣、ネットリンチ事件が発生。白石は「推理力なし、体力と気力だけが自慢」の部員たちと謎を追うハメに。最高に笑えて最高に熱くなれるミステリー。 千葉県内の書店の売上ランキングを賑わせた青春ミステリー。 「体育会系探偵部タイタン!」「体育会系探偵部タイタン! レボリューションズ」合本版。
  • 少年H 上下合本版
    -
    胸に「H.SENO」の文字を編み込んだセーター。外国人の多い神戸の街でも、昭和十二年頃にそんなセーターを着ている人はいなかった……。洋服屋の父親とクリスチャンの母親に育てられた、好奇心と正義感が人一倍旺盛な「少年H」こと妹尾肇が巻き起こす、愛と笑いと勇気の物語。 この戦争はなんなんや? やがて始まった戦争のまっただ中をたくましく生きる悪童とその家族が感動を巻き起こす。 毎日出版文化賞特別賞受賞、大ベストセラーの上下合本版!
  • 成熟と喪失 ―“母”の崩壊―
    4.4
    「成熟」するとは、喪失感の空洞のなかに湧いて来るこの「悪」をひきうけることである(本文より)――「海辺の光景」「抱擁家族」「沈黙」「星と月は天の穴」「夕べの雲」など、戦後日本の小説をとおし、母と子のかかわりを分析。母子密着の日本型文化の中では、「母」の崩壊なしに「成熟」はありえない、と論じ、真の近代思想と日本社会の近代化の実相のずれを指摘した、先駆的評論。
  • 石の来歴 浪漫的な行軍の記録
    4.0
    現実と非現実の交錯を描く芥川賞受賞作。石に異常な執着を示す男の人生。長男の死、妻の狂気、次男の学生運動、夢と現実の交錯のなかで描かれる奥泉光の芥川賞受賞作。他に「浪漫的な行軍の記録」所収――太平洋戦争末期、レイテで、真名瀬は石に魅せられる。戦後も、石に対する執着は、異常にも思えるほど続くが、やがて、子供たちは死に弄ばれ、妻は狂気に向かう。現実と非現実が交錯する、芥川賞受賞作「石の来歴」。兵士たちの、いつ終わるとも知れぬ時空を超えた進軍、極限状況の中でみたものは……。帝国陸軍兵士の夢と現を描く、渾身の力作、「浪漫的な行軍の記録」所収。
  • ザボンの花
    4.5
    家庭や生活のいとおしさ。生活を愛し慈しみ、多くの人の心をつかんだ庄野文学の「家庭小説」の始まりであり、のちに名作『夕べの雲』に発展していく魅力の長篇小説――『ザボンの花』から庄野潤三独特の家庭小説が始まる。これは、著者にとって最初の長篇小説であり、麦畑の中の矢牧家は、彼がまさに創りつつある、新しい家庭であり、生活を愛し育んでいく本質と主張を、完成度の高い文学作品にしあげている。一生のうち、書くべき一番いい時に書かれ、やがて『静物』『夕べの雲』へ続く作品群の起点でもある。
  • 小説 盛田昭夫学校 上下合本版
    -
    テープレコーダーも最初は売れなかった! 世界が認めた名経営者・盛田昭夫。 町工場だった東京通信工業を皮切りに、テープレコーダー、トランジスタラジオなど常に時代の先頭を走り続け、ソニーを世界ブランドに成長させたその手腕。 製品開発、アメリカ進出、商標裁判……笑顔で壁を次々に越えていく盛田の隣には、居並ぶ一騎当千の強者たちがいた。 経営、販売、開発に関わるすべての人に、困難を乗り切る知恵と勇気をもたらすドキュメント小説1700枚!
  • 光とその影/決闘
    3.0
    探偵小説芸術論を提唱して、探偵小説は、謎・論理的思索・謎の解決の3条件を具備しなければならず、その形式が完備しているほどすぐれた探偵小説であり、芸術小説である、と主張した著者の成果を示す、長・短編の秀作を収録。長編『光とその影』は、探偵役に外国人神父が登場、息詰まるようなサスペンスに溢れる。『決闘』『死固』等の9短編は、デビュー以来のおよその流れが分かるよう収録した。
  • 濡れた心/異郷の帆
    4.0
    烈しく愛しあう典子と寿利。少女らの愛をあざ笑うかのように、重くのしかかる殺人事件、その裏には、いかなる悪魔的意思がひそんでいるのか? 澄明な美文で、清らかな同性愛をうたいあげ、第4回江戸川乱歩賞に輝いた『濡れた心』。長崎・出島を舞台に、幕末・日本の閉塞感をみごとにとらえた『異郷の帆』。誰もが認める、多岐川恭代表作ベスト長編2作。
  • 異常の門
    -
    夢殿轉(ゆめどのうたた)──元公儀隠密「地の七」、実は29年前に誘拐された、琉球国中山王の嫡子・伊舎堂(いさどう)王子。将軍家息女・清姫を犯した疑いで、浜御殿の地下牢に幽閉されること2年。鮮やかな手口で脱出に成功した轉は、異国船の財宝をめぐる天皇帖・大奥帖争奪戦の真っ只中へ。スーパー・ヒーロー眠狂四郎を彷彿させる美剣士・轉を中心に繰り広げられる、凄絶な死闘と妖艶なエロチシズム。圧倒的迫力の伝奇ロマン巨編!
  • ハゲタカ3 レッドゾーン 上下合本版
    -
    1巻1,430円 (税込)
    莫大な外貨準備高を元手に、中国が国家ファンド(CIC)を立ち上げた! 若き買収王・賀一華(ホーイーファ)は日本最大の自動車メーカー・アカマ自動車を標的にする。さらに鷲津政彦を誘い出す。「一緒に日本を買い叩きませんか」。日本に絶望した男はどう動くのか。産業界の中枢に狙いをつけた史上最大の買収劇が始まった。シリーズ第3弾が合本版で配信。
  • 新装版 ハゲタカ2 上下合本版
    -
    1巻1,430円 (税込)
    シリーズ第2作! 1年ぶりに海外放浪から帰国した鷲津政彦は、腹心の部下アランの不可解な死を知らされる。鷲津はアランが追いかけていた繊維業界の老舗・鈴紡を買収の標的に定めた。一方、鈴紡は元銀行員の芝野健夫を招聘し防衛と再生を図る。その裏に、芝野の元上司でUTB銀行頭取、飯島の思惑が潜んでいた。熾烈な闘いの勝者は? ※本書は、2006年4月に小社より『バイアウト』として刊行され、2007年3月に改題し、講談社文庫より刊行されました。一気に読める合本版。
  • 極北シリーズ【全2冊合本版】
    -
    1巻1,430円 (税込)
    存続ぎりぎり、財政難の市民病院に派遣された今中の肩書は"非常勤"外科部長。このままでは破綻すると囁かれている街で、病院は、今中は生き抜けるのか。過酷な地方医療の現場と医師たちの格闘を描いた傑作シリーズ2作合本版(『極北クレイマー2008』『極北ラプソディ2009』)。
  • 小さな部屋・明日泣く
    4.7
    朽ちかけた貸部屋に我物顔に出入りする猫、鼠、虫たち。いつしか青年は、凄まじい〈部屋〉を自分と同じ細胞をもつ存在と感じ熱愛し始める――没後10年目に発見された色川武大名義の幻の処女作「小さな部屋」、名曲「アイル・クライ・トゥモロウ」そのままの流転の人生を辿る女を陰影深く描く「明日泣く」など12篇。戦後の巷を常に無頼として生きながら、文学への志を性根にすえて書いた色川武大の原質とその変貌を示す精選集。
  • 狂人日記
    4.2
    狂気と正気の間を激しく揺れ動きつつ、自ら死を選ぶ男の凄絶なる魂の告白の書。醒めては幻視・幻聴に悩まされ、眠っては夢の重圧に押し潰され、赤裸にされた心は、それでも他者を求める。弟、母親、病院で出会った圭子――彼らとの関わりのなかで真実の優しさに目醒めながらも、男は孤絶を深めていく。現代人の彷徨う精神の行方を見据えた著者の、読売文学賞を受賞した最後の長篇小説。
  • 文庫版 ルー=ガルー 忌避すべき狼
    4.3
    1~2巻1,430~1,540円 (税込)
    牧野葉月にとって携帯端末(モニタ)こそが世界の総てだった。何もかもが管理された無味無臭なはずの世界で、血生臭い連続殺人が少女たちを脅かす。行方不明の同級生・祐子に忍び寄る"狼"の影──。百鬼夜行シリーズにも連なる驚愕の結末。
  • 官邸ポリス 総理を支配する闇の集団
    3.7
    1巻1,430円 (税込)
    元警察キャリアが書いたリアル告発ノベル!! 文科省局長の収賄や事務次官のスキャンダル、近畿財務局による国有地の不当売却、財務省の公文書改竄とセクハラ地獄、野党幹事長候補のセックス・スキャンダル……こうした事件の裏に蠢いた「最強権力」が、日本の政官界には存在した!? 現在の長期政権のあと、「官邸ポリス」が牛耳る日本は、一体どのような国になるのか?
  • 講談社アニメ絵本 ルドルフとイッパイアッテナ
    5.0
    1巻1,430円 (税込)
    魚屋のおじさんに追われて飛び乗った長距離トラックで、大都会東京に運ばれてしまった子猫のルドルフ。そこで出会ったのは、大きなボス猫・イッパイアッテナ。町でもっとも恐れられているイッパイアッテナは、ひとりぼっちのルドルフに、のら猫として生きていくすべを教えます。しかし、そのイッパイアッテナにもなにか秘密があるようで……。はたしてルドルフは大好きな飼い主の元に戻ることができるでしょうか!?※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 妖怪アパートの幽雅な日常 ラスベガス外伝&妖アパミニガイド&るり子さんのお料理日記 3冊合本版
    4.0
    妖アパファンから、是非読みたいリクエストが多かった稲葉夕士の世界旅行。その過酷でファンタスティックな日々が、ここに明らかになります。古本屋と一緒の世界旅行の途中で、ラスベガスに立ち寄った稲葉夕士。そこに住む、千晶先生の兄・恵のところにお世話になることになったのだが・・・。さらに、妖アパミニガイド&るり子さんのお料理日記も収録の3冊合本版。妖アパの魅力が、とことん味わえます。
  • 一瞬の風になれ 全3冊合本版
    5.0
    春野台高校陸上部、一年、神谷新二。スポーツ・テストで感じたあの疾走感……ただ走りたい。天才的なスプリンター、幼なじみの連と入ったこの部活。すげえ走りを俺にもいつか。デビュー戦はもうすぐだ。「おまえらが競うようになったら、ウチはすげえチームになるよ」。青春陸上小説が合本版となって配信!
  • マキリ
    3.5
    1巻1,430円 (税込)
    男はミイラとなり女の棲む黄泉へと向かう。即身仏伝承の残る山形を舞台に、男女のもつれ合う情念と因縁を、濃密な官能と斬新怪異な物語で綴るホラー恋愛小説。ベストセラー『モルヒネ』の著者が描く究極愛。
  • オルファクトグラム(上下合本)
    4.0
    姉を殺害した犯人に、事件現場で襲撃された片桐稔。その後遺症から通常の“匂い”を失い、イヌ並みの嗅覚をもつことになる……。まったく違う世界に戸惑いながらも、失踪したバンド仲間を、嗅覚を頼りに捜し求めてゆく。新たな能力を駆使することで、姉の仇を討てるのか?新感覚の大長編異次元ミステリー。
  • オッサンフォー
    3.5
    かつて腕利きの詐欺師だった主人公を含むオッサン4人。ドジを踏み解散。今でもたまに会っている。しかし、主人公の行きつけのスナックのママが経営危機に陥る。「もう死のうと思てんねん」と漏らすママに、主人公は「ワシに任せろ」と請け合う。義憤もあるが、実はホレているのだ。昔とった杵柄。かつての仲間を集め、4人は奇想天外な詐欺を仕掛ける。相手はママの昔の男にして、市政を牛耳る大物!
  • 歌う舟人 父隆慶一郎のこと
    -
    1巻1,419円 (税込)
    故・隆慶一郎の娘が描く、人間・隆慶一郎の思い出。――歴史・時代小説の分野に一瞬の光芒をはなって逝った隆慶一郎氏の、激しくもエレガントな人間像を、娘の眼から描く。隆さんの写真も収録し、三周忌を期に刊行された、父&作家の実像。
  • コレクターズ・ハイ
    3.4
    1巻1,408円 (税込)
    「推し」に人生を捧げること。 その素晴らしい幸福の背後にある搾取の闇や、理性を失い暴走が加速していく衝撃的なラストに共感&恐怖が止まらない! なにゅなにゅオタクの私、クレーンゲームオタクの森本さん、髪オタク美容師の品田。その愛は一方通行だったはずなのに、気がつけば歪んだトライアングルから抜け出せなくなっていて……。 執着の暴走に恐怖する、衝撃の群像新人文学賞受賞第1作。
  • マーブル
    3.7
    1巻1,408円 (税込)
    一番近い異性(ひと)で、遠い存在(かぞく)。 本当の幸せって何だろう。 『檸檬先生』で小説現代長編新人賞史上最年少デビュー!  十九歳の作家が描く、切なくて、温かい姉弟小説。 東京で大学生活を謳歌していた茂果は、友人の由紀からあるアニメを布教される。 柔らかな表情、手描き感のあるタッチ、自然な体重表現、甘い雰囲気の色使い、繊細な塗り。紹介された絵師のイラストは、弟の穂垂が描いたものだった。 Twitterの裏アカウントでBL作品を創作し、普段から異性との恋愛話をしない穂垂に対して、茂果は同性愛者なのではないかと考え、やがて過干渉してしまう。境界の曖昧さ、線引きの難しさを、姉弟の視点から見つめ直す。 小説現代長編新人賞受賞後第一作。
  • みぎがわ
    -
    1巻1,408円 (税込)
    ギターを手に歌う少女のシンデレラストーリー。 彼女のデビュー・活躍の裏には、1人の男の子の存在があった―― 「私の音楽でだれかを救う『英雄』になりたい」 YOASOBI「夜に駆ける」の原作が生まれた小説・イラスト投稿サイト「monogatary.com」(運営:ソニー・ミュージックエンタテインメント)から、 新たなアーティストが誕生! 「普通がいちばん」をモットーに生きてきた高校3年生の智也。 代わり映えのしない日々を過ごしていたが、ある日の放課後、通学路の土手で、ギターを手に歌うリカに出会った。 リカの歌は、もっと多くの人に聴かれるべきだ。 彼女のために力を尽くす智也だったが――。 青春時代、かけがえのない相手と出会った2人の感動の物語。 「monogatary.com」主催「モノコン2020」優秀作品、待望の書籍化。
  • あさひは失敗しない
    3.3
    1巻1,408円 (税込)
    あさひの母親は、心配事をあらかじめ避けたり、小さくしておいたりしてくれる人だった。 不安な時には「あさひは失敗しないから」というおまじないをかけてくれた。 そのおまじないはいつしか呪縛になって―― 大好きだったお母さんとも、大学での友達ともうまくいかなくなり、追い詰められたあさひがとる衝撃の行動とは? 第61回メフィスト賞受賞作家、待望の第二作目!
  • 氷柱の声
    4.5
    1巻1,408円 (税込)
    第165回芥川賞候補作。 語れないと思っていたこと。 言葉にできなかったこと。 東日本大震災が起きたとき、伊智花は盛岡の高校生だった。 それからの10年の時間をたどり、人びとの経験や思いを語る声を紡いでいく、著者初めての小説。
  • 風が吹いたり、花が散ったり
    4.2
    1巻1,408円 (税込)
    汗も涙も笑いも本物だ 本年度青春小説の大本命!視覚障害のある、さちの伴走者となり、盲人マラソンに挑むことになった亮磨。クソみたいな夢も、ブラックバイトの日々も、二人で走ればどうでもよくなってくる――。でも、僕は彼女に嘘をついている。本当は隣を走る資格なんてないんだ。『白球アフロ』でファンを増やす小説現代長編新人賞出身の新鋭が放つ、ド直球の勝負球!
  • 女性作家が選ぶ太宰治
    3.6
    「ほとんど奇跡のような成り立ち方をしている」(川上未映子選「古典風」)、「彼自身が、ひとつの作品」(桐野夏生選「思い出」)、「この甘やかさに浸らずにいられない」(松浦理英子選「秋風記」)――七人の女性作家がそれぞれの感性で選ぶ、未だかつてない太宰短篇選集。
  • 男性作家が選ぶ太宰治
    4.0
    「この作品が自分は一番嫌いだ」(奥泉光選「道化の華」)、「不思議な明るさに包まれた怯えの百面相」(堀江敏幸選「富嶽百景」)、「『男性というものの秘密』を知っている作家」(松浦寿輝選「彼は昔の彼ならず」)――七人の男性作家がそれぞれの視点で選ぶ、他に類を見ない太宰短篇選集。
  • 夏と冬の奏鳴曲  新装改訂版
    3.9
    二十年前に死んだ美少女を偲び、孤島「和音(かずね)島」に集う男女を襲う惨劇。 今も彼女の影が支配する島で、雪が降りつもった夏の朝に、首なし死体が発見される。 雪密室を皮切りに島の均衡は崩れ、暴走が始まる。 ラストの大破局(カタストロフ)、メルカトル鮎(あゆ)のとどめの一言。 発表当時から話題騒然の超問題作が新装改訂版で登場!
  • アトポス
    3.9
    虚栄の都・ハリウッドに血でただれた顔の「怪物」が出没する。ホラー作家が首を切断され、嬰児が次々と誘拐される事件の真相は何か。女優・松崎レオナの主演映画『サロメ』の撮影が行われる死海の「塩の宮殿」でも惨劇は繰り返された。甦る吸血鬼の恐怖に御手洗潔が立ち向かう。渾身のミステリー巨編が新たな地平を開く。
  • 掟上今日子の備忘録(単行本版)
    4.2
    1~14巻1,375~1,650円 (税込)
    掟上今日子――またの名を、忘却探偵。すべてを一日で忘れてしまう彼女は、事件を(ほぼ)即日解決!あらゆる事件に巻き込まれ、常に犯人として疑われてしまう不遇の青年・隠館厄介(かくしだてやくすけ)は今日も叫ぶ。「探偵を呼ばせてください――!!」スピーディーな展開と、忘却の儚さ。果たして今日子さんは、事件の概要を忘れてしまう前に解決することができるのか? (同一内容の講談社文庫版も配信中)
  • くまのプーさん ささやかだけど 大切にすること
    3.0
    1巻1,375円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 プーさんと仲間たちの心温まる物語が 水彩画風の美しいイラストで綴られた大人のための本が登場。 癒しと気づきがいっぱいの一冊です。 ちょっと一息つきたい。 前へ進む元気が欲しい。 そんな時にぴったりの本です。 何気ない日常の大切さに気づくきっかけをくれます。 クリストファー・ロビンの宝物を探しに 100エーカーの森に出かけたプーさん。 ピグレットやティガー、オウルたちが集い、 にぎやかな旅がはじまりますが、 途中いろいろなことが起こって......? ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 幸福のパズル
    4.5
    人気女性作家・倉沢みちるは新作を書き上げた。葉山の古い小さな家に一人で。みちるが作家デビューを果たしたのは5年前の秋だった。高3の初夏、みちるは中学のときの同級生・蓮見優斗と海で偶然に出会った。優斗は葉山の老舗「蓮見ホテル」の御曹司。男女を問わず人気があり、地味なみちるには雲の上の存在だった。だが、海辺の出会いが二人を結び付け、交際を始めた。ところが喜びも束の間、いっしょに行くはずだった花火大会で行き違いになり、直後に優斗はアメリカに留学。会えないまま二人は別れを迎えるた。その秋、信じられないような出来事が起きた。妹に誘われて応募した作品が「小説オリオン」の新人賞で大賞を受賞したのだ。優斗と過ごした2ヵ月間に夢中で書いた、初恋を描いた青春小説だった。「現役高校生作家」として脚光を浴びたみちるは、やがて分不相応な収入を得るようになる。だがそれは、家族がバラバラになっていくきっかけでもあった。父は家業のパン屋を閉めてイタリアンレストランを経営。母は高級エステに通い宝飾品を身に纏うようになった。妹とも決定的な亀裂が生じ彼女は家を飛び出していた。そして、みちるは日本に帰国した優斗と再会する。5年の月日を経て、蓮見ホテルで。人生の変転が、また始まろうとしていた……。
  • 亡国のイージス【上下合本版】
    5.0
    在日米軍基地で発生した未曾有の惨事。最新のシステム護衛艦《いそかぜ》は、真相をめぐる国家間の策謀に巻き込まれ暴走を始める。交わるはずのない男たちの人生が交錯し、ついに守るべき国の形を失った《楯(イージス)》が、日本にもたらす恐怖とは。日本推理作家協会賞、大藪春彦賞、日本冒険小説協会賞の三賞を受賞し福井晴敏の名を世に知らしめたベストセラー大作。
  • 閨房の哲学
    4.0
    由緒ある貴族の家に生まれたマルキ・ド・サド(1740-1814年)は、数々のスキャンダルで入獄と脱獄を繰り返し、人生の三分の一以上を監獄の中で過ごした。フランス革命で釈放されたあと、『ジュスティーヌあるいは美徳の不幸』(1791年)を匿名で刊行して以降、精力的に書かれた作品の中で、本書はそのエッセンスを気軽に味わうことのできる絶好の一冊である。第一人者がついに手がけた究極の文庫版新訳、ここに完成。
  • TOKYO COIN LAUNDRY Story Book
    -
    「GENERATIONS」のボーカル、片寄涼太が主演するドラマ・ノベライズ。「三代目Jソウルブラザーズ」の弟分として、人気沸騰中の「GENERATIONS」の7人のなかで、もっとも人気のあるボーカル、片寄涼太が、1月11日からYahoo!で配信される連続ドラマの、それも切ないラブストーリーに主演。役柄での彼の写真を口絵に満載したStory Bookです。
  • 梁塵秘抄口伝集 全訳注
    5.0
    平安末期に大流行した「今様」を集大成し、歌詞集十巻・口伝集十巻、現存すれば五千余首を数え『万葉集』にも匹敵したとされる大歌謡集「梁塵秘抄」。このうち、後白河院が生涯を通しての今様習練、今様の歴史、傀儡女たちとの交流、編纂の意図等を綴った『梁塵秘抄口伝集』こそが主流であった。全訳、懇切な注釈に加え、今様の基礎知識も詳しく解説。
  • 有限と微小のパン THE PERFECT OUTSIDER
    4.2
    日本最大のソフトメーカが経営するテーマパークを訪れた西之園萌絵と友人・牧野洋子、反町愛。パークでは過去に「シードラゴンの事件」と呼ばれる死体消失事件があったという。萌絵たちを待ち受ける新たな事件、そして謎。核心に存在する、偉大な知性の正体は……。S&Mシリーズの金字塔となる傑作長編。
  • 開墾地
    3.7
    何かを追いかけているのか、 それとも何かから逃げているのか。 父のルーツの言葉、母語の檻、未知なる日本語 父と息子、故郷へのそれぞれの想いが静かに共振する 留学先の日本から、サウスカロライナに帰郷したラッセル。 葛の繁茂した庭、南部ならではの湿気、耳に届く哀切な音楽―― 青年は、遠くイランからこの地に根を下ろした父の来し方に想いを馳せる。 デビュー作『鴨川ランナー』で、言語と自己のはざまの揺らぎを描き、 京都文学賞を受賞。 越境文学の新たな領域をとらえる著者の、注目の最新刊。
  • オメガ城の惨劇 SAIKAWA Sohei’s Last Case
    4.1
    「F」の衝撃、再び 孤島に聳えるオメガ城への招待に応じた六人の天才と一人の雑誌記者。 そこには、サイカワ・ソウヘイも含まれていた。彼らが城へやってきた 理由は、ただ一つ。招待状に記された「マガタ・シキ」の名前だった。 島へ渡るには、一日一便の連絡船を使用。帰りは、あらかじめ船を呼ぶ 必要がある閉じた空間。執事すら主催者の顔を知らず、招待の意図は 誰にもわからない。謎が多い中の晩餐をしかし七人は大いに楽しんだ。 そして、深夜。高い叫び声のような音が響き、城は惨劇の場と化した。
  • 対談 文学の戦後
    -
    「戦後文学」をどう評価するか? 敗戦後34年を経て、詩誌「荒地」時代からの友人である典型的な戦中派の二人が、社会と文学の動向を縦横に論じ、戦後文学史に新たな視座を提示した、衝撃の対談集――詩誌「荒地」に拠って、戦後現代詩を主導してきた鮎川信夫。詩人として、また文学と思想の新たな理論を展開し、現代をリードしてきた吉本隆明。戦中派の巨人ふたりが、敗戦の衝撃から、身を以て戦後文学史を生きてきた34年を振り返り、社会と文学の動向を鋭く問う。第一次戦後派の限界、江藤淳批判、ソルジェニツィン『収容所群島』の現代史的問題、現代文学の変質など、白熱の議論を交わした対談集。「戦後文学」との別離を告げた記念碑的作品。
  • 寵児
    4.0
    ピアノ教室の講師をする女は、離婚して娘と暮している。娘は受験を口実に伯母の家に下宿して母親から離れようとしている。体調の変化から、ある日女は妊娠を確信する。戸惑う女が男たちとの過去を振返り自立を決意した時、妊娠は想像だと診断され、深い衝撃を受ける。自立する女の孤独な日常と危うい精神の深淵を〈想像妊娠〉を背景に鮮やかに描く傑作長篇小説。女流文学賞受賞作品。
  • 戦場へ行こう!!雨宮処凛流・地球の歩き方
    3.3
    1巻1,353円 (税込)
    「世界」と思いきりセックスしたい! 希薄な現実感を超えるために、厳戒態勢のイラクへ、北朝鮮へ。そして宗教へ、自傷へ。ホンモノの戦場から見た、「今、ここ」というぬるい戦場で生きること。ぬるい戦場であがくすべての人々に捧ぐ、「時代の肉感」を伝える渾身のエッセイ集。 <登場人物、団体>朝鮮労働党/イラク・バース党(アラブ・バース社会主義党)/ウダイ・フセイン氏/警視庁公安三課の皆様/よど号グループ/インドネシア反体制派の皆様/パナウェーブ研究所/世界各国のリストカッターの皆様/元赤軍派議長/日本の生きづらい若者たち/その他、雨宮処凛の愉快な仲間たちが多数登場!
  • 阿Q正伝・藤野先生
    3.4
    「人が人を食う」ことを恐怖する主人公の、「子供を救え」の叫びとともに、封建制度・儒教道徳の暗黒を描く「狂人日記」。革命のどさくさの中の阿Qの死と悲喜劇を通して、「革命と民衆」を鋭くつく「阿Q正伝」。ほかに、「孔乙己」「酒楼にて」など。辛亥革命前後の混乱期に、敢然とペンを執って立ち上がり、中国近代文学を切り拓いた魯迅が、時代の苦悩と不屈の精神を伝える13篇の名作。魯迅を読まずして中国を知ることはできない。
  • 才市・簑笠の人
    -
    念仏に生き、83歳で一生を終えた、下駄職人・浅原才市。下駄作りの際に出るかんな屑に書き残した、1万首に及ぶ信仰の歌……。「わしのこころわ わやわやで/くもともとれの/きりともとれの/かぜともとれの」……無名の庶民の営為に心惹かれて、その謎めく生涯を深く追究した、伝記小説「才市」。一所不住・清貧孤独に徹した良寛の境涯に迫る「蓑笠の人」。信仰を主題の力作2篇。
  • つげ義春日記
    4.1
    伝説の漫画家が私生活の苦闘を描いた幻の日記、待望の初文庫化。 昭和50年代、結婚し長男も誕生して一家をかまえた漫画家つげ義春は、寡作ながらも「ねじ式」「紅い花」など評価の高い作品群が次々と文庫化され、人気を博す。生活上の安定こそ得たが、新作の執筆は思うように進まず、将来への不安、育児の苦労、妻の闘病と自身の心身の不調など人生の尽きぬ悩みに向き合う日々を、私小説さながら赤裸々に、真率かつユーモア漂う筆致で描いた日記文学の名篇。解説・松田哲夫。
  • 黒い裾
    4.0
    千代は喪服を著(き)るごとに美しさが冴えた。……「葬式の時だけ男と女が出会う、これも日本の女の一時代を語るものと云うのだろうか」――16歳から中年に到る主人公・千代の半生を、喪服に託し哀感を込めて綴る「黒い裾」。向嶋蝸牛庵と周りに住む人々を、明るく生き生きと弾みのある筆致で描き出し、端然とした人間の営みを伝える「糞土の墻」ほか、「勲章」「姦声」「雛」など、人生の機微を清新な文体で描く、幸田文学の味わい深い佳品8篇を収録した第一創作集。
  • カシオペアの丘で 上下合本版
    -
    1巻1,353円 (税込)
    丘の上の遊園地は、俺たちの夢だった--。肺の悪性腫瘍を告知された三十九歳の秋、俊介は二度と帰らないと決めていたふるさとへ向かう。そこには、かつて傷つけてしまった友がいる。初恋の人がいる。「王」と呼ばれた祖父がいる。満天の星がまたたくカシオペアの丘で、再会と贖罪の物語が、静かに始まる。苦しみ、傷つき、やがて輝く星になる。壮大な命の物語。上下合本版。
  • 美しい顔
    4.5
    1巻1,353円 (税込)
    未曾有の災害に襲われた町。高校生のサナエは、幼い弟を連れて避難所に身を寄せていた。混乱の中、押し寄せるマスコミの取材にねじれた高揚感を抱くサナエ。だがいつまでも目を背け続けるわけにはいかない、いつか訪れなければならない場所があった。強く、脆く、そして激しく--喪失の悲しみと絶望の底からの、帰還の旅路。
  • 雪子さんの足音
    3.6
    1巻1,353円 (税込)
    東京に出張した僕は、新聞記事で、大学時代を過ごした高円寺のアパートの大家の雪子さんが、熱中症でひとり亡くなったことを知った。20年ぶりにアパートを訪ねようと向かう道で、僕は、当時の日々を思い出していく。
  • 半減期を祝って
    3.4
    1巻1,353円 (税込)
    30年後のニホンの未来像を描き絶筆となった表題作ほか、強くしなやかに生きる女性たちの姿を追った「ニューヨーク、ニューヨーク」「オートバイ、あるいは夢の手触り」を収録。女性や弱者、辺境のものたちへの優しい眼差しと現状への異議──。日本を超えて世界規模の視野を切り拓き続けた津島文学のエッセンスがここにある!
  • 失敗屋ファーザー
    3.5
    1巻1,353円 (税込)
    「ぼくの娘を取らないでください!」 突如届いた「お父さん検定」。1ヵ月以内にクリアしないと、親権を剥奪される! 派遣先で失敗を繰り返す"失敗屋"の一郎は、娘を守りきることができるのか?世の中のお父さんは、こういうことで悩んでいる……かも?
  • 制服のころ、君に恋した。
    4.1
    28歳の養護教諭・奈帆は、高校時代にシンタという彼を亡くした過去があった。10年経っても喪失感から抜け出せない彼女の前に、「彼」が突然現れる。10年前の“想い”と“真実”。失ったものは取り戻せるのか? 110万人が泣いた『時の輝き』の著者から、“制服のころ”を過ごしてきたすべての人に贈る、奇跡の物語。
  • どろにやいと
    3.8
    1巻1,353円 (税込)
    亡き父の後を継ぎ、万病に効くお灸「天祐子霊草麻王」を行商する「わたし」は、父の残した顧客名簿を頼りに日本海沿いの村を訪れる。土地の老人達、雑貨店のホットパンツの女、修験道者姿の謎の男……。人里離れた村で出会う人々は一癖も二癖もありそうな人たちばかり。やがて、帰りのバスに乗り遅れた「わたし」は、この村で一泊することになるのだが……。
  • ショートスカート・ガール
    3.8
    1巻1,353円 (税込)
    弁護士・添野のもとを臼井あさぎという女性が訪れた。15年前に駅で自分のスカートの中を盗撮した犯人が、今判ったので訴えたいという。添野は時効だし当時は盗撮を犯罪とする法律もなかった、と諦めるように諭して帰した。それから3週間後、朝の電車内で痴漢が腕を掴まれ、大怪我をする事件が起きる。過剰防衛とされ、拘留された被害者女性は添野を弁護人に選任。女性は臼井あさぎであり、その後事件は意外な展開をみせる。
  • たまらん坂 武蔵野短篇集
    2.6
    土地の名が呼びさます昔の幻影。連作短篇集 たまらん坂、おたかの道・・・武蔵野に実在する不思議な土地の名が初老期の男達に垣間見せる青春の残像。時間と空間の交点に人生を映し出す黒井文学の豊かな収穫。
  • 鳴るは風鈴 木山捷平ユーモア小説選
    3.7
    〈桜桃忌〉に出られなかった事から太宰治を回想する「玉川上水」、敗戦直後郷里に疎開した頃の日常を描き飄逸味を漂わせた「耳かき抄」。表題作をはじめ「逢びき」「下駄の腰掛」「山つつじ」「川風」「柚子」「御水取」など身辺の事柄を捉えて庶民のうら哀しくも善良でしたたかな生き方を綴った諧謔とペーソス溢れる木山文学の真骨頂、私小説的作品を中心に新編集した傑作11篇。
  • 百句燦燦 現代俳諧頌
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ありうべき最高の美学は虚無――生涯徹底した反リアリズム芸術至上の立場を貫いた塚本邦雄。藤原定家等中世の歌人を理想とする塚本にとり俳諧は、近世という暗黒時代に咲く「異次元の巨花」であった。その輝かしい裔である現代俳人、石田波郷、西東三鬼、下村槐太、寺山修司、飯田蛇笏等、69人の秀句100を選び、斬新かつ創造的評釈を展開。稀代のアンソロジストによって招喚された現代俳諧頌!
  • 密話
    3.8
    1巻1,353円 (税込)
    児童文学の新鋭が描く、戦慄の名作。とても悲しいお話だけど、この小説を読んだことは、絶対に忘れない。ひとりぼっちのメアリーに、はじめて友だちができた。友だちの名は、マミヤくん。とってもきれいな小学六年生の男の子。マミヤくんはメアリーに名前をくれて、話しかけてくれて、たまに秘密の“お願い”をしてきた。

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