小さな部屋・明日泣く

小さな部屋・明日泣く

1,430円 (税込)

7pt

4.7

朽ちかけた貸部屋に我物顔に出入りする猫、鼠、虫たち。いつしか青年は、凄まじい〈部屋〉を自分と同じ細胞をもつ存在と感じ熱愛し始める――没後10年目に発見された色川武大名義の幻の処女作「小さな部屋」、名曲「アイル・クライ・トゥモロウ」そのままの流転の人生を辿る女を陰影深く描く「明日泣く」など12篇。戦後の巷を常に無頼として生きながら、文学への志を性根にすえて書いた色川武大の原質とその変貌を示す精選集。

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小さな部屋・明日泣く のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2017年04月22日

    2016.9.10 「小さな部屋」を読む。
    「熱中することの不気味さと美しさ」

    〜あらすじ〜
    鉄格子のついた部屋に越してきた主人公、東郷文七郎。折り目正しい青年であった彼が、その部屋に夜毎訪れる猫と生活を共にし始めることをきっかけに少しずつ人生の歯車を狂わせてゆく。


    参加者の読後の感想で主だ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2014年12月07日

    色川武大の小説に欠かせないエピソードが方々にちりばめられた短編集。まだ小粒で、しっかりとは掴みきれてない感じ、ちょっと控えめに差し出されて「これはどうでしょう?」という感じもある。

    部屋に入ってくる生きものに愛着をおぼえ同居する「小さな部屋」、父が家に防空壕を掘った「穴」、クラスの机のうえで自分の...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2011年02月13日

    「小さな部屋」や「蛙」を読んで改めて思ったけど正気と狂気の境目を衒いなく描くこができる数少ない作家だと思った。

    「小さな部屋」の内に内に篭っていく段階とか人と話すのが面倒くさくなってしまう感覚とかすごく共感できた。

    「蛙」はやっぱ「狂人日記」思い出してちょっと泣きそうになった。

    色川武大は戦前...続きを読む

    0

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